「困っています」「18ブックマーク」
皆様はじめまして。カメオと申します。
実は姪のカメコのことで皆様に相談があるのです。
カメコとは実の娘のように仲良かったのですが最近私を避けてるようなのです。
理由を問い詰めても答えてくれません。思い当たる節も全く見当が付きません。
どうか皆様私に知恵を貸してください。
実は姪のカメコのことで皆様に相談があるのです。
カメコとは実の娘のように仲良かったのですが最近私を避けてるようなのです。
理由を問い詰めても答えてくれません。思い当たる節も全く見当が付きません。
どうか皆様私に知恵を貸してください。
15年03月26日 19:01
【亀夫君問題】 [天童 魔子]
【亀夫君問題】 [天童 魔子]
解説を見る
(´・ω・`)あのね・・・カメコね。
最近お母さんもお父さんも死んじゃったんよ。
家に帰ったらお母さんが血ぃ流して倒れててん。
お父さんは首吊ってはったんよ。
それでお父さんがお母さん刺して首括って心中したって話しになって
警察のおじさんところに預けられたんやけどな。
この前おじさんとお花見行って花冠り貰ろうたんやけど
#red#お父さんの首に巻き付いていた紐と同じ結び方やったんよ#/red#
ただの偶然にしては出来過ぎやろうし
思い返してみればおじさん良く家に来とったがいつも何かを頭下げて頼み込んでたんよ。
正直怪しくない?そう思ってたら
最近なんかおじさんがずっと私の方ばっか見よるんよ。
見張られてるんちゃう?
怖なって誰かに相談したかったんけどおじさん警察の人やろ?
子供の言うことなんて誰も信用してくれんよな?
そこで相談なんやけど
どないすればええ?(´・ω・`)
最近お母さんもお父さんも死んじゃったんよ。
家に帰ったらお母さんが血ぃ流して倒れててん。
お父さんは首吊ってはったんよ。
それでお父さんがお母さん刺して首括って心中したって話しになって
警察のおじさんところに預けられたんやけどな。
この前おじさんとお花見行って花冠り貰ろうたんやけど
#red#お父さんの首に巻き付いていた紐と同じ結び方やったんよ#/red#
ただの偶然にしては出来過ぎやろうし
思い返してみればおじさん良く家に来とったがいつも何かを頭下げて頼み込んでたんよ。
正直怪しくない?そう思ってたら
最近なんかおじさんがずっと私の方ばっか見よるんよ。
見張られてるんちゃう?
怖なって誰かに相談したかったんけどおじさん警察の人やろ?
子供の言うことなんて誰も信用してくれんよな?
そこで相談なんやけど
どないすればええ?(´・ω・`)
「【無茶振り三題噺18】殺人を無罪にする方法」「18ブックマーク」
双子座生まれのミノリは幼い頃両親が離婚したので長らく母と二人暮らしだったけれど、この度母が再婚することになった。
相手も母と同じくバツイチの子持ち。子供は年齢的にミノリの妹に当たる。
ミノリはおやつのチョコや豆大福を分け合ったりして表面上は妹と友好的な関係を装っていたが、内心では妹のことも父のことも、長年を共に過ごした実の母のことでさえも毛嫌いしていた。
そこである日ミノリは両親を殺す決意をした。
古着屋に行くという妹に車を貸して外出させ、その隙に自宅で両親を殺したのだ。
……しかし結果として。
裁判では『ミノリが両親を殺していないという証拠』が見つかったため、ミノリは犯人であるにも関わらず無罪放免となった。
状況を補完して、『ミノリが何故無罪になったのか』を推理してください。
--------------------------------
※この問題は「チョコ」「豆」「双子」
のお題をもとに作られた三題噺の問題です。
~無茶振り三題噺とは?~
「三つのキーワードから問題を作ろう」という企画です。
詳しくは、掲示板『ラテシンチャットルーム』の『無茶振り三題噺』をご覧ください
--------------------------------
相手も母と同じくバツイチの子持ち。子供は年齢的にミノリの妹に当たる。
