「「殺せなかったモノ、殺したモノ、殺さざるを得なかったモノ」」「1ブックマーク」
母は、殺せなかった。
子は、なんとか殺した。
父は、殺さざるを得なかった。
さて、どういうことか?
子は、なんとか殺した。
父は、殺さざるを得なかった。
さて、どういうことか?
11年02月15日 22:32
【ウミガメのスープ】 [yan]
【ウミガメのスープ】 [yan]
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夜も更けたころ。 3人の家族は、同じ部屋で過ごしていた。
母はこたつでウトウト。子は風呂上りで、ちょっと湯冷め気味だった。
母は、睡魔に襲われ、必死であくびをかみ殺そうとした。
でも、かみ殺せず、おおきなあくびをすると、そのままコタツで寝てしまった。
子は、そんな母の様子を見て、起こさないようにと、寒気に襲われながらも、必死でくしゃみをかみ殺した。
父は、そんな子の様子を見て、ほほえましいやら、我慢する顔がおかしくてしょうがなかったが、
母を起こさないように、また、近所に迷惑をかけないよう、笑いをかみ殺さざるを得なかった。
…この中で一番、殺すのが難しいのは、笑いだと思う。
だって、我慢すればするほど、急激に襲ってくるんだもの…
母はこたつでウトウト。子は風呂上りで、ちょっと湯冷め気味だった。
母は、睡魔に襲われ、必死であくびをかみ殺そうとした。
でも、かみ殺せず、おおきなあくびをすると、そのままコタツで寝てしまった。
子は、そんな母の様子を見て、起こさないようにと、寒気に襲われながらも、必死でくしゃみをかみ殺した。
父は、そんな子の様子を見て、ほほえましいやら、我慢する顔がおかしくてしょうがなかったが、
母を起こさないように、また、近所に迷惑をかけないよう、笑いをかみ殺さざるを得なかった。
…この中で一番、殺すのが難しいのは、笑いだと思う。
だって、我慢すればするほど、急激に襲ってくるんだもの…
「【ラテクエ43大遅刻】そんなつもりはありません」「1ブックマーク」
海
の見えるレストランに入ったカメオは、
注文もしていないのに、いきなりウミガメのスープを出された。
もちろんカメオは「頼んでませんが」と断ったが、
ウエイターは「きっと来るであろう貴方の為にご用意した物です」と答えた。
ウミガメのスープが出されたのは何故だろう?
の見えるレストランに入ったカメオは、
注文もしていないのに、いきなりウミガメのスープを出された。
もちろんカメオは「頼んでませんが」と断ったが、
ウエイターは「きっと来るであろう貴方の為にご用意した物です」と答えた。
ウミガメのスープが出されたのは何故だろう?
14年07月02日 17:19
【ウミガメのスープ】 [ツォン]
【ウミガメのスープ】 [ツォン]
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ウ
ェイターは続けた。
「お帰り、カメオ義兄さん。」
「顔隠してるのによくわかったな。カイト」
「当たり前でしょ。」
「…。」
目の前のスープを一口すする。
「ああ、変わらないな。うまい。」
「そりゃそーでしょー。バカメオー。」
厨房の奥から女性の声が聞こえた。
「はは。口の悪さも変わりませんね。ウミエお嬢さん」
「約束したでしょ?帰ってくるまでこの味のままで、ここで待ってるって。」
「本当に待ってるなんて、なんてお人好しなんですか。」
「しょうがないでしょ。愛してるんだもの。」
「惚気乙、甘ったるい雰囲気なので僕は消えます(笑)」
脱兎のごとく逃げ出すカイト。
「待てこらー!バカイト!」
怒鳴るだけのウミエ。
ニヤニヤしている。
「はぁ…。相変わらずですね。」
優しい笑みを浮かべながらつぶやく。
「カメオ、あんたいつまで私をお嬢様扱いするの?いつになったら奥さんになれるの?お父さんはとっくに認めてくれてるんだよ?だからこの店を持たせてくれたの。」
「わかっています。だから、内心待ってもらえるなんて思ってませんでしたが、約束を果たすためここに戻ったんです。」
真顔になったカメオに気づき、ウミエもつられて真顔になる。
