「3重の靴下。」「2ブックマーク」
カメオが靴下を3重にはいているのを見て、これは私のせいだ、と私は思った。
私は何をした?
私は何をした?
15年06月11日 22:08
【ウミガメのスープ】 [亜綾]
【ウミガメのスープ】 [亜綾]
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私には子どもが2人いる。ラテコが5才、カメオが2才。
ある朝。
「ラテコ、靴下履いて」
「いやだ」
「履きなさい」
「いやだよーだ」
「靴下を履きなさい、お母さん怒るわよ」
なかなか履いてくれない。それからそんなやり取りを何度も続け、ふとカメオを放置してしまっているのに気づいた。
えっと、カメオは……あ、いた。って、一度履いた靴下の上に更に靴下を履こうとしてるんだけど!?
脱がしてみたら右足だけ靴下を3枚も履いていた。
確かに靴下を履けとは言ったけど、あなたに言ったわけじゃないわ、カメオ。
あーなんだかおかし過ぎて笑える。
でも、肝心の……
「ラテコ、靴下」
「いやだ」
ある朝。
「ラテコ、靴下履いて」
「いやだ」
「履きなさい」
「いやだよーだ」
「靴下を履きなさい、お母さん怒るわよ」
なかなか履いてくれない。それからそんなやり取りを何度も続け、ふとカメオを放置してしまっているのに気づいた。
えっと、カメオは……あ、いた。って、一度履いた靴下の上に更に靴下を履こうとしてるんだけど!?
脱がしてみたら右足だけ靴下を3枚も履いていた。
確かに靴下を履けとは言ったけど、あなたに言ったわけじゃないわ、カメオ。
あーなんだかおかし過ぎて笑える。
でも、肝心の……
「ラテコ、靴下」
「いやだ」
「雨降っても地固まらず」「2ブックマーク」
カメコはカメオからラブレターを貰った。
もとからカメオのことが気になっていたカメコはお付き合いにOKの返事をするつもりだったが、そのラブレターに#red#自分の名前がしっかり書かれている#/red#のを見たためにカメオをフッた。
そのラブレターは間違いなくカメオが書いたもので、読んで気が悪くなるようなことは書かれていないし、誤字や言葉の誤用があったわけではない。
当然、そのラブレターはカメコ宛てである。
一体なぜカメコはカメオをフッたのだろう?
もとからカメオのことが気になっていたカメコはお付き合いにOKの返事をするつもりだったが、そのラブレターに#red#自分の名前がしっかり書かれている#/red#のを見たためにカメオをフッた。
そのラブレターは間違いなくカメオが書いたもので、読んで気が悪くなるようなことは書かれていないし、誤字や言葉の誤用があったわけではない。
当然、そのラブレターはカメコ宛てである。
一体なぜカメコはカメオをフッたのだろう?
15年05月18日 20:40
【ウミガメのスープ】 [甘木]
【ウミガメのスープ】 [甘木]
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カメオのラブレターはパソコンで書かれたものであった。
それだけでもどうかと思う人もいるだろうが、まだ字を書くのが下手だからすべてパソコン書きで……ということで納得できなくもない。
実際、すべてがパソコンで書かれていたならば問題ない内容のラブレターだと言えなくもなかった。
しかし、そのラブレターは明らかに自分の名前である「カメコ」の部分だけ手書きで書かれているのだ。
カメオはラブレターの様式を予めパソコンで書いておき、好きな女の子に渡す度にプリントアウトして空白にしてある名前欄の所にその時渡す相手の子の名前を入れて渡すようにしていたのである。(せめてプリントアウトする前に名前を入れればいいのに……。)
当然、カメコは貰ったラブレターからそのことに気付いた。
カメコ「私のためだけに書いたものじゃないのね、コレ……。」
書かれている内容は一見すると好感が持てるものだが、そう言った気持ちでよく読んでみれば誰にでもそこそこ当てはまりそうな当たり障りない褒め言葉を並べただけのもの。
もちろん、カメオは今までこの手を使ってはフラれることの繰り返しである。
カメオ「うーん、ラブレターの文章に問題はないと思うし……一体何が悪いんだろう?いや、『雨垂れ石を穿つ』とも言うし、諦めないぞ!……でも、隣のクラスのカメミさんもかわいいよなぁ。よし、カメミさんにもラブレターを……。」
