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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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trick「1ブックマーク」
trick
父が自殺した。
私にはどうしてもそれが信じられない。
父は裕福で、図太くて、死ぬ理由なんて無かったはずだ。

そして何よりの証拠がある。
「私が死ぬ時は、恐らくtrickを使われて殺されるだろう」
という遺書があったのだ。

父の死の真相を解き明かしてほしい。

【禁止質問 自殺かどうか】
11年02月08日 22:05
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]



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trick。
この言葉に私は騙されていた。
てっきり誰かの策略で自殺に見えるように細工されていたのだと思っていた。

だが違った。
父を殺したのは父自身であり、少なくとも"人間"の策略では無かったのだ。



私はお母さんを見たことが無い。
父は母を捨てたのだ。
私を産んだ後、若い女に乗り換える為に。
母は私をそばにいさせようとしたのだが、父はそれを許さなかった。

その後、母は謎の死を遂げた。

結局十年以上たった今でも、母の死の秘密は分からなかった。
だけど今日遺品整理をしていた時に見つけた手紙で、全てを知ることになる。

「まだ見ぬ私の子供へ。きっと私はあなたに会えないでしょう。

私が死んだ時は、あなたのお父さんに殺されています。
私はあなたと一緒にいたい。でもお父さんはそれを許さない。

あなたがあの強欲豚野郎と一緒にいることなんて考えたくない。
私は死んでもそれだけは許さない。
あなたが大人になったら、一人で生きていける年齢になったら、私はあの豚を殺します。
絶対に許さない。
殺してやる。死ね死ね死ね死ね死ね……」

恐らく父は母の人間性を私に教える為に、この手紙を残しておいたのだろう。

私はすぐに父の日記の鍵をハンマーで打ち壊し、それを閲覧した。
一ヶ月前までは金、女など欲にまみれた内容だった。
しかしここ最近はかなり変な内容だった。

「ここ最近どうも寒気がする。空調設備の故障か?整備のやつは何をやってるんだ!クビにするぞ!」
「昨日夢を見た。あの女が鬼のような目つきで私を殺すと言ってきた。馬鹿な女だ。お前のような女、この私が使ってやっただけでもありがたいと思え!クソ忌々しい!他のやつに殺させるべきだった!!」
「またあの女の夢だ……。私を色んなやり方で殺してくる。今日は縛られた状態で、手足からじわじわミキサーで……」
「もう嫌だ。俺が悪かった。だから許してくれ!もう死にたくなーい!」

「私はもうダメだ。呪い殺される前に最後の手段を。娘に遺書を書いておく。あの女は馬鹿だから、この暗号に気付かないだろう。できることなら私が死ぬ前にこれを発見して、娘が私を救ってくれることを祈る」

「あははははははははははははははははははははははははははは……」

その瞬間、私はあの遺書の真実に気がついた。
trick
トリック
トリツク


取り憑く


まあ私にとってはどうでもいい話だ。
むしろこんなに早く父の遺産が手に入ったのだからラッキーだ。

本当に人間って、醜いよね。うふふふふ。
仲良し親子の末路「1ブックマーク」
仲良し親子の末路

息子は母親に甘えた。
母親は死んだ。
息子も死んだ。

何故か?
11年01月28日 21:24
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]



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一匹の狼の赤ちゃんがいた。
その狼は狩の最中に親とはぐれ一人ぼっちだった。

一匹の犬がいた。
その犬は人間に捨てられ一人ぼっちだった。

犬は寂しかった。狼も寂しかった。
だから犬は狼を自分の寝ぐらへと連れて帰った。

二匹の生活が始まった。

狼は犬のお母さんによく抱きついていた。
本当にお母さんが大好きだった。
犬も狼息子の甘えっぷりを受け入れた。
本当に息子が好きだった。

狼は成長した。
姿はまさに狼。
爪は鋭く、牙も長い。

でも心はまだ子供だった。

お母さんにいつも通りに