「【祝ラテシン5周年】誕生日の確率」「1ブックマーク」
誕生日、おめでとう! 良い年になることを願っているよ!
え? なになに、君も誕生日なの? それはめでたい、おめでとう!
……へ? あなたも誕生日? すごい偶然だ! おめでとう!
……ま、まさか彼らも誕生日だって!? こいつはクールだ! ともあれおめでとう!
2月10日が誕生日の人がたくさんいるらしい。どういうことなの?
え? なになに、君も誕生日なの? それはめでたい、おめでとう!
……へ? あなたも誕生日? すごい偶然だ! おめでとう!
……ま、まさか彼らも誕生日だって!? こいつはクールだ! ともあれおめでとう!
2月10日が誕生日の人がたくさんいるらしい。どういうことなの?
15年02月10日 22:01
【ウミガメのスープ】 [とかげ]
【ウミガメのスープ】 [とかげ]
HAPPY BIRTH SOUP!
解説を見る
ここはラテシン国。国民の多くが、誕生日を聞かれると「2月10日」だと答える。
もちろん、全員が同じ日に生まれているわけではない。
この国の人々は#b#自分の誕生日に関心がなく、自分が本当は何月何日生まれなのかを知らない#/b#のだ。
それでも書類やパスポートの申請など、何らかの登録で誕生日を書かなければならないことはある。そこで、適当な日付を誕生日ということにしていまうのだが、2月10日はラテシン国建国記念日であるために、国民にとって大変覚えやすいため、人気の日付なのだ。
こうして、多くの国民が同じ日を誕生日に持つことになってしまった。
2月10日、国民たちはラテシン国の誕生日を祝い、日々の生活に感謝するのであった。
END
改めまして、
#big5#ラテシン5歳おめでとうございます!#/big5#
もちろん、全員が同じ日に生まれているわけではない。
この国の人々は#b#自分の誕生日に関心がなく、自分が本当は何月何日生まれなのかを知らない#/b#のだ。
それでも書類やパスポートの申請など、何らかの登録で誕生日を書かなければならないことはある。そこで、適当な日付を誕生日ということにしていまうのだが、2月10日はラテシン国建国記念日であるために、国民にとって大変覚えやすいため、人気の日付なのだ。
こうして、多くの国民が同じ日を誕生日に持つことになってしまった。
2月10日、国民たちはラテシン国の誕生日を祝い、日々の生活に感謝するのであった。
END
改めまして、
#big5#ラテシン5歳おめでとうございます!#/big5#
「居場所特定」「1ブックマーク」
祖父に「どうしてここにいることがわかったんだ?」と驚かれた男は、その言葉を聞いて大笑いした。
確かに祖父は、初めて訪問した友人の家にいたので、居場所を突き止めるのは難しいはず。
どういうことだろう?
確かに祖父は、初めて訪問した友人の家にいたので、居場所を突き止めるのは難しいはず。
どういうことだろう?