ミノリはおやつのチョコや豆大福を分け合ったりして表面上は妹と友好的な関係を装っていたが、内心では妹のことも父のことも、長年を共に過ごした実の母のことでさえも毛嫌いしていた。
そこである日ミノリは両親を殺す決意をした。
古着屋に行くという妹に車を貸して外出させ、その隙に自宅で両親を殺したのだ。
……しかし結果として。
裁判では『ミノリが両親を殺していないという証拠』が見つかったため、ミノリは犯人であるにも関わらず無罪放免となった。
状況を補完して、『ミノリが何故無罪になったのか』を推理してください。
--------------------------------
※この問題は「チョコ」「豆」「双子」
のお題をもとに作られた三題噺の問題です。
~無茶振り三題噺とは?~
「三つのキーワードから問題を作ろう」という企画です。
詳しくは、掲示板『ラテシンチャットルーム』の『無茶振り三題噺』をご覧ください
--------------------------------
15年02月15日 18:48
【ウミガメのスープ】 [オリオン]
【ウミガメのスープ】 [オリオン]
解説を見る
私の名前はミノリ。
妹の名前はミドリ。
私達は双子座生まれの#red#双子なの。#/red#
人懐っこく活発で、誰とでも仲良くできる妹と
妹がよく話して笑う分、黙ってじっとしていることが多かった私……
……ーー見た目は同じなのに中身は正反対の双子。
周囲は幼い私達に対してそんな判断を下し、私を『陰気で何を考えているのかよく分からない姉』『子供なのにクスリとも笑わないで気持ちが悪い』とコソコソ罵った。
別にそうやって陰口を叩かれるのは、全く構わなかった。
実際彼らの言う通り子供らしくない子供だった私にはそんな言葉を投げかけられても、泣けばいいのか、怒ればいいのか……ちっとも分からなかったし、
そもそも『言葉程度』では、幼く未発達な私の心はちっとも痛まなかったからだ。
ーーーーでも、
「イタいッ!イタッ…いよ!おかあさんっ!やだ!」
そんな私だって
殴られたり
蹴られたり
つねられたり
煙草の火を押し付けられたり
すれば、当然痛みを感じる。
母はふとしたきっかけで日常的にヒステリーを起こしては、私に暴力を振るう人だった。
物心ついた頃には、気がつけば母に関する記憶は、痛みや苦痛と直結した物ばかりになっていた。
優しくしてもらったことなんて一度もない。
頭を撫でてくれる手の柔らかさも
抱きしめられた時に感じる感触も
出来立ての料理の美味しさも
ただいまと出迎えてくれる温かな声も
それらは全て、純真で可愛らしい私の妹にのみ向けられていた。
私はそれを遠くから眺めながら、あそこにいるのがもしも私だったらとたまに想像してみたりするだけ……。
◆◆◆
あるとき
一度だけ父に
『助けて』と
つい口走ってしまったことがある。今にして思えばなんていう気の迷いだったんだろう、無駄なあがきだったんだろうと反省している。愚行極まりない。
小さい頃の私は、
いつか家族みんなで仲良く暮らせる日が来るんじゃないか
……なぁ〜んて人並みな希望を夢見ちゃってる馬鹿なガキだったのだ。
私が父に助けてと言ったあの日は、確か日曜日の朝だったはずだ。
リビングのソファーに鎮座していた父は私の言葉を耳にして、一瞬、鳩が豆鉄砲を食ったような顔になったが……すぐに唇をわなわなと震わせて、感情が抑えきれていない声でこう言った。
「何を言ってるんだ。結婚した頃はあんなに優しかった母さんがあんな風になったのは……お前のせいだぞ」
父や妹が母のヒステリーの標的になったことは一度もない。いつも私だけ。私一人だけ。
父の膝の上では綺麗な緑色のワンピースに身を包んだ妹が絵本を読んでいる。
妹は自分の名前と同じ緑色が大好きで、自分の所有物にとにかく緑色の物を欲しがるのだ。おかげで妹のお下がりしか使わせてもらえない私の所有物は、必然的にくすんだり汚れた緑色のものばかりになって…………気持ち悪いったらありゃしない。
