「悪魔の住処」「1ブックマーク」
アルバートは公衆トイレに入りたがらない。
自分の家のトイレや友達の家のトイレは入ることができるが、外でトイレに行くことがない。
一体どうしてだろう?
自分の家のトイレや友達の家のトイレは入ることができるが、外でトイレに行くことがない。
一体どうしてだろう?
11年04月27日 20:56
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]
解説を見る
アルバートは幼い頃虐待を受けていた。
今でこそ養子として引き取られ、優しい家族とともに幸せに暮らしているが、それまでの人生は悲惨なものだった。
物心がつく前から両親の仲が悪く、怒号と罵声が絶える日はない。
お互いに子供に関心は無く、食糧を与えるだけ与えて育児放棄していた。
だが、それはまだマシな時期の話だ。
小学校に入り、身体が丈夫になったその時から、父親のストレス解消のはけ口になってしまう。
些細なことで母親と口論し、散々言い合った後に、アルバートのいる個室へ向かう。
ご馳走を目の前にするかのような醜い笑顔で。
父親は太っていて、アルバートに暴力を与える前はいつもベルトを外す。
"カチャカチャ、カチャッ"と。
そしてそのベルトで鞭打ちし、腕に巻いて殴り、失神するまで続ける。
母親は知らんふり。
アルバートはいつも思っていた。
"カチャカチャ、カチャッ"
この音がする時、僕は痛い目に遭い、失神するんだなと。
その後身体の痣を学校側が発見、両親共に逮捕され、施設を介して今の両親の元で暮らすことになる。
施設の仲間や現在の両親の暖かい支えもあり、アルバートはなんとか立ち直ることができた。
しかし、彼は大きなトラウマを抱えてしまっていた。
ある日友達とショッピングセンターへ遊びに言った時の話である。
用を足したくなり、公衆トイレの小便器に彼は立っていた。
その後見ず知らずの小太りの男が用を足そうと、隣の小便器へ並んできた。
この時すでにアルバートは動悸がおさまらない状態であった。
そしてあの音を聴いたのである。
"カチャカチャ、カチャッ"
アルバートの脳内で、封じ込めてきた黒い経験が駆け巡る。
彼にとってベルトのカチャ音は、暴力を受けることを前提にした防衛本能や逃避本能へつながる、条件反射なのだ。
突然彼はうずくまり、泣きながら隣の男に"ごめんなさい、ごめんなさい"と謝りはじめた。
そして幼い頃憶えた"失神すれば悪夢は過ぎ去る"という経験の通りに、彼は失神して病院へ運ばれていった。
その日から彼にとって公衆トイレは、悪魔の住処となったのだ。
以後公衆トイレはもちろんのこと、脱衣所のある施設などにも近寄らなくなった。
彼のカウンセリングをしている私にとって、彼が幸せになることは義務であり、また友人としての願いだ。
彼が幼い頃の経験を断ち切り、明日の希望へと突き進むために、これからも最善を尽くしていかなければと思う。
今でこそ養子として引き取られ、優しい家族とともに幸せに暮らしているが、それまでの人生は悲惨なものだった。
物心がつく前から両親の仲が悪く、怒号と罵声が絶える日はない。
お互いに子供に関心は無く、食糧を与えるだけ与えて育児放棄していた。
だが、それはまだマシな時期の話だ。
小学校に入り、身体が丈夫になったその時から、父親のストレス解消のはけ口になってしまう。
些細なことで母親と口論し、散々言い合った後に、アルバートのいる個室へ向かう。
ご馳走を目の前にするかのような醜い笑顔で。
父親は太っていて、アルバートに暴力を与える前はいつもベルトを外す。
"カチャカチャ、カチャッ"と。
そしてそのベルトで鞭打ちし、腕に巻いて殴り、失神するまで続ける。
母親は知らんふり。
アルバートはいつも思っていた。
"カチャカチャ、カチャッ"
この音がする時、僕は痛い目に遭い、失神するんだなと。
その後身体の痣を学校側が発見、両親共に逮捕され、施設を介して今の両親の元で暮らすことになる。
施設の仲間や現在の両親の暖かい支えもあり、アルバートはなんとか立ち直ることができた。
しかし、彼は大きなトラウマを抱えてしまっていた。
ある日友達とショッピングセンターへ遊びに言った時の話である。
用を足したくなり、公衆トイレの小便器に彼は立っていた。
その後見ず知らずの小太りの男が用を足そうと、隣の小便器へ並んできた。
この時すでにアルバートは動悸がおさまらない状態であった。
そしてあの音を聴いたのである。
"カチャカチャ、カチャッ"
アルバートの脳内で、封じ込めてきた黒い経験が駆け巡る。
彼にとってベルトのカチャ音は、暴力を受けることを前提にした防衛本能や逃避本能へつながる、条件反射なのだ。
突然彼はうずくまり、泣きながら隣の男に"ごめんなさい、ごめんなさい"と謝りはじめた。
そして幼い頃憶えた"失神すれば悪夢は過ぎ去る"という経験の通りに、彼は失神して病院へ運ばれていった。
その日から彼にとって公衆トイレは、悪魔の住処となったのだ。
以後公衆トイレはもちろんのこと、脱衣所のある施設などにも近寄らなくなった。
彼のカウンセリングをしている私にとって、彼が幸せになることは義務であり、また友人としての願いだ。
彼が幼い頃の経験を断ち切り、明日の希望へと突き進むために、これからも最善を尽くしていかなければと思う。
「「沈黙のキス」」「1ブックマーク」
私の彼は、無口なんだけどクールでカッコいいの!
