「或る悪魔の憂鬱」「1Good」
とある国に、恐ろしい悪魔が住んでいた。
いくつもの恐ろしい魔術や、人並みはずれた力で人間をたびたび襲っていた。
そんな悪魔にも弱点はあったのだが、悪魔はそれを克服しようとはしなかった。
それは人間にも何かしらの対抗手段が無ければ面白くないから、弱い人間のために残してやろうという考えからだった。
しかし、結局人間のためにその弱点を克服することになった。
一体どうして?
三周年を記念して作りました。
自分でバースデーケーキ用意して祝うのっていいよねw
〜協力者〜
出題:ぼく
原案:私
問題文:I
解説文:我
最終チェック:わし
いくつもの恐ろしい魔術や、人並みはずれた力で人間をたびたび襲っていた。
そんな悪魔にも弱点はあったのだが、悪魔はそれを克服しようとはしなかった。
それは人間にも何かしらの対抗手段が無ければ面白くないから、弱い人間のために残してやろうという考えからだった。
しかし、結局人間のためにその弱点を克服することになった。
一体どうして?
三周年を記念して作りました。
自分でバースデーケーキ用意して祝うのっていいよねw
〜協力者〜
出題:ぼく
原案:私
問題文:I
解説文:我
最終チェック:わし
15年07月12日 23:19
【ウミガメのスープ】 [ノックスR]
【ウミガメのスープ】 [ノックスR]

三周年記念。時間通り出そうと思ったけど二分ズレるこの残念さw
解説を見る
これはとある時代の、とある国でのお話です。
或るところに、それはそれは恐ろしい悪魔が住んでおりました。
悪魔はたびたび近くの里や、通りがかった人間を襲っていました。
悪魔は数々の魔術や、人並みはずれた力を持っており、とても人間が太刀打ち出来るものではありませんでした。
それでも、悪魔には一つだけ弱点がありました。
それが、十字架でございます。
悪魔は十字架を長い間見続ける事は出来ず、十字架が視界に入っているうちは力が弱くなってしまうのです。
ですがそれは、その悪魔にとっては克服しようと思えばある程度克服出来るものでもありました。
しかし、悪魔はその弱点を克服しようともせず、むしろ必要なものだと思っておりました。
自分はこれほどまでに強大で、恐ろしい力を持っているのだから人間にもこれくらいのチャンスがなければフェアではないし、なにより面白くない。
悪魔はそう思っていたのです。
悪魔には自信がありました。
そのような弱点があろうと。私が人に遅れをとるはずが無い。むしろ、程よいスリルを味わうための良いスパイスになるだろうと。
そしてそれはその通りでありました。
そんなある時、悪魔は寂れたボロボロの街道の端で、ひっそりと倒れている少女を見つけました。
その少女は端から見ても薄汚れており、その街道のようにボロボロの身なりで、死んでいるかのように横になっておりました。
「はー、……はー……」
彼女の、弱々しい息づかいが聞こえてきます。それは今にもぷっつりと途切れてしまいそうでした。
それを見て、悪魔はその少女を殺そうとも、見殺しにしようともせず、なぜか自分の住処に連れ帰って、少女を助けました。
暖かいスープとパンを、少女は涙ながらにほおばります。
なぜそんな行動をとったのか。それは悪魔本人にも分かりませんでした。
ですが、すぐにそんな事はどうでもよくなり、ある事を思いつきます。
「人間を一匹飼ってみるのも一興ではなかろうか」
その日から、悪魔は少女を育てる事にしました。
まあ厳密に言いますと、少女に館の清掃、食事の調理など身の回りの事をさせ、少女には物品の支給や寝床の提供など、雇う
ような形でしたが。
最初は飽きたら直ぐに追い出すなり殺すなりしようと考えていましたが、どうもそんな気にはならずに、そのままずるずると月日が流れてゆきました。
いつしか、少女は立派な淑女となっておりました。彼女は自身から喜んでその悪魔の面倒を見て、時には文句も言っていたりしました。
「いい加減、弱点も克服してくださいな。いつ討たれても私、知りませんからね」
「おお、討てるものなら討ってみるが良い」
そんなある時のことです。
それは突然のことでした。
拾ってきた、彼女が倒れたのです。
ベットで横になる彼女。
思えば、すくすくと伸びていた身長は拾って来たときと同じくらいの伸長になっており、キメの細かい肌は、いつしかしわが多くよっていました。
しかし、その原因が悪魔には分かりません。