私は#red#緑なんか大っ嫌い#/red#だ。
絵本を読みながら足をパタパタと動かして遊んでいる妹の様子はいかにも、これは自分には全く関係のない話題だとでも言いたげだった。
皮肉なことに、これだけ扱いに差があるというのに、私と妹はあいも変わらずそっくりだった。違うところといえば、妹の綺麗な体に比べて私の体は服の上からでは分からない場所が傷だらけってことくらいか……。
せめて愛を過剰摂取した妹が醜く目も当てられないくらいに太ってくれたりすれば、私のこのやり場のない気持ちも少しは紛れたのに。
「幼稚園の先生や他のお母さんがたに、お前のせいで色んなことを言われてるんだよ。母さんはそれで神経をすり減らしてあんな風に……昔の母さんは、あんな……あんな風なんかじゃ……」
「…………うん。ごめんね、私が悪いんだよね。ごめんなさい、おとうさん」
目頭を押さえて黙り込んでしまった父の膝の上で、頭上の父の苦悩など気にせず絵本に夢中になっている妹を一瞥し、私は二人に背を向けた。
自分が着ている薄汚れた緑のスカートの裾に爪を立てた……。
#red#父と母の離婚が正式に決まった#/red#のは、それから間も無くのことだった。
世間体というやつなのか、近所や会社には性格の不一致が原因だと説明したらしいが、それは違うことを私は知っている。
そうだ、私は忘れない。
…………忘れるもんか。
妹の親権だけ必死に勝ち取るとさっさと家から逃げ出していった父も
一人だけ天使のように微笑んでいた純真過ぎる妹も
残された私を『貧乏くじ』と呼んで踏みつけてきた母のことも
#red#私は絶対に忘れない……。#/red#
◆ ◆ ◆
かくして#red#私は長年母と二人で暮らしてきた。#/red#
最初のうちはそれまでのように殴ったり蹴られたり、痛い思いをしてばかりだったが、私が成長するにつれそれも減っていった。
#red#人並みに嘘を吐いたり楽しくないのに微笑んだりするすべ#/red#を私が身につけたからだ。
「お母さん今までごめんね、これからは私、いい子になるね」
そう言って笑顔で甲斐甲斐しく世話を焼けば、最初の数年は私の豹変ぶりをいぶかしんでいた母も、やがては私のことを信用した。
#red#人がいいことだ。#/red#
そして更に年月が経った頃。
「#red#お父さんと再婚しようかと思ってるの#/red#」
母が嬉しそうに私にそう報告した。芸能人なんかでもたまにある、元サヤ婚というやつだ。
私は父と妹と四人で再び一つ屋根の下で暮らせるという事実に、珍しく心から胸が踊り、すぐに賛成した。
十数年ぶりに再会した父はあの頃の面影をほんの少し残すだけであとは様変わりしてしまっていたが、妹は相変わらず私と見分けが付かないほどそっくりだった。
二人とも私が笑顔でもてなすと飛び上がるほど驚いていたが、お茶菓子のチョコと豆大福を分け合って食べる頃には、父はすっかり私への警戒心を解いたようだった。
私が全てを水に流したと思ったいるのだろう。
#red#馬鹿な男……。#/red#
妹も、私の分のお菓子を少し余分に分けてあげたくらいで「ありがとうお姉ちゃん!」なんて無邪気に喜んでいる。
#red#自分が嬉しければそれでいいっていうその腐った考え方、まだ治ってないんだね。#/red#
その日から、いつか私が夢見ていたような理想的な生活が始まった。
両親も妹も私も全員が幸せそうな笑顔を浮かべている、そんな気が抜けるくらい穏やかな日々。
#red#だけど私は、絶対に三人を許さない。#/red#
だから実行した。
ある日。
妹が遠くの古着屋に手持ちの服を売りに行きたいと言いだしたので、私はこう提案したのだ。
「だったら#red#私の車#/red#で行ってくるといいよ」
そう言って#red#私の車と免許証#/red#を妹に差し出す。
「免許証まで貸してくれるの?」
私の申し出に首を傾げる妹。
「うん。だって無免許運転するわけにはいかないでしょ?
