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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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あの丘の上で…「2ブックマーク」
あの丘の上で…

姫君はある物が見たかったが、とうとう見ることができなかった。
その代わり彼女がソレを作り出し、家来を喜ばせた。
どういう状況か?
10年10月31日 18:41
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]



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…一緒に花火が見たかった。

僕にはお姫さまがいる。
その子は生まれながらにして僕を家来にさせる才能があった。
彼女は自分で歩かない。いつも車の付いた椅子を僕に押させている。
僕は彼女に命令されなくてもついつい押してしまう。
彼女の明るい笑顔は、僕を奴隷にしてしまうんだ。


彼女は毎年楽しみにしていることがある。
家族と一緒に、星の綺麗な丘で花火大会をみることだ。
毎年彼女は僕にそのことを自慢してくるのだ。かわいい。

しかし今年は家族の都合でそれをみることができなくなった。
彼女は泣いて僕に電話をしてきた。
僕は飛ぶような速さで彼女の元に向かった。
彼女の沈んだ泣き顔は、僕を奴隷にしてしまった。

そんな顔は似合わない。その顔を明るくするのが家来の仕事だ。
有無を言わさず連れ出した。無理矢理自転者の後ろに乗せた。

アップテンポの曲をipodにかける。
鍵を外し、思いっきり重いペダルを踏みしめる。

走る、走る、走る。人通りの多い街中をすり抜けながら走る。
登る、登る、登る。キツイ山道を彼女の強い腕力を感じて登る。
ドーン、ドーン、ドーン。必死の真上に花火はあがる。

ようやくついた丘の上。すでに静寂に満ちた闇の中。
間に合わなかったと謝る僕に、彼女は褒美の口づけをくれた。

僕の顔面に花火が咲いた。ボッ

メオがトランプを手作りしていると、ついさっき作ったはずのハートのエースが消えて無くなっていた。

ふとゴミ箱を見ると、なんと#red#破られて捨ててあった。#/red#

それを見たカメオは、#b#「フッ」#/b#と笑った。
何故?

【ラテクエ61選考会 SNCさんの作品】
16年02月22日 19:46
【ウミガメのスープ】 [ツォン]



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ミ箱には猫が入っていた。

一緒に破かれたハートのエースも、そこにあった。

(゚д゚)にゃー

(´・ω・`)「フッw お前それやぶくなよぉw」

満足げな猫の表情を見て、つい吹き出してしまったのだった。
仔猫もお腹が減るよね~「2ブックマーク」

匹の小さな猫を拾った(´ω`)さん

(゚д゚)ニャーナノデス

結果、食費が何倍にもなった

何故?

#red#この問題はツォンさんとの1on1です。他の方の参加は御遠慮下さい#/red#

【観戦テーマ・(´ω`)さんへのプレゼント】
16年01月29日 00:15
【ウミガメのスープ】 [アザゼル]



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猫を拾った天涯孤独の(´ω`)さん。これで淋しさも紛れるかな?

しかし可愛い仔猫を飼い出した事を知った近所に住む(O□O)が家にあそびに行く来るようになり…何だかんだで(O□O)も家に住み着いた

そして…

(O□O)『あなたお仕事頑張ってね』
(γ・^)『パパ頑張ってねー』
(°∽貝∽°) 『頑張ってねー』
(゚д゚)『ニャーナノデス』

家族も増えたし頑張って仕事しなきゃ!
白物の代物「2ブックマーク」
カメオは『クーラーの安売り情報チラシ』を見て#red#冷蔵庫#/red#を買うことを決めた。
一体どういうことだろう?
16年01月23日 00:05
【ウミガメのスープ】 [甘木]



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カメオの自宅にて

カメオ「お、このCMで宣伝している小型冷蔵庫いいな!部屋にちょうど置けるスペースの余裕があったら買おう!えーと、CMで言っていたサイズから考えて、小型冷蔵庫を置いた場合の床面積は……この『クーラー安売り情報チラシ』くらいの大きさか。よし、スペース問題なし!買おう!」
はいしゃのうた。「2ブックマーク」
平凡な毎日に嫌気がさしていた美緒は、魔法少女を夢見た。

結果、美緒は小説家になった。


何故?


☆素敵な挿絵はさるぼぼさんに描いて頂きました。ありがとうございます!
15年11月23日 20:08
【ウミガメのスープ】 [えねこー☆]

たとえば。




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朝起きて、学校行って、帰って宿題やってテレビ見て寝る。


おんなじ日々の繰り返し。


いや、こんなの世界中のほとんどの人が思ってるような平凡で馬鹿みたいな愚痴だって分かってるよ?


