「これは何だろう」「9ブックマーク」
あることについての発言A〜Dがある。
A「スイカの中に含まれる」
B「口にすると、ふわっとではなく、もう少し滑らか感じ」
C「なぜかと考えると「に」が消える」
D「でも「に」を考えるとそこにある」
これらが指し示すものは何だろう。
A「スイカの中に含まれる」
B「口にすると、ふわっとではなく、もう少し滑らか感じ」
C「なぜかと考えると「に」が消える」
D「でも「に」を考えるとそこにある」
これらが指し示すものは何だろう。
16年07月14日 19:41
【20の扉】 [白紙]
【20の扉】 [白紙]
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何
誰何
what
何故(なぜ)
荷
誰何
what
何故(なぜ)
荷
「【世界田中奇行】田中の白線流し」「9ブックマーク」
田中が道路の上に白い線を一本足したのは、漢字の書き順をテキトーに覚えたからである。
一体どういうことだろう?
一体どういうことだろう?
17年05月14日 00:00
【ウミガメのスープ】 [水上]
【ウミガメのスープ】 [水上]
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道路に「止マレ」を書くプロ、田中。
日本中の道路のほぼ9割の「止マレ」は田中が書いたという。
まあそんなことはどうでもいいのだが、田中は小学校の時、漢字の書き順をテキトーに覚えたので、
道路に「止」の字を書く時は、#red#「上」まで書いて最後に一本足して#/red#「止」の字を完成させる。
まあそんなことはどうでもいいのだが。
日本中の道路のほぼ9割の「止マレ」は田中が書いたという。
まあそんなことはどうでもいいのだが、田中は小学校の時、漢字の書き順をテキトーに覚えたので、
道路に「止」の字を書く時は、#red#「上」まで書いて最後に一本足して#/red#「止」の字を完成させる。
まあそんなことはどうでもいいのだが。
「400×5」「9ブックマーク」
ボタン……どうしようかな……誰か手伝ってくれると助かるんだけど……
********
【ルール】
なかなか思いつかないので、#b#【質問】ではなく【提案】をして助けてください#/b#。
よろしくお願いします( ・_・)ノ
********
【ルール】
なかなか思いつかないので、#b#【質問】ではなく【提案】をして助けてください#/b#。
よろしくお願いします( ・_・)ノ
17年04月15日 00:58
【亀夫君問題】 [フィーカス]
【亀夫君問題】 [フィーカス]
お待たせしました。なんとか完成しました。
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#big5#【呪われた第二ボタン】#/big5#
春だというのに、冷たい風が吹く。学校の近くにある湖の橋の上で、僕は一人空を見上げて人を待っていた。卒業式から数日後、僕の恋人であるエゼリンから呼び出されたのだ。
一体何事だろう、と思いながら待っていると、道路から彼女がやってきた。
「どうしたの? こんなところに呼び出して」
エゼリンの表情は暗い。良い知らせではなさそうだ。
「#red#ねえカワズ君、あなた、まりむうと浮気しているんじゃない#/red#?」
まりむう、というのはやはり同じクラスの女の子だ。確かに仲は良かったが、恋仲、と言うわけではない。
「そんな、誤解だよ。確かに仲が良かったけれど、浮気なんて……」
「じゃあ校舎裏でのあれは何? 私、見てたんだから!」
「え、そ、そんな……」
まったく心当たりがない。突然何を言い出すのだろう? エゼリンがあまりに鬼気迫る顔で近づいてくるので、私は思わずこけそうになった。
「うるさい! あんな女に取られるくらいなら……」
エゼリンは、後ろに隠していた#red#赤いハンマー#/red#を取り出し、襲い掛かってきた。一撃目は何とかかわし、ハンマーは空を切る。さらに二撃目をくらわそうとした時、エゼリンからハンマーがすっぽ抜け、遠くまで飛んでいった。