悪魔は聞きました。
彼女は答えます。
「これは、老いです」
悪魔はまた聞きます。
「どうして、老いるのか」
「それは、私が人間だからでございます」
「老いた後、どうなる?」
「おそらく、あと幾ばくかもしないうちに死んでしまうでしょう」
それを聞いた悪魔はショックを受けます。悪魔は自身が長命の存在ですし、人間はこれまですぐに襲っていたので「老い」というのをよく知らなかったのです。
悪魔は慌てて聞きます。
「どうすれば、死を避けられる」
それに対し、彼女は微笑んで首を横に振り、ゆっくりと答えました。
「それは、出来ませんわ。人間は死を避けることは出来ないのです。だからこそ、人間なのです」
悪魔はそれを聞き、ふざけるなと怒って思わずその部屋から飛び出してしまいました。
落ち着いて、そして悪魔は気付きます。
彼女と暮らした日々が充実していたこと。そして、自身の中であの彼女の存在がこれほどまでに大きくなっていることに。
そして、初めて死が怖く、恐ろしいものであることにも気付きました。
悪魔は恐る恐ると少女の部屋に戻り、さっきのことを詫びました。
「何を謝ることがあるのですか」
少女はそう言うだけでした。
それから、今までよりも多くのときを悪魔は彼女と過ごしました。何気ない雑談ばかりでしたが、それまでの日々をさらに凝縮したように、充実しておりました。
そしてそれから幾ばくもしないうち。
彼女は眠るように息を引き取りました。
そして、それからさらに三年の月日が流れました。
「──十字架なんて、死ぬほどキライだけど、お前は人間だから、この方がいいのだろうな」
こぽり、と。
悪魔は目の前の十字架の墓地に水を注いでいました。
彼女をきちんと弔うため、そして命日などに会う為に、悪魔は十字架の弱点を克服していました。
7月12日。この日だけは悪魔は大嫌いな十字架を前に彼女に、そしてこれまた大嫌いなはずの神に祈りを捧げるのです。
その墓地は、今もその国の見晴らしがよい岬にひっそりと建っているそうです。
〈要約〉
十字架が弱点だったが、人間の彼女を弔い、そしてお参りする為に十字架の弱点を克服した。
或るところに、それはそれは恐ろしい悪魔が住んでおりました。
悪魔はたびたび近くの里や、通りがかった人間を襲っていました。
悪魔は数々の魔術や、人並みはずれた力を持っており、とても人間が太刀打ち出来るものではありませんでした。
それでも、悪魔には一つだけ弱点がありました。
それが、十字架でございます。
悪魔は十字架を長い間見続ける事は出来ず、十字架が視界に入っているうちは力が弱くなってしまうのです。
ですがそれは、その悪魔にとっては克服しようと思えばある程度克服出来るものでもありました。
しかし、悪魔はその弱点を克服しようともせず、むしろ必要なものだと思っておりました。
自分はこれほどまでに強大で、恐ろしい力を持っているのだから人間にもこれくらいのチャンスがなければフェアではないし、なにより面白くない。
悪魔はそう思っていたのです。
悪魔には自信がありました。
そのような弱点があろうと。私が人に遅れをとるはずが無い。むしろ、程よいスリルを味わうための良いスパイスになるだろうと。
そしてそれはその通りでありました。
そんなある時、悪魔は寂れたボロボロの街道の端で、ひっそりと倒れている少女を見つけました。
その少女は端から見ても薄汚れており、その街道のようにボロボロの身なりで、死んでいるかのように横になっておりました。
「はー、……はー……」
彼女の、弱々しい息づかいが聞こえてきます。それは今にもぷっつりと途切れてしまいそうでした。
それを見て、悪魔はその少女を殺そうとも、見殺しにしようともせず、なぜか自分の住処に連れ帰って、少女を助けました。
暖かいスープとパンを、少女は涙ながらにほおばります。
なぜそんな行動をとったのか。それは悪魔本人にも分かりませんでした。
ですが、すぐにそんな事はどうでもよくなり、ある事を思いつきます。
「人間を一匹飼ってみるのも一興ではなかろうか」
その日から、悪魔は少女を育てる事にしました。
まあ厳密に言いますと、少女に館の清掃、食事の調理など身の回りの事をさせ、少女には物品の支給や寝床の提供など、雇う
ような形でしたが。
最初は飽きたら直ぐに追い出すなり殺すなりしようと考えていましたが、どうもそんな気にはならずに、そのままずるずると月日が流れてゆきました。
