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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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カメオの一念、血をまき散らす「22ブックマーク」
カメオが#b#遠足に行きたい#/b#と強く願ったせいで兄であるカメキチが#red#血まみれ#/red#になった。


一体どういうこと?
17年04月21日 23:30
【ウミガメのスープ】 [todo]



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明日は待ちに待った遠足!!なんだけど……

「雨だな~」

雨粒が打ち付ける窓を見てそう呟くカメオ。
雨が降り始めてから1時間経ったが止む気配は微塵もない。
このまま遠足が中止になってしまったら……と考えるとカメオのテンションはダダ下がりだ。

そんなカメオを見かねたお母さんが一つ提案をする。



#b#「てるてる坊主を作ってみない?」#/b#


――――――――


#b#ティッシュで作るてるてる坊主#/b#に最初はあまり興味を示していなかったカメオだったが、何個か作っているうちにハマってきたのか見るからにテンションが上がっていた。

「これで明日晴れるといいね」
「うん!絶対遠足行きたいからもっともっと作るよ!!」

元気になったカメオを見て安心したお母さん。
てるてる坊主づくりに没頭しているカメオに「ほどほどにね」と一言伝えると買い物に出かけていった。


――――――――


一方こちらは自室で勉強中のカメキチ。
最近鼻の粘膜が弱っているせいかよく#b#鼻血が出る#/b#ことが悩みだ。

今日も勉強で頭を使いすぎたのか鼻血が出始めた。
しかしカメキチは動じない。
慣れた手つきでそばに置いてあるティッシュを取って……ティッシュを……ティッシュ……


「あれ!?」


#b#ティッシュがない。#/b#気づいたら隣に積んであったティッシュ箱が全部なくなっていた。

これはヤバい。
何がヤバいかって鼻血を止められないのがヤバい。

急いでいつもティッシュ箱が買い置きしてある押入れにダッシュで向かう。

が、ない。ここでもあるはずのティッシュ箱がきれいさっぱりなくなっていた。

この間もずっと鼻血は出続けたまま。#b#すでに手、顔、胸元は血まみれだ。#/b#

「ここになかったらどこに……ハッ!Σ(゚□゚;)」

ここでカメキチは思い出す。カメキチが勉強に集中している間に弟のカメオが隣にあったティッシュ箱を全部持って行ったのを。

「アハハハ!!」
「カメオ!?」

ふと聞こえたカメオの笑い声。そっちは確か……リビング!

「カメオぉぉぉ!ティッシュを返……ッ!」

リビングに通じる扉を開けたカメキチは絶句する。

そこには家中にあったティッシュ箱と白いてるてる坊主の山に囲まれ、壊れたように笑うカメオの姿が……





「ってなに資源の無駄遣いしてんだっ!!」

「うわ!兄ちゃん血まみれ!」

「俺が血まみれなのもお前のせいだろぉぉぉ!!!」



#b#<要約解説>#/b#
#b#明日の遠足に行きたいカメオは雨が降って中止にならないようにティッシュでてるてる坊主を作っていたが、明日の快晴を強く願うあまり作りすぎてティッシュがなくなってしまった。#/b#
#b#ちょうどそのとき鼻血を出したカメキチはティッシュがないのですぐに鼻を塞げず、手や顔が血まみれになってしまったのだ。#/b#
何をそんなに怯えているんだい?「22ブックマーク」
「ただいまー」

私が仕事を終えて家に帰ると、妙な静けさに不安を感じる。
いつもは玄関まで出てきてお出迎えをしてくれるはずのカメコの姿が無い。

「カメコ?どうしたの?」

リビングに入りカメコを探すと、どうやらソファーの上で布団に包まって寝ていたらしい。
…いや、眠っていたのではない。何かに【#red#怯えていた#/red#】ようだ。


数日前から。
彼女は時折こうして、「怯える」ようになった。
…まるで、見えない何かを恐れるように。

残念ながら何も心当たりがない。

私に何か、できることは無いだろうか。
ぜひ、知恵を貸してほしい。
17年04月09日 23:48
【亀夫君問題】 [ruxyo]



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私は部屋の明かりに手を伸ばす。

「! 冷たい・・・。」

なるほど。室内灯の電球が切れている。
スイッチを入れても部屋は暗いままというわけだ。

カメコは図体はゴリラだが、非常に臆病な性格だ。
産まれたときから明るい室内で飼っているからか、暗闇すらも怯えてしまうようになった。
だから、朝起きたら寝るときまで必ず室内灯をつけておいてやるのだが…。

