「ストップメモリー」「2ブックマーク」
どこまでも続く田園風景。かすれた《水平町》の文字。
思い出の場所で、昔と同じようにカメコを待つカメオの姿。
久々に帰郷したカメコにとって、何もかもが懐かしい。
今日は、タイムカプセルを開ける約束の日。
2人の手によって、10年ぶりに日の目を見たタイムカプセルは、
とある町民の悪事を暴いた。
土から出てきたのはそのタイムカプセルのみで、
容器や中身から証拠となる物が発見された訳ではないのに、なぜ?
(CCライブラリーより、しゃれこーべ様の画像をお借りしました)
思い出の場所で、昔と同じようにカメコを待つカメオの姿。
久々に帰郷したカメコにとって、何もかもが懐かしい。
今日は、タイムカプセルを開ける約束の日。
2人の手によって、10年ぶりに日の目を見たタイムカプセルは、
とある町民の悪事を暴いた。
土から出てきたのはそのタイムカプセルのみで、
容器や中身から証拠となる物が発見された訳ではないのに、なぜ?
(CCライブラリーより、しゃれこーべ様の画像をお借りしました)
16年01月16日 15:35
【ウミガメのスープ】 [みん]
【ウミガメのスープ】 [みん]
解説を見る
*
「…あれ?」
「確かにここだったよね?」
10年前、カメコが引っ越した日。
再会を約束して埋めたタイムカプセルが見つからない。
毎朝、2人で待ち合わせしていた思い出の場所。
《水平町》バス停の足元に埋めたはずだったのに。
少し範囲を広げて掘り続け、やっと見覚えのある缶が顔を出した。
埋まっていたのは、バス停から数センチ離れた場所。
「こらっ!人の畑で何してる!?」
怖いと有名な鈴木のおじさんが走って来る。
「すみません、タイムカプセルを掘ってたんです。
もう終わったんですぐ出ます」
「人の敷地に埋めるな!《立ち入り禁止》の看板があるだろが!」
「いえ…確かにバス停より車道側に埋めたはずなんですけど」
畑沿いの道は土のままで、舗装されていない。
しかし、敷地と道の境のバス停を目印にしたのだから、
間違えて人の敷地に埋めるはずがない。
注意書きまである怖いおじさんの敷地ならなおさらの事。
となれば、誰かが掘り返して鈴木さんの敷地に埋めた?
一体誰が何の為に、そんな事をするというのだろう。
「おかしいな…バス停が動くはずないし…」
「馬鹿野郎!バス停が、う、動くなんてあるわけないだろ!」
「……鈴木さん、顔色が悪いですよ?」
「う、うるさい!」
走り去る鈴木のおじさんの様子がおかしかったので、
バス会社に問い合わせてみると、バス停が規定の場所から
ずれている事が判明した。
鈴木のおじさんは、ばれないように少しずつバス停を動かし、
自分の敷地を少し増やしていたのだという。
威力業務妨害罪やらなんやらで、罰金を取られたおじさんは、
それ以来、すっかり大人しくなってしまった。
おじさんに迷惑していた町民は、少しスカッとした。
【要約】
タイムカプセルは、目印のバス停から少し離れた場所で見つかった。
バス会社に確認してバス停がずれている事がわかったので、
それによって利益を得る町民が、バス停を動かした事が発覚した。
「…あれ?」
「確かにここだったよね?」
10年前、カメコが引っ越した日。
再会を約束して埋めたタイムカプセルが見つからない。
毎朝、2人で待ち合わせしていた思い出の場所。
《水平町》バス停の足元に埋めたはずだったのに。
少し範囲を広げて掘り続け、やっと見覚えのある缶が顔を出した。
埋まっていたのは、バス停から数センチ離れた場所。
「こらっ!人の畑で何してる!?」
怖いと有名な鈴木のおじさんが走って来る。
「すみません、タイムカプセルを掘ってたんです。
もう終わったんですぐ出ます」
「人の敷地に埋めるな!《立ち入り禁止》の看板があるだろが!」
「いえ…確かにバス停より車道側に埋めたはずなんですけど」
畑沿いの道は土のままで、舗装されていない。
しかし、敷地と道の境のバス停を目印にしたのだから、
間違えて人の敷地に埋めるはずがない。
注意書きまである怖いおじさんの敷地ならなおさらの事。
となれば、誰かが掘り返して鈴木さんの敷地に埋めた?
一体誰が何の為に、そんな事をするというのだろう。
「おかしいな…バス停が動くはずないし…」
「馬鹿野郎!バス停が、う、動くなんてあるわけないだろ!」
「……鈴木さん、顔色が悪いですよ?」
「う、うるさい!」
走り去る鈴木のおじさんの様子がおかしかったので、
バス会社に問い合わせてみると、バス停が規定の場所から
ずれている事が判明した。
鈴木のおじさんは、ばれないように少しずつバス停を動かし、
自分の敷地を少し増やしていたのだという。
威力業務妨害罪やらなんやらで、罰金を取られたおじさんは、
それ以来、すっかり大人しくなってしまった。
おじさんに迷惑していた町民は、少しスカッとした。
【要約】
タイムカプセルは、目印のバス停から少し離れた場所で見つかった。
バス会社に確認してバス停がずれている事がわかったので、
それによって利益を得る町民が、バス停を動かした事が発覚した。
「【必要以上に加熱する男】」「2ブックマーク」
慎重に歩く空腹の男は猫舌なのにも関わらず、
自分が食べようとしていた料理を必要以上に温めた。
一体なぜ?
自分が食べようとしていた料理を必要以上に温めた。
一体なぜ?
