「《ロンリの罠・第一講》牛乳ラビリンス」「22ブックマーク」
キーンコーンカーンコーン
「では、『ロンリ学』第一回の講義を始めます。
私は講師の根室理世(みちよ)です。
……って、あら、受講者は一人だけですか」
「あ、僕、久松っていいます。よろしくお願いします」
「久松君、よろしく。さっそくだけど、本題に入りますね。
当講義では、みんなが陥りやすいロンリの罠について学んでいきます」
「ロンリの罠?」
「そう。筋道だてて話しているつもりでも、論理的に正しくないということは多々あります。
それを私は、"ロンリの罠"と呼んでいます。例えば、次の例を見てみましょう」
(A)
#b#都築は冷たい牛乳を飲んだ翌日には、お腹が痛くなるという。#/b#
#b#では都築のお腹が痛くなる原因は何だろうか?#/b#
「これ、わかるかしら」
「え、これ普通に答えていいんですか?」
「どうぞ」
「えっと、牛乳でお腹を下すから?」
「久松君、それが、ロンリの罠なんです」
「え?」
「こんな条件を加えてみましょう」
(B)
#b#都築は毎日お腹が痛くなっている。#/b#
「そんな人いるんですか?」
「いるんです」
「はあ。でもこの条件で、何か変わりますか?」
「わかりませんか?
この条件なら、牛乳を飲んだ翌日だろうとそれ以外の日だろうと、必ずお腹が痛くなることになります」
「ああそうか、牛乳が原因とは言えなくなる!」
「もちろん、牛乳が原因である可能性も残っていますけどね。
論理的に語りたいのであれば、隠された条件についてもしっかり追及することが大事です。
条件を明らかにできないのであれば、断定は避けるべきでしょう」
「なるほどなあ。あ、じゃあ先生、こうすれば牛乳が原因だと断定できそうですね」
(C)
#b#都築は冷たい牛乳を飲んだ翌日には、お腹が痛くなるという。#/b#
#b#そしてお腹が痛くなった日の前日には、冷たい牛乳を飲んでいる。#/b#
#b#彼は毎日牛乳を飲むわけではない。#/b#
#b#では都築のお腹が痛くなる原因は何だろうか?#/b#
「……久松君」
「はい、先生」
「まんまと掛かったわね」
「え、まさか……」
「実はこの都築という人は、私の知り合いなんです。
そして彼は、まさしくあなたの作ってくれた(C)の文章通りの状況を抱えています。
でも、彼に関していえば、#b#牛乳が原因だというのは明らかに間違えています#/b#」
「え、そんな……」
「久松君、これがロンリの罠です」
(C)に、ロンリの罠を回避しつつ回答せよ。
「では、『ロンリ学』第一回の講義を始めます。
私は講師の根室理世(みちよ)です。
……って、あら、受講者は一人だけですか」
「あ、僕、久松っていいます。よろしくお願いします」
「久松君、よろしく。さっそくだけど、本題に入りますね。
当講義では、みんなが陥りやすいロンリの罠について学んでいきます」
「ロンリの罠?」
「そう。筋道だてて話しているつもりでも、論理的に正しくないということは多々あります。
それを私は、"ロンリの罠"と呼んでいます。例えば、次の例を見てみましょう」
(A)
#b#都築は冷たい牛乳を飲んだ翌日には、お腹が痛くなるという。#/b#
#b#では都築のお腹が痛くなる原因は何だろうか?#/b#
「これ、わかるかしら」
「え、これ普通に答えていいんですか?」
「どうぞ」
「えっと、牛乳でお腹を下すから?」
「久松君、それが、ロンリの罠なんです」
「え?」
「こんな条件を加えてみましょう」
(B)
#b#都築は毎日お腹が痛くなっている。#/b#
「そんな人いるんですか?」
「いるんです」
「はあ。でもこの条件で、何か変わりますか?」
「わかりませんか?