「普通に生活していたから、全く気づかなかったよ。ごめんな。」

今度から、部屋の電気をLEDとやらに変えてみるか。長持ちするらしいし。

…それにしても、暗闇というのはそこまで恐ろしいものなのだろうか?
#b#盲目#/b#として生まれ落ちた私には、全く理解出来ないね。
星に願いを。「22ブックマーク」
七夕の願い事の短冊を書けなかったカメオは泣いた。

なぜ?
15年07月11日 13:01
【ウミガメのスープ】 [亜綾]



解説を見る
2000「カメコが退院できますように(代筆)」
2001「かめこがびょういんからかえれますように」
2002「カメコのびょうきがなおりますように」
2003「カメコがたいいんできますように」
2004「カメコのびょうきがなおりますように」
2005「カメコのびょう気がなおりますように」
2006「カメコのびょう気がなおってたいいんできますように」
2007「カメコのびょう気が治ってたいいんできますように」
2008「カメコの病気が治って、退いんできますように」
2009「カメコの病気が治って、退院できますように」
2010「カメコの病気が治りますように」
2011「カメコの病気がよくなりますように」
2012「どうかカメコの病状が良くなりますように」
2013「どうかカメコの病状が快方に向かいますように」
2014「どうかカメコの手術が#b#成功します#/b#ように」
2015「どうか             」
キーンコーンカーンコーン

「では『ロンリ学』第二回の講義を始めます。
 改めまして、講師の根室理世(みちよ)です。
 今日もよろしくね、久松君。……あら、隣の子は?」
「あ、ども。佐藤っス。
 久松の話聞いてたら面白そうだったんで来てみたんス」
「すみません先生。こいつこの講義とってないのに」
「まあ、いいわよ。
 こんなに広い教室で久松君とマンツーマンっていうのも気詰まりだったし」
「先生、僕ショックです」
「さて今日は、心の哲学を題材にしましょう。
 心とは何か、ということについて研究する分野ですが、
 素人でもとっつきやすいわりに考え始めると難解なので、
 ロンリ学の力を養うにはうってつけなんです。
 ところで久松君、いきなりだけど、#b#心を持つロボットって、作れると思う?#/b#」
「心を持つロボット? えーっと……」
「簡単に言うと、最高の技術を駆使して作ったロボットは、悲しむことできるかどうか」
「難しいですね……。
 でも最先端のロボットは動きも喋りも人間にすごく近付いてきているし、
 そのうち涙を流すシステムも出てくるだろうし、
 悲しむロボットもいつか実現できそうな気もしますけど」
「ん? 久松、ちょっとおかしくね?」
「あら佐藤君、何か意見がありそうね」
「あ、はい。
 久松は今、涙を流せるようになるだろうから、悲しむこともできるようになるだろうって言いましたよね。
 でも、『こういう場合に涙を流せ』っていうプログラムにしたがって涙を流すことと、
 そのロボット自身が悲しむこととは全然違うんじゃないスかね?」
「あ、そうか」
「佐藤君すごい。その通りよ。
 最高の技術を結集して人間そっくりのロボットを作ったとするわね。
 それは人間と区別が付かないほど人間らしく振舞うようになっている。
 でもね、出来上がったロボットの振る舞いをどんなに注意深く観察しても、
 そのロボットが本当に悲しんでいるのかどうかなんて、わからないのよ。
 仮にロボットが『ワタシハイマカナシンデイマス』って申告したとしてもね。
 だってほら、人間ですら、悲しくないときに涙を流せるんだもの」
「なるほど……」
「じゃあ先生、こういうことスか?」


(A)
#b#ロボットをどんなに人間そっくりに作っても、それが心を持つかどうかは絶対にわからない。#/b#


「一般的には、その通りよ」
「一般的には?」
「ではひとつ問題を出します。解いてみてください。
 主人公は茂木君としましょう」


【問題】
#b#ロボットと心の問題に関して(A)という考え方を持っている茂木君だったが、#/b#
#b#RU284というロボットには人間とは明らかに異なるある身体的特徴があることを知り、#/b#
#b#RU284は心を持っていると確信するにいたった。#/b#
#b#どういうことだろう?#/b#