他の人ならともかく、#red#私達なら#/red#免許証を使いまわしても#red#バレない#/red#わよ。
それにあそこの古着屋って売るときに#red#身分証明書#/red#の提示を求められるでしょう?
保険証とかだと身分証明書として成立しない場合も多いし、ミドリはパスポートも持ってないんだから、顔写真付きの#red#免許証#/red#を持ってっちゃったほうが手っ取り早いじゃない?
だから、#red#私の免許証を使って、私のふりをして売ってきたらいいわよ#/red#
大丈夫
私達は#red#双子なんだから#/red#
誰も気がつかないわ……」
飛びっきりの笑顔でそう言う。
これは私には珍しく、
作り笑顔ではない本当の笑顔だった。
「な〜るほどね〜!さっすがお姉ちゃん!あったまいいやっ!」
妹はしきりに感心して、何の疑いもなく私から、車のキーと免許証を受け取って出かけていった。
#red#妹の乗った車#/red#に手を振って見送る私。
…………いや、違うか。
あの車に乗って服を売りに行くのは、#red#妹#/red#ではなく#red#私#/red#だ。
#red#妹があの免許証を見せれば、この日この時間に服を売りに行ったのが私#/red#
#red#家に残っていたのが妹の方ということになる#/red#
古着屋の店員がそう証言して、#red#私のアリバイ#/red#を証明してくれることだろう。
「……っふ。ふふふっ」
込み上げてくる笑顔が止まらない。なんて愉快なんだろう。
今日で今までの人生とはオサラバだ。
私は今日から、本当の意味で自由になる!生まれて初めて自由になるのだ!
家族という呪縛からようやく解放される!
さようならお父さん
さようならお母さん
さようなら妹
家族がいなくなったら、大好きなチョコレートを好きなだけ一人で食べよう。
可愛い洋服を買いに行って、目一杯おしゃれしよう。
そんなことを考えながら、
#red#私は台所から包丁を持ち出すと#/red#
#red#今日も平和な1日を過ごせると勘違いしている両親の元へと向かった……。#/red#
#b#【簡易解説】#/b#
#b#母親は離婚した相手と再婚したため、妹とミノリは血の繋がった実の姉妹#/b#
#b#しかも一卵性の双子である#/b#
#b#両親の殺害を企んだミノリは、妹が服を売るときの身分証明にミノリの免許証を使うように仕向け、その隙に両親を殺すことで、#/b#
#b#ミノリはその時間帯には服屋にいたというアリバイを作り出し、代わりに妹を犯人に仕立て上げたのだった。#/b#
妹の名前はミドリ。
私達は双子座生まれの#red#双子なの。#/red#
人懐っこく活発で、誰とでも仲良くできる妹と
妹がよく話して笑う分、黙ってじっとしていることが多かった私……
……ーー見た目は同じなのに中身は正反対の双子。
周囲は幼い私達に対してそんな判断を下し、私を『陰気で何を考えているのかよく分からない姉』『子供なのにクスリとも笑わないで気持ちが悪い』とコソコソ罵った。
別にそうやって陰口を叩かれるのは、全く構わなかった。
実際彼らの言う通り子供らしくない子供だった私にはそんな言葉を投げかけられても、泣けばいいのか、怒ればいいのか……ちっとも分からなかったし、
そもそも『言葉程度』では、幼く未発達な私の心はちっとも痛まなかったからだ。
ーーーーでも、
「イタいッ!イタッ…いよ!おかあさんっ!やだ!」
そんな私だって
殴られたり
蹴られたり
つねられたり
煙草の火を押し付けられたり
すれば、当然痛みを感じる。
母はふとしたきっかけで日常的にヒステリーを起こしては、私に暴力を振るう人だった。