でもね、私は少しこじらせたのかもしれないの。


一言で言うと、飽きた。



これも誰かが言いそうな台詞だけど書いちゃおう(笑)



あーあ、世界が終わるとか魔法が使えるようになるとか、なにか起こらないかな





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少女はそこまで書いたところでため息をついて日記を閉じた。
日記といっても特に毎日書き留める必要があるわけではないから、たまに開いてポエムやらなんやらを書くだけのノートと化している。


彼女はごく普通の高校二年生。名前は高橋美緒。趣味は特に……





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さて……突然だけど、ここまでこの文章を読んできたあなた方は、大体、この話のこの後の展開はよめているかもしれないね。


平凡で毎日に刺激が足りない女子高生に、

突然世界の終焉がやってきて、そこで哲学的な感じで何かしら悟る

だとか

(☆ω☆)#red#「僕と契約して魔法少女になってよ!!」#/red#
的な謎の生命体が現れて、魔法少女として生きていく

だとか。


ハッピーエンドだかバッドエンドだかまでは分からなくても、とにかく平凡を抜け出せるような事がやって来る展開だよね。

でもこれじゃあつまらないと思わない?
なぜなら、


#b#それは【非日常】ではない。【非現実】だから。#/b#



さて、それじゃあ話の続きを進めましょうか。






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彼女が暇を潰していると、突然携帯がけたたましく鳴った。いつものメールや電話ではない。聞いたこともない音だ。

慌てて携帯を開くと、政府より緊急通達というでかでかとした文字が浮かび上がった。

【明日日本時間21:00頃、巨大隕石が太平洋沖に衝突すると予想される。これにより、地球は壊滅するだろう。最期の時を有意義に過ごして欲しい。】


なんの冗談だ。馬鹿馬鹿しい。

そう思えたのもつかの間だった。夜だと言うのに町中が祭りのように騒がしい。
テレビもラジオもみんな同じことを言っている。これは国連から各国への通達だとも言われていた。
フランスのメールのやりとりをしている友人からも日本もこうなのかという趣旨のメールが届いた。
そしてネットの回線はそれを最後にパンクしてしまった。


彼女はあっけにとられる。


この状況を信じきれていない。吐きそうだ……頭がおかしくなりそう。


そんなことを自分の頭の中で反芻していた……その時だった



(☆ω☆)『こんな運命を変えたいかい?』


脳内に何かが直接話しかけてくる。


「だれ……なの…?」

(☆ω☆)『僕が誰かを知る必要はないよ。それより、君は運命を変えたいのかい?君にはその素質がある。』

「一体何なの!?わからない……わからないよ…」


……



そこで彼女は思い出す。これは私が望んだ平凡じゃない日々だ。こんなに都合よく私の思い通りになっているなんて……

なら、これは夢だ。神様がせめて夢だけでもと見せてくれた世界だ。

――それなら、試してみよう




彼女はそう判断した。だから言い放った




「僕と契約して魔法少女になってよ!!」



(☆ω☆;)『え……いやそれ僕のセリフだよね?……………まあいいや、じゃあ、君を魔法少女にしてあげるよ』





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さて、ここまで読んでみていかがですか?さっきの予想通りの展開ですね。

何故私が先程自分でつまらないと言ったのにこんな物語を書いているか。
私は何が言いたいのか。
意味不明だと思います。

でもね、こんな回りくどい方法でも、伝えたいことがあるのです。感じて欲しいことがあるのです。拙い文章ですが、もう少しだけ、お付き合い下さい。





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それから美緒は魔法少女として戦った。
それは素晴らしい一日だった。

初めて、自分のやるべきことが見つかった。
日常で起こり得ない、奇抜な出来事の連続やドラマ。

平凡ではなかった。

充実していた。



夢のようだった。


…………
……………………
………………………………
…………………………………………

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そして世界は救われたのだった。



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高橋美緒はいつものベッドで目を覚ました。

案の定、夢だったのだ。


しかし、柄でもなく彼女は寝起きの頭で深い思考を行う。


あの夢は楽しかった。本当に楽しかった。

そして、なりたい自分を見つけた。

それは魔法少女。




……ではない。



自分は空想で、夢を叶えることができた。

一時的だし、どう足掻いてもただの夢でしかないけどね。それでも充分楽しめた。

それならば、自分は空想で、誰かの夢を叶えてはあげられないだろうか。


――小説とか書いたら、誰かの夢を叶えてあげられないだろうか?



彼女は昨日自分が書いたポエムを見返してみた。


『おんなじ日々の繰り返し。』


お、ほら、体言止めとか使っちゃってなんか文才あるかもじゃない?



それからの彼女の行動はいつになく速かった。ほんの少しのきっかけを見逃すことはなかった。

いつも日常を抜け出そうと空想していたから、こうゆうのは得意なんだ。
彼女は夢を理想と空想で脚色して、一本の小説を書き上げた。


高橋美緒は少し微笑んだ。





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彼女のそれからの日々は相変わらず平凡でおんなじことの繰り返しだった。






それでも、あの夜が彼女の瞳に少しだけ、輝きを与えたことは、確かなことである。


Fin.








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最後までお読み頂いて、本当にありがとうございます。
これは、高校生のときに起こった実話です。馬鹿らしいよねw



私が伝えたいこと。

【非現実】は起こらない。でも、【非日常】は、日常のほんの些細なことに潜んでる。

例えば、昨日の夜みた夢、とか、そんなところにもね。


一夜で世界が終わるだとか、魔法が使えたり、だとか。そんな極端な希望も絶望も非現実も必要ない。

退屈な日常で、大切なのは少しの非日常を、どれだけ楽しめるか。

もちろん、非日常って「非」ってついてるしそうそう簡単に見つからない。
だから、見つかるまで、いくらでも歌でも唄って待っていればいいさ。

日常を退屈に思う全ての人へ

#big5#日常って、凄く愛しいよ。#/big5#




SS集『夢の敗者の唄』

作者……高橋美緒  より

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