「わかるかしら?」
「降参です」
「早いわよ。佐藤君は?」
「……ちょっと時間もらってもいいっスか?」


佐藤が考えている間に、【問題】に回答せよ。
16年11月18日 21:21
【ウミガメのスープ】 [牛削り]



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「どうかしら佐藤君、わかった?」
「なんとなくっスけど……。
 でもこれが真相だとしたら、なんか寂しいっス」
「あー、あなたはそう思うのね」
「え、どういうこと? 僕全然ついていけないです」
「佐藤君、話してみて」
「はい。
 さっきも話に出ましたけど、ロボットに心があるかどうかは、どんなに観察しても、誰にもわからない。
 先生はこれに、"一般的には"と補足をつけていました。
 一般の反対は特殊だから、もしかしたら特殊な場合にはロボットの心の有無を確認できるのかもしれない。
 そう考えてみて、気付いたんス。
 #b#ある場合には、ロボットの心の有無について確信できる存在が、ただ一人だけいる#/b#ってことに」
「なるほどね……」
「え、どういうことだよ佐藤?」
「いや、正確に言うと違うな。一人じゃなくて、一体だ」
「一体? あ、もしかして……」
「続けて、佐藤君」
「特殊な場合っていうのは、ロボットが実際に心を持っている場合。
 そのとき、#red#世界で唯一、そのロボット自身だけが、自分に心があることを確信できる#/red#……」
「すごいわね佐藤君。正解よ。
 問題に即して解説するなら、こんな感じ。プリントを配るわね」


───────────────────────────────────────
【解説】
茂木君はごく普通の家庭で生まれ、ごく普通に両親から愛され、ごく普通に育ってきた。
ある日、ちょっとした好奇心から母親の鍵付きの引き出しを漁ってみると、RU284というロボットの説明書が出てきた。

『人間と同じように行動し、成長する最新ロボット"RU284"が、あなたの心を癒します』

とある。
ヒヤリとした何かを感じ、茂木君は説明書を開いた。
はじめにロボットの各部位の説明があり、そこに書かれたロボットの顔は、自分の顔に似ていた。

(違う、そんなわけがない。僕はれっきとした人間だ)

茂木君は、沸き上がってくるありえない疑惑を追い払おうと必死に頭を振る。
ページをめくる手は止まらない。

#b#『……億通りのシチュエーションとそれに対する反応パターン、さらに学習機能を搭載し、いかなる場面でも、人間と同じく感情を持っているかのごとく振舞います』#/b#

動作説明の中にこんな記述があった。

≪SPモード≫
災害などで使用者に危険が迫ったことを察知すると、SPモードが起動し、ロボットの筋力リミッターが解除されます。
#b#起動しない場合には、左肘の皮の下にあるツマミを捻ってください。#/b#警報が鳴り、リミッターが解除されます。

茂木君は恐る恐る、左肘を触ってみた。
意識して探すと、#red#そこに小さな突起があることに気付く#/red#。
ちょうど、人差し指と親指でつまめる形をしている。
思い切って、それを捻る。

ジリリリリリリリリリリ……

身体から鳴る警報音と、力がみるみる沸いてくるような浮揚感。

(ああ、僕は……)

警報を聞いた母親が、血相を変えて階段を駆け上がってきた。
彼女は立ち尽くす茂木君とその手に握られた説明書を見て、全てを理解したようだ。
よろよろと近づき、彼を抱きしめる。

「ごめんね、ごめんね」
「お母さん……」
「子どもができなくて、辛かったの。お父さんと話し合って、この子を息子と同じように可愛がろうって……」
「#b#僕はロボットなの?#/b#」
「……隠しててごめんね。説明書には人間みたいに動くだけって書いてあるけど、私たちは、あなたがいろんなことを考えて、喜んで、悲しんで、心をちゃんと持っているんだって、信じてるから」

違う、と、茂木君は思った。
信じているという表明は、本当に信じている人の口からは出てこない。
あることを信じている人は、そのことが事実であるという以外の可能性について思いが及ばない。
例えば涙が液体であることを信じている人は、「涙は液体だと信じています」などとは言わない。「涙は液体です」と断定するだけである。
信じていることの表明は、疑っていることを明らかにする行為なのだ。
それもそうだと茂木君は思う。
#red#ロボットに心があるなんてこと、ロボット自身でなければ絶対にわからない。#/red#
お母さんは僕に心があることを願っているだけなんだ。