それだけでもどうかと思う人もいるだろうが、まだ字を書くのが下手だからすべてパソコン書きで……ということで納得できなくもない。
実際、すべてがパソコンで書かれていたならば問題ない内容のラブレターだと言えなくもなかった。
しかし、そのラブレターは明らかに自分の名前である「カメコ」の部分だけ手書きで書かれているのだ。
カメオはラブレターの様式を予めパソコンで書いておき、好きな女の子に渡す度にプリントアウトして空白にしてある名前欄の所にその時渡す相手の子の名前を入れて渡すようにしていたのである。(せめてプリントアウトする前に名前を入れればいいのに……。)
当然、カメコは貰ったラブレターからそのことに気付いた。
カメコ「私のためだけに書いたものじゃないのね、コレ……。」
書かれている内容は一見すると好感が持てるものだが、そう言った気持ちでよく読んでみれば誰にでもそこそこ当てはまりそうな当たり障りない褒め言葉を並べただけのもの。
もちろん、カメオは今までこの手を使ってはフラれることの繰り返しである。
カメオ「うーん、ラブレターの文章に問題はないと思うし……一体何が悪いんだろう?いや、『雨垂れ石を穿つ』とも言うし、諦めないぞ!……でも、隣のクラスのカメミさんもかわいいよなぁ。よし、カメミさんにもラブレターを……。」
「純愛」「2ブックマーク」
あるところに貧しい暮らしをしている夫婦がいました。
二人の名前はジョンとサラ。彼らは互いのことを深く愛していました。
ある日、サラはジョンのために長く伸ばした美しい髪をバッサリと切りました。
同じ日、ジョンはサラのために高価な時計を売りました。
彼らは幸せな生活を夢見ていましたが、二人ともほどなくして死んでしまいました。
状況を説明してください。
二人の名前はジョンとサラ。彼らは互いのことを深く愛していました。
ある日、サラはジョンのために長く伸ばした美しい髪をバッサリと切りました。
同じ日、ジョンはサラのために高価な時計を売りました。
彼らは幸せな生活を夢見ていましたが、二人ともほどなくして死んでしまいました。
状況を説明してください。
14年10月30日 18:47
【ウミガメのスープ】 [金田一]
【ウミガメのスープ】 [金田一]

O.ヘンリー「賢者の贈り物」をオマージュしました。
解説を見る
「いない振りしたって無駄だからな!必ず金は返してもらうぞ、身ぐるみ剥がしてでもな!」
ジョンとサラは借金に苦しんでいました。セオドアという男に騙され、高金利で金を借りてしまったのです。そしてこの男は金を回収するためならいかなる手段も用いるという、狡猾で残忍な男でした。
セオドアが帰ったのを確認すると、ジョンが言いました。
「もう限界だ・・・。さっきのやつは弱者から巻き上げた金で豊かに暮らしている一方で、俺たちはこんなにも苦しんでいる。不平等じゃないか。」
「あなた一体何を・・・」
「俺は明日あいつの家に行く。貧しい人々が本来持っているべきものを取り戻すんだ。そこで君にも手伝ってほしい。いや、ただ家の外を見張ってくれるだけでいいんだ。」
サラは迷いました。ジョンがどんな言葉を並べようと、罪を犯そうとしている事には変わりはないからです。しかし彼女は夫が苦しむ姿もこれ以上見たくありませんでした。彼女は決意しました。
翌日の夜、二人はセオドアの家に向かいました。その日にセオドアが家にいないことはわかっていました。
ジョンは上手く中へ忍び込み、金目の物を盗めるだけ盗みました。そして外へ出ようとした時、突然「誰!」という声がしました。
そこにはセオドアの妻がいました。ジョンは焦りました。(まずい、顔を見られてしまった。このままだと・・・)
彼はとっさに目に入った壺を手に取りました。そして・・・。
家から出てきたジョンを見て、サラは驚愕しました。ジョンの服が血に染まっていたからです。しかし立ち止まっている場合ではありません。二人は急いで逃げ出しました。
その翌日、町はその話題で持ち切りでした。セオドアの妻が殺されたこと、犯人は二人組で一人は髪の長い女だということ。どうやら目撃者がいたようです。ただ幸い、二人の顔まではわからなかったみたいでした。
サラはこのままだと自分たちが犯人であることがばれてしまうと思い、自慢の美しい髪をバッサリと切ってしまいました。
いえ、彼女は自分が捕まることを恐れたのではありません。むしろ罪を償おうとも考えていました。しかし自分のせいで、愛するジョンが捕まるのだけは許せなかったのです。
