「整形疑惑」「3ブックマーク」
最近私に(美容)整形疑惑がかかってます
何故?
【参加テーマ・整形美人と言えば(うーん このテーマw)】
何故?
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17年05月06日 08:29
【ウミガメのスープ】 [アザゼル]
【ウミガメのスープ】 [アザゼル]
解説を見る
美人すぎる美女えぜりん
皆、彼女に憧れ同じ顔に整形した
巷に溢れるえぜりんと同じ顔の女性
えぜりんの昔の写真を見た人は皆『えぜりんさんの顔、整形なのかな?てかなんで整形美人って皆あの顔なのかな』と言うのでした
皆、彼女に憧れ同じ顔に整形した
巷に溢れるえぜりんと同じ顔の女性
えぜりんの昔の写真を見た人は皆『えぜりんさんの顔、整形なのかな?てかなんで整形美人って皆あの顔なのかな』と言うのでした
「世にもキュウリな物語」「3ブックマーク」
河童だ、河童に違いない。
今回の被害者Fさんの住むS町には、こんな噂が囁かれている。公園の池に河童が棲んでいる…と。
さて、被害というのは泥棒だ。盗まれたものは、#b#出窓の窓ガラス#/b#。一枚だけ、すっぽりと。
あたかも辺りはぬるぬると濡れた手で触ったかのように#b#水浸し#/b#。
さらに奇妙なことに、その水からは#b#池の生臭さ#/b#を感じたらしい。
一体誰が何のために…?まさか…やはり…河童?
※SP 佐山さん
本当に有り難う御座いました!
今回の被害者Fさんの住むS町には、こんな噂が囁かれている。公園の池に河童が棲んでいる…と。
さて、被害というのは泥棒だ。盗まれたものは、#b#出窓の窓ガラス#/b#。一枚だけ、すっぽりと。
あたかも辺りはぬるぬると濡れた手で触ったかのように#b#水浸し#/b#。
さらに奇妙なことに、その水からは#b#池の生臭さ#/b#を感じたらしい。
一体誰が何のために…?まさか…やはり…河童?
※SP 佐山さん
本当に有り難う御座いました!
17年01月29日 11:38
【ウミガメのスープ】 [胡麻みそ]
【ウミガメのスープ】 [胡麻みそ]

♪~デレレレレンッデレレレレンッ
解説を見る
犯人は、Fさんの家で留守番していた小学生の息子カツヲ君である。
廊下で壁当ての練習をしていたところ、うっかり窓を割ってしまったのである。
焦って片づけてはみたものの、ガラスは粉々。すっぽりと窓ガラスが抜けてしまっている。これでは、Fさんは帰宅した瞬間に気がついてしまうだろう。
「まずい…このままじゃ、留守番していた僕が犯人だって普通にバレるぞ…」
カツヲは悪知恵を働かせる。
母親であるFさんが帰宅するまでもう30分もない。とりあえず、時間が稼げればいい。なんとか誤魔化す方法は…?
「…ああ、そうだ。あれなら…!」
カツヲは池に分厚い氷が張っていたことを思い出した。廊下の出窓なんかまずこの時期は開けないし、見た目には違和感がなさそうだ。
そうと決まれば、さっそく冬遊びに紛れて池へ氷を取りに行った。戻って氷の形を整えると、カツヲは窓枠に器用にはめ込んでみせる。
幸い今は冬。この寒い廊下なら、きっと解けることはないだろう。
「明日までには何か別の方法を考えなくちゃ…」
しかし、残念ながら帰宅したFさんが廊下へ通ずるドアを開けたまま暖房を入れてしまったので、「窓」は解けて消えてしまったのであった。
さて、カツヲの思惑は外れて氷は解けてしまったものの、今回の不思議な事件はご近所で話題に。いつの間にかネットでも「謎の河童事件」だなんて取り上げられて、S町は空前絶後の河童フィーバー!!