物心ついた頃には、気がつけば母に関する記憶は、痛みや苦痛と直結した物ばかりになっていた。
優しくしてもらったことなんて一度もない。
頭を撫でてくれる手の柔らかさも
抱きしめられた時に感じる感触も
出来立ての料理の美味しさも
ただいまと出迎えてくれる温かな声も
それらは全て、純真で可愛らしい私の妹にのみ向けられていた。
私はそれを遠くから眺めながら、あそこにいるのがもしも私だったらとたまに想像してみたりするだけ……。
◆◆◆
あるとき
一度だけ父に
『助けて』と
つい口走ってしまったことがある。今にして思えばなんていう気の迷いだったんだろう、無駄なあがきだったんだろうと反省している。愚行極まりない。
小さい頃の私は、
いつか家族みんなで仲良く暮らせる日が来るんじゃないか
……なぁ〜んて人並みな希望を夢見ちゃってる馬鹿なガキだったのだ。
私が父に助けてと言ったあの日は、確か日曜日の朝だったはずだ。
リビングのソファーに鎮座していた父は私の言葉を耳にして、一瞬、鳩が豆鉄砲を食ったような顔になったが……すぐに唇をわなわなと震わせて、感情が抑えきれていない声でこう言った。
「何を言ってるんだ。結婚した頃はあんなに優しかった母さんがあんな風になったのは……お前のせいだぞ」
父や妹が母のヒステリーの標的になったことは一度もない。いつも私だけ。私一人だけ。
父の膝の上では綺麗な緑色のワンピースに身を包んだ妹が絵本を読んでいる。
妹は自分の名前と同じ緑色が大好きで、自分の所有物にとにかく緑色の物を欲しがるのだ。おかげで妹のお下がりしか使わせてもらえない私の所有物は、必然的にくすんだり汚れた緑色のものばかりになって…………気持ち悪いったらありゃしない。
私は#red#緑なんか大っ嫌い#/red#だ。
絵本を読みながら足をパタパタと動かして遊んでいる妹の様子はいかにも、これは自分には全く関係のない話題だとでも言いたげだった。
皮肉なことに、これだけ扱いに差があるというのに、私と妹はあいも変わらずそっくりだった。違うところといえば、妹の綺麗な体に比べて私の体は服の上からでは分からない場所が傷だらけってことくらいか……。
せめて愛を過剰摂取した妹が醜く目も当てられないくらいに太ってくれたりすれば、私のこのやり場のない気持ちも少しは紛れたのに。
「幼稚園の先生や他のお母さんがたに、お前のせいで色んなことを言われてるんだよ。母さんはそれで神経をすり減らしてあんな風に……昔の母さんは、あんな……あんな風なんかじゃ……」
「…………うん。ごめんね、私が悪いんだよね。ごめんなさい、おとうさん」
目頭を押さえて黙り込んでしまった父の膝の上で、頭上の父の苦悩など気にせず絵本に夢中になっている妹を一瞥し、私は二人に背を向けた。
自分が着ている薄汚れた緑のスカートの裾に爪を立てた……。
#red#父と母の離婚が正式に決まった#/red#のは、それから間も無くのことだった。
世間体というやつなのか、近所や会社には性格の不一致が原因だと説明したらしいが、それは違うことを私は知っている。
そうだ、私は忘れない。
…………忘れるもんか。
妹の親権だけ必死に勝ち取るとさっさと家から逃げ出していった父も
一人だけ天使のように微笑んでいた純真過ぎる妹も
残された私を『貧乏くじ』と呼んで踏みつけてきた母のことも
#red#私は絶対に忘れない……。#/red#
◆ ◆ ◆
かくして#red#私は長年母と二人で暮らしてきた。#/red#
最初のうちはそれまでのように殴ったり蹴られたり、痛い思いをしてばかりだったが、私が成長するにつれそれも減っていった。
#red#人並みに嘘を吐いたり楽しくないのに微笑んだりするすべ#/red#を私が身につけたからだ。