いや、ウミエはシェフの顔から、夫を待ちわびていた妻の女の顔になった。
「カメオ、もうどこにも行かない?」
「ええ、いきません。ウミエ。」
「本当に?このお店も忙しいし、寂しかった。」
「済みませんでした。二度と離れません。」
スープはとっくにさめていたが、二人の愛は、三人の絆は、決してさめたりはしていなかった。
-----------------
*とある事情(重要ではない)で離れ離れになっていた夫婦・恋人が、再会を約束していた。
その待ち続けた証拠として、約束していた「ウミガメのスープ」を出した。
ェイターは続けた。
「お帰り、カメオ義兄さん。」
「顔隠してるのによくわかったな。カイト」
「当たり前でしょ。」
「…。」
目の前のスープを一口すする。
「ああ、変わらないな。うまい。」
「そりゃそーでしょー。バカメオー。」
厨房の奥から女性の声が聞こえた。
「はは。口の悪さも変わりませんね。ウミエお嬢さん」
「約束したでしょ?帰ってくるまでこの味のままで、ここで待ってるって。」
「本当に待ってるなんて、なんてお人好しなんですか。」
「しょうがないでしょ。愛してるんだもの。」
「惚気乙、甘ったるい雰囲気なので僕は消えます(笑)」
脱兎のごとく逃げ出すカイト。
「待てこらー!バカイト!」
怒鳴るだけのウミエ。
ニヤニヤしている。
「はぁ…。相変わらずですね。」
優しい笑みを浮かべながらつぶやく。
「カメオ、あんたいつまで私をお嬢様扱いするの?いつになったら奥さんになれるの?お父さんはとっくに認めてくれてるんだよ?だからこの店を持たせてくれたの。」
「わかっています。だから、内心待ってもらえるなんて思ってませんでしたが、約束を果たすためここに戻ったんです。」
真顔になったカメオに気づき、ウミエもつられて真顔になる。
いや、ウミエはシェフの顔から、夫を待ちわびていた妻の女の顔になった。
「カメオ、もうどこにも行かない?」
「ええ、いきません。ウミエ。」
「本当に?このお店も忙しいし、寂しかった。」
「済みませんでした。二度と離れません。」
スープはとっくにさめていたが、二人の愛は、三人の絆は、決してさめたりはしていなかった。
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*とある事情(重要ではない)で離れ離れになっていた夫婦・恋人が、再会を約束していた。
その待ち続けた証拠として、約束していた「ウミガメのスープ」を出した。
「【非現実問題】『バーニング・ラヴ』」「1ブックマーク」
禁断の遠距離恋愛をしたカメオとカメコ。
カメコは頭上に写真をかざした。
一体なぜ?
カメコは頭上に写真をかざした。
一体なぜ?
14年06月30日 21:30
【ウミガメのスープ】 [のりっこ。]
【ウミガメのスープ】 [のりっこ。]
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禁断の遠距離恋愛をした
【太陽】のカメオと
【人間】のカメコ。
晴れの日はお互い逢えるのだが、
人間のカメコは太陽であるカメオを
【直視出来ない】。
だからカメコが大好きなカメオを見上げる際は
【目を細める】か、
【サングラスを掛ける】。
カメオが知るのは、細目のカメコかグラサン姿のカメコなのだ。
カメコは本来の【ぱっちりおめめ】である自分の顔をカメオに知って欲しいと思い、
頭上にぱっちりおめめの自分の写真をかざしたのだ。
【太陽】のカメオと
【人間】のカメコ。
晴れの日はお互い逢えるのだが、
人間のカメコは太陽であるカメオを
【直視出来ない】。
だからカメコが大好きなカメオを見上げる際は
【目を細める】か、
【サングラスを掛ける】。
カメオが知るのは、細目のカメコかグラサン姿のカメコなのだ。
カメコは本来の【ぱっちりおめめ】である自分の顔をカメオに知って欲しいと思い、
頭上にぱっちりおめめの自分の写真をかざしたのだ。
「すっきりさせたくて」「1ブックマーク」
すっきりさせたくて
彼女は寝ていた。
彼女は潮を吹いた。(変な意味ではなく)
失明した。
何故か?
彼女は寝ていた。
彼女は潮を吹いた。(変な意味ではなく)
失明した。
何故か?