よろめいている彼女をしり目に、僕はハンマーのところに向かう。途中、追いついた彼女に捕まれ、必死の抵抗をする。もみ合いの最中、#red#思わず近くにあったハンマーを手にとり、彼女の頭に思いっきり振り下ろしてしまった#/red#。
元々赤かったハンマーから、赤い血がぽたりぽたりと流れる。彼女はピクリともしない。彼女が悪いんだ。彼女が……
#red#彼女の攻撃に抵抗する際、僕も怪我をした。おかげで、彼女の服にも返り血が付いてしまっている#/red#。
#red#僕は彼女の服のボタンを外し、脱がせた。彼女の返り血を浴びた自分の服と共に、どこかで燃やしてしまおう。これで証拠は残らないはずだ#/red#。
後は、彼女の死体をどうするか考える。やはり、#red#湖に沈めてしまうのが一番だろう#/red#。凶器のハンマーを彼女の遺体に括り付け、そのまま橋の上から突き落とす。ある程度深いから、少しは時間が稼げるはずだ。
家に帰ると、彼女の服と返り血を浴びた自分の服を、庭で燃やした。立ち上る煙が、なんだか彼女の魂が昇っていくように見える。
燃えカスを処理しようとすると、#red#燃え残ったボタンを拾った#/red#。僕と彼女の服はプラスチック製だったし、僕の服にボタンを入れた覚えはない。彼女の服のポケットに入っていたものだろう。
何気なく、#red#ボタンの穴の数を数えた。二つ……か#/red#。これは、僕が通っていた高校の制服のボタンに違いない。近くに二つ穴のボタンの制服を採用している高校は他にはない。
#red#第二ボタン#/red#……そういえば、いつでも渡せると思って、渡していなかったな。
……となると、一体誰のものだろう? 僕に浮気なんて言っておいて、結局エゼリンだって浮気しているじゃないか。僕は腹が立ってきて、ボタンを投げつけた。
……いや、これを僕の第二ボタンにしてしまおう。そう思い、ずっと着ていた制服を取りだした。
裁縫なんて家庭科の実習以来だ。#red#針に糸を通すのもままならない。糸通しを使いなんとか針に糸を通すと、もともとあった第二ボタンを取り外し、苦戦しながら焦げたボタンを縫い付けた#/red#。
玉止めをした後、糸を切る糸切りバサミを持つ手が震える。パチン、という音を立てて糸が切れると、緊張の糸も切れたようにほっとした。
うとうとしていると、突然家の呼び鈴が鳴った。慌てて出ると、玄関にはクラスメイトだったチリーが立っていた。
「カワズ君、もしかして、僕の第二ボタン、持ってる?」
「え?」
チリーに聞かれ、僕は戸惑う。どうして僕が彼の第二ボタンを持っていると思ったのだろう?
「いやあ、エゼリンさんにせがまれて、僕の第二ボタン、渡しちゃったんだ。うちの高校って、第二ボタンを貰っちゃダメっていうの、聞いたことない? 通称、#red#呪われた第二ボタン#/red#って言われてて、他校でも有名なんだ」
「呪われた……? どういうこと?」
「あれ、知らない? 持っていると、自分と自分に関係する人が不幸になる。そんな第二ボタンなんだよ」
聞いたこともない。大体、何でそんなものをエゼリンが……?
「エゼリンさん、よっぽど君が憎かったんじゃないかな。浮気がどうとか言ってたし」
「じゃあ……」
「まあ、そういうこと。君も気をつけてね」
そう言うと、チリーは帰ってしまった。
「ま、待ってくれ! その話って……」
慌ててチリーを追いかけるが、どこにもいない。
「一体どこに……あっ……」
十字路の左からやってきた車に気が付かず、僕は跳ねられてしまった。意識が無くなる中、ポケットに入っていた自分の第二ボタンを、無意識に握りしめていた。
「昔から、第二ボタンをもらった女生徒が不審死する事件が起きていてね。それが起こらないように、男子の制服のボタンを二つ穴にしたんだって。ほら、昔からよく言うじゃない。#red#人を呪わば穴二つってね#/red#」
<了>
********
たくさんお題やキーワードを出してくれたおかげで、何とか1作出来上がりました。
どうでしょう? おもしろい話になっていますか?