「僕は……」

子どもの代用品だったの?
その言葉を、茂木君は飲み込んだ。

母が自分を抱く力の強さ、温もりを感じたからだ。いつもこうして、暖かく愛してくれていた。
母が自分をモノとしか思えなかったとしても、それでも、この愛だけは、いつでも本物だった。

「僕は大丈夫だよ」

説明書を床に投げ捨て、その手で母を抱きしめ返した。
一瞬、母は声を詰まらせ、力を緩めた。安堵したようなため息が漏れる。

もしかしたらこの一瞬だけ、彼女は確信できたのかもしれない。

───────────────────────────────────────


「なるほど……。
 #red#茂木君は自分の身体の、明らかに人間とは異なる部分を見つけて、自分がロボットであることに気付いた#/red#んですね」
「で、#red#自分が心を持っているということは最初から確信している#/red#のだから、
 自然に、自分=ロボットが心を持っているという確信に至るというわけ」
「あれ、でも先生、そうすると、人間とかロボットとか関係なくないですか?」
「どういうこと?」
「だって、結局心があるかどうかは自分しかわからないんですよね。
 ってことは、僕から見れば、先生も、佐藤も、本当に心を持っているかどうかなんて絶対にわからないってことに……」
「久松君、その通りよ。
 もしかしたらこの世界で心を持つのはあなただけで、ほかの人は心を持たないのかもしれない」
「そ、そんな……」
「でもね、私はこう思ってる。
 他人が心を持っているかどうかは絶対にわからない。
 わからないなら、そうであってほしいと願う方が真実だと思い込めばいい」
「なんか、寂しいっスね……」
「心は共有できない。これはもう覆しようがない事実。
 でも、そんな孤独をみんなが心のどこかで抱えている。
 少なくともそのもどかしさ、やるせなさ、寂しさだけは似たようなものを持っている。
 何も分かり合えないんじゃなく、そこだけは分かり合える可能性があるって思えば、ちょっとは救われない?」
「うーん、そんなもんですかねえ……」
「先生、もうちょっと時間かけて、じっくり考えてみたいっス」
「図書館で本を探してみるといいわ。
 色んな分野のエキスパートが、このことについて研究しているはずだから」

キーンコーンカーンコーン

「あら、もう時間ね。これで今日の講義を終わります」
「あ、先生、最後にひとつだけ。
 "ロンリの罠"は、どこにあったんですか?」
「いい質問ね。ロンリの罠は……





 今回の講義全てよ」





#big5#【要約解説】#/big5#
#b#自分の身体に存在する、人間とは明らかに異なる身体的特徴から、#/b#
#b#茂木は自分がRU284であることを確信した。#/b#
#b#自分に心があるという元々の信念と合わせて、#/b#
#b#RU284(=自分)は心を持つという確信にいたったのである。#/b#
ミステリアスダイアリー「22ブックマーク」
営業成績が絶対上がるという、この世に一冊しかない手帳を購入した田中君。
この手帳を持ち歩いている限り、永遠にその恩恵を受けられるという。
確かに購入後は営業成績が大幅に上がり、同僚や上司は不思議に思った。

ある日、上司は田中君になぜ突然に営業成績が上がったのか?と聞いた。
当然、田中君は「手帳のおかげ」と言える筈もなく、照れくさそうに質問をかわした。

大切に手帳を持ち歩いていた田中君だったが、ある日突然営業成績は下がり始めた。
永遠の恩恵を受けられる筈なのに、いったい何故だろうか?
15年04月27日 23:28
【ウミガメのスープ】 [junpocke]



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購入したのはスケジュールタイプの手帳。
田中君はスケジュール帳にそんな能力がある事を知らないまま購入し、持ち歩いていた。
そのため、営業成績が上がったとしてもスケジュール帳のおかげとは思ってもいない。
上司に聞かれても、当然答えられるはずもなく、照れくさそうにするだけ。

やがて一年経つと新しいスケジュール帳を購入。
不要になったスケジュール帳はお役御免だ。
能力の存在を知らぬまま、古いスケジュール帳を持たなくなった田中君。
営業成績はみるみる内に下がり始めた。