時々、何考えてるかわからなくなる時もあるけど。
私が話してる時も、黙って話を聞いてくれるし♪
すっごく、相性がいいと思うの!
だけど、付き合い始めてから、まだキスもしてない。
本当に私のこと愛してくれてるのかしら、不安だわ!
だから、彼に「私のことスキだったらキスしてよ!」って詰め寄ったの。
そしたら彼、「…わかった。キスしてやるよ、熱い熱い口づけをね…」
って言ってくれたの♪わー、うれしいうれしい!!
目をつぶって、口をんーってして、キスを待ってたの…。
…そして彼女は、物言わぬ姿に成り果てた。
さて、何が起きたのか?
時々、何考えてるかわからなくなる時もあるけど。
私が話してる時も、黙って話を聞いてくれるし♪
すっごく、相性がいいと思うの!
だけど、付き合い始めてから、まだキスもしてない。
本当に私のこと愛してくれてるのかしら、不安だわ!
だから、彼に「私のことスキだったらキスしてよ!」って詰め寄ったの。
そしたら彼、「…わかった。キスしてやるよ、熱い熱い口づけをね…」
って言ってくれたの♪わー、うれしいうれしい!!
目をつぶって、口をんーってして、キスを待ってたの…。
…そして彼女は、物言わぬ姿に成り果てた。
さて、何が起きたのか?
11年04月23日 23:51
【ウミガメのスープ】 [yan]
【ウミガメのスープ】 [yan]
キスしてやるよ、熱い熱い口づけを。
解説を見る
「わかった。キスしてやるよ、熱い熱い口づけをな…」
って言ってくれたの♪わー、うれしいうれしい!!
目をつぶって、口をんーってして、キスを待ってたの…。
バチン!バチンバチンバチン…
唇に、熱い感覚が走る…っていうか、痛い!? …痛い、痛いよ!
「ふう、どうだ?口を縫い付けられた感想は。まさに”口づけ”ってわけだが」
目をあけると、彼がホッチキスを持って立っていた。
「むー!!むー、むー…」
「ああ、うるせえなぁ。いつもいつも、一方的にしゃべりやがって。人の話はまったく聞きやしないしさ!」
「愛してるならキスをだと!?はっ、お前にゃキスはキスでもホッチキスがお似合いだ!」
…気づかなかった。
ウザがられていることも。彼が、こんなに激情な性格だってことも。
でも確かに、彼の話を聞いた覚えなんてなかった。
彼のこと、知ろうとしなかった。
縫い付けられた唇は痛かったけど、それ以上に心が痛くて、涙すら出なかった…
って言ってくれたの♪わー、うれしいうれしい!!
目をつぶって、口をんーってして、キスを待ってたの…。
バチン!バチンバチンバチン…
唇に、熱い感覚が走る…っていうか、痛い!? …痛い、痛いよ!