また困った時は、よろしくお願いします( ・_・)ノ
#b#簡易解説:フィーカスは短編小説のネタに困っていたので、アイデアを募集していた。そのネタを使って2000文字以内の短編小説を作りました。#/b#
#b#FA条件:短編小説の核となるアイデアと、「小説のネタを探している」と見抜いたと思われる人に正解を差し上げます。また、細かいアイデアで採用させてもらったものには良質を差し上げます。#/b#
春だというのに、冷たい風が吹く。学校の近くにある湖の橋の上で、僕は一人空を見上げて人を待っていた。卒業式から数日後、僕の恋人であるエゼリンから呼び出されたのだ。
一体何事だろう、と思いながら待っていると、道路から彼女がやってきた。
「どうしたの? こんなところに呼び出して」
エゼリンの表情は暗い。良い知らせではなさそうだ。
「#red#ねえカワズ君、あなた、まりむうと浮気しているんじゃない#/red#?」
まりむう、というのはやはり同じクラスの女の子だ。確かに仲は良かったが、恋仲、と言うわけではない。
「そんな、誤解だよ。確かに仲が良かったけれど、浮気なんて……」
「じゃあ校舎裏でのあれは何? 私、見てたんだから!」
「え、そ、そんな……」
まったく心当たりがない。突然何を言い出すのだろう? エゼリンがあまりに鬼気迫る顔で近づいてくるので、私は思わずこけそうになった。
「うるさい! あんな女に取られるくらいなら……」
エゼリンは、後ろに隠していた#red#赤いハンマー#/red#を取り出し、襲い掛かってきた。一撃目は何とかかわし、ハンマーは空を切る。さらに二撃目をくらわそうとした時、エゼリンからハンマーがすっぽ抜け、遠くまで飛んでいった。
よろめいている彼女をしり目に、僕はハンマーのところに向かう。途中、追いついた彼女に捕まれ、必死の抵抗をする。もみ合いの最中、#red#思わず近くにあったハンマーを手にとり、彼女の頭に思いっきり振り下ろしてしまった#/red#。
元々赤かったハンマーから、赤い血がぽたりぽたりと流れる。彼女はピクリともしない。彼女が悪いんだ。彼女が……
#red#彼女の攻撃に抵抗する際、僕も怪我をした。おかげで、彼女の服にも返り血が付いてしまっている#/red#。
#red#僕は彼女の服のボタンを外し、脱がせた。彼女の返り血を浴びた自分の服と共に、どこかで燃やしてしまおう。これで証拠は残らないはずだ#/red#。
後は、彼女の死体をどうするか考える。やはり、#red#湖に沈めてしまうのが一番だろう#/red#。凶器のハンマーを彼女の遺体に括り付け、そのまま橋の上から突き落とす。ある程度深いから、少しは時間が稼げるはずだ。
家に帰ると、彼女の服と返り血を浴びた自分の服を、庭で燃やした。立ち上る煙が、なんだか彼女の魂が昇っていくように見える。
燃えカスを処理しようとすると、#red#燃え残ったボタンを拾った#/red#。僕と彼女の服はプラスチック製だったし、僕の服にボタンを入れた覚えはない。彼女の服のポケットに入っていたものだろう。
何気なく、#red#ボタンの穴の数を数えた。二つ……か#/red#。これは、僕が通っていた高校の制服のボタンに違いない。近くに二つ穴のボタンの制服を採用している高校は他にはない。
#red#第二ボタン#/red#……そういえば、いつでも渡せると思って、渡していなかったな。
……となると、一体誰のものだろう? 僕に浮気なんて言っておいて、結局エゼリンだって浮気しているじゃないか。僕は腹が立ってきて、ボタンを投げつけた。
……いや、これを僕の第二ボタンにしてしまおう。そう思い、ずっと着ていた制服を取りだした。
裁縫なんて家庭科の実習以来だ。#red#針に糸を通すのもままならない。糸通しを使いなんとか針に糸を通すと、もともとあった第二ボタンを取り外し、苦戦しながら焦げたボタンを縫い付けた#/red#。
玉止めをした後、糸を切る糸切りバサミを持つ手が震える。パチン、という音を立てて糸が切れると、緊張の糸も切れたようにほっとした。
うとうとしていると、突然家の呼び鈴が鳴った。慌てて出ると、玄関にはクラスメイトだったチリーが立っていた。
「カワズ君、もしかして、僕の第二ボタン、持ってる?」
「え?」
チリーに聞かれ、僕は戸惑う。どうして僕が彼の第二ボタンを持っていると思ったのだろう?