この条件なら、牛乳を飲んだ翌日だろうとそれ以外の日だろうと、必ずお腹が痛くなることになります」
「ああそうか、牛乳が原因とは言えなくなる!」
「もちろん、牛乳が原因である可能性も残っていますけどね。
論理的に語りたいのであれば、隠された条件についてもしっかり追及することが大事です。
条件を明らかにできないのであれば、断定は避けるべきでしょう」
「なるほどなあ。あ、じゃあ先生、こうすれば牛乳が原因だと断定できそうですね」
(C)
#b#都築は冷たい牛乳を飲んだ翌日には、お腹が痛くなるという。#/b#
#b#そしてお腹が痛くなった日の前日には、冷たい牛乳を飲んでいる。#/b#
#b#彼は毎日牛乳を飲むわけではない。#/b#
#b#では都築のお腹が痛くなる原因は何だろうか?#/b#
「……久松君」
「はい、先生」
「まんまと掛かったわね」
「え、まさか……」
「実はこの都築という人は、私の知り合いなんです。
そして彼は、まさしくあなたの作ってくれた(C)の文章通りの状況を抱えています。
でも、彼に関していえば、#b#牛乳が原因だというのは明らかに間違えています#/b#」
「え、そんな……」
「久松君、これがロンリの罠です」
(C)に、ロンリの罠を回避しつつ回答せよ。
15年11月26日 01:39
【ウミガメのスープ】 [牛削り]
【ウミガメのスープ】 [牛削り]

新シリーズ開幕?
解説を見る
キーンコーンカーンコーン
「あら、もう休み時間のようですね。
では手短に解説します」
「お願いします」
「私の知り合いの都築氏は、趣味で#red#筋トレ#/red#をやっているのです。
趣味の範囲だから、毎日みっちりってほどではないけどね。
で、筋トレの直後には、必ず#red#プロテインを飲む#/red#ことにしています。
プロテインの推奨される飲み方は、#red#牛乳に溶かすこと#/red#。
当然、彼もそれに従ってプロテイン牛乳を飲むわけです。
別に牛乳が好きってわけじゃないから、それ以外で牛乳を飲むことはほとんどないそうよ」
「ははあ、じゃあ#red#都築さんが牛乳を飲むのは、筋トレをした日#/red#ってことですか」
「そういうこと。
で、彼はメタボ気味なのが気になっているようで、筋トレメニューには必ず#red#腹筋運動#/red#を入れているそうです。
つまり……」
「そうか、#red#筋肉痛#/red#だ!」
「そう、"お腹が痛くなる"というのは、#red#腹筋の筋肉痛#/red#を表していたのです。
筋肉痛の原因は、牛乳ではあり得ないわね」
「なるほどなあ。
でも先生、そうすると、あることがあることの原因だと断定できるのは、どんな時なんでしょう?」
「久松君、実はね、#b#事実についてのどんな観察結果があろうと、本当の意味で原因を断定することは不可能#/b#なんです。
せいぜい、Aが起きた後にBが起きることが多いから、次にAが起きたらBも起きるんじゃないかな、と予想できるくらいです」
「ええ!? な、なんだか、身も蓋もないですね……」
「そんなことはないわよ。
間違いの可能性をしっかり理解した上で考察を重ねていくこと。
その先には必ず、価値のあるものが待っています」
「ほへー。奥が深いですねえ」
「時に久松君、きみ、もてないでしょ」
「え? なんでわかるんですか?」
「こんな簡単なロンリの罠に掛かるようでは、もてないはずです」
「せ、先生、それさっそく、原因の取り違えじゃ……」
「では、次の講義でお会いしましょう」
#big5#【要約解説】#/big5#
#b#都築が牛乳を飲むのは、筋トレをした後にプロテインを摂取するためである。#/b#
#b#筋トレをした翌日には、腹筋が筋肉痛になる。つまり、お腹が痛くなる。#/b#
#b#腹筋の筋肉痛の原因は、牛乳ではなく筋トレであると考えるのが普通である。#/b#
「あら、もう休み時間のようですね。
では手短に解説します」
「お願いします」
「私の知り合いの都築氏は、趣味で#red#筋トレ#/red#をやっているのです。
趣味の範囲だから、毎日みっちりってほどではないけどね。
で、筋トレの直後には、必ず#red#プロテインを飲む#/red#ことにしています。
プロテインの推奨される飲み方は、#red#牛乳に溶かすこと#/red#。