「お母さん今までごめんね、これからは私、いい子になるね」
そう言って笑顔で甲斐甲斐しく世話を焼けば、最初の数年は私の豹変ぶりをいぶかしんでいた母も、やがては私のことを信用した。
#red#人がいいことだ。#/red#
そして更に年月が経った頃。
「#red#お父さんと再婚しようかと思ってるの#/red#」
母が嬉しそうに私にそう報告した。芸能人なんかでもたまにある、元サヤ婚というやつだ。
私は父と妹と四人で再び一つ屋根の下で暮らせるという事実に、珍しく心から胸が踊り、すぐに賛成した。
十数年ぶりに再会した父はあの頃の面影をほんの少し残すだけであとは様変わりしてしまっていたが、妹は相変わらず私と見分けが付かないほどそっくりだった。
二人とも私が笑顔でもてなすと飛び上がるほど驚いていたが、お茶菓子のチョコと豆大福を分け合って食べる頃には、父はすっかり私への警戒心を解いたようだった。
私が全てを水に流したと思ったいるのだろう。
#red#馬鹿な男……。#/red#
妹も、私の分のお菓子を少し余分に分けてあげたくらいで「ありがとうお姉ちゃん!」なんて無邪気に喜んでいる。
#red#自分が嬉しければそれでいいっていうその腐った考え方、まだ治ってないんだね。#/red#
その日から、いつか私が夢見ていたような理想的な生活が始まった。
両親も妹も私も全員が幸せそうな笑顔を浮かべている、そんな気が抜けるくらい穏やかな日々。
#red#だけど私は、絶対に三人を許さない。#/red#
だから実行した。
ある日。
妹が遠くの古着屋に手持ちの服を売りに行きたいと言いだしたので、私はこう提案したのだ。
「だったら#red#私の車#/red#で行ってくるといいよ」
そう言って#red#私の車と免許証#/red#を妹に差し出す。
「免許証まで貸してくれるの?」
私の申し出に首を傾げる妹。
「うん。だって無免許運転するわけにはいかないでしょ?
他の人ならともかく、#red#私達なら#/red#免許証を使いまわしても#red#バレない#/red#わよ。
それにあそこの古着屋って売るときに#red#身分証明書#/red#の提示を求められるでしょう?
保険証とかだと身分証明書として成立しない場合も多いし、ミドリはパスポートも持ってないんだから、顔写真付きの#red#免許証#/red#を持ってっちゃったほうが手っ取り早いじゃない?
だから、#red#私の免許証を使って、私のふりをして売ってきたらいいわよ#/red#
大丈夫
私達は#red#双子なんだから#/red#
誰も気がつかないわ……」
飛びっきりの笑顔でそう言う。
これは私には珍しく、
作り笑顔ではない本当の笑顔だった。
「な〜るほどね〜!さっすがお姉ちゃん!あったまいいやっ!」
妹はしきりに感心して、何の疑いもなく私から、車のキーと免許証を受け取って出かけていった。
#red#妹の乗った車#/red#に手を振って見送る私。
…………いや、違うか。
あの車に乗って服を売りに行くのは、#red#妹#/red#ではなく#red#私#/red#だ。
#red#妹があの免許証を見せれば、この日この時間に服を売りに行ったのが私#/red#
#red#家に残っていたのが妹の方ということになる#/red#
古着屋の店員がそう証言して、#red#私のアリバイ#/red#を証明してくれることだろう。
「……っふ。ふふふっ」
込み上げてくる笑顔が止まらない。なんて愉快なんだろう。
今日で今までの人生とはオサラバだ。
私は今日から、本当の意味で自由になる!生まれて初めて自由になるのだ!
家族という呪縛からようやく解放される!
