動画内など、他所でラテシンの問題を扱う(転載など)際について
ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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あなたの導きのままに「2ブックマーク」
上を指し示していたのは亀山だったらしい。

だから、亀谷は亀山への告白を決意した。

どういうことだろう。
16年07月04日 21:06
【ウミガメのスープ】 [揚羽]



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その日、亀谷カメオ(十七歳)は、朝から浮かれていた。
なんと言っても、今日のカメオは2年A組の日直なのだ。
日直など面倒くさいだけ。昨年までのカメオならそう思っていた。だけど、今年は違う。むしろ、この日が来ることを待ち望んでいたと言っても過言ではない。
なんと言っても、今日の日直は……。

カメオには、好きな女の子がいた。となりの席のカメコちゃん。カメコの名字は亀山。出席番号一番違いの彼女とカメオは、本日の日直だった。
そう。今日は、朝から好きな女の子と二人で過ごせるスペシャルデー。どんな面倒な雑用だってとびきりのものに思えてくる。
ほわほわとした幸せな気分に包まれながら、カメオは学校への道のりを急いだ。

「うっし、到着!……ちょっと早く着きすぎたかな」
幸せな気分は、いつもよりも彼を速足にさせてしまったらしい。予定よりも30分も早く到着してしまったカメオは、ひとり照れ笑いを浮かべた。
カメオの学校では、朝練組は直接部室に向かうことになっている。そのため、部室棟から離れた校舎は、人気もなく閑散としていた。はやる鼓動を抑えながら、階段をゆっくり昇る。目指すは3階の2Aの教室。

教室の前に来て、カメオは立ち止まった。ぴたりと閉じられた教室のドア。しかし、その向こうでがさがさと動く音がするのだ。教室内に人がいる。
(まさか、亀山?いや、早すぎだろ)
時間はまだ朝礼の一時間前。いくらなんでも早すぎる。だけど、真面目な彼女のこと。早くから来て日直の仕事を先に始めていたのかもしれない。
(だったら、俺も、早く行かないとまずいよな)
そんなことを思いながら教室のドアに手をかける。立てつけの悪い年代物のドアが、ガタリと音を立てた。

「え、わっ」
中から慌てたような声が聞こえた。続いて、がたっ、と何かを取り落とす音。その音が聞こえたのと、カメオがドアを開けきったのは同時だった。

中に居たのは、予想通り、同じ日直の亀山カメコだった。ドア
の方を振り向いた形で、なぜか顔を真っ赤にして固まっている。
「よお。早いな、亀山」
「亀谷君こそ」
うろうろと、落ち着きなく視線をさまよわせるカメコ。すると、何を思ったのか、彼女は突然、教壇横のサイドテーブルに載った花瓶をひしと抱え込んだ。
「わ、私、花瓶の水替えてくるね!」
「え?おい!」
そして、そのまま、先ほどカメオが開けたドアをすり抜ける。そっちは水道と逆方向……と、声を掛ける間すらなく、カメコは逃げるように去っていった。

カメコの突然の奇行により、一人教室に残されたカメオは、訳が分からず呆然としていた。教室内に目を転じれば、黒板消しが床に転がっている。さっきの音は、どうやらカメコが黒板消しを取り落とした音だったらしい。
とりあえず、屈んで黒板消しを拾う。黒板消しを元に戻しながら、カメオは何気なく、先程までカメコが立っていた場所に目をやった。黒板の右側あたり。
まだ朝ということもあり、黒板は大部分が綺麗だった。きっと、前日の日直がきちんと掃除したのだろう。しかし、なぜか、その右下隅には、不自然に横長の上向きの矢印が印されてており、さらにその下は白く汚れていた。

先ほどのカメコの様子からして、汚れは、彼女が黒板の文字を消したことによりできたものだろう、とカメオは推測する。そして、慌てて消したために、矢印を消し損ねてしまったのだろうと。消された矢印の文字は、完全に解読不可能となっていた。しかし、推測はつく。矢印と消し跡の場所は、「今日の日直」と書かれた文字のすぐ下。

これって、相合い傘だよな…。

今日の日直は、亀山と俺。今はまだ朝だから、他の生徒による悪戯の可能性は極めて低い。ということは……。

思い至ったひとつの結論。自然と顔が熱くなる。
頬に残った熱が引かないうちに、カメオははカメコを探すことにした。



【要約】
・黒板の日直欄に上向き矢印(相合い傘)の跡。
・好きな女の子が一人でいた教室。本日の日直は自分と好きな女の子。日直が登校する時間だから、誰かの悪戯である可能性は低い。→彼女が自分を相手に相合い傘を書いたのかも。
・あれ?両思い?