当然、彼もそれに従ってプロテイン牛乳を飲むわけです。
別に牛乳が好きってわけじゃないから、それ以外で牛乳を飲むことはほとんどないそうよ」
「ははあ、じゃあ#red#都築さんが牛乳を飲むのは、筋トレをした日#/red#ってことですか」
「そういうこと。
で、彼はメタボ気味なのが気になっているようで、筋トレメニューには必ず#red#腹筋運動#/red#を入れているそうです。
つまり……」
「そうか、#red#筋肉痛#/red#だ!」
「そう、"お腹が痛くなる"というのは、#red#腹筋の筋肉痛#/red#を表していたのです。
筋肉痛の原因は、牛乳ではあり得ないわね」
「なるほどなあ。
でも先生、そうすると、あることがあることの原因だと断定できるのは、どんな時なんでしょう?」
「久松君、実はね、#b#事実についてのどんな観察結果があろうと、本当の意味で原因を断定することは不可能#/b#なんです。
せいぜい、Aが起きた後にBが起きることが多いから、次にAが起きたらBも起きるんじゃないかな、と予想できるくらいです」
「ええ!? な、なんだか、身も蓋もないですね……」
「そんなことはないわよ。
間違いの可能性をしっかり理解した上で考察を重ねていくこと。
その先には必ず、価値のあるものが待っています」
「ほへー。奥が深いですねえ」
「時に久松君、きみ、もてないでしょ」
「え? なんでわかるんですか?」
「こんな簡単なロンリの罠に掛かるようでは、もてないはずです」
「せ、先生、それさっそく、原因の取り違えじゃ……」
「では、次の講義でお会いしましょう」
#big5#【要約解説】#/big5#
#b#都築が牛乳を飲むのは、筋トレをした後にプロテインを摂取するためである。#/b#
#b#筋トレをした翌日には、腹筋が筋肉痛になる。つまり、お腹が痛くなる。#/b#
#b#腹筋の筋肉痛の原因は、牛乳ではなく筋トレであると考えるのが普通である。#/b#
「全米が食べたッ!!超絶絶品美味伝説級ハムッッッッッ!!!!!」「22ブックマーク」
美味しいハムで有名だという洋食屋さんに入ってみたカメオ
カメオはハムを注文しなかったが
初入店サービスと言われ無料でハムが出された
しかし、その絶品のハムを食べたカメオは
がっかりしたという
何故?
カメオはハムを注文しなかったが
初入店サービスと言われ無料でハムが出された
しかし、その絶品のハムを食べたカメオは
がっかりしたという
何故?
17年07月19日 18:52
【ウミガメのスープ】 [あたりめ屋]
【ウミガメのスープ】 [あたりめ屋]

旨すぎるッッッッッッ!!!!よろしくどうぞ。
解説を見る
たまたま通りかかった洋食屋さんに入ってみたカメオ
どうやら美味しいハムが有名らしい
しかし、普通に洋食が食べたかったカメオは、#b#ハムを頼まず#/b#、#red#「オムライス」#/red#を注文した
すると、何故か#b#ハムが上に乗ったオムライス#/b#が出てきた
「初入店サービスです!」
と言われた。
カメオはまず、美味しいというハムを食べる
ハムはとても美味しく驚いた…………………が
#red#ハムの裏の卵が完全に破れていた#/red#
#b#これを隠すために乗せたのか…洋食屋なのに卵の焼き方を失敗するなんて…#/b#
きっとハムばかりで、普通の洋食メニューには力を入れてないのだろうなとがっかりした
どうやら美味しいハムが有名らしい
しかし、普通に洋食が食べたかったカメオは、#b#ハムを頼まず#/b#、#red#「オムライス」#/red#を注文した
すると、何故か#b#ハムが上に乗ったオムライス#/b#が出てきた
「初入店サービスです!」
と言われた。
カメオはまず、美味しいというハムを食べる
ハムはとても美味しく驚いた…………………が
#red#ハムの裏の卵が完全に破れていた#/red#
#b#これを隠すために乗せたのか…洋食屋なのに卵の焼き方を失敗するなんて…#/b#
きっとハムばかりで、普通の洋食メニューには力を入れてないのだろうなとがっかりした
「花が散るのは」「21ブックマーク」
挙式中にめまいがしたジューンブライドの花嫁は、
大切な言葉の途中5,6文字を聞き逃した。
しかし彼女にとっては同じことだったので、迷いなく愛を誓った。
彼女の余命は幾ばくだろうか?
