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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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寄り道のススメ「4ブックマーク」
男は会社帰り、特に用もないのに必ず本屋に寄り道して、なかなか家に帰らない。
新婚だというのに、どういうことだろう?
15年02月12日 22:15
【ウミガメのスープ】 [とかげ]

道草入りスープ




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ドアを開けると、美味しそうな匂いが漂ってきた。パタパタとスリッパが立てる音が近づく。
「ただいま、遅くなって悪かったね」
「お帰りなさい! ううん、ごはん、ちょうどできたのよ」
嬉しそうに笑う妻が、食卓を指し示す。温かそうな食事が、綺麗に並べられていた。
「美味しそうだ、ありがとう」
これならそろそろ、もう数分は早く帰れそうだな、とちらりと時計を確認する。
結婚したばかりの頃は、とにかく手際が悪くて、夕食をつくるのに相当な時間が必要だった。
作ってくれるだけありがたいのだけれど、妻はそうは思わないようで、夕食が遅くなったことを謝ってばかりだった。

そこで、男は考えた。自分が遅く帰ってくればいいのだと。

こうして男は、仕事が忙しくなった、と言い訳して、寄り道して時間を潰し、家に遅く帰るようになった。
自分の帰宅に食事が間に合うと、妻も自信を持って料理に励むようになった。
この頃は少しずつ手際も良くなっているようだし、レパートリーも増えてきた。

1年くらい経てば、寄り道しないで帰れるようになるだろうか……。

食事を我慢していたためにぐうぐう鳴っている腹をさすりながら……しかしそれを悟られぬよう、男は妻に「いただきます」と満面の笑みを浮かべるのであった。

END

#b#料理の苦手な妻が、自分が帰ってくる前に料理を仕上げられるように、わざと遅く帰るために寄り道をしていた。#/b#
殺人を無罪にする方法「4ブックマーク」
完遂直前といったところで完全犯罪が崩れたおかげで殺人の罪で捕まった私。
法に照らし合わせての裁きの結果は死刑。

だが別にこれで全てた終わったというわけではない。
次の裁きを前にして私は
【無罪にすることだってできるはずだ】
そう自信を深めていた。

なぜ?
15年02月11日 18:13
【ウミガメのスープ】 [Ratter]



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完全犯罪。

もしあれが完遂されていたらおそらくはこうなっていただろう

「私」は「奴」に殺され
「奴」がその犯人であるという犯行動機や凶器などの証拠などはなにもなくアリバイ作りもバッチリ
おそらく、「奴」が犯人であるということを知りえるのは殺された「私」だけ

こうして、「奴」は疑われることすらなく「私」を殺しえていただろう。

が、実際はこうなった

完全犯罪完成直前、「私」を殺そうとした「奴」を私は返り討ちにした。
・・・が「完全犯罪」は完成直前まで行われていたのだった・・
そう、「奴」が「私」を殺す動機やその方法は見事に消しされてていて・・
残った事実は、客観的に見れば

「私」が「奴」を殺した

ということだけ。

こうして私は殺人犯としてつかまり、
「完全犯罪」が「完遂直前」であったせいで、
「奴」が「私」を殺そうとしていたということは証明できず

「私」の【正当防衛である】

という主張は認められず、私には死刑判決がくだされた。


数年後、控訴審、上告審ともに判決は覆らず死刑執行がなされた。


・・・・・・

??「ほほぅ・・無罪を主張するとな?」
私「はい」
??「ふむ。死者の行ってきたことを全て把握しているという、この【閻魔】の前でか?」
私「はい」
閻魔「仕方ないのぉ。ではおヌシのやってきたことを確認するとするかの」
・・・
閻魔「ふむ。やはり殺人をしておるのじゃ。では地獄行k」
私「お待ちください!!」

・・そう、ここは地獄と天国の分かれ道、閻魔大王の法廷である。

私「閻魔様は、死者の行ってきたことを全てお見通しとか?」
閻魔「そうじゃが・・何じゃ?」
私「で・・では、先にこちらに来た【奴】の行ったこともご存知かと!?」
閻魔「あーー・あの不完全完全犯罪をやった奴のターゲットはオヌシじゃったか・・」
私「はい!」

閻魔「では、正当防衛ということで無罪とするかのぉ。天国へ行ってよし!」

こうして私は死後、やっと無罪を勝ち取ったのだった。








私「ところで・・閻魔様ってあんな、金髪小五ロリみたいな見た目だったんだなぁ・・」
そんな感想を残しつつわたしは天国へと登っていった。

終わり。
違うんです!私じゃないんです!「4ブックマーク」

朝毎晩、女から弁明を受ける亀辰。
#red#しかし許す気は毛頭無いという。#/red#
#b#一体何故?#/b#

亀辰が引っ越すと晩の弁明は無くなり、
健康に気を遣うようになると朝の弁明も無くなった。
彼が許したから、というわけでないとすると、
#b#一体何故?#/b#


※女は人間ですか?とか女は生きてますか?とかいう質問は
何だか答えにくいので訊かないでください。
訊かれても誤魔化します。
16年01月05日 22:06
【ウミガメのスープ】 [春雨]



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職場。

1

2

3

4

5 チーン

#b#エレベーター(女の声)「誤解です!」#/b#


家。

1

2

3

4

5 チーン

#b#エレベーター(女の声)「誤解です!」#/b#
足りない店「4ブックマーク」
テーブルに並ぶ料理の数々を見て、男は「足りない…」と呟いた。
足りなかったせいで、その店の店主はクビになった。
どういうことだろう?
15年02月08日 21:58
【ウミガメのスープ】 [とかげ]

スープおかわりします?