いつしか、少女は立派な淑女となっておりました。彼女は自身から喜んでその悪魔の面倒を見て、時には文句も言っていたりしました。
「いい加減、弱点も克服してくださいな。いつ討たれても私、知りませんからね」
「おお、討てるものなら討ってみるが良い」
そんなある時のことです。
それは突然のことでした。
拾ってきた、彼女が倒れたのです。
ベットで横になる彼女。
思えば、すくすくと伸びていた身長は拾って来たときと同じくらいの伸長になっており、キメの細かい肌は、いつしかしわが多くよっていました。
しかし、その原因が悪魔には分かりません。
悪魔は聞きました。
彼女は答えます。
「これは、老いです」
悪魔はまた聞きます。
「どうして、老いるのか」
「それは、私が人間だからでございます」
「老いた後、どうなる?」
「おそらく、あと幾ばくかもしないうちに死んでしまうでしょう」
それを聞いた悪魔はショックを受けます。悪魔は自身が長命の存在ですし、人間はこれまですぐに襲っていたので「老い」というのをよく知らなかったのです。
悪魔は慌てて聞きます。
「どうすれば、死を避けられる」
それに対し、彼女は微笑んで首を横に振り、ゆっくりと答えました。
「それは、出来ませんわ。人間は死を避けることは出来ないのです。だからこそ、人間なのです」
悪魔はそれを聞き、ふざけるなと怒って思わずその部屋から飛び出してしまいました。
落ち着いて、そして悪魔は気付きます。
彼女と暮らした日々が充実していたこと。そして、自身の中であの彼女の存在がこれほどまでに大きくなっていることに。
そして、初めて死が怖く、恐ろしいものであることにも気付きました。
悪魔は恐る恐ると少女の部屋に戻り、さっきのことを詫びました。
「何を謝ることがあるのですか」
少女はそう言うだけでした。
それから、今までよりも多くのときを悪魔は彼女と過ごしました。何気ない雑談ばかりでしたが、それまでの日々をさらに凝縮したように、充実しておりました。
そしてそれから幾ばくもしないうち。
彼女は眠るように息を引き取りました。
そして、それからさらに三年の月日が流れました。
「──十字架なんて、死ぬほどキライだけど、お前は人間だから、この方がいいのだろうな」
こぽり、と。
悪魔は目の前の十字架の墓地に水を注いでいました。
彼女をきちんと弔うため、そして命日などに会う為に、悪魔は十字架の弱点を克服していました。
7月12日。この日だけは悪魔は大嫌いな十字架を前に彼女に、そしてこれまた大嫌いなはずの神に祈りを捧げるのです。
その墓地は、今もその国の見晴らしがよい岬にひっそりと建っているそうです。
〈要約〉
十字架が弱点だったが、人間の彼女を弔い、そしてお参りする為に十字架の弱点を克服した。
「【水平思考パズル】『孫を泣かせた祖父』」「1Good」
状況を推理し、以下のワードを全て使用して
【祖父が孫を泣かせた理由】を答えてください。
・親指と人差し指
・解消
・ご飯
・デリカシーのない
・早食い
・真上
・もどかしさ
【祖父が孫を泣かせた理由】を答えてください。
・親指と人差し指
・解消
・ご飯
・デリカシーのない
・早食い
・真上
・もどかしさ
15年07月16日 11:40
【ウミガメのスープ】 [のりっこ。]
【ウミガメのスープ】 [のりっこ。]
解説を見る
解答例文
【早食い】で【デリカシーのない】祖父は早々と食事を済ませ、
口内の【もどかしさ】を【解消】する為に孫がゆっくり食べているお子様ランチの【ご飯】の【真上】に【親指と人差し指】を伸ばし、
旗として使用されていた爪楊枝をつまんで引き抜いたので孫は号泣した。
【早食い】で【デリカシーのない】祖父は早々と食事を済ませ、
口内の【もどかしさ】を【解消】する為に孫がゆっくり食べているお子様ランチの【ご飯】の【真上】に【親指と人差し指】を伸ばし、
旗として使用されていた爪楊枝をつまんで引き抜いたので孫は号泣した。
「パズル&アニマル(≡・ ̫ ・≡)」「1Good」
先
輩がもうすぐ母になるので、カメコは先輩に動物パズルを贈った。
贈るものにはこだわりたいと思っていたカメコだったが、
動物パズルを選んだ理由は、#b#生まれてくる子供の為#/b#という事ではなく、
#b#先輩が動物パズルや動物が好きだから#/b#というわけでもない。
一体なぜ、カメコは動物パズルを選んだのだろう?
*221aの住人さん&オリオンさんにテストプレイしていただきました。
ご協力ありがとうございました!
輩がもうすぐ母になるので、カメコは先輩に動物パズルを贈った。
贈るものにはこだわりたいと思っていたカメコだったが、
動物パズルを選んだ理由は、#b#生まれてくる子供の為#/b#という事ではなく、
#b#先輩が動物パズルや動物が好きだから#/b#というわけでもない。
一体なぜ、カメコは動物パズルを選んだのだろう?
*221aの住人さん&オリオンさんにテストプレイしていただきました。
ご協力ありがとうございました!
15年07月31日 20:00
【ウミガメのスープ】 [みん]
【ウミガメのスープ】 [みん]
解説を見る
職
場の先輩が、#red#授かり婚を機に退職#/red#する事になった。
お世話になった先輩に、感謝の気持ちを伝えたいと思ったカメコ。
他の社員にも呼びかけて、花束と#red#寄せ書き#/red#を贈ろうと提案したが、
せっかく贈るなら、寄せ書きの#red#見栄えにもこだわりたい#/red#と思っていた。
#b#ー以下カメコの脳内会議ー#/b#
#b#ライナー#/b#「まったく…誰だ、こんなに大きく書いたのは!?これじゃ俺の書くスペースがないじゃないか…」
#b#シンディー#/b#「ライナー君、何してるんだい?…ああ、寄せ書きか」
#b#ライナー#/b#「書くスペースが足りなくなったり、逆に余ったり…どうやったら綺麗に収まるんだろうか」
#b#シンディー#/b#「最初に線を引いて、分けておけばいいんじゃない?」
#b#ライナー#/b#「しかし…それだと、ちょっと野暮ったくならないか?」
#b#シンディー#/b#「まあ、見栄えよくできる方法もあるんだけどね」
#b#ライナー#/b#「ほう」
#b#シンディー#/b#「好きな形に切った折り紙に、メッセージを書いて貼るだけ。スペース配分も見た目もカバーできて一石二鳥だろう?」
#b#ライナー#/b#「おお、それならできそうだ。…よっと……………んん?……あ゛!」
#b#シンディー#/b#「……ライナー君、きみってやつは…絶望的な程に不器用だね」
#b#ライナー#/b#「ぐ…何も言い返せない…」
#b#カメコ#/b#「そんな時にはこれ…動物パズル!不器用さん・忙しいあなたにもおすすめです!
#b#・1人分のスペースがわかりやすい#/b#
#b#・1ピースずつ配れるから、順番に回さなくて良いので効率的#/b#
#b#・1ピースの大きさは目立たないので、サプライズ予定でもこっそり書ける#/b#
#b#・空いたピースの数によって、全員分そろったか確認しやすい#/b#
#b#・元々デザイン性があるので、デコレーション要らず#/b#
そう、動物パズルならね。(`・ ̫ ・´)b」
ーーという訳で、カメコは動物パズルを買って、#red#色紙代わり#/red#にする事にした。
【要約】#big5#簡単キレイ#/big5#
カメコは、#red#退職#/red#する先輩に、動物パズルに書いた#red#寄せ書き#/red#を贈った。
寄せ書きはバランスよく書いたり、綺麗にデコレーションするのが難しい。
スペース配分が簡単で元々デザイン性もある為、そのまま使っても見栄えが良いので、
#red#寄せ書きするのにうってつけ#/red#だと思ったカメコは、#red#色紙の代わり#/red#に動物パズルを選んだ。
場の先輩が、#red#授かり婚を機に退職#/red#する事になった。
お世話になった先輩に、感謝の気持ちを伝えたいと思ったカメコ。
他の社員にも呼びかけて、花束と#red#寄せ書き#/red#を贈ろうと提案したが、
せっかく贈るなら、寄せ書きの#red#見栄えにもこだわりたい#/red#と思っていた。
#b#ー以下カメコの脳内会議ー#/b#
#b#ライナー#/b#「まったく…誰だ、こんなに大きく書いたのは!?これじゃ俺の書くスペースがないじゃないか…」
#b#シンディー#/b#「ライナー君、何してるんだい?…ああ、寄せ書きか」
#b#ライナー#/b#「書くスペースが足りなくなったり、逆に余ったり…どうやったら綺麗に収まるんだろうか」
#b#シンディー#/b#「最初に線を引いて、分けておけばいいんじゃない?」
#b#ライナー#/b#「しかし…それだと、ちょっと野暮ったくならないか?」
#b#シンディー#/b#「まあ、見栄えよくできる方法もあるんだけどね」
#b#ライナー#/b#「ほう」
#b#シンディー#/b#「好きな形に切った折り紙に、メッセージを書いて貼るだけ。スペース配分も見た目もカバーできて一石二鳥だろう?」
#b#ライナー#/b#「おお、それならできそうだ。…よっと……………んん?……あ゛!」
#b#シンディー#/b#「……ライナー君、きみってやつは…絶望的な程に不器用だね」
#b#ライナー#/b#「ぐ…何も言い返せない…」
#b#カメコ#/b#「そんな時にはこれ…動物パズル!不器用さん・忙しいあなたにもおすすめです!
#b#・1人分のスペースがわかりやすい#/b#
#b#・1ピースずつ配れるから、順番に回さなくて良いので効率的#/b#
#b#・1ピースの大きさは目立たないので、サプライズ予定でもこっそり書ける#/b#
#b#・空いたピースの数によって、全員分そろったか確認しやすい#/b#
#b#・元々デザイン性があるので、デコレーション要らず#/b#
そう、動物パズルならね。(`・ ̫ ・´)b」
ーーという訳で、カメコは動物パズルを買って、#red#色紙代わり#/red#にする事にした。
【要約】#big5#簡単キレイ#/big5#
カメコは、#red#退職#/red#する先輩に、動物パズルに書いた#red#寄せ書き#/red#を贈った。
寄せ書きはバランスよく書いたり、綺麗にデコレーションするのが難しい。
スペース配分が簡単で元々デザイン性もある為、そのまま使っても見栄えが良いので、
#red#寄せ書きするのにうってつけ#/red#だと思ったカメコは、#red#色紙の代わり#/red#に動物パズルを選んだ。
「愛した花は散りぬれど」「1Good」
とっても大好きな桜が散った。
けれど男は喜んだ。
どうして?
けれど男は喜んだ。
どうして?
15年08月03日 11:02
【ウミガメのスープ】 [蒼井門]
【ウミガメのスープ】 [蒼井門]
解説を見る
桜が散る頃に死ぬと言われていた娘が生きている為。
―――――
娘は病院のベッドの上にいた。
白い部屋。他にも色味は確かにある。けれど白い部屋という他なかった。
娘は窓の外を見る。健康だったころに走り回っていた空を。
この病室を希望したのは父親である私だった。
ここからなら彼女が好きな桜が見えるからだ。
多少値が張るが、彼女の事を思えばなんでもなかった。
こうなるまで気づかなかった私ができることといえばこれくらいしかなかったのだから。
「……お父さん、私しってるよ」
娘は窓の外から視線を外さないままにつぶやいた。
「もう長くないんでしょう?もう治らないんでしょう?」
「そんなことはない」
私はそう言ったが顔をあげることができなかった。
ドナーがみつかれば。
それは希望だったが可能性は限りなく低かった。
「キレイだね、お父さん」
「元気になったらお花見に行こう。今年はムリでも来年にはまた花は咲く」
外では満開の桜。本当なら今頃新しい学年で新しい友達をつくっているはずだった。
「……あの綺麗な桃色が、夏になると緑色に変わるのよね……」
ほぅ、とため息をついて娘は続ける。
「あの最後のひとひらがすべて変わる時、きっと私も……」
「縁起でもないことをいうもんじゃない!」
私は怒った。娘は泣いた。怒ったことが原因じゃないと、それでも私にはわかっていた。
――――娘がある日泣きやんだ。
ドナーがみつかったのだ。それは期限ともいうべき日のぎりぎりのところだった。
手術は成功した。もう少しこの白い部屋からは出られそうにもないが、これから先あの外ではしゃぎだす日も遠くないだろう。
「やったな。これからはお花見だってなんだってできる」
「うん、うん…!」
娘の花開くような笑顔の為なら私はなんだってやろう。これまで放っておいてしまった罪滅ぼしとはいかないが。
ああ、本当によかった!
「本当に奇跡です。……いえ、こういってはあの方に悪いでしょうが」
私と医者だけでこれからの事を話す。医者はぽつりとつぶやいた。
「昨日、娘さんの型とあう人が運ばれましてね。病院についた時にはもう助からない状態でした。
どうやら誰かに刺されたようなのですが、臓器には傷がなかった。
……本当に奇跡です」
私は首をかしげた。なぜこの人は私にそんな事をはなすのだろう。
「……お父さん、あなた……何も知りませんか?」
「なんのことでしょう?」
ああ、とてつもない奇跡ですね。
「刺されたのでしたっけ、その方。はやく犯人がみつかるといいですね」
#red#私はそう言ってほほ笑んだ。#/red#
―――――
娘は病院のベッドの上にいた。
白い部屋。他にも色味は確かにある。けれど白い部屋という他なかった。
娘は窓の外を見る。健康だったころに走り回っていた空を。
この病室を希望したのは父親である私だった。
ここからなら彼女が好きな桜が見えるからだ。
多少値が張るが、彼女の事を思えばなんでもなかった。
こうなるまで気づかなかった私ができることといえばこれくらいしかなかったのだから。
「……お父さん、私しってるよ」
娘は窓の外から視線を外さないままにつぶやいた。
「もう長くないんでしょう?もう治らないんでしょう?」
「そんなことはない」
私はそう言ったが顔をあげることができなかった。
ドナーがみつかれば。
それは希望だったが可能性は限りなく低かった。
「キレイだね、お父さん」
「元気になったらお花見に行こう。今年はムリでも来年にはまた花は咲く」
外では満開の桜。本当なら今頃新しい学年で新しい友達をつくっているはずだった。
「……あの綺麗な桃色が、夏になると緑色に変わるのよね……」
ほぅ、とため息をついて娘は続ける。
「あの最後のひとひらがすべて変わる時、きっと私も……」
「縁起でもないことをいうもんじゃない!」
私は怒った。娘は泣いた。怒ったことが原因じゃないと、それでも私にはわかっていた。
――――娘がある日泣きやんだ。
ドナーがみつかったのだ。それは期限ともいうべき日のぎりぎりのところだった。
手術は成功した。もう少しこの白い部屋からは出られそうにもないが、これから先あの外ではしゃぎだす日も遠くないだろう。
「やったな。これからはお花見だってなんだってできる」
「うん、うん…!」
娘の花開くような笑顔の為なら私はなんだってやろう。これまで放っておいてしまった罪滅ぼしとはいかないが。
ああ、本当によかった!
「本当に奇跡です。……いえ、こういってはあの方に悪いでしょうが」
私と医者だけでこれからの事を話す。医者はぽつりとつぶやいた。
「昨日、娘さんの型とあう人が運ばれましてね。病院についた時にはもう助からない状態でした。
どうやら誰かに刺されたようなのですが、臓器には傷がなかった。
……本当に奇跡です」
私は首をかしげた。なぜこの人は私にそんな事をはなすのだろう。
「……お父さん、あなた……何も知りませんか?」
「なんのことでしょう?」
ああ、とてつもない奇跡ですね。
「刺されたのでしたっけ、その方。はやく犯人がみつかるといいですね」
#red#私はそう言ってほほ笑んだ。#/red#
「【半分に切った1万円】」「1Good」
男は1万円札を半分に切り、その片方を別の男に送った。
いったいなぜ?
いったいなぜ?
15年08月13日 22:47
【ウミガメのスープ】 [東雲篠葉]
【ウミガメのスープ】 [東雲篠葉]
解説を見る
男たちは象牙の密輸取引をする予定だった。
しかし取引する際に何かの手違いや、何かの企てで全く別の相手と取引するわけにもいかない。
その為に半分に切った1万円札を密貿易相手を証明する割符の代わりに使用したのだ。
お札には一枚一枚固有の紙幣番号が付いており、しかも右半分と左半分どちらにも書かれているため、割符としてとても都合が良かったのだろう。
しかし取引する際に何かの手違いや、何かの企てで全く別の相手と取引するわけにもいかない。
その為に半分に切った1万円札を密貿易相手を証明する割符の代わりに使用したのだ。
お札には一枚一枚固有の紙幣番号が付いており、しかも右半分と左半分どちらにも書かれているため、割符としてとても都合が良かったのだろう。