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「ウミガメのスープが、１つの問題に２つ？　それぞれの問題に特別な目新しさはないのですが、組み合わせることによって新たな面白さを生み出しています。斬新な作中作の試みが楽しめました。」

「他の社員の前でミスを叱ってほしい、と頼む新入社員。こういった日常の謎に対し、立派な精神論が真相であれば、大して共感は得られないでしょう。合理的だからこそ、誰もが頷ける納得感に仕上がっています。」

「ウミガメのスープの問題について、チグハグな回答ばかりなのに質問者は納得する……本歌取りの中でも極めて異色。これ一度っきりしか使えない、斬新なアイディアです。謎を考え始めた時点で、あなたはもう罠にかかっている。」

「400円ではなく500円を借りたせいで後悔したとは、一体どういうこと？　100円の違いによって生じる事象は色々考えられなくもないのに、「これは何かある」と思わせられてしまう。魅力的な状況設定です。」

「いや…ラテシンを使ってこんなことをしようという発想が凄かったです。見返してみると、演出もとても凝っている部分が多く、まさに【新ジャンル】である素晴らしい作品だと思いました。」

「これは納得。状況が容易に想像出来ます。」

「数学のテストを思わせる問題文欄。しかしよく見れば、文字式の右辺には岩手やら北海道やらが書かれている。言葉での状況説明はないのだが、この意味不明な方程式だけで十分なチャームがある。そして真相は、春雨さんのコメントにあるように論理的推論では決して辿り着けない境地にある。しかしそこには別視点での素晴らしい論理がある。広い視野を求められる名作パズルである。」

「問題はまずタイトルから始まる。何度見ても開きたくなる素敵なタイトルです。 問題文も、要素が過不足なく用意されているのに、十年後や一生などの規模の大きさに不気味な魅力を感じさせます。」

「単純明快な事象を真相に据えて問題を作るというのはなかなかに厄介だ。ベールで一部を隠すつもりが全体を覆いかねないし、正解が問い掛けからあまりに近い位置にあるためヒントも出しづらい。そんなジレンマを抱えそうな題材を、シンプルな問題文と解説で、バランスよく調理している。これ以上の改良は不可能に思える。まさに完成された一級品だ。」

「問題文で示された明確な矛盾は、そこにほんの一言の状況説明を加えるだけで、誰もが共感できる内容に激変する。なぜこんなに簡単なことに気付かなかったのかと恥ずかしくなるくらいだ。」

「相手の頭が自分よりも下にあるのに、「彼は大きくなったんだなぁ」という感想。一読ですぐに見て取れる明確な逆説が当問題のチャームである。読めばすぐに謎の焦点がはっきりわかるので、参加ハードルが低いことも高ポイント。」

「おなかは空きますがぐうの音も出ません。」

「小説の１場面のような繊細な描写。明確に手がかりはあるのに、一読で見破れる人は少ないでしょう。」

「進行自体はシンプルながら、しっかり捻りが入っている扉。」

「問題文の描写のある言葉が重い伏線となっています。表現を豊かにするための言葉だと思われたそれが、解説を見ると痛烈に意味を持ちます。解説を読んだ後、改めて問題を噛みしめて読んで下さい。」

「チョコレートは、ほろ苦く重たかった。」

「ラテシンを始める前から見かけたこの問題。今でも強烈に印象に残っており、私の中ではもう別格の問題です。」

「タイトル通り、解説では主人公の「心が広くない」ことが繰り返し語られます。それゆえの精一杯の行動が人間的で心に沁みます。」

「これは亀夫君問題にしないと成立しない。登場人物の設定がしっかり練り込まれており、問題としての完成度は高い。それに留まらず、非常に考えさせられる人間賛歌とも言うべき解説と問題のポイントの説明。本来、質疑応答で出なかったことをかくかくしかじか説明するのは好みではないのだが、この問題に関してはこの補足が欠かせない。熱意が伝わる１問。」