理由とともに答えよ。
※理由が正しければ、多少の誤差は許容します。
※リスト聞きは不可とします。
大切な言葉の途中5,6文字を聞き逃した。
しかし彼女にとっては同じことだったので、迷いなく愛を誓った。
彼女の余命は幾ばくだろうか?
理由とともに答えよ。
※理由が正しければ、多少の誤差は許容します。
※リスト聞きは不可とします。
15年06月12日 16:41
【20の扉】 [牛削り]
【20の扉】 [牛削り]
解説を見る
末期ガンを告げられた時、付き添ってくれた彼は私を抱きしめて、「結婚しよう」と言った。
死をある程度覚悟していた私にとって、彼の申し出こそが衝撃だった。
「それは……」
それはあなたにとって本当に幸せな決断?
「なに?」
「ううん、すごく嬉しい」
その疑問を投げかけることは、どうしてもできなかった。
式の段取りは、病床の私に代わってほとんど彼がやってくれた。
そして#red#6月#/red#、私たちは小さな教会で式を挙げた。
神父が彼に、私への愛を問いかける。
彼は堂々とした声で「誓います」と言った。
次に神父が私の方を見る。
「汝、この男性を、
健やかなる時も病める時も、
富める時も貧しき時も、
#red#しが#/red#……」
突然のめまい。
数秒、意識が飛んだ。
「……#red#つまで#/red#、愛し合うと誓いますか?」
#red#しが……つまで#/red#?
それは奇妙な符合だった。
医師から告げられた#red#余命は、あと10ヶ月#/red#。
私は来年の#red#4月まで#/red#しか生きられないのだという。
改めて、短いなと思った。
でも今、不思議と怖くはない。
これから始まる彼との日々に、むしろわくわくしている。
それがたとえどんなに苦しい病める日々だったとしても。
目だけ動かして横を見る。
彼は嬉しさを無理やり押し殺したみたいな顔をしている。
同じ気持ちなんだとわかった。
これは彼にとって幸せな決断だったんだ。
私が死ぬことなんて、忘れているのかもしれない。
愛そう。この人を。
いつになく強い気持ちでそう思った。
痺れを切らし始めた神父をしっかり見据え、私は答えた。
「誓います」
#red#死が二人を分かつ#/red#4月まで、
その一瞬のような時間が、
彼にとっての永遠になるように。
#big5#【要約解説】#/big5#
#b#「死が二人を分かつまで」#/b#
#b#という神父の言葉の途中、「二人を分か」を聞き逃し、#/b#
#b#「しがつまで(=4月まで)」と聞こえた。#/b#
#b#しかし余命10ヶ月の彼女にとって、同じことであった。#/b#
よって答えは#red#「10ヶ月」#/red#
死をある程度覚悟していた私にとって、彼の申し出こそが衝撃だった。
「それは……」
それはあなたにとって本当に幸せな決断?
「なに?」
「ううん、すごく嬉しい」
その疑問を投げかけることは、どうしてもできなかった。
式の段取りは、病床の私に代わってほとんど彼がやってくれた。
そして#red#6月#/red#、私たちは小さな教会で式を挙げた。
神父が彼に、私への愛を問いかける。
彼は堂々とした声で「誓います」と言った。
次に神父が私の方を見る。
「汝、この男性を、
健やかなる時も病める時も、
富める時も貧しき時も、
#red#しが#/red#……」
突然のめまい。
数秒、意識が飛んだ。
「……#red#つまで#/red#、愛し合うと誓いますか?」
#red#しが……つまで#/red#?