15年02月04日 23:27
【ウミガメのスープ】 [とかげ]
【ウミガメのスープ】 [とかげ]
ここでしか飲めないスープ
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祖父の携帯電話に電話をかけたら、びっくりしたような声で開口一番、尋ねられた。
「どうしてここがわかったんだ?」
その言葉の意味をとりかねて、一瞬考え、そしてすぐに男は大笑いし始めた。
機械に弱く、ようやく携帯電話を持ち始めた祖父。
しかし、祖父にとって電話と言えば固定電話の印象が強いので、固定電話のように場所がわかって電話してきたのかと勘違いしたらしい。
そう説明してみたが、祖父はただ、困惑した声で呟く。
「そうか……お前すごいんだなあ……」
多分、理解できていない。
祖父の天然ボケ具合に、笑うしかない男であった。
*実話です
END
「どうしてここがわかったんだ?」
その言葉の意味をとりかねて、一瞬考え、そしてすぐに男は大笑いし始めた。
機械に弱く、ようやく携帯電話を持ち始めた祖父。
しかし、祖父にとって電話と言えば固定電話の印象が強いので、固定電話のように場所がわかって電話してきたのかと勘違いしたらしい。
そう説明してみたが、祖父はただ、困惑した声で呟く。
「そうか……お前すごいんだなあ……」
多分、理解できていない。
祖父の天然ボケ具合に、笑うしかない男であった。
*実話です
END
「料理しない男」「1ブックマーク」
男は全く料理をしなかった。包丁はもちろん持たないし、鍋を火にかけることもしない。レンジでチンすらもしない徹底ぶりであった。
専業主婦の妻は料理好きで腕も確かだったので、男が料理をしなくとも、美味しくバランスのとれた食事が毎日楽しめた。
それでもさすがに少しは料理を覚えてもらおうと、妻が男に教え込もうと奮闘したこともあった。しかし、他の家事は積極的に手伝うというのに、料理だけは絶対に手を出したがらないのだ。妻が不在のときは、妻がセットしておいた電気ポットのお湯を使って、カップラーメンをすする始末だった。
妻に「仕方ない人ね」と呆れたように笑われても、娘に「お父さん、料理がすっごく下手だから料理するの嫌いなんじゃないの?」とからかわれても、男は気にしていなかった。
男は、本当は料理することができるし、料理が嫌いなわけでもないのだ。
どういうことだろう?
専業主婦の妻は料理好きで腕も確かだったので、男が料理をしなくとも、美味しくバランスのとれた食事が毎日楽しめた。
それでもさすがに少しは料理を覚えてもらおうと、妻が男に教え込もうと奮闘したこともあった。しかし、他の家事は積極的に手伝うというのに、料理だけは絶対に手を出したがらないのだ。妻が不在のときは、妻がセットしておいた電気ポットのお湯を使って、カップラーメンをすする始末だった。
妻に「仕方ない人ね」と呆れたように笑われても、娘に「お父さん、料理がすっごく下手だから料理するの嫌いなんじゃないの?」とからかわれても、男は気にしていなかった。
男は、本当は料理することができるし、料理が嫌いなわけでもないのだ。
どういうことだろう?
14年10月27日 23:36
【ウミガメのスープ】 [とかげ]
【ウミガメのスープ】 [とかげ]
スープつくりません!
解説を見る
男はカップラーメンが大好きだった。独身時代は、栄養が偏らない程度には自炊をしつつも、好きなときにカップラーメンを食べていた。
しかし料理好きの妻と結婚し、状況が変わった。妻が毎日手間暇かけてつくってくれる料理を前に、「たまにはカップラーメンが食べたい」などとは言い出せない。勝手に買ってきて食べることもできたが、それこそバレたら大惨事だ。隠れてカップラーメンを食べるだなんて、妻の料理が口に合わないと言っているようなものだ。
そこで、全く料理ができない、料理することが嫌いだ、という振りをして過ごすことにした。たまに妻が出かけると、「料理ができないから」という口実で、カップラーメンを食べていたのだ。
妻が帰ってから、「ごはんをつくれなくてごめんなさいね」と申し訳なさそうに謝る姿を見ると心が痛んだ。妻の料理はもちろん文句なく美味しい。大変感謝している。それでも……男は、カップラーメンが好きなのだ。妻を傷つけず、好きなカップラーメンを食べるために、男は一生をかけて「料理をしない」ことを貫くのであった。
END
#b#妻の不在時に大好きなカップラーメンを食べる口実のために、「料理ができない振り」をしていた#/b#
しかし料理好きの妻と結婚し、状況が変わった。妻が毎日手間暇かけてつくってくれる料理を前に、「たまにはカップラーメンが食べたい」などとは言い出せない。勝手に買ってきて食べることもできたが、それこそバレたら大惨事だ。隠れてカップラーメンを食べるだなんて、妻の料理が口に合わないと言っているようなものだ。
そこで、全く料理ができない、料理することが嫌いだ、という振りをして過ごすことにした。たまに妻が出かけると、「料理ができないから」という口実で、カップラーメンを食べていたのだ。
妻が帰ってから、「ごはんをつくれなくてごめんなさいね」と申し訳なさそうに謝る姿を見ると心が痛んだ。妻の料理はもちろん文句なく美味しい。大変感謝している。それでも……男は、カップラーメンが好きなのだ。妻を傷つけず、好きなカップラーメンを食べるために、男は一生をかけて「料理をしない」ことを貫くのであった。
END
#b#妻の不在時に大好きなカップラーメンを食べる口実のために、「料理ができない振り」をしていた#/b#
「おまけのミステリー」「1ブックマーク」
男は推理小説を読んでいた。しかし、半分も読まないうちに、間のページを飛ばして最後の結末を読み始めた。結末を読み終えると、また元のページに戻って読み始めた。
どういうことだろう?