テレビは取材にくるし、F家は観光スポットになるし、おまけに「河童まんじゅう」「河童ストラップ」「河童印の窓ガラス」なんてものが名物になる始末。
今ではF家の窓ガラスには「河童印の窓ガラス」がはまっている。
「なんか大変なことになっちゃったけど…バレてないみたいだ…(;`・ω・´)」
サンキューカッパ!!
【要約】
窓ガラスをうっかり割ってしまったFの息子が、偽装工作のために池の氷をはめこんだ。
それが解けて、水浸しだったのである。
廊下で壁当ての練習をしていたところ、うっかり窓を割ってしまったのである。
焦って片づけてはみたものの、ガラスは粉々。すっぽりと窓ガラスが抜けてしまっている。これでは、Fさんは帰宅した瞬間に気がついてしまうだろう。
「まずい…このままじゃ、留守番していた僕が犯人だって普通にバレるぞ…」
カツヲは悪知恵を働かせる。
母親であるFさんが帰宅するまでもう30分もない。とりあえず、時間が稼げればいい。なんとか誤魔化す方法は…?
「…ああ、そうだ。あれなら…!」
カツヲは池に分厚い氷が張っていたことを思い出した。廊下の出窓なんかまずこの時期は開けないし、見た目には違和感がなさそうだ。
そうと決まれば、さっそく冬遊びに紛れて池へ氷を取りに行った。戻って氷の形を整えると、カツヲは窓枠に器用にはめ込んでみせる。
幸い今は冬。この寒い廊下なら、きっと解けることはないだろう。
「明日までには何か別の方法を考えなくちゃ…」
しかし、残念ながら帰宅したFさんが廊下へ通ずるドアを開けたまま暖房を入れてしまったので、「窓」は解けて消えてしまったのであった。
さて、カツヲの思惑は外れて氷は解けてしまったものの、今回の不思議な事件はご近所で話題に。いつの間にかネットでも「謎の河童事件」だなんて取り上げられて、S町は空前絶後の河童フィーバー!!
テレビは取材にくるし、F家は観光スポットになるし、おまけに「河童まんじゅう」「河童ストラップ」「河童印の窓ガラス」なんてものが名物になる始末。
今ではF家の窓ガラスには「河童印の窓ガラス」がはまっている。
「なんか大変なことになっちゃったけど…バレてないみたいだ…(;`・ω・´)」
サンキューカッパ!!
【要約】
窓ガラスをうっかり割ってしまったFの息子が、偽装工作のために池の氷をはめこんだ。
それが解けて、水浸しだったのである。
「キミに Σd(・∀・)グッジョブ!!」「3ブックマーク」
クリスマス・イブ。
今夜は普段より一際寒く、夜空からはひらひらと雪が舞い降りていた。
ロマンチックな雰囲気の中、寄り添う恋人達。
パーティーのため友人宅へ向かう若者の集団。
子供へのプレゼントを脇に抱え、家路を急ぐサラリーマン。
行き交う人々は、誰もが皆幸せそうだった。
そんな人々を羨ましげに眺めながら、サムズアップ(親指を立てる動作)を繰り返しているカメオ。
一体なぜそんな事をしているのだろう?
今夜は普段より一際寒く、夜空からはひらひらと雪が舞い降りていた。
ロマンチックな雰囲気の中、寄り添う恋人達。
パーティーのため友人宅へ向かう若者の集団。
子供へのプレゼントを脇に抱え、家路を急ぐサラリーマン。
行き交う人々は、誰もが皆幸せそうだった。
そんな人々を羨ましげに眺めながら、サムズアップ(親指を立てる動作)を繰り返しているカメオ。
一体なぜそんな事をしているのだろう?