「ふう、どうだ?口を縫い付けられた感想は。まさに”口づけ”ってわけだが」
目をあけると、彼がホッチキスを持って立っていた。
「むー!!むー、むー…」
「ああ、うるせえなぁ。いつもいつも、一方的にしゃべりやがって。人の話はまったく聞きやしないしさ!」
「愛してるならキスをだと!?はっ、お前にゃキスはキスでもホッチキスがお似合いだ!」
…気づかなかった。
ウザがられていることも。彼が、こんなに激情な性格だってことも。
でも確かに、彼の話を聞いた覚えなんてなかった。
彼のこと、知ろうとしなかった。
縫い付けられた唇は痛かったけど、それ以上に心が痛くて、涙すら出なかった…
「生徒よ、正当に正答せよ」「1ブックマーク」
テストでカンニングを繰り返しているA君。
この方法なら何の証拠も掴まれないし、労せず点を稼げる。
だが先生はA君の不自然な成績からそれを見抜き、次のテストの手法を少し変えた。
それによって少しだけテストの難度が下がったが、カンニング対策になった。
A君のカンニング方法とは、また、先生の対策とはどんなものだろうか?
この方法なら何の証拠も掴まれないし、労せず点を稼げる。
だが先生はA君の不自然な成績からそれを見抜き、次のテストの手法を少し変えた。
それによって少しだけテストの難度が下がったが、カンニング対策になった。
A君のカンニング方法とは、また、先生の対策とはどんなものだろうか?
11年04月15日 00:46
【ウミガメのスープ】 [笹アイス]
【ウミガメのスープ】 [笹アイス]
解説を見る
テストはリスニングで、カンニング方法=他の生徒の筆記音。
先生は選択肢を読み上げるのをやめ、記載して配ることにしたのだ。
英語でリーディング・ライティングともに壊滅的なA君は、リスニングにだけ好成績を残していた。
これはおかしいと思った先生は、
「正答の選択肢を読み上げた際、優秀な生徒が一斉に記入を始める音でカンニングをする」
というA君の作戦に思い当たった。
それまでは
a:Yes, he did.
b :NO,he wouldn't.
というふうに選択肢も読み上げていたが、
「問題文を読み上げ、生徒に要点をメモさせてから選択肢の記された解答用紙を配る」という方法に変えた。
鉛筆のカリカリ音のタイミングで正答にアタリを付けていたA君の目論見は敗れ去ったのであった。
先生は選択肢を読み上げるのをやめ、記載して配ることにしたのだ。
英語でリーディング・ライティングともに壊滅的なA君は、リスニングにだけ好成績を残していた。
これはおかしいと思った先生は、
「正答の選択肢を読み上げた際、優秀な生徒が一斉に記入を始める音でカンニングをする」
というA君の作戦に思い当たった。
それまでは
a:Yes, he did.
b :NO,he wouldn't.
というふうに選択肢も読み上げていたが、
「問題文を読み上げ、生徒に要点をメモさせてから選択肢の記された解答用紙を配る」という方法に変えた。
鉛筆のカリカリ音のタイミングで正答にアタリを付けていたA君の目論見は敗れ去ったのであった。
「【ウミガメ1on1】やむをえぬ奇行」「1ブックマーク」
男は冊子を開き、数秒後、シュシュッと何か書き、
すぐにペラッとページをめくった。そしてゆっくりと前のページに戻した。
今度は普通に内容を読みはじめた。
この奇妙な行動には理由がある。それはどんなものか?
#red#※注意※#/red#
これはふわっふぁするよさんとのウミガメ1on1企画です。
質問、回答はふわっふぁするよさんのみ。
他の方は掲示板やチャットなどでご参加ください。
雑談欄では自由に応援・ご歓談ください^^
すぐにペラッとページをめくった。そしてゆっくりと前のページに戻した。
今度は普通に内容を読みはじめた。
この奇妙な行動には理由がある。それはどんなものか?
#red#※注意※#/red#
これはふわっふぁするよさんとのウミガメ1on1企画です。
質問、回答はふわっふぁするよさんのみ。
他の方は掲示板やチャットなどでご参加ください。
雑談欄では自由に応援・ご歓談ください^^
11年04月09日 16:52
【ウミガメのスープ】 [笹アイス]
【ウミガメのスープ】 [笹アイス]
解説を見る
今日は試験日だ。
彼は周りの者にプレッシャーを与えるために
「問題を開いて数秒で解答欄を埋め、すぐに次のページにいってしまう天才」のふりをし、
わざと大きな音を立ててページをめくり、周りに聞こえないようにそっとページを戻して問題を解きはじめるのだ。
馬鹿馬鹿しくても、彼は彼なりに真剣なのです。
彼は周りの者にプレッシャーを与えるために
「問題を開いて数秒で解答欄を埋め、すぐに次のページにいってしまう天才」のふりをし、
わざと大きな音を立ててページをめくり、周りに聞こえないようにそっとページを戻して問題を解きはじめるのだ。
馬鹿馬鹿しくても、彼は彼なりに真剣なのです。
「【ウミガメ1on1】触れられない無限」「1ブックマーク」
それは僕には辛すぎた。
そして、僕は選択した。
普通なら怖いかもしれないけど、
僕は怖くない。
だって、信じているから。
状況を補完せよ。
※注意!!