それは奇妙な符合だった。
医師から告げられた#red#余命は、あと10ヶ月#/red#。
私は来年の#red#4月まで#/red#しか生きられないのだという。
改めて、短いなと思った。
でも今、不思議と怖くはない。
これから始まる彼との日々に、むしろわくわくしている。
それがたとえどんなに苦しい病める日々だったとしても。
目だけ動かして横を見る。
彼は嬉しさを無理やり押し殺したみたいな顔をしている。
同じ気持ちなんだとわかった。
これは彼にとって幸せな決断だったんだ。
私が死ぬことなんて、忘れているのかもしれない。
愛そう。この人を。
いつになく強い気持ちでそう思った。
痺れを切らし始めた神父をしっかり見据え、私は答えた。
「誓います」
#red#死が二人を分かつ#/red#4月まで、
その一瞬のような時間が、
彼にとっての永遠になるように。
#big5#【要約解説】#/big5#
#b#「死が二人を分かつまで」#/b#
#b#という神父の言葉の途中、「二人を分か」を聞き逃し、#/b#
#b#「しがつまで(=4月まで)」と聞こえた。#/b#
#b#しかし余命10ヶ月の彼女にとって、同じことであった。#/b#
よって答えは#red#「10ヶ月」#/red#
「ご近所には秘密」「21ブックマーク」
亀
乃の家の目の前にはコンビニがありよく利用している。
しかし「ある物」を買う時はそのコンビニは100%利用せずに、
徒歩15分ほどのコンビニを利用する。
その「ある物」はどちらのコンビニでも売っている。
さて「ある物」とは?また理由は?
※ルール
理由なき物当て禁止。
(絞るのはOK)
「ある物」とは○○ですか? ←回答しません
××なので「ある物」とは○○ですか? ←回答します(FA出るのはこれ)
「ある物」は手で持てますか?など ←回答します
厳密にルール設定はしてないのでお気軽にどうぞ。
乃の家の目の前にはコンビニがありよく利用している。
しかし「ある物」を買う時はそのコンビニは100%利用せずに、
徒歩15分ほどのコンビニを利用する。
その「ある物」はどちらのコンビニでも売っている。
さて「ある物」とは?また理由は?
※ルール
理由なき物当て禁止。
(絞るのはOK)
「ある物」とは○○ですか? ←回答しません
××なので「ある物」とは○○ですか? ←回答します(FA出るのはこれ)
「ある物」は手で持てますか?など ←回答します
厳密にルール設定はしてないのでお気軽にどうぞ。
16年03月04日 21:53
【20の扉】 [春雨]
【20の扉】 [春雨]
解説を見る
答
えは「ビニール傘」
近所のコンビニで買うくらいなら、家から取ってくる。
買うのは帰りに、雨に降られたときであり、
駅から15分濡れるのを躊躇って、駅前のコンビニで買うのでした。
えは「ビニール傘」
近所のコンビニで買うくらいなら、家から取ってくる。
買うのは帰りに、雨に降られたときであり、
駅から15分濡れるのを躊躇って、駅前のコンビニで買うのでした。
「返却希望のプレゼント」「21ブックマーク」
カメオは娘からカレンダーをプレゼントされたが、
娘は、本当はカレンダーを返してほしいと思っており、
こっそりと自分の名前まで書き込んでいた。
なぜ娘は、返してほしい物をわざわざ父にプレゼントしたのだろうか?
オリオンさんにテストプレイしていただきました。ありがとりおんでしたm(_ _)m
娘は、本当はカレンダーを返してほしいと思っており、
こっそりと自分の名前まで書き込んでいた。
なぜ娘は、返してほしい物をわざわざ父にプレゼントしたのだろうか?