11年02月01日 22:38
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]
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私は目が悪い。
歳を重ねるごとにどんどん悪くなっている気がする。
先日お医者さんから貰った目薬はなかなかいい感じだ。
市販のすっきり感はないものの、差してからしばらく経つと効果が歴然なのだ。
少しでもすっきりさせたくて、私は冷蔵庫に保管をしておいた。
今日もパソコンの前で目を酷使した。
目薬を差して、しばらく休もう。
いつも通り私は両目に二滴ずつ点眼し、ベットに向かうのであった。
二時間後、携帯のアラームが鳴る。
さて仕事しなくては……瞼が重い。
仕事のしすぎかな?疲れてんのかな?
ベットの上で背伸びをする。
身体に血が巡っていく。
しかし眼が開かない。
これは夢なのか?
それとも周りの世界が真っ暗で、目を閉じているように感じるだけ?
私は自分の目を触ってみる。
やはり閉じている。
恐らく夢でも無いだろう。
私は必死で母を呼んだ。
周りは真っ暗で本当に怖い。心細い。
階段駆け上がる音がする。
誰だ?母か?強盗か?
怖い。怖い怖い怖い。
ガチャリ。「あんた大丈夫?」
母の声だ。
私は安心のあまり泣き出した。
しかし涙が瞳から流れてくれない。
眼が膨張する。
痛い。イタタタタタタ!
そして私は眼から潮を吹いて気絶した。
私は病院へ連れてかれた。
お医者さんの話によれば、私は目薬ではなく瞬間接着剤を点眼していたようだ。
母は電池やら薬やらを冷蔵庫に入れる癖があって、瞬間接着剤も例外ではなかった。
お医者さんから貰った目薬の容器と瞬間接着剤の容器が酷似していたので、私は間違えてしまったのだ。
そのまま眠ってしまったので、眼を閉じた状態で定着してしまい、私は目を開けられなくなってしまった。
そして恐怖で涙を流した時、その涙の逃げ場がなかった。
そこで少しだけ空いていた隙間から涙が逃げていった訳だ。
私は失明してしまった。
網膜が剥離してしまっていたのだ。
今私は網膜移植の順番待ちをしている。
まさか目を労わる行動で失明するとは思わなかった。
未だに私は目が見えない恐怖から立ち直ることが出来ずにいる。
歳を重ねるごとにどんどん悪くなっている気がする。
先日お医者さんから貰った目薬はなかなかいい感じだ。
市販のすっきり感はないものの、差してからしばらく経つと効果が歴然なのだ。
少しでもすっきりさせたくて、私は冷蔵庫に保管をしておいた。
今日もパソコンの前で目を酷使した。
目薬を差して、しばらく休もう。
いつも通り私は両目に二滴ずつ点眼し、ベットに向かうのであった。
二時間後、携帯のアラームが鳴る。
さて仕事しなくては……瞼が重い。
仕事のしすぎかな?疲れてんのかな?
ベットの上で背伸びをする。
身体に血が巡っていく。
しかし眼が開かない。
これは夢なのか?
それとも周りの世界が真っ暗で、目を閉じているように感じるだけ?
私は自分の目を触ってみる。
やはり閉じている。
恐らく夢でも無いだろう。
私は必死で母を呼んだ。
周りは真っ暗で本当に怖い。心細い。
階段駆け上がる音がする。
誰だ?母か?強盗か?
怖い。怖い怖い怖い。
ガチャリ。「あんた大丈夫?」
母の声だ。
私は安心のあまり泣き出した。
しかし涙が瞳から流れてくれない。
眼が膨張する。
痛い。イタタタタタタ!
そして私は眼から潮を吹いて気絶した。
私は病院へ連れてかれた。
お医者さんの話によれば、私は目薬ではなく瞬間接着剤を点眼していたようだ。
母は電池やら薬やらを冷蔵庫に入れる癖があって、瞬間接着剤も例外ではなかった。
お医者さんから貰った目薬の容器と瞬間接着剤の容器が酷似していたので、私は間違えてしまったのだ。
そのまま眠ってしまったので、眼を閉じた状態で定着してしまい、私は目を開けられなくなってしまった。
そして恐怖で涙を流した時、その涙の逃げ場がなかった。
そこで少しだけ空いていた隙間から涙が逃げていった訳だ。
私は失明してしまった。
網膜が剥離してしまっていたのだ。
今私は網膜移植の順番待ちをしている。
まさか目を労わる行動で失明するとは思わなかった。
未だに私は目が見えない恐怖から立ち直ることが出来ずにいる。
「手の届かないもの」「1ブックマーク」
女は毎日その店のショーウィンドウを見つめている。
お金はたくさん持っている。
しかし女は何も買うこと無く、その場を去るのだった。
一体何故だろう?