16年11月19日 22:30
【ウミガメのスープ】 [QQS]
【ウミガメのスープ】 [QQS]
解説を見る
寒風が吹き荒ぶ、とある街の片隅。
夕方から降り始めた雪の中、カメオは交通量調査のアルバイトをしていた。
パイプ椅子に座り、カウンターを右手に握り込んで行き交う人を数える。
長時間じっとしていると身体の芯から冷えてきて、かじかんだ指まで震えてきた。
---カチッ。
「あ」
身体の震えのせいで、不意にカウンターを押し間違えてしまった。
---お金を貰っている以上、きちんと数えないと。
カメオはそう考え、#red#カウンターを押し間違えることの無いように、押すごとに親指を離すことにした。#/red#
#red#かじかんだ指は上手く曲がらず、手の形は奇しくもサムズアップになっていた。#/red#
「うぅ~寒ぃ~。ちくしょー、みんな楽しそうだなー」
羨ましく、ちょっとだけ妬ましく思いながら、カウントを続ける。
その時ふと、人混みの中から小柄な人影がこちらに歩み寄って来た。
「やぁカメオくん、バイトごくろー! Σd(・∀・)」
「か、カメコ!?」
クラスメートのカメコ。カメオにとってはいわゆる「想い人」である。
ここ最近カメオはクリスマスを意識し、タイミングを見計らっては遠回しにカメコにアプローチをかけていたのだが、
クリスマスが近付くにつれむしろカメコは付き合いが悪くなり
放課後はすぐに帰宅してしまうようになっていたので、カメオはもう脈無しだと諦めかけていた。
---偶然通りかかったのかな?
---そう言えばここでバイトしてる事をカメコにも言ったっけか。
カメオは訝りながらカメコに問い掛けた。
「なんだよ、冷やかしに来たのかよー」
「あらら、嫌われたもんだねー。せっかく勤労学生のカメオにプレゼントを持ってきたというのに」
「プ……プレゼント?」
「ほら、感謝しなよ~?ふふっ、それじゃあね!」
カメコはそれだけ言うと、紙袋をカメオに押し付けてあっという間に夜の街へ消えていってしまった。
カメオはしばし呆気にとられてカメコの背中を見送っていたが、ふと我に返ると紙袋の中身を確認した。
ガサゴソ……
「毛糸の手袋……しかもこれ、手縫いだ!」
あまり出来は良くないが、凝った刺繍まで施された毛糸の手袋が1セット。
---もしかして、最近すぐ家に帰っていたのはこれを作るため?
カメオは興奮しながらさっそく手袋を両手にはめた。
「……って、これじゃカウンター使いにくいや」
仕方無く右手の手袋は大事に紙袋にしまい、交通量調査を再開する。
しかし先程までの浮かない表情は消え、自然と緩む頬。
吹き付ける風は冷たくなる一方だったが、カメオの左手と胸の内は温かかった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
#big5#簡易解説#/big5#
#b#カメオは交通量調査のアルバイト中、カウンター(数取器)を使って道行く人を数えていたが、#/b#
#b#寒さで体が震えた拍子にカウンターを押し間違えてしまった。#/b#
#b#同じミスを繰り返さないよう、カメオはカウンターを押すたびに親指を離し指を立てるようにした。#/b#
夕方から降り始めた雪の中、カメオは交通量調査のアルバイトをしていた。
パイプ椅子に座り、カウンターを右手に握り込んで行き交う人を数える。
長時間じっとしていると身体の芯から冷えてきて、かじかんだ指まで震えてきた。
---カチッ。
「あ」
身体の震えのせいで、不意にカウンターを押し間違えてしまった。
---お金を貰っている以上、きちんと数えないと。
カメオはそう考え、#red#カウンターを押し間違えることの無いように、押すごとに親指を離すことにした。#/red#
#red#かじかんだ指は上手く曲がらず、手の形は奇しくもサムズアップになっていた。#/red#
「うぅ~寒ぃ~。ちくしょー、みんな楽しそうだなー」
羨ましく、ちょっとだけ妬ましく思いながら、カウントを続ける。
その時ふと、人混みの中から小柄な人影がこちらに歩み寄って来た。
「やぁカメオくん、バイトごくろー! Σd(・∀・)」
「か、カメコ!?」
クラスメートのカメコ。カメオにとってはいわゆる「想い人」である。
ここ最近カメオはクリスマスを意識し、タイミングを見計らっては遠回しにカメコにアプローチをかけていたのだが、
クリスマスが近付くにつれむしろカメコは付き合いが悪くなり
放課後はすぐに帰宅してしまうようになっていたので、カメオはもう脈無しだと諦めかけていた。
---偶然通りかかったのかな?