どういうことだろう?
14年10月17日 22:49
【ウミガメのスープ】 [とかげ]
【ウミガメのスープ】 [とかげ]
ミステリースープ3
解説を見る
男は水平思考が大好きだった。
推理小説も、話の流れが大体わかったら、先に結末を読むのだ。
そして、結末がわかったら、そこに至るまでにどういうことがあったのだろうか、なぜそういう結論に至ったのだろうか、と水平思考で考えるのだ。
そういう推理小説の読み方も……アリ?
推理小説も、話の流れが大体わかったら、先に結末を読むのだ。
そして、結末がわかったら、そこに至るまでにどういうことがあったのだろうか、なぜそういう結論に至ったのだろうか、と水平思考で考えるのだ。
そういう推理小説の読み方も……アリ?
「忘れ去られたミステリー」「1ブックマーク」
男は推理小説を読んでいた。しかし、半分も読まないうちに、間のページを飛ばして最後の結末を読み始めた。そして、最後まで読み終わる前に、男は大変なことをしでかしたことに気付き、絶望した。
どういうことだろう?
どういうことだろう?
14年10月17日 21:30
【ウミガメのスープ】 [とかげ]
【ウミガメのスープ】 [とかげ]
ミステリースープ1
解説を見る
推理小説を読んでいた男は、登場人物の特徴や、事件の流れに既視感を覚えた。
その小説は、実家の押し入れから見つけたものだった。おそらく親が若い頃に買ったものなのだろう。随分古く、紙も傷んでいたし、聞いたこともない作者だったが、興味を惹かれて読み始めてみたのだが……読めば読むほど、疑惑は深まるばかり。どんなに面白くないと思った小説でも、普段なら絶対そんなことはしないのだが、半分ほど読んだところで男は我慢ができなくなり、ページをめくって結末を読み始めた。事件の犯人や、犯行を可能にしたトリック、犯行動機、そして犯人を追いつめる証拠……それらすべてが、自分の知っている話と瓜二つだった。
これは、俺が書いた新作小説にそっくりだ……いや、違う。この小説そっくりに、俺が書いてしまったんだ……!