お金はたくさん持っている。
しかし女は何も買うこと無く、その場を去るのだった。
一体何故だろう?
12年05月05日 23:54
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]
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女は数年前まで結婚していた。
幸せな結婚生活だった。
しかし女はその生活に疑問を感じるようになっていた。
価値観の相違なのか、理由ははっきりしなかったのだが。
こうして女は夫と離婚。
10数年間連れ添った二人の関係は終わった。
女はバリバリ働いた。
これが自分の生きる道だと信じて、がむしゃらにやった。
そして今では会社の社長になった。
自分一人の力で何とか食べていけるようになった。
自分のやりたかったことを1つ達成して、ふと力を抜くと思い浮かぶのは夫の顔だった。
いや”元”夫か。
女のわがままで離婚した手前、今更よりを戻そうだなんて虫のいい話だ。
でもどんなに忘れようとしても、あの優しかった元夫の顔が思い浮かぶ。
後悔なんてしないはずだったのに、なんか嫌だなあ。
女はそれから写真館に通うようになった。
結婚10周年を記念して、二人で撮ってもらった写真を店の主人に頼まれて飾られている。
「本当に幸せそうなお二人だから。見てる人まで幸せになっちゃいますよ」
離婚前の写真は前の家から持ってきていない。
お店に焼き増しを頼もうかとも思ったが、プライドが邪魔をして素直になれない。
もう終ったことだ、何度も心に言い聞かせている。
それでも毎日来てしまう。
今日も何気ない感じで店の前を通る。
写真が入れ替えられていた。
若い幸せそうな夫婦だった。
あの写真はもう色あせていたから仕方がない。
色あせてしまったのだから。
女は同じく肩を落としていた隣の男性に話しかけた。
「写真、変わってしまいましたね」
「…ええ、もう古い写真でしたから」
「よかったら今から一緒に撮りませんか?」
「いいですね、撮りましょうか。また新しい写真を」
その日から女は写真屋通いをやめた。
真新しいデジタル一眼レフで撮られた写真は、色あせること無く永遠にその情景を映し出すことだろう。
幸せな結婚生活だった。
しかし女はその生活に疑問を感じるようになっていた。
価値観の相違なのか、理由ははっきりしなかったのだが。
こうして女は夫と離婚。
10数年間連れ添った二人の関係は終わった。
女はバリバリ働いた。
これが自分の生きる道だと信じて、がむしゃらにやった。
そして今では会社の社長になった。
自分一人の力で何とか食べていけるようになった。
自分のやりたかったことを1つ達成して、ふと力を抜くと思い浮かぶのは夫の顔だった。
いや”元”夫か。
女のわがままで離婚した手前、今更よりを戻そうだなんて虫のいい話だ。
でもどんなに忘れようとしても、あの優しかった元夫の顔が思い浮かぶ。
後悔なんてしないはずだったのに、なんか嫌だなあ。
女はそれから写真館に通うようになった。
結婚10周年を記念して、二人で撮ってもらった写真を店の主人に頼まれて飾られている。
「本当に幸せそうなお二人だから。見てる人まで幸せになっちゃいますよ」
離婚前の写真は前の家から持ってきていない。
お店に焼き増しを頼もうかとも思ったが、プライドが邪魔をして素直になれない。
もう終ったことだ、何度も心に言い聞かせている。
それでも毎日来てしまう。
今日も何気ない感じで店の前を通る。
写真が入れ替えられていた。
若い幸せそうな夫婦だった。
あの写真はもう色あせていたから仕方がない。
色あせてしまったのだから。
女は同じく肩を落としていた隣の男性に話しかけた。
「写真、変わってしまいましたね」
「…ええ、もう古い写真でしたから」
「よかったら今から一緒に撮りませんか?」
「いいですね、撮りましょうか。また新しい写真を」
その日から女は写真屋通いをやめた。
真新しいデジタル一眼レフで撮られた写真は、色あせること無く永遠にその情景を映し出すことだろう。