「いやあ、エゼリンさんにせがまれて、僕の第二ボタン、渡しちゃったんだ。うちの高校って、第二ボタンを貰っちゃダメっていうの、聞いたことない? 通称、#red#呪われた第二ボタン#/red#って言われてて、他校でも有名なんだ」
「呪われた……? どういうこと?」
「あれ、知らない? 持っていると、自分と自分に関係する人が不幸になる。そんな第二ボタンなんだよ」
聞いたこともない。大体、何でそんなものをエゼリンが……?
「エゼリンさん、よっぽど君が憎かったんじゃないかな。浮気がどうとか言ってたし」
「じゃあ……」
「まあ、そういうこと。君も気をつけてね」
そう言うと、チリーは帰ってしまった。
「ま、待ってくれ! その話って……」
慌ててチリーを追いかけるが、どこにもいない。
「一体どこに……あっ……」
十字路の左からやってきた車に気が付かず、僕は跳ねられてしまった。意識が無くなる中、ポケットに入っていた自分の第二ボタンを、無意識に握りしめていた。
「昔から、第二ボタンをもらった女生徒が不審死する事件が起きていてね。それが起こらないように、男子の制服のボタンを二つ穴にしたんだって。ほら、昔からよく言うじゃない。#red#人を呪わば穴二つってね#/red#」
<了>
********
たくさんお題やキーワードを出してくれたおかげで、何とか1作出来上がりました。
どうでしょう? おもしろい話になっていますか?
また困った時は、よろしくお願いします( ・_・)ノ
#b#簡易解説:フィーカスは短編小説のネタに困っていたので、アイデアを募集していた。そのネタを使って2000文字以内の短編小説を作りました。#/b#
#b#FA条件:短編小説の核となるアイデアと、「小説のネタを探している」と見抜いたと思われる人に正解を差し上げます。また、細かいアイデアで採用させてもらったものには良質を差し上げます。#/b#
「問はフィクションです」「9ブックマーク」
たまには外の空気を吸おうと、篭もりっきりの私は思った。同居人は17時まで帰ってこないし退屈だ。
涼しい室内は快適だけど、外はむせ返るほどの夏日だ。外出は厳しいだろう。私は窓を開けた。
けれど、窓を開けた途端に、私の視界は閉ざされた。館山湾を目の前に臨めるはずだったのだが。
停電したわけではない。何故だろう?
涼しい室内は快適だけど、外はむせ返るほどの夏日だ。外出は厳しいだろう。私は窓を開けた。
けれど、窓を開けた途端に、私の視界は閉ざされた。館山湾を目の前に臨めるはずだったのだが。
停電したわけではない。何故だろう?
16年06月02日 15:21
【ウミガメのスープ】 [任五郎]
【ウミガメのスープ】 [任五郎]
皆様よろしくお願いします
解説を見る
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「大切なもの」「9ブックマーク」
息子のリュウヤがまた駄々をこね始めた。
転んだ拍子に、お小遣いの10円玉を自販機の下に落としてしまったらしい。
新しいのをあげると言っても聞かず、
「あの10円玉がいいの!」
の一点張り。
こっちは疲れてるんだから、大人しく遊んでてよもうっ!
10円玉なんてみんな同じでしょ? なんでそんなにこだわるの!?
転んだ拍子に、お小遣いの10円玉を自販機の下に落としてしまったらしい。
新しいのをあげると言っても聞かず、
「あの10円玉がいいの!」
の一点張り。
こっちは疲れてるんだから、大人しく遊んでてよもうっ!
10円玉なんてみんな同じでしょ? なんでそんなにこだわるの!?