---そう言えばここでバイトしてる事をカメコにも言ったっけか。
カメオは訝りながらカメコに問い掛けた。
「なんだよ、冷やかしに来たのかよー」
「あらら、嫌われたもんだねー。せっかく勤労学生のカメオにプレゼントを持ってきたというのに」
「プ……プレゼント?」
「ほら、感謝しなよ~?ふふっ、それじゃあね!」
カメコはそれだけ言うと、紙袋をカメオに押し付けてあっという間に夜の街へ消えていってしまった。
カメオはしばし呆気にとられてカメコの背中を見送っていたが、ふと我に返ると紙袋の中身を確認した。
ガサゴソ……
「毛糸の手袋……しかもこれ、手縫いだ!」
あまり出来は良くないが、凝った刺繍まで施された毛糸の手袋が1セット。
---もしかして、最近すぐ家に帰っていたのはこれを作るため?
カメオは興奮しながらさっそく手袋を両手にはめた。
「……って、これじゃカウンター使いにくいや」
仕方無く右手の手袋は大事に紙袋にしまい、交通量調査を再開する。
しかし先程までの浮かない表情は消え、自然と緩む頬。
吹き付ける風は冷たくなる一方だったが、カメオの左手と胸の内は温かかった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
#big5#簡易解説#/big5#
#b#カメオは交通量調査のアルバイト中、カウンター(数取器)を使って道行く人を数えていたが、#/b#
#b#寒さで体が震えた拍子にカウンターを押し間違えてしまった。#/b#
#b#同じミスを繰り返さないよう、カメオはカウンターを押すたびに親指を離し指を立てるようにした。#/b#
「モヴィエ」「3ブックマーク」
映画を見に誘られたカメオとカメコ。
カメコは前からその映画をとても楽しみにしていたのですが
映画を見たあとの食事の席でカメオが
今日見た映画はつまらなかった。っと言ったのですが
それを聞くとカメコは怒るどころか喜びました。
一体なぜ?
カメコは前からその映画をとても楽しみにしていたのですが
映画を見たあとの食事の席でカメオが
今日見た映画はつまらなかった。っと言ったのですが
それを聞くとカメコは怒るどころか喜びました。
一体なぜ?
16年08月02日 21:58
【ウミガメのスープ】 [天童 魔子]
【ウミガメのスープ】 [天童 魔子]
解説を見る
カメオとカメコの一人息子は十数年前
映画監督になりたいと言ってカメオに反対され家を飛び出したのでした。
そんな息子から久しぶりの連絡があり
ようやく自分の映画が完成したので見て欲しいと頼まれたのでした。
息子の作品をようやく見れると言うこともあってカメコは心待ちにしていましたが
カメオは文句ばかりを言っていました。
映画なんぞ興味もない。くだらないものならわしは寝る。
映画の内容は・・・・まぁ言わずもがな。
カメオは映画をつまらない。あんなものはまだまだだと言っているのですが
(なんだ、ちゃんと見ていたんじゃない)っとカメコは笑みをこぼし
食卓に三人分の食事を用意しました。
映画監督になりたいと言ってカメオに反対され家を飛び出したのでした。
そんな息子から久しぶりの連絡があり
ようやく自分の映画が完成したので見て欲しいと頼まれたのでした。
息子の作品をようやく見れると言うこともあってカメコは心待ちにしていましたが
カメオは文句ばかりを言っていました。
映画なんぞ興味もない。くだらないものならわしは寝る。
映画の内容は・・・・まぁ言わずもがな。
カメオは映画をつまらない。あんなものはまだまだだと言っているのですが
(なんだ、ちゃんと見ていたんじゃない)っとカメコは笑みをこぼし
食卓に三人分の食事を用意しました。
「「好きな人の様子がおかしいんです」正」「3ブックマーク」
あー、困ったなー困ったなー。
え? 何がって? 良く聞いてくれたな。
実はな……。
「ねー、オト先輩聞いてくださいっスよぉ~~ねェ~~。なんでも屋でしょぉ~~~?」
「なんでも屋じゃなくて便利屋な。まあとりあえず水飲め水」
彼女は……ちょっと仕事先で出会った……まあ知人だ。
こいつが仕事を頼みたいっていうんだな。
けど、俺は『交信』のチカラと、『変装』のチカラ、この町の地理についてちょっと明るいくらいしか取り柄がなくてさ。
助けてくれるよな?この昼間っからクダまいてるやつとと俺を放置しないよな?ネッ?お願い!