一方ジョンは手に入れた物、高価な時計や宝石などを売って金にしました。サラと幸せな生活を送るために。
しかし二人の時間は長くは続きませんでした。
「すいませーん。いらっしゃいますかー?」
玄関から警官の声が聞こえてきます。とうとう二人が犯人であることがわかってしまいました。
サラはジョンに言いました。
「私はあなた無しでは生きていけない。それにやっぱり罪を償わなきゃ。」
ジョンは静かにうなずきました。
二人は毒の入ったカプセルを同時に飲みました。その後警官が中に入ると、互いが互いを抱きかかえるように倒れている二人の死体があったそうです。
要約
・二人は強盗殺人を犯した。
・サラは目撃情報の特徴であった髪を切り、ジョンは盗んだ時計を売って金にした。
・犯人であることがばれ、また良心の呵責に耐えかねた二人は、自殺した。
ジョンとサラは借金に苦しんでいました。セオドアという男に騙され、高金利で金を借りてしまったのです。そしてこの男は金を回収するためならいかなる手段も用いるという、狡猾で残忍な男でした。
セオドアが帰ったのを確認すると、ジョンが言いました。
「もう限界だ・・・。さっきのやつは弱者から巻き上げた金で豊かに暮らしている一方で、俺たちはこんなにも苦しんでいる。不平等じゃないか。」
「あなた一体何を・・・」
「俺は明日あいつの家に行く。貧しい人々が本来持っているべきものを取り戻すんだ。そこで君にも手伝ってほしい。いや、ただ家の外を見張ってくれるだけでいいんだ。」
サラは迷いました。ジョンがどんな言葉を並べようと、罪を犯そうとしている事には変わりはないからです。しかし彼女は夫が苦しむ姿もこれ以上見たくありませんでした。彼女は決意しました。
翌日の夜、二人はセオドアの家に向かいました。その日にセオドアが家にいないことはわかっていました。
ジョンは上手く中へ忍び込み、金目の物を盗めるだけ盗みました。そして外へ出ようとした時、突然「誰!」という声がしました。
そこにはセオドアの妻がいました。ジョンは焦りました。(まずい、顔を見られてしまった。このままだと・・・)
彼はとっさに目に入った壺を手に取りました。そして・・・。
家から出てきたジョンを見て、サラは驚愕しました。ジョンの服が血に染まっていたからです。しかし立ち止まっている場合ではありません。二人は急いで逃げ出しました。
その翌日、町はその話題で持ち切りでした。セオドアの妻が殺されたこと、犯人は二人組で一人は髪の長い女だということ。どうやら目撃者がいたようです。ただ幸い、二人の顔まではわからなかったみたいでした。
サラはこのままだと自分たちが犯人であることがばれてしまうと思い、自慢の美しい髪をバッサリと切ってしまいました。
いえ、彼女は自分が捕まることを恐れたのではありません。むしろ罪を償おうとも考えていました。しかし自分のせいで、愛するジョンが捕まるのだけは許せなかったのです。
一方ジョンは手に入れた物、高価な時計や宝石などを売って金にしました。サラと幸せな生活を送るために。
しかし二人の時間は長くは続きませんでした。
「すいませーん。いらっしゃいますかー?」
玄関から警官の声が聞こえてきます。とうとう二人が犯人であることがわかってしまいました。
サラはジョンに言いました。
「私はあなた無しでは生きていけない。それにやっぱり罪を償わなきゃ。」
ジョンは静かにうなずきました。
二人は毒の入ったカプセルを同時に飲みました。その後警官が中に入ると、互いが互いを抱きかかえるように倒れている二人の死体があったそうです。
要約
・二人は強盗殺人を犯した。
・サラは目撃情報の特徴であった髪を切り、ジョンは盗んだ時計を売って金にした。
・犯人であることがばれ、また良心の呵責に耐えかねた二人は、自殺した。
「コンビニのトイレって落ち着きません。」「2ブックマーク」
朝の通勤時。
「遅刻、遅刻ぅー!」
田中は時間に全然余裕がないのにコンビニに立ち寄った。
そして何も買わずに出て行く。
この行動はこの日に限らず、よくあることだそうだ。
一体田中はなぜこのような行動をとるのだろうか?
「遅刻、遅刻ぅー!」
田中は時間に全然余裕がないのにコンビニに立ち寄った。
そして何も買わずに出て行く。
この行動はこの日に限らず、よくあることだそうだ。
一体田中はなぜこのような行動をとるのだろうか?