14年09月10日 23:12
【ウミガメのスープ】 [牛削り]
【ウミガメのスープ】 [牛削り]
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夫が死んで1年になる。
一人でリュウヤを育てなければならなくなった私は、面接を受け、事務の仕事を始めた。
朝から夕方まで職場のオヤジに気を使い、夜は人一倍弱虫の息子の面倒を見た。
リュウヤは毎日泣き言を持ってくるので、頭を撫でて慰めてやらなければならなかった。
「女手ひとつ」という言葉は嫌いだった。
誰からも同情なんてされたくなかった。
だから弱音は絶対吐かないと決めていた。
「もう、10円玉なんてどれも同じでしょ!?」
「ヤダヤダ! あの10円玉がいいんだ! ママ取ってよ!」
「あーもう! わかったわよっ」
たった一人の愛する息子。
できることなら、いつも優しいママでありたいのに。
ヒステリックな声を上げる自分を遠くから眺めている私がいた。
自販機の下に手を伸ばそうと、足を折る。
両手を地面につき、覗き込もうと頭を下げた。
その時だった。
頭頂部に、柔らかなものを感じた。
暖かい、小さな手。
それが、私の頭をさすっている。
#big5#「ママ、いい子いい子だよ」#/big5#
リュウヤの声。
語彙の少ない4歳児の、精一杯の「お疲れ様」に聞こえた。
(僕はわかってるからね。ママがいつも頑張ってくれていること。ちゃんとわかってるからね)
夫が死んだときも泣かなかった。
仕事や育児がどんなに辛くても、歯を食いしばってきた。
でも、今初めて、私は泣いた。
顔を上げる。リュウヤは私の涙を見て驚いた顔をする。
都合のいい妄想かもしれない。
リュウヤはただ、私の真似をしたかっただけなのかもしれない。
でも。
私は涙を拭った。
「10円玉、取れなかったよ」
「そっかー、ざんねん」
「そしたらさ、こっちの100円玉で、ソフトクリームでも食べようか」
「え、いいの?」
目を輝かせるリュウヤ。
私の一番、大切なもの。
「いいのよ。ご褒美。リュウヤと、それから私に」
一人でリュウヤを育てなければならなくなった私は、面接を受け、事務の仕事を始めた。
朝から夕方まで職場のオヤジに気を使い、夜は人一倍弱虫の息子の面倒を見た。
リュウヤは毎日泣き言を持ってくるので、頭を撫でて慰めてやらなければならなかった。
「女手ひとつ」という言葉は嫌いだった。
誰からも同情なんてされたくなかった。
だから弱音は絶対吐かないと決めていた。
「もう、10円玉なんてどれも同じでしょ!?」
「ヤダヤダ! あの10円玉がいいんだ! ママ取ってよ!」
「あーもう! わかったわよっ」
たった一人の愛する息子。
できることなら、いつも優しいママでありたいのに。
ヒステリックな声を上げる自分を遠くから眺めている私がいた。
自販機の下に手を伸ばそうと、足を折る。
両手を地面につき、覗き込もうと頭を下げた。
その時だった。
頭頂部に、柔らかなものを感じた。
暖かい、小さな手。
それが、私の頭をさすっている。
#big5#「ママ、いい子いい子だよ」#/big5#
リュウヤの声。
語彙の少ない4歳児の、精一杯の「お疲れ様」に聞こえた。
(僕はわかってるからね。ママがいつも頑張ってくれていること。ちゃんとわかってるからね)
夫が死んだときも泣かなかった。
仕事や育児がどんなに辛くても、歯を食いしばってきた。
でも、今初めて、私は泣いた。
顔を上げる。リュウヤは私の涙を見て驚いた顔をする。
都合のいい妄想かもしれない。
リュウヤはただ、私の真似をしたかっただけなのかもしれない。
でも。
私は涙を拭った。
「10円玉、取れなかったよ」
「そっかー、ざんねん」
「そしたらさ、こっちの100円玉で、ソフトクリームでも食べようか」
「え、いいの?」
目を輝かせるリュウヤ。
私の一番、大切なもの。
「いいのよ。ご褒美。リュウヤと、それから私に」