※皆さんは、オトに話しかけて彼女の頼みを解決してください。
16年03月08日 20:12
【亀夫君問題】 [蒼井門]
【亀夫君問題】 [蒼井門]

長丁場おつかれさまでした!
解説を見る
条件
・酉実は教授に殺されていたのだと暴き、死体を発見する。
一番近くの遺体の手を開く。
中に握られているのは小さなピアス。写真と同じ……、そう。狐ヶ崎教授のものだ。
「……フミくんをつれて、ここまできてくれたんだね」
それを見下ろして立ち上がると声がする。
目の前には酉実亀雄の姿があった。構内から、狐ヶ崎への恨んでいいのかどうしたらいいのかわからない思いからようやく解き放たれたのだろう。
ニカは突然目の前に現れた彼を見て驚いた顔をした後、とっても穏やかな声で言った。
「……そうかあ……。ほんとに……酉実さん幽霊だったんスね。あは、私、霊能力者ってやつになったんスかね!」
なんてことないように笑いながらニカは言ったが、いつも慌てると出る口癖が出ている。
いつもなら「ッスッスうるさい」とでも言うところだろうが、今日の俺は流石に空気を読んだ。
「……そうッスかあ……」
「ごめんね、ニカちゃん。こんな顔させて」
亀雄さんは困ったように笑って、それから流れるのを踏みとどまっているニカの涙をぬぐうそぶりを見せた。
ただ、その手はすり抜けてしまったけど。
こんなにはっきりと見えるのに。こんなにはっきりと聞こえるのに。この人の遺体が回収される場面を俺達は見た。この人は、もう死んでいるのだ。
「本当は……本当は、僕が見えれば。見えたならちょうどいいから早く助けてもらおうと思っていたんだ。
フミが僕を殺したんだって暴いてもらって。井戸の中で腐ってく僕をひきあげてもらおうと思って。
……井戸の中は、とても冷たかった。蓋の隙間からのぞく光を僕はただ見てた。
太陽が出ているのに暗くて、とても凍える、北の夜空のようだった。だから早くここから出たいと――」
どうしてなんですか、と俺は聞いた。
明日が彼の七回忌である。彼が死んで六年だ。ニカと出会ったのは一年前。
今までずっとその環境にいたのに、消えてしまうそのぎりぎりまで。いや、ニカが様子がおかしいことに気が付かなきゃそのまま消えてしまうだけだったのに。
どうしてさっき話してくれたみたいなことをニカに伝えなかったのだろうか。
「……笑顔、かな」
「笑顔?」
「うん。ニカちゃんの笑顔が、太陽みたいだったんだ」
亀雄さんの顔はひどく安らかだった。
「ずっと隙間から漏れ出る光だけを見てたと言っただろう? 僕の意識はずっとあの井戸の中だけだった。
縁があるから、この場所にはこれたけど、ここには窓がない。僕は太陽をこの六年、まともに拝めやしなかった。
けど、ニカちゃんの笑顔は暖かくて、眩しくて。だから、こんな、僕の死なんかにかかわらせちゃいけないと思ったんだ。
僕の死に関係したら、フミくんが彼女に危害を与えるかもしれないと思った。僕が死んでると知られたらきっと怖がらせてしまうと思った。
それくらいなら――最後にずっと見たかった太陽みたいなその笑顔を見て終われるのなら――それはそれでいいのかもしれないと思って」
ああ、時間だ。亀雄さんがつぶやく。
見てわかるほどに体が透けている。だんだんと薄く背景と同化していく。
「行かないで」なんて言葉をニカはつぶやこうとしたみたいだったが、それは出来なかった。
これはどうみても完全なる成仏だ。
それをもう人がとどめておくなんてことはできやしないから。
全く、いつもは鬱陶しいくらい元気なのに、こういう時ばかり遠慮するんだから世話がやけるやつだぜ。
俺は背中をドンと押してやった。