【結論】
自分と好きな子の相合傘を、好きな人が描いていたことがわかったから。

(「上を指し示す」=矢印=相合い傘、というところまで判明すればFA)
新説・カメゼルとラテーテル2nd「2ブックマーク」
森でひっそりと暮らしていたカメゼルとラテーテル一家。しかし、飢饉により住んでいた継母は、カメゼルとラテーテルを森に棄てることにした。
最初に二人が棄てられたときは、カメゼルが光る石を持っていたおかげで無事家に戻ることができたが、二度目は準備する暇がなく、パンを目印にしようとした。
当然パンは動物たちに食べられてしまっているし、目印が無ければどこにいるのかすらも分からない迷いの森。そんな場所に、二人は父親と継母に置き去りにされてしまった。

しかし二人は、#b#無事自分の家に戻ることができた#/b#という。
#red#何一つ目印のない森の中#/red#で、一体どうやって二人は自分の家に戻ることが出来たのだろう?
16年06月16日 16:25
【ウミガメのスープ】 [フィーカス]

★美味イイネ!獲得記念セルフオマージュ




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たき火をするために薪を集めていたカメゼルとラテーテル。しかし、その隙を狙って、父親と継母は二人を置いて帰ってしまった。
家に帰る目印はないかと探してみるが、何一つ見つからない。ラテーテルはまだ幼い。こんな場所で夜を迎えれば、動物たちの餌になってしまう。そうならずとも、夜は冷え込むため、凍えて死ぬのも時間の問題だ。

「おにちゃん、おなかへったよぉ」
「困ったな……食べ物はパンと紅茶が残っているけど、このままここにいたら……」
ふと、カメゼルは集めた薪が目に飛び込んだ。そういえば、父親に小さな小屋の作り方を習った記憶がある。こんな森の中なので、道具がろくにそろっていなくても、修理する手段を教えてもらったのだ。
「よし、ラテーテル、#red#僕たちの家を作ろう#/red#。そうすれば、少しはマシになるかもしれない」
「え、おうちつくるの?」
「そうだよ。この辺の動物は、どうやら人工物が苦手で近寄らないみたいなんだ。ほら、うちだって、長い間森の中にあるけれど、一度も動物に襲われたこと、ないでしょ?」
「そういえば……そとにでたらあぶないって、おとうさんが」
「だから、何かしら建物を建てておけば、動物に襲われないかもしれない。それに、これから寒くなるから、寒さをしのげる場所が必要だしね」
「うぅん、でも、ふたりだけでできるかなぁ?」
「大丈夫、父さんに小さな小屋の作り方を教えてもらったんだ。二人が入るくらいの小屋なら、僕だけでも出来るよ」
こうして、ラテーテルに縛れそうなつるやある程度の大きさの石を集めさせ、カメゼルは集めていた薪を組わせて小さな小屋を作った。子供が作ったものなので大したものは出来なかったが、それでも二人が入るスペースは十分あった。
獣避けのために、ここらの動物が嫌いな匂いがする草を擦りつける。こうすることで、動物から襲われないようにした。
寝るまではたき火をすることで、さらに動物を近寄れなくする。

「よし、#red#今日からここが、僕たちの家だ#/red#。ここでしばらく、助けが来るのを待とう。川は近いし、まだ木の実も十分あるはずだから、明日になったら食料を集めに行こう。家も少しずつ大きくしよう」
「うん、わかった!」

こうしてカメゼルとラテーテルは、#red#新しく建てた家に長いこと住むことになりました#/red#とさ。もちろん目印なんて無くても、よほど森の奥に行かなければすぐに自分の家に戻って来れるのだった。


……この家が、のちに「魔女が住む家」と言われるとは知らずに。

#b#要約:自分の家の帰り道が分からなければ作ればいいじゃない#/b#
優雅で感傷的な少年野球「2ブックマーク」
ボクとヒカルは小学校の頃、同じ野球のチームでバッテリーを組んでいたんだ。
でも親父の仕事の都合でボクは中学進学を前にして引っ越してしまい、それからずっとヒカルとは会えなかった。
高校を卒業してしばらくして、同窓会を兼ねてもう一度あの頃のチームで集まろうという連絡が回ってきた。ボクは久しぶりに懐かしい仲間と会えることに喜んだ。
当日になり、いつも練習をしていた河原で、ボクはすっかり背が伸びたヒカルと再会した。でもヒカルはボクを見て、もうお前のことはチームメイトとして見れないと言い出した。向こうでも野球を続けてきたのにそんなことを言われてボクはショックだったが、その理由を知って心を動かされた。
その理由とはなんだろうか。
16年06月06日 11:19
【ウミガメのスープ】 [鳴子]



