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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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真冬の伝言ゲーム「5ブックマーク」


冬の早朝、寝坊してスッピンのまま新幹線に乗ったカメコは、
パーカーを前から羽織り、フードで顔を隠してたぬき寝入りをしていた。

次の駅で乗客が増え、通路を挟んだ隣の席に女性が座ると、
カメコは女性に声をかけた。

「もしこの子が起きたら、トイレに行っていると伝えてください」
そうお願いすると、女性は快く引き受けてくれたので、カメコはホッとした。

しかし、伝言してほしいというのは、カメコの本心ではない。
ではなぜ、カメコは伝言を頼んだのだろうか?
16年10月03日 18:39
【ウミガメのスープ】 [みん]



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カメコは、一人で新幹線に乗った。

スッピンだったので、目的地に着く前に、
トイレでメイクをしたいと思っていた。

しかし、置き引きされた事のあるカメコは、
荷物を置いて行くのが心配だった。

そこでカメコは、旅行カバンを窓際の席に置いて、
上からフードつきのコートで覆って人型にし、
足元もひざかけで隠した。

そして、自分もパーカーで顔を隠し、
同じ格好でたぬき寝入りをした。

しばらくこうした後、パーカーからカメコが顔を出せば、
隣の荷物も、人間に見えるだろう。

そういう目論見だった。



近くに乗客が座った気配を感じたカメコは、
パーカーをとって起き上がった。

通路を挟んで隣の席に女性が座っていたので、
カメコは、「すみません」と声をかけた。

「もしこの子が起きたら、トイレに行っていると伝えてください」

カメコが指差した荷物を見た女性は、快く引き受けてくれた。
人間だと信じてくれたようだ。

とりあえず、荷物とばれなければ置き引きはされないだろう。
カメコの席である事を印象づけておいたので、
不審な人物が近づいても、女性が気づいてくれるはず。

カメコはホッとして、トイレに向かった。










【要約】
置き引きを心配したカメコは、荷物をフード付きのコートで覆って人に見せかけ、
伝言を頼む事で自分の席だと印象づけて、不審な人物が近寄るのを防ごうとした。
消灯先生「5ブックマーク」
大学教授である 久我立 花(くがたち はな)が突然、授業中に教室の電気を消した。
プロジェクターのような装置を使うわけではない。

何故このようなことをしたのだろう?
16年05月01日 22:16
【ウミガメのスープ】 [kiraku]



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※下に要約解説あります。

4月29日(金) 天気:晴れ
最近、授業中にスマートフォンをいじる生徒が多い。授業に参加してもらおうと見回って注意しているのだが、大学の教室は広く大変だ。

もっと効率よく見つけられないだろうか…。
そう考えた私はある方法を試してみた。
教室のカーテンを全て閉めて、頃合いを見て教室の電気を全て消した。

真っ暗に近い教室。しかし一部の生徒の周りだけ少し明るくなっている。生徒がいじっているスマートフォンから発せられる明かりだ。

この明かりを頼りにスマートフォンをいじっていた生徒を一挙に特定できた。その生徒たちにはちゃんと灸を据えてやった。これを機に授業に参加してくれればと願うばかりだ。

『教授の日誌より抜粋』

【要約解説】授業中に携帯をいじっている生徒を見つけるために、電気を消して携帯の明かりを頼りに探したから。
儚い旋律「5ブックマーク」
ある曲は終盤になるほど速くなり、聴く者は盛り上がりを増すという。

ところが聴衆達が最後まで曲を聴くことはないだろう。

何故?
16年03月31日 21:39
【ウミガメのスープ】 [(♯`∧´)k.h]



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つまりシャトルランである。

懸命に走る者、走る友達を応援する者、曲は最後まで流れなかったが、みなで達成感を味わったのだった…
鼻の赤い女「5ブックマーク」
鼻の赤い女を見た男は翌日から早く出勤するようになった。

なぜ?
16年10月15日 00:35
【ウミガメのスープ】 [有馬]

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【要約】
男は娘と二人暮らしのシングルファーザー。家事は日ごとのローテーション制。しかし、男はこのところ残業つづきで帰宅が遅くなり自分の担当の家事まで娘に任せてしまっていた。寝ている娘の鼻に眼鏡をかけたふたつの赤いポッチがあることから娘が遅くまで起きて家事をしていたことに気づき、翌日からいつもより早く出勤することで早く帰宅するようにした。

【解説】
男はこのところ残業がつづき、家に帰るのが遅くなっていた。
昨年、妻と別れた男は娘と二人暮らしをしている。
帰宅すると男は娘のもとへ向かう。どんなに疲れていても娘の顔を見れば疲れも吹き飛ぶ。
月明かりを頼りに娘のベッドまで向かうと娘はぐっすり眠っていた。しあわせそうな寝顔を見ているとこっちまでしあわせになってくる。夜はとても静かで娘の寝息だけが聞こえている。娘の頭をなでようとしたとき、男は娘の鼻にふたつの赤いポッチがあることに気づいた。
眼鏡をかけた跡だった。
娘は目が悪く眼鏡をかけている。眼鏡をかけた後は鼻の根元に赤いポッチがつくのだが、これは長時間もかからずに消える。若ければなおさらだ。
それが今付いているということは先程まで眼鏡をかけていた、つまり娘が起きてたことを意味していた。
てっきり娘は早く寝ているものと思っていた。しかし、よく考えてみれば自分が家事担当の日にすでに家事が終わっていることが何度かあったではないか。
不器用な娘のことだ。時間をかけて丁寧にやっていたに違いない。男は自分のせいで娘に家事をやらせてしまっていたことに不甲斐なさを感じた。
自分の家事担当分をすることはもちろんだが、もうすこし娘と話す時間が必要だと思った。
男は翌日からいつもより早く出勤することで早めに帰宅するようにした。
無意識の自白「5ブックマーク」
私が店で仕事をしているとき、一人の若い男が店に入って来た。
初めは、普通の客だと思っていたが、男がある事をしたとき、私の中でこの男は万引犯なのではないかという疑惑が持ち上がった。

その男は特に怪しい動きをした訳でもなかったのだが、何故私はこの男が万引犯だと思ったのだろうか?
16年03月14日 23:59
【ウミガメのスープ】 [チピオ]



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私が、とある古本屋のレジで仕事をしていた時の話だ。
一人の若い男が店に入ってきた。
初めは普通の客だと思っていたのだが…。
男「すみませーん、本の買い取りお願いしまーす」
私「はい、かしこまりました。査定いたしますので、売りたい本をこちらのカゴの中に入れて下さい」
男「はーい」
男はカゴの中に大きな本を20冊近く入れたのだが、その本はどれもラッピングされた状態の新品で、しかも全て高額な文芸書だった…。
私(この男…もしかして近くの本屋で万引きをしたんじゃ…。万引きした本をここで売って金にするつもりか…)
そう思った私は、
私「買い取り査定に、少々お時間がかかります。後に放送をかけてお呼びしますので、こちらの番号札でお待ち下さい」
という決まり文句で時間を稼ぎ、店長にこの事を相談しに行った。