16年09月10日 11:02
【ウミガメのスープ】 [のりっこ。]
【ウミガメのスープ】 [のりっこ。]
解説を見る
空き巣中に空腹になり、台所で食料を物色して
ダイヤルを回すタイプのオーブンレンジで加熱していた男。
もうすぐでチン!と鳴りそうな時、
玄関で物音がした。
どうやら家の住人が帰宅したらしい。
隙をみて早急に家を出る必要性に迫られた男は咄嗟に、
その時点で台所から大きな音がしてしまわない様に
オーブンレンジのダイヤルを再度回したのであった。
ダイヤルを回すタイプのオーブンレンジで加熱していた男。
もうすぐでチン!と鳴りそうな時、
玄関で物音がした。
どうやら家の住人が帰宅したらしい。
隙をみて早急に家を出る必要性に迫られた男は咄嗟に、
その時点で台所から大きな音がしてしまわない様に
オーブンレンジのダイヤルを再度回したのであった。
「夏の色」「2ブックマーク」
少女の風貌の約七割ほどが母親の愛情一色に満たされるとき、父親は「今年も夏がやってきた」と想うのだという。
どういうことだろうか?
どういうことだろうか?
15年07月17日 22:52
【ウミガメのスープ】 [低空飛行便]
【ウミガメのスープ】 [低空飛行便]

思い出す夏の71杯目。
解説を見る
少女が着ているのは#b#黒一色のワンピース#/b#。
#b#亡くなった#/b#母親が生前、少女のために、一枚の黒い布から#b#手づくり#/b#したものだ。
年に一度、夏の頃に行われる母親の法事のたびに、少女は黒いワンピースを身にまとう。
そのたびに父親は、母親――父親にとっては妻――が亡くなった夏を想うのだという。
そろそろ、ワンピースが小さくなってきた。
#b#少女の風貌は母親のそれへと近づいてきている。#/b#
#b#亡くなった#/b#母親が生前、少女のために、一枚の黒い布から#b#手づくり#/b#したものだ。
年に一度、夏の頃に行われる母親の法事のたびに、少女は黒いワンピースを身にまとう。
そのたびに父親は、母親――父親にとっては妻――が亡くなった夏を想うのだという。
そろそろ、ワンピースが小さくなってきた。
#b#少女の風貌は母親のそれへと近づいてきている。#/b#
「指」「2ブックマーク」
25階建てマンションの17階に住む女が旅行から帰ってきた。
女は17階でエレベーターを降りたとき、10分前にはなんら必要と思っていなかったスタンガンを買おうかどうか悩んでいた。
どういうことか。
女は17階でエレベーターを降りたとき、10分前にはなんら必要と思っていなかったスタンガンを買おうかどうか悩んでいた。
どういうことか。
16年05月01日 01:39
【ウミガメのスープ】 [ゴトーレーベル]
【ウミガメのスープ】 [ゴトーレーベル]

深夜のスープ、25問目。
解説を見る
旅行カバンで両手がふさがっていた女は、エレベーターに乗るとき、先にいた見知らぬ男に「すみません、17階を押してください」と言った。
男はそれを聞いて17階を押したが……
#red#「17階」の言葉を聞く前に、すでにその指はするすると上に伸びており、17階のボタンの上にあったのである。#/red#
以前乗り合わせたとき自分が17階のボタンを押したのを憶えていただけかもしれないが……
男の顔がどうしても思い出せなかった女は、薄気味悪さを覚えずにはいられなかったのである。
男はそれを聞いて17階を押したが……
#red#「17階」の言葉を聞く前に、すでにその指はするすると上に伸びており、17階のボタンの上にあったのである。#/red#
以前乗り合わせたとき自分が17階のボタンを押したのを憶えていただけかもしれないが……
男の顔がどうしても思い出せなかった女は、薄気味悪さを覚えずにはいられなかったのである。
「和菓子三点+お茶つき」「2ブックマーク」
私は和菓子が大好きで、よくラテシン和菓子店でお茶をする。
そこで、『和菓子三点+お茶つき』のセットを注文した。
そこで、赤い和菓子・金分のかかった和菓子・青い和菓子のを出されて、とても美味しく食べた。
五日後も、同じものを注文した。
そして、出された和菓子もお茶も #red#全く同じものだった#/red#のに、私は店の粋なはからいに笑みを浮かべた。
一体なぜ?
そこで、『和菓子三点+お茶つき』のセットを注文した。
そこで、赤い和菓子・金分のかかった和菓子・青い和菓子のを出されて、とても美味しく食べた。
五日後も、同じものを注文した。
そして、出された和菓子もお茶も #red#全く同じものだった#/red#のに、私は店の粋なはからいに笑みを浮かべた。
一体なぜ?
16年07月02日 16:07
【ウミガメのスープ】 [花鳥]
【ウミガメのスープ】 [花鳥]
解説を見る
答え
この三点の和菓子は、赤が織姫・金粉が天の川・青が彦星をモチーフにしていた。
最初に7/2に行ったときは、織姫・天川・彦星という順番だった
五日後、店で出された和菓子は織姫・彦星・天川という順番だった
その日は調度七夕当日だった。
つまり、七夕の日に二人は天の川を超えたのだ。
この素敵なはからいに、私はにっこりとした。
今日は晴れるといいねと思いながら、私は天の川をぱっくり食べた
この三点の和菓子は、赤が織姫・金粉が天の川・青が彦星をモチーフにしていた。
最初に7/2に行ったときは、織姫・天川・彦星という順番だった
五日後、店で出された和菓子は織姫・彦星・天川という順番だった
その日は調度七夕当日だった。
つまり、七夕の日に二人は天の川を超えたのだ。
この素敵なはからいに、私はにっこりとした。
今日は晴れるといいねと思いながら、私は天の川をぱっくり食べた