さようならお父さん
さようならお母さん
さようなら妹
家族がいなくなったら、大好きなチョコレートを好きなだけ一人で食べよう。
可愛い洋服を買いに行って、目一杯おしゃれしよう。
そんなことを考えながら、
#red#私は台所から包丁を持ち出すと#/red#
#red#今日も平和な1日を過ごせると勘違いしている両親の元へと向かった……。#/red#
#b#【簡易解説】#/b#
#b#母親は離婚した相手と再婚したため、妹とミノリは血の繋がった実の姉妹#/b#
#b#しかも一卵性の双子である#/b#
#b#両親の殺害を企んだミノリは、妹が服を売るときの身分証明にミノリの免許証を使うように仕向け、その隙に両親を殺すことで、#/b#
#b#ミノリはその時間帯には服屋にいたというアリバイを作り出し、代わりに妹を犯人に仕立て上げたのだった。#/b#
「愛の名の過ち」「18ブックマーク」
メグミは学年一の優等生で、難関大進学を目指し猛勉強していました。
しかし彼女は、#b#ミツルを愛しすぎてしまったがために#/b#、高校を卒業するとすぐに就職することになってしまいました。
さて、一体どういうことでしょうか?
しかし彼女は、#b#ミツルを愛しすぎてしまったがために#/b#、高校を卒業するとすぐに就職することになってしまいました。
さて、一体どういうことでしょうか?
14年10月05日 09:41
【ウミガメのスープ】 [牛削り]
【ウミガメのスープ】 [牛削り]
解説を見る
『山吹家の長女として生まれたメグミは、両親の愛情を一身に受け……』〜♪
ここで幼少期の写真を表示。
『勉強が得意で、成績はいつも学年トップ。高校時代は束大目指しわき目も振らず……』〜♪
ここで高校時代の写真を表示。
『念願かなって束大合格。キャンパスライフも充実して……』〜♪
ここで大学時代の……
───────────────────────────
「……おい、大学時代の写真がないぞ」
パソコンに向かっていた男が言った。
「仕方ないじゃない、使えるのがないんだから」
向かいに座る女が答えた。
「どういうこと? 多少画質悪くたってどうにでもできるぜ」
「そういうことじゃなくてさ……一応預かってきたから、見る?」
女はクリアファイルから写真の束を取り出した。
「なんだいっぱいあるじゃないか……ああ、ダメだなこりゃ」
「ね? #red#元カレのミツル。メグミいつもベタベタだったもんね。大学時代はミツルとのツーショットしかない#/red#のよ」
彼らはメグミ(29)の昔の同級生。
二ヶ月後に行われる#red#メグミとトシキの結婚披露宴で流すプロフィールムービー#/red#を制作している。
努力が実って束大に合格したメグミは、そこで出会ったミツルと交際を始めた。
どこへ行くにも、何をするにも一緒で、彼らの結婚を誰一人疑わなかった。
しかし若き日の恋はそう上手くはいかないものである。
些細な諍いから、4年間続いた二人の仲は、卒業を前に終わってしまった。
失恋の痛手を何年も引きずっていたメグミだったが、29歳の春、取引相手のトシキと運命的な出会いを果たし、わずか3ヶ月で電撃入籍を果たしたのであった。
「トシキさんとの結婚式なのに、ミツルとのツーショットは使えねえしなあ……。しゃーねえ、#red#大学時代飛ばしちまうか#/red#」
「そうすると、#red#高校出てすぐ就職することになる#/red#けど……」
「ま、いいじゃん」
「仕方ないよね」
「ああ、仕方ない」
ここで幼少期の写真を表示。
『勉強が得意で、成績はいつも学年トップ。高校時代は束大目指しわき目も振らず……』〜♪
ここで高校時代の写真を表示。
『念願かなって束大合格。キャンパスライフも充実して……』〜♪
ここで大学時代の……
───────────────────────────
「……おい、大学時代の写真がないぞ」
パソコンに向かっていた男が言った。
「仕方ないじゃない、使えるのがないんだから」