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注文してから数分で、続々と料理が運ばれてくる。スピードが売りのファミリーレストランとは言え、これはあまりにも早すぎる。
男は並べられたメニューをひとつひとつ確認しながら、想定される調理時間を計算する。この店のキッチンの広さも、調理器具やコンロの数も、この時間に雇われている店員の人数も、男にはわかっていた。
「足りない…」
どう考えても、こんなにたくさんの料理をつくる時間なんてないはずだ。この短時間でつくるには、焼き時間を短縮していないと説明がつかないが、でてきた料理はきちんと火が通っている。
……つまり。

「店長を呼んでくれ」
男は店員にそう声をかけた。困惑した様子の店員は、それでもすぐに店長を連れてきた。店長の方も、戸惑いながら挨拶をする。
「私が店長ですが……いかがいたしましたか?」
「料理が出てくるのが大変早かったので、驚きました。これは、今作ったのですか?」
「え、は、はい……今、作りましたが……」
歯切れの悪い返事だ。男はすっと名刺を取り出した。
「私はこの店の調査をしに来た、本社の者です。注文してからすぐに出てくると評判なようですが、生野菜や生魚が新鮮ではなかったというクレームも来ていまして」
店長は男の言葉の意味を理解し、さっと青ざめた。
「軽く計算してみましたが、どんなに手際が良くても、これらの料理をこの速さで提供するには、『調理の時間が足りません』。つまり、余裕のある時間帯に作り置きをしておき、温かい料理はオーダーが入ってから電子レンジで温めていますね?」
店員がきょとんとしている。おそらく、この店ではそれが当たり前だったのだろう。
「衛生面の問題から、作り置きはするなという指示だったはずですが、どういうことでしょうか?」
チェーン店には、細かな規則がたくさんある。どの店でも同じレベルの料理が出せるように、ということもあるが、一番はやはり衛生面の問題だ。どこか一店舗でも食中毒を出せば、チェーン全体に影響が出てしまう。
「さて、まずはキッチンを見せてもらいましょうか」
青白くなった店長は、しかし男の指示に従うしかなかった。

実際の現場や店員からの証言により、店長が意図的かつ常習的に作り置きを支持していたことがわかり、クビになった。
もちろん、料理を早く提供することは、お客様のためでもある。けれど、それで食中毒などお客様に迷惑をかけるような事態になってしまっては、元も子もないのだ。
悪人ではないが……男は、新店長を迎え再スタートを切るその店を、外から眺めながら思う。

お客様に対する配慮も、頭の方も、少し足りない店長であった、と。

END

#b#料理が出てくるが早すぎることから、覆面調査役の男は、調理の時間が「足りない」=料理を作り置きしていることに気付く。チェーン店の規約違反なので、店長はクビになった。#/b#
とびっきりラヴァーズ「4ブックマーク」
少し遅く起きた実家住まいの山村カナエは、
ゴミ箱の中身が少ないのを見て、
今日のデートは映画館かなと思った。

カナエの推理過程を辿れ。
15年02月08日 17:44
【ウミガメのスープ】 [牛削り]



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#red#2月の初め#/red#、日曜日の朝。

「おはよう」

山村カナエは、目をこすりながらリビングの椅子を引いた。

「おはよう。あんた、今日お出かけなんでしょ?」

洗い物を終えた母親のチエが、手を拭きながら言った。

「うん、午後から。あれ?」

カナエはテーブルの上の紙箱に目をやった。
チラシを折って作ったもので、簡易のゴミ箱として使っている。
今日は、ゴミはほとんど入っていない。

「症状、軽いみたいだね」

鼻を指差しながら、カナエは言った。
母親は向かいの椅子に腰掛けた。

「そうなのよ、最近酷かったから、今日はちょっとハッピー」

#red#チエは重度の花粉症#/red#である。
2月に入ってから、#red#ゴミ箱は毎日、チエの使ったティッシュのゴミで溢れかえっていた#/red#。
今日は花粉の量が少ないらしく、チエは気持ち良さそうに鼻呼吸をしている。

外では雨が降っているのかな、と、カナエは思った。
#red#雨の日は花粉の飛散量が少ない#/red#のである。

──雨かあ、残念。

今日は最近付き合い始めた恋人・佐藤タクトとのデートの日なのである。
仕事の都合がなかなか合わない2人。久々のデートだった。

──公園デートが良かったけど、雨降りなら映画館かな。けど。


「あんた何? ニヤニヤして、気持ち悪いわね」

チエが訝しげに覗き込んでくる。
カナエは片手をひらひらさせて、それをいなす。

──けど、大好きな彼と一緒なら、どこだっていいや。



#big5#簡#/big5#易解説

#b#花粉症の同居家族がいつもはゴミ箱をティッシュでいっぱいにするが、今日はゴミが少ない。#/b#
#b#雨が降ると花粉の飛散量が減るため、今日は天気が悪いと推測した。#/b#
#b#今日のデートは屋外ではなく屋内、例えば映画館デートになりそうだと思った。#/b#