14年08月30日 22:54
【ウミガメのスープ】 [水上]
【ウミガメのスープ】 [水上]
解説を見る
田中は車通勤。
目の前の信号を左折すれば会社は目前なのだが、
無情にも信号は青から黄色、黄色から赤に変わった。
いつも遅刻ギリギリの田中はその交差点の角に隣接しているコンビニの駐車場に入った。
そのコンビニの駐車場は信号の手前なので侵入出来る。
もちろん時間がないのでコンビニの店の中には入らない。
そのまま駐車場を突っ切って会社へと続く道路へと出る。
こうすることで目の前の信号の待ち時間を短縮しているのだった。
これは迷惑行為なので皆さんは真似しないでね。
目の前の信号を左折すれば会社は目前なのだが、
無情にも信号は青から黄色、黄色から赤に変わった。
いつも遅刻ギリギリの田中はその交差点の角に隣接しているコンビニの駐車場に入った。
そのコンビニの駐車場は信号の手前なので侵入出来る。
もちろん時間がないのでコンビニの店の中には入らない。
そのまま駐車場を突っ切って会社へと続く道路へと出る。
こうすることで目の前の信号の待ち時間を短縮しているのだった。
これは迷惑行為なので皆さんは真似しないでね。
「ホワイ、ホワイト」「2ブックマーク」
男はとうとうその旗を掲げた。
あたりは白一色になったが、男は許されたわけではなかった。
どういう状況でしょうか?
あたりは白一色になったが、男は許されたわけではなかった。
どういう状況でしょうか?
11年05月14日 22:11
【ウミガメのスープ】 [きのこ]
【ウミガメのスープ】 [きのこ]
解説を見る
僕は小さな頃、お子様ランチを食べるのが夢だった。
いつも行くレストランのウィンドウに飾られた美味しそうなサンプル。
きれいな黄色のオムレツに、オレンジのゼリー。から揚げに、そして何と言ってもチキンライスだ。
小さな山型に盛られたそれには、ユニオンジャックの国旗が高々と刺さっていた。
実際には爪楊枝につけられた小さな小さな旗だけど、
幼かった僕にはとても価値のあるスゴイものに思えたんだ。
けれど母は、いわゆる『子供をターゲットにした商品』全般が嫌いだった。
顔の描いてある機関車も、戦うアンパンも、特撮ヒーローのベルトも、カードのオマケ付きチョコレートも
そして当然お子様ランチも。
僕はあの小さな旗を手に入れることはないまま、大人になった。
「ご注文はこちらでお揃いですか?」
今、僕の前には夢にまで見たお子様ランチがある。
自分で食い扶持を稼ぐようになってから何度もレストランに入って頼もうとしたが、
その度に目に入るのは『○歳以下のお子様に限らせていただきます』という非情な文字。
この度、息子(3歳)をダシにして、ようやく頼むことが出来たのだ!!
チキンライスにそびえているのはアメリカ国旗だ。ふふふふふ。
僕はその小さな旗を高々と掲げた。
「やったー!!わーい!旗だー!ずっと欲しかったんだよこれー!!!」
あまりの喜びに、自分でも気づかないうちに声のトーンが上がっていたらしい。
周囲から白い視線が集まる。あちらこちらからヒソヒソヒソヒソ…
息子も父のいきなりのテンションにパフェを食べる手を止め、ポカーンとしてこちらを見ている。
い、いいじゃないか、嬉しかったんだから…。
僕は静かに手を下ろし、顔を赤らめながらお子様ランチを食べるのだった。
いつも行くレストランのウィンドウに飾られた美味しそうなサンプル。
きれいな黄色のオムレツに、オレンジのゼリー。から揚げに、そして何と言ってもチキンライスだ。
小さな山型に盛られたそれには、ユニオンジャックの国旗が高々と刺さっていた。
実際には爪楊枝につけられた小さな小さな旗だけど、
幼かった僕にはとても価値のあるスゴイものに思えたんだ。
けれど母は、いわゆる『子供をターゲットにした商品』全般が嫌いだった。
顔の描いてある機関車も、戦うアンパンも、特撮ヒーローのベルトも、カードのオマケ付きチョコレートも
そして当然お子様ランチも。
僕はあの小さな旗を手に入れることはないまま、大人になった。
「ご注文はこちらでお揃いですか?」
今、僕の前には夢にまで見たお子様ランチがある。
自分で食い扶持を稼ぐようになってから何度もレストランに入って頼もうとしたが、
その度に目に入るのは『○歳以下のお子様に限らせていただきます』という非情な文字。
この度、息子(3歳)をダシにして、ようやく頼むことが出来たのだ!!
チキンライスにそびえているのはアメリカ国旗だ。ふふふふふ。
僕はその小さな旗を高々と掲げた。
「やったー!!わーい!旗だー!ずっと欲しかったんだよこれー!!!」
あまりの喜びに、自分でも気づかないうちに声のトーンが上がっていたらしい。
周囲から白い視線が集まる。あちらこちらからヒソヒソヒソヒソ…
息子も父のいきなりのテンションにパフェを食べる手を止め、ポカーンとしてこちらを見ている。
い、いいじゃないか、嬉しかったんだから…。
僕は静かに手を下ろし、顔を赤らめながらお子様ランチを食べるのだった。