向かいに座る女が答えた。
「どういうこと? 多少画質悪くたってどうにでもできるぜ」
「そういうことじゃなくてさ……一応預かってきたから、見る?」
女はクリアファイルから写真の束を取り出した。
「なんだいっぱいあるじゃないか……ああ、ダメだなこりゃ」
「ね? #red#元カレのミツル。メグミいつもベタベタだったもんね。大学時代はミツルとのツーショットしかない#/red#のよ」
彼らはメグミ(29)の昔の同級生。
二ヶ月後に行われる#red#メグミとトシキの結婚披露宴で流すプロフィールムービー#/red#を制作している。
努力が実って束大に合格したメグミは、そこで出会ったミツルと交際を始めた。
どこへ行くにも、何をするにも一緒で、彼らの結婚を誰一人疑わなかった。
しかし若き日の恋はそう上手くはいかないものである。
些細な諍いから、4年間続いた二人の仲は、卒業を前に終わってしまった。
失恋の痛手を何年も引きずっていたメグミだったが、29歳の春、取引相手のトシキと運命的な出会いを果たし、わずか3ヶ月で電撃入籍を果たしたのであった。
「トシキさんとの結婚式なのに、ミツルとのツーショットは使えねえしなあ……。しゃーねえ、#red#大学時代飛ばしちまうか#/red#」
「そうすると、#red#高校出てすぐ就職することになる#/red#けど……」
「ま、いいじゃん」
「仕方ないよね」
「ああ、仕方ない」
「虎穴に入らずんば」「18ブックマーク」
危険を避けていては大きな成功も有り得ない事を、諺でなんというか?
この問題の答えは「虎穴に入らずんば虎子を得ず」だ。
しかし、カメユキ君はどうしても納得はできなかった。
いったい何故だろうか?
この問題の答えは「虎穴に入らずんば虎子を得ず」だ。
しかし、カメユキ君はどうしても納得はできなかった。
いったい何故だろうか?
15年03月21日 00:49
【ウミガメのスープ】 [junpocke]
【ウミガメのスープ】 [junpocke]

虎子を得ず
解説を見る
国語のテストにて。
問題:危険を避けていては大きな成功も有り得ない事を、諺でなんというか?
( )に書きなさい。
( )
↑13文字入らんやろ!
正解は分かっていても、カッコに惑わされたカメユキ君は疑いすぎて、違う答えと思ったらしい。
カッコの幅に納得出来ないカメユキ君であった。
問題:危険を避けていては大きな成功も有り得ない事を、諺でなんというか?
( )に書きなさい。
( )
↑13文字入らんやろ!
正解は分かっていても、カッコに惑わされたカメユキ君は疑いすぎて、違う答えと思ったらしい。
カッコの幅に納得出来ないカメユキ君であった。
「お母さん助けて」「18ブックマーク」
カメコは自分の目の前で最愛の娘が衝突事故に巻き込まれてしまったので
救急車を呼ばない選択をした。
一体なぜ?
救急車を呼ばない選択をした。
一体なぜ?
17年01月15日 19:44
【ウミガメのスープ】 [天童 魔子]
【ウミガメのスープ】 [天童 魔子]
解説を見る
カメコの娘は即死しました。
スローモーションのように娘に乗用車が激突し
じわじわと娘の形は絶望的に千切れ失われてしまいました。
もう助からないことは明確でした。
た、助けてくれ~
激突し燃え盛る自動車の中から運転手と思われる人物が助けを求めます。
こいつが、
こいつが娘を奪ったんだ。
怒りにとらわれたカメコは娘の復讐として運転手を助けないため
敢えて救急車を呼びませんでした。
スローモーションのように娘に乗用車が激突し
じわじわと娘の形は絶望的に千切れ失われてしまいました。
もう助からないことは明確でした。
た、助けてくれ~
激突し燃え盛る自動車の中から運転手と思われる人物が助けを求めます。
こいつが、
こいつが娘を奪ったんだ。
怒りにとらわれたカメコは娘の復讐として運転手を助けないため
敢えて救急車を呼びませんでした。