よろけたニカは亀雄さんの体をすり抜ける直前でなんとか踏みとどまって、その顔を見上げた。
「……笑って、ニカちゃん。僕はその笑顔が好きで、そしてその笑顔に救われたんだから。死人が消えるのを悲しむ必要はない――」
はい、ってか細い声だけが聞こえた。
その時にはもうその場にいるのはぐっと服の裾をつかんで耐えてるらしいニカの姿しかなかった。
俺はやっぱりなんていっていいかわからなくて、距離をつめることもないまま、無難な言葉しか投げてやれなかった。
「……よかったな、両想いで」
「……そうッスね」
「……あー、なんだ。その……悲しむ必要はないって、笑って欲しいって亀雄さん言ってたけどよ。……今くらい泣いても、いいんじゃねえの」
「……泣かないッスよ。私は」
折角親切心で言ったってのに。
けど、ニカはそのまま振り向いた。
「笑顔でいてほしいって言われたから笑うッス。酉実さんがいなくなるところに立ち会えた。彼の死を解明できた。悲しいことは何も無いんスから」
その時の笑顔は確かに眩しくて、亀雄さんの言ってたことがなんとなくわかった気がした。
だから、まあ。今日は何か美味しい飯でもご馳走してやろうかな、と思ったのだった。
END
おまけのおまけ
オト「あ~疲れた…って所長!?」
所「お帰り。いろいろ大変だったっぽいね」
オト「そうなんですよ。結局教授が亀雄さんを殺す前から黒衣の人物の噂はあったわけで…」
所「…あ、それ私」
オト「えっ」
所「城からの裏口ってのはホント。でもあれを地下通路に改造したの私。殿様の財宝つかってね」
オト「えっ?」
所「ハッハッハ~便利だったんだけどな、あの通路。あの死体が見つかったんじゃしょうがないか」
オト「全部…知ってたんですか!?死体も含めて!?」
所「ハッハッハ~」
オト「笑ってもごまかされませんよ!?」
オト(っていうか七不思議中三つが俺含めた知り合いってなんなんだよ!)
・酉実は教授に殺されていたのだと暴き、死体を発見する。
一番近くの遺体の手を開く。
中に握られているのは小さなピアス。写真と同じ……、そう。狐ヶ崎教授のものだ。
「……フミくんをつれて、ここまできてくれたんだね」
それを見下ろして立ち上がると声がする。
目の前には酉実亀雄の姿があった。構内から、狐ヶ崎への恨んでいいのかどうしたらいいのかわからない思いからようやく解き放たれたのだろう。
ニカは突然目の前に現れた彼を見て驚いた顔をした後、とっても穏やかな声で言った。
「……そうかあ……。ほんとに……酉実さん幽霊だったんスね。あは、私、霊能力者ってやつになったんスかね!」
なんてことないように笑いながらニカは言ったが、いつも慌てると出る口癖が出ている。
いつもなら「ッスッスうるさい」とでも言うところだろうが、今日の俺は流石に空気を読んだ。
「……そうッスかあ……」
「ごめんね、ニカちゃん。こんな顔させて」
亀雄さんは困ったように笑って、それから流れるのを踏みとどまっているニカの涙をぬぐうそぶりを見せた。
ただ、その手はすり抜けてしまったけど。
こんなにはっきりと見えるのに。こんなにはっきりと聞こえるのに。この人の遺体が回収される場面を俺達は見た。この人は、もう死んでいるのだ。
「本当は……本当は、僕が見えれば。見えたならちょうどいいから早く助けてもらおうと思っていたんだ。
フミが僕を殺したんだって暴いてもらって。井戸の中で腐ってく僕をひきあげてもらおうと思って。
……井戸の中は、とても冷たかった。蓋の隙間からのぞく光を僕はただ見てた。
太陽が出ているのに暗くて、とても凍える、北の夜空のようだった。だから早くここから出たいと――」