これは如月柚沙さんとの1on1問題です!!
他の方は、雑談欄や、掲示板で御歓談ください!
そして、僕は選択した。
普通なら怖いかもしれないけど、
僕は怖くない。
だって、信じているから。
状況を補完せよ。
※注意!!
これは如月柚沙さんとの1on1問題です!!
他の方は、雑談欄や、掲示板で御歓談ください!
11年03月21日 22:08
【ウミガメのスープ】 [-エノク-]
【ウミガメのスープ】 [-エノク-]
解説を見る
「輪廻転生」
両親に教えてもらったその言葉が、僕の中に強く残っていた。
生まれ変わりというものを、本気で信じていた。
そんな、ある日のこと。
「んじゃぁ行ってくるから、留守番よろしくね~」
「……」
「行ってくるから~!」
「……あっそ」
そう言って両親は出かけて行った。
僕の両親は多忙だ。
職業柄、海外出張も昔から多かった。
だから、寂しくて。
寂しくて、答えはそっけない物になってしまった。
だってこれが最後だって思わないじゃないか。
両親が飛行機事故にあうなんて思うわけ……。
本当に後悔は先に立ってくれないんだと実感した。
気付きたくもなかったけれど。
あぁ。
あの時、両親に。
好きって言えていたら。
死ぬって知っていたら。
葬儀が終わってからの僕は怠惰になっていった。
この世に意味を感じられないまま日々を過ごした。
友達は励ましてくれたけど、僕の心には……
そんな中、ふと頭に浮かんできた。
輪廻転生
僕が好きだった言葉。
そう、僕が死んでも魂は回る。
僕の魂は次の人生に……。
どこの「世」で生きるのか…。
僕は選択した。
「来世」に全てを託すことを。
そこに決して後悔なんかなかった。
今僕は屋上にいる。
せめて、最後は両親と同じがいいから。
現世の僕は駄目だった。
……次の僕は元気にやってね…?
そう思って、僕は一歩前に踏み出そうとした。
普通なら怖いだろうけど、僕は怖くない。
「来世」のことを想うのだから。
僕は後悔していない。
後悔していない。
「現世」なんかどうだっていい。
だからこそ、僕にはこの涙の意味が理解できない。
だからこそ、何故一歩踏み出せないか分からないんだ。
両親に教えてもらったその言葉が、僕の中に強く残っていた。
生まれ変わりというものを、本気で信じていた。
そんな、ある日のこと。
「んじゃぁ行ってくるから、留守番よろしくね~」
「……」
「行ってくるから~!」
「……あっそ」
そう言って両親は出かけて行った。
僕の両親は多忙だ。
職業柄、海外出張も昔から多かった。
だから、寂しくて。
寂しくて、答えはそっけない物になってしまった。
だってこれが最後だって思わないじゃないか。
両親が飛行機事故にあうなんて思うわけ……。
本当に後悔は先に立ってくれないんだと実感した。
気付きたくもなかったけれど。
あぁ。
あの時、両親に。
好きって言えていたら。
死ぬって知っていたら。
葬儀が終わってからの僕は怠惰になっていった。
この世に意味を感じられないまま日々を過ごした。
友達は励ましてくれたけど、僕の心には……
そんな中、ふと頭に浮かんできた。
輪廻転生
僕が好きだった言葉。
そう、僕が死んでも魂は回る。
僕の魂は次の人生に……。
どこの「世」で生きるのか…。
僕は選択した。
「来世」に全てを託すことを。
そこに決して後悔なんかなかった。
今僕は屋上にいる。
せめて、最後は両親と同じがいいから。
現世の僕は駄目だった。
……次の僕は元気にやってね…?
そう思って、僕は一歩前に踏み出そうとした。
普通なら怖いだろうけど、僕は怖くない。
「来世」のことを想うのだから。
僕は後悔していない。
後悔していない。
「現世」なんかどうだっていい。
だからこそ、僕にはこの涙の意味が理解できない。
だからこそ、何故一歩踏み出せないか分からないんだ。