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ボクは高校を卒業後プロ球団に入団していた。
ヒカルはプロには進めなかったが、大学野球を続けながらボクの所属する球団とはライバルである球団のプロテストの合格を目指しているため、これからはチームメイトではなくライバルとしてやっていこうと言ったのだ。
ボクは目標を持って努力するヒカルの姿に感動し、次はプロの舞台で会おうと約束した。
(怠惰な執事だなあ)「2ブックマーク」
(定刻になっても執事が全然ご飯を持ってこない。
昨日少し具合が悪そうにしていたが、主人の世話を第一に考えないとは何事か。
おれは腹ペコなのも手伝って怒り狂いそうになるも、
とっさの機転で人助けと飯を同時に済ました。

どんな賢い方法だろう?)
16年06月03日 19:46
【ウミガメのスープ】 [SoMR]



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私SoMRはとある犬の思念波をキャッチしてそれを打ち込んでいます。(その場合()書き)
この犬の飼い主はどうやら今朝急に病院に運ばれたそうな…

ワンワン(
どうやら執事は病院に運ばれたらしいな。
おれの飯を用意してから行かないとはなんてやつだ。
全く、帰ってきたら説教をしなければ…
しかし飯はどうしようか。
おれは料理なんてしたことないし…
家には普段、主人であるおれと執事のあいつしかいないから、困ったな。

おや、誰か訪問してきたぞ。
わん!わん!誰か来たら吠えないと執事がうるさいからな。
なに、何かくれるの?
いや、残念ながら口うるさい執事が知らないやつから飯をもらうと怒るんだよ……いや、そうか、今はあいつはいないんだった。
おや、クッキーもあるのかい。
なに?そのかわり、おじさん、おれの家に入りたいの?
お願いって言われても……
いや、ちょうど今日はうるさい執事がいないし、ちょうどおれは腹が減っている。
お前はおれの家に入りたい、
おれは飯が欲しい…
よしお前が下手に出さえすれば特別に入ることを許可しよう……え!ビーフジャーキー?
よし、入れ。
)
※出題者注:無論、訪問者は空き巣です。

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解答&解説
FA解答例「
親切なおじさんがビーフジャーキーをくれる代わりに家に入れて欲しいというので、
執事がいないから知らない人から飯をもらっても怒られないと冷静に判断し、
申し出を受け入れた。」

この問題はこの犬が出題していて、それを私が代筆しているので、
質問の受け答えは基本的には犬目線で行う。
(犬にとって訪問者は「泥棒」ではく、むしろ「親切なおじさん」なのでたとえば「泥棒ですか?」などは「(NO)」になる。
ただし、ヒントを出したい時や犬に答えるのは難しいなど、質問によっては()なしで私が回答する。)
したがって、
「この問題は犬が出題しており、主人を執事、泥棒を親切な訪問者と勘違いしていて、腹を満たし空き巣の希望も満たすために、普段は禁じられている他人からエサを貰い、
その結果泥棒を家に入れてしまった。」というのが本来の解答であるはずだが、これは解答ではない。
……ということがやりたかっただけの問題。
男は、毎晩悪夢を見ていた。
目の前で自分の大切な人が、崖から海へ落ちて死んでしまう夢だった。

ある日、見かねた恋人が、眠ったままとうとう泣き出してしまった男を起こし、夢の内容を尋ねた。
男は混乱しながらも、恋人に夢の内容をそっくりそのまま話した。
そして男は恋人に、申し訳なかったと謝った。

なぜだろう?

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この問題は、以下の和歌に着想を得ています。
「住の江の 岸による波 よるさへや 夢の通ひ路 人目よくらん」(『古今集』恋・559)
16年06月03日 20:24
【ウミガメのスープ】 [愛莉@京都LOVE]

十八首目。




解説を見る
男には、兄がいた。
男の恋人というのは、元は兄の恋人だった。
ある日、男と兄とその恋人の3人で出かけた時、男が誤って崖から足を滑らせて落ちかけ、それを兄が庇ったことで兄が死んでしまった。
男は咄嗟に、自分が死んだことにして兄にな成り変われば、兄も兄の恋人も悲しまなくて済むと考えた。
一卵性双生児である自分にならそれができると、男は兄にすり変わった。

しかし、それから毎晩悪夢を見た。
兄が死んだ時の情景が、何度も何度も繰り返されるのだ。
限界になった男は、ある日とうとう泣きじゃくりながら目を覚ました。
わけも分からず混乱していたせいで、つい恋人に話してしまった。

しかし、「兄さんが死んでしまった時の夢を見た」と言ってから、男は気が付いた。
これでは、自分が兄に成り代わっていたとバレてしまうではないか、と。
それでも、男は全て話すことを選んだ。
兄の恋人は、ただただ静かに男の話を聞いていた。

話し終わり、男は今まで騙していたことに対する謝罪をしたのだった。




「(分かってたよ、あなたがあの人ではないことくらい…
  でもね、私はそれでもあなたと過ごすことを選んだ。
  それで少しでもあなたの苦しみが和らぐなら、と思ったの。
  だってあなたも、私の大切な家族だから…)」