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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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青年は、とある小説創作サイトに登録している。

自分でも歴史小説などいくつか書いているが、最近は、よくできていると思うファンタジー小説を見ては、作品コメント欄に感想を書くことに熱心である。

しかし青年は感想を書くとき、普通は褒めて終わるのだが、あきらかに間違った指摘を入れることがある。

指摘に対しては、
「そこはXXXXXという意味でした。苦心したところなんですが、伝わらなかったのは力不足で申し訳ありません」
などと丁重に返されるのが常なのだが、言われずともXXXXXという意味など最初から分かっている。

しかし青年はときどき間違った指摘を書くことを今でも続けている。

いったいなぜそんなことをしているのだろうか。
16年05月15日 13:03
【ウミガメのスープ】 [ゴトーレーベル]

3000才さん企画【最後の一行】、遅刻の参加作。27問目。




解説を見る
『簡易解説』
#b#感想はコメント欄をにぎやかにするための、別アカによる自作自演。#/b#
#b#褒め言葉ばかりでは不自然になることへの対策のため、自作で苦心した点を強調するため、加えて、筋違いの苦情にも紳士的に対応する姿を見せて好感度をアップさせるため、ときどき間違った指摘を入れ込むのだ。#/b#

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青年はとある小説創作サイトの常連だ。
一人暮らしで彼女もいない青年にとっては、唯一とも言える趣味である。

ときどきは感想や評価ももらえる。本当にときどきだが、それがうれしい。

しかし……と青年は思う。

それほどたいした作品ではないことは認めるが、もう少し感想や評価をもらえてもよいのではないか?
評判を取っているあの小説より、自作がそれほど劣っているとは思えない……


そこで青年は、一計を案じて実行に移す。

①別アカウントを取得する。
②カモフラージュのためにいくつか別アカで小説をアップしておく。別ジャンルのほうがカモフラージュには適切。
③別アカで本アカの作品コメント欄に褒め言葉を書く。

これでコメント欄もにぎやかになる。
初めて来た人が見たら、真っ白なコメント欄を見ただけで「作品が面白くない」と思われるかもしれない。そういうところで損をしたくない。


ときどき、毛色の違った感想も書くようになった。

あきらかに間違った指摘をときどき入れ込む。特に、書くのに苦労したところ。

まず、褒め言葉だけでは不自然になるから。

次に、指摘に対して返事を書くことにより、どのような工夫苦心があったかを述べることができる。
「その表現は、主人公の思いを浮き彫りにするためのものでした」などと。

筋違いの苦情にも丁寧に対応する姿を見せられるのもいい。読者への対応が丁寧な作者には誰しも好感を持つものだ。

一石三鳥の名案だ。

作品ページは誰が見ているかわからないのだ。飾り立てて損はない。




このネットの片隅で、いま青年は別のことを計画している。

あまり強い調子でない個人攻撃もときどき感想に入れようか?

俺だって、ときどき別の作者の作品や態度に腹が立つときがある。俺に対してだって、そういうのがあったほうが自然でもあるだろう。


もちろんそのときも、きちんと紳士的に対応するのだ。これでさらに見る人の好感度がアップする。

最終的には相手が謝罪し、こちらは非礼を許して一件落着となるが、最後にはそうだな、別アカ側で適当に書いた歴史小説のタイトルを挙げて、こう付け加えよう……


#red#「作品読みました、面白かったです。一緒にがんばりましょう!」#/red#



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本問は「解説の最後の一文でぞくっとする問題」「その最後の一文をタイトルとする」という3000才さん企画の参加作です。
スタイリッシュ「5ブックマーク」
カメコは偶然中学生の頃の親友のカメミを見つけ
思い出話に花を咲かしていると別れ際にカメミにお礼を言われたので
カメコは恐怖しました。

一体なぜ?
※元ネタあり
17年02月07日 19:48
【ウミガメのスープ】 [天童 魔子]



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暇つぶしにネットを見ていたらとある掲示板に
中学時代の友人だったカメミの写メを見つけた。

プロフィールの地元は間違いなく
カメミ本人だと確信したカメコはすぐにそこに書かれていたメアドにメールを送りました。


カメコ「カメミ?久しぶり~中学の頃一緒だったカメコだよ。

するとすぐに返事があった。

カメミ「カメコ?わぁ久しぶり~」


カメミに合えたことが嬉しくて近況を報告し聞いてみた。



カメコ「本当に久しぶりだね!!今はどうしてるの?」

カメミ「学校に通ってるよ。」

カメコ「あっ!じゃあ、もしかしてラテシン大学?家近かったもんね!」

カメミ「そうだよ!」

カメコ「すごい!!中学から成績優秀だったもんね。」

カメミ「そんなことないよ。しかも最近、裏の道路が工事中で勉強に集中できないんだ」

カメコ「裏の道路ってアルカーノ通り?」

カメミ「そうそう!なんか新しい店つくるみたい。」

カメコ「そうなんだぁ。コンビニの隣ってずっと空き地だったもんねぇ」

カメミ「うん。カメコちゃんよく覚えてるね」

カメコ「だってカメミの家はしょっちゅう遊びに行ってたじゃん!」

カメコ「中学近かったし、隣の公園でサボってアイス食べるのとか最高だったよね」



#b#カメミ「ありがとう。特定した。」#/b#


ここでようやくカメコは会話の相手がカメミではないことに気付いたのでした。
明日天気になるさ「5ブックマーク」
明日晴れることが分かった男は,涙した。

なぜだろうか?
16年03月27日 18:03
【ウミガメのスープ】 [孤石]