小説家の男は、ここ数年、スランプに陥っていた。魅力的なキャラクターも、斬新なトリックも、かつては次から次へと思い浮かんでいたというのに。そもそも小説だけで食べてけるかどうかという程度しか売れていなかった男にとって、作品自体が書けないというのは、生活が危ぶまれる状況であった。書いては消し、消しては書きを繰り返し、必死になればなるほど筆が進まなくなる悪循環に困窮していたある日、一筋の光が差し込んだ。一人の主人公が思い浮かび、そこから湧き出るように他の登場人物や素晴らしいトリックが思い浮かんだのだ。あふれ出るアイディアを取りこぼさぬよう、三日三晩寝ずに書き続けた。久々に書きあげた新作小説……先週発売し、売れ行きは上々である。それなのに。
男は、薄汚れた古い小説を閉じた。その装丁は記憶になかったし、タイトルにも作者にも覚えはなかった。けれど、確かに、これを読んだ。幼い頃、男はこれを読んだのだ。読んだこと自体は忘れ去り、そのストーリーだけが頭の隅に残っていたのだろう。それを、自分のアイディアだと勘違いして、小説を書いてしまったのだ。次々に浮かぶエピソードや洒落た伏線は、男の才能ゆえではなく、他人の模倣に過ぎなかった。
無意識にとは言え、男がやったことは紛れもない盗作である。いくら無名の作品とはいえ、小説として世に出回ったものだ。昔似たような小説があった、と気付く人がいてもおかしくはない。いや、何より、男のプライドが自身を許さなかった。作家としての誇りがあった。たいして売れなくても、その日の食事に困ることがあっても、小説家であるという事実が彼を生かし続けて来たというのに。
小説家として絶対にしてはいけない、大変なことをしでかしてしまったことに気付き、男は絶望した。絶望する他、なかった。
END
#b#男は推理小説家。最近出した新作小説のアイディアが、子どもの頃に読んだ昔の推理小説の内容そのものだったことに気づく。無意識に盗作していたことに気付いた男は、絶望する他なかった。#/b#
その小説は、実家の押し入れから見つけたものだった。おそらく親が若い頃に買ったものなのだろう。随分古く、紙も傷んでいたし、聞いたこともない作者だったが、興味を惹かれて読み始めてみたのだが……読めば読むほど、疑惑は深まるばかり。どんなに面白くないと思った小説でも、普段なら絶対そんなことはしないのだが、半分ほど読んだところで男は我慢ができなくなり、ページをめくって結末を読み始めた。事件の犯人や、犯行を可能にしたトリック、犯行動機、そして犯人を追いつめる証拠……それらすべてが、自分の知っている話と瓜二つだった。
これは、俺が書いた新作小説にそっくりだ……いや、違う。この小説そっくりに、俺が書いてしまったんだ……!
小説家の男は、ここ数年、スランプに陥っていた。魅力的なキャラクターも、斬新なトリックも、かつては次から次へと思い浮かんでいたというのに。そもそも小説だけで食べてけるかどうかという程度しか売れていなかった男にとって、作品自体が書けないというのは、生活が危ぶまれる状況であった。書いては消し、消しては書きを繰り返し、必死になればなるほど筆が進まなくなる悪循環に困窮していたある日、一筋の光が差し込んだ。一人の主人公が思い浮かび、そこから湧き出るように他の登場人物や素晴らしいトリックが思い浮かんだのだ。あふれ出るアイディアを取りこぼさぬよう、三日三晩寝ずに書き続けた。久々に書きあげた新作小説……先週発売し、売れ行きは上々である。それなのに。
男は、薄汚れた古い小説を閉じた。その装丁は記憶になかったし、タイトルにも作者にも覚えはなかった。けれど、確かに、これを読んだ。幼い頃、男はこれを読んだのだ。読んだこと自体は忘れ去り、そのストーリーだけが頭の隅に残っていたのだろう。それを、自分のアイディアだと勘違いして、小説を書いてしまったのだ。次々に浮かぶエピソードや洒落た伏線は、男の才能ゆえではなく、他人の模倣に過ぎなかった。
無意識にとは言え、男がやったことは紛れもない盗作である。いくら無名の作品とはいえ、小説として世に出回ったものだ。昔似たような小説があった、と気付く人がいてもおかしくはない。いや、何より、男のプライドが自身を許さなかった。作家としての誇りがあった。たいして売れなくても、その日の食事に困ることがあっても、小説家であるという事実が彼を生かし続けて来たというのに。
小説家として絶対にしてはいけない、大変なことをしでかしてしまったことに気付き、男は絶望した。絶望する他、なかった。
END
#b#男は推理小説家。最近出した新作小説のアイディアが、子どもの頃に読んだ昔の推理小説の内容そのものだったことに気づく。無意識に盗作していたことに気付いた男は、絶望する他なかった。#/b#