オリオンさんにテストプレイしていただきました。ありがとりおんでしたm(_ _)m
16年08月15日 11:58
【ウミガメのスープ】 [みん]
【ウミガメのスープ】 [みん]
解説を見る
娘から渡されたのは、ポストカードサイズの卓上カレンダーだった。
「これいらないから、向こうで使えば?」
「ああ、そういえばカレンダーは準備してなかったな……。ありがとう」
お礼を言い終わる前に、娘の姿は部屋へと消えてしまった。
今年、カメオに単身赴任の辞令が下った。
カメオは、今からその赴任先へと出発するところだった。
しばらく会えないというのに、反抗期の娘は、別れの挨拶すらしてくれない。
肩を落とすカメオに、妻が鞄を手渡した。
「あの子も寂しいと思ってるのよ」
本当だろうか。
ここ数年、不機嫌そうに文句を言う姿しか見ていない。
しかし
今日はプレゼントをくれた。
あれが、娘なりの見送りだったのかもしれない。
「……そうだな」
カレンダーを握りしめ、カメオは頷いた。
難しい年頃だからしょうがない。
そう、自分に言い聞かせた。
ーーーーーーーーーー
一か月が経ち、新しい職場にも慣れてきた頃。
目覚めたカメオは、ナイトテーブルのカレンダーを見た。
毎朝、このカレンダーを見る度に娘の顔が浮かぶ。
家族は元気にしてるだろうか……。
今日から新しい月だ。
何気なくカレンダーをめくったカメオは、
そこに娘の名前を発見した。
これは、ポストカードに印刷されたカレンダーだったらしい。
裏面の宛先には、既に住所と名前が書き込まれていた。
この癖のある文字は、娘の字に違いない。
カメオは、重ねられたカレンダーを次々にめくった。
次の月もその次の月も、全ての宛先が娘の名前になっている。
「毎月ハガキを送れって事か……?」
それが、手紙の催促であるのは明らかだった。
嫌われてると思っていたが、少しは気にしてくれていたのか。
なんて回りくどい。
気づかなかったら、本当に嫌われてたかもしれないな……。
「今時メールもできないなんて、どんだけ機械音痴なのよ!」
そう悪態を吐く娘の顔が容易に想像できる。
苦笑したカメオは、引き出しから万年筆を取り出した。
【要約】
カメオは、娘と離れて暮らす事になった。
寂しいと素直に言えない娘は、ポストカードに印刷されたカレンダーの裏面に、
宛先(娘宛)を書いてプレゼントする事で、手紙がほしい事を暗に伝えようとした。
「これいらないから、向こうで使えば?」
「ああ、そういえばカレンダーは準備してなかったな……。ありがとう」
お礼を言い終わる前に、娘の姿は部屋へと消えてしまった。
今年、カメオに単身赴任の辞令が下った。
カメオは、今からその赴任先へと出発するところだった。
しばらく会えないというのに、反抗期の娘は、別れの挨拶すらしてくれない。
肩を落とすカメオに、妻が鞄を手渡した。
「あの子も寂しいと思ってるのよ」
本当だろうか。
ここ数年、不機嫌そうに文句を言う姿しか見ていない。
しかし
今日はプレゼントをくれた。
あれが、娘なりの見送りだったのかもしれない。
「……そうだな」
カレンダーを握りしめ、カメオは頷いた。
難しい年頃だからしょうがない。
そう、自分に言い聞かせた。
ーーーーーーーーーー
一か月が経ち、新しい職場にも慣れてきた頃。
目覚めたカメオは、ナイトテーブルのカレンダーを見た。
毎朝、このカレンダーを見る度に娘の顔が浮かぶ。
家族は元気にしてるだろうか……。
今日から新しい月だ。
何気なくカレンダーをめくったカメオは、
そこに娘の名前を発見した。
これは、ポストカードに印刷されたカレンダーだったらしい。
裏面の宛先には、既に住所と名前が書き込まれていた。
この癖のある文字は、娘の字に違いない。
カメオは、重ねられたカレンダーを次々にめくった。
次の月もその次の月も、全ての宛先が娘の名前になっている。
「毎月ハガキを送れって事か……?」
それが、手紙の催促であるのは明らかだった。
嫌われてると思っていたが、少しは気にしてくれていたのか。
なんて回りくどい。
気づかなかったら、本当に嫌われてたかもしれないな……。
「今時メールもできないなんて、どんだけ機械音痴なのよ!」
そう悪態を吐く娘の顔が容易に想像できる。
苦笑したカメオは、引き出しから万年筆を取り出した。
【要約】
カメオは、娘と離れて暮らす事になった。
寂しいと素直に言えない娘は、ポストカードに印刷されたカレンダーの裏面に、
宛先(娘宛)を書いてプレゼントする事で、手紙がほしい事を暗に伝えようとした。