どうしてなんですか、と俺は聞いた。
明日が彼の七回忌である。彼が死んで六年だ。ニカと出会ったのは一年前。
今までずっとその環境にいたのに、消えてしまうそのぎりぎりまで。いや、ニカが様子がおかしいことに気が付かなきゃそのまま消えてしまうだけだったのに。
どうしてさっき話してくれたみたいなことをニカに伝えなかったのだろうか。
「……笑顔、かな」
「笑顔?」
「うん。ニカちゃんの笑顔が、太陽みたいだったんだ」
亀雄さんの顔はひどく安らかだった。
「ずっと隙間から漏れ出る光だけを見てたと言っただろう? 僕の意識はずっとあの井戸の中だけだった。
縁があるから、この場所にはこれたけど、ここには窓がない。僕は太陽をこの六年、まともに拝めやしなかった。
けど、ニカちゃんの笑顔は暖かくて、眩しくて。だから、こんな、僕の死なんかにかかわらせちゃいけないと思ったんだ。
僕の死に関係したら、フミくんが彼女に危害を与えるかもしれないと思った。僕が死んでると知られたらきっと怖がらせてしまうと思った。
それくらいなら――最後にずっと見たかった太陽みたいなその笑顔を見て終われるのなら――それはそれでいいのかもしれないと思って」
ああ、時間だ。亀雄さんがつぶやく。
見てわかるほどに体が透けている。だんだんと薄く背景と同化していく。
「行かないで」なんて言葉をニカはつぶやこうとしたみたいだったが、それは出来なかった。
これはどうみても完全なる成仏だ。
それをもう人がとどめておくなんてことはできやしないから。
全く、いつもは鬱陶しいくらい元気なのに、こういう時ばかり遠慮するんだから世話がやけるやつだぜ。
俺は背中をドンと押してやった。
よろけたニカは亀雄さんの体をすり抜ける直前でなんとか踏みとどまって、その顔を見上げた。
「……笑って、ニカちゃん。僕はその笑顔が好きで、そしてその笑顔に救われたんだから。死人が消えるのを悲しむ必要はない――」
はい、ってか細い声だけが聞こえた。
その時にはもうその場にいるのはぐっと服の裾をつかんで耐えてるらしいニカの姿しかなかった。
俺はやっぱりなんていっていいかわからなくて、距離をつめることもないまま、無難な言葉しか投げてやれなかった。
「……よかったな、両想いで」
「……そうッスね」
「……あー、なんだ。その……悲しむ必要はないって、笑って欲しいって亀雄さん言ってたけどよ。……今くらい泣いても、いいんじゃねえの」
「……泣かないッスよ。私は」
折角親切心で言ったってのに。
けど、ニカはそのまま振り向いた。
「笑顔でいてほしいって言われたから笑うッス。酉実さんがいなくなるところに立ち会えた。彼の死を解明できた。悲しいことは何も無いんスから」
その時の笑顔は確かに眩しくて、亀雄さんの言ってたことがなんとなくわかった気がした。
だから、まあ。今日は何か美味しい飯でもご馳走してやろうかな、と思ったのだった。
END
おまけのおまけ
オト「あ~疲れた…って所長!?」
所「お帰り。いろいろ大変だったっぽいね」
オト「そうなんですよ。結局教授が亀雄さんを殺す前から黒衣の人物の噂はあったわけで…」
所「…あ、それ私」
オト「えっ」
所「城からの裏口ってのはホント。でもあれを地下通路に改造したの私。殿様の財宝つかってね」
オト「えっ?」
所「ハッハッハ~便利だったんだけどな、あの通路。あの死体が見つかったんじゃしょうがないか」
オト「全部…知ってたんですか!?死体も含めて!?」
所「ハッハッハ~」
オト「笑ってもごまかされませんよ!?」
オト(っていうか七不思議中三つが俺含めた知り合いってなんなんだよ!)