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二度寝してしまい,夕方に起きたカメオ。
カメオ「ふわぁ…。おっ,すごく綺麗な夕焼けだ。きっと明日は快晴だな……。
って,え!?夕方!?今日は12時からカメコとデートの約束してたのに,寝過ごしちまった!?」
慌ててケータイを見ると,カメコから雷のごときメールが。
『2時間も待ったのに来ないってどういうこと!?あんたなんかもう知らない!!』
「あぁ……」
完全にフラれてしまった。初デート,楽しみにしてたのに。楽しませてあげたかったのに。
カメコに謝罪のメールを送った後,カメオはだらしない自分を恨めしく思い,夕焼けのように目を赤くして泣いた。
返信の来ないケータイを握りしめながら,彼は自分の膝に雨を降らせ続けた。
断言「5ブックマーク」
授業中ずっと手をあげているカメコよりも
先生の言葉を話し半分に聞いているカメオを褒めました。

一体なぜ?
17年01月19日 22:46
【ウミガメのスープ】 [天童 魔子]



解説を見る
凄い集中力でカルタを見て
句を半分読み終える頃にはカルタを取っているからなのです。

 (`・ω・´)っ パシッ  (・ω・´;∩)

妖狐との思い出「5ブックマーク」
中学生ぐらいの頃、僕は毎年夏、同い年の陽香と二人で遊んでいた。
陽香は白いブラウスがよく似合う、ちょっと気弱だけど、可愛らしい女の子だった。

だがある日、陽香と会うと、なぜかどことなく本物の陽香でない感じがした。

そのとき、家のばあちゃんが、この村には昔から妖狐が住んでいて人を化かす、という話を聞いたことを思いだした。

最初はそんな馬鹿な、と思って遊んでいたけど・・・日に日に、違和感は消えるどころか大きくなっていった。

ついに僕はある日、恐る恐る陽香に聞いた。
「君、陽香じゃないだろ?」

彼女は泣いてその場を立ち去った。

やはりあれは陽香ではなかったのか・・・?

恐ろしくなって、狐に化かされた事をばあちゃんに話すとばあちゃんが口を開いて、語った。

それを聞いて、僕はこれからも、またあの妖狐に会いたくなった。

状況を推理してください。
13年02月03日 01:01
【ウミガメのスープ】 [ノックスR]

ありがとうございました。いかがだったでしょうか?




解説を見る
私はこの春、陽香の葬式に来ていた。
陽香は、生まれつき体が弱かった。
少し前までは比較的元気だったらしいが、突然倒れてしまったのだ。


私の名前は陽子。陽香の双子の姉だ。いつもは遠い町の学校に通っている。本当は陽香も私の一緒の学校の予定だったが、本人が体が弱いのと、本人たっての希望でこの村の分校に通っていたのだ。

私は陽香が亡くなる直前、陽香の病室に毎日看病しにいった。
街の無機質な大きい病院に運ばれた陽香は、いつも村のある方角を眺めていた。

そして私に、村での出来事を楽しそうに話していた。

だけど、突然悲しい顔をしはじめた。
「あのね、毎年夏に男の子が遊びに来て・・・とても楽しかったんだ。それで、いつもその男の子が帰る時、『また来年会おうね』って約束するの・・・ゴメンね。約束、破っちゃうね・・・」
そう言って、陽香は弱々しく泣いた。


その数日後、陽香は死んでしまった。

葬式の時、私は陽香の、あの最期の言葉が忘れられなかった。

そしてある決意をした。
私が、陽香の代わりにその約束を果たそう、と───。
両親、村の祖母、そしてその男の子の祖母を説き伏せ、男の子には陽香の死を伏せてもらい、夏休みにはいつも塾があったのだが、それも免除して貰ってこの村に『陽香』としてやって来た。

私たちは双子だけあって、その容姿は似ている。
親でさえ騙せるくらいだ。
毎年ほんの少しの期間しか会わない男の子に分かるわけがない。
それで『遠いところに引っ越す』とでも言ってしまえばいい。
そう思った。

だが、少年と会って───。

毎日が、楽しかった。

私はもしかしたら心のどこかで、陽香の話を聞いて、陽香の毎日に憧れていたのかもしれない。


───だが、少年が帰る前日の祭りの夜、「君は陽香じゃないだろ」と聞かれた。

とてもショックであった。
なぜ、分かったんだろう───。
だけどそれ以上に。
この、かりそめの日々が終わってしまうことを感じて、なぜか涙が溢れてしまった。

そのまま家に帰って。
今日、男の子にもう来年から会えない事を伝えるつもりであった。
だけど、結局言えなかった。
それどころか、陽香でない事がばれてしまうなんて・・・

ゴメン、陽香。結局あなたの約束を、果たせなかったよ・・・

私は泣いて、そしてそのまま寝てしまった。

───翌朝。

母親に起こされた。
聞くと、私に訪ねに来ている人がいるらしい。
誰だろうと思い見に行くと、あの男の子が立っていた。


私はそのまま、その男の子と近所の河原を歩いた。
男の子は昼には帰ってしまうらしい。
それだけ聞いて、すこしの間二人共無言になる。

「───全部、ばあちゃんから聞いた」
突然、少年が口を開いた。

「うん───」
男の子の顔の方を向けられず、少しうつむいて答える。

「でもね。あなたとこの夏を過ごして、楽しかったの。すごく楽しかった・・・陽香もこんな日々を過ごしてたのかなって思うと、少し羨ましかった・・・」



すると男の子が回り込んで来て私の方を見つめた。

「・・・なあ、来年もまた、ここで会えないかな!?」

「え・・・?」

「だから、また来年。僕、必ずここに来るから。そしたらまた遊ぼう!?」


そう言って、顔を真っ赤にした男の子を見つめて、私はまた泣きそうになって、「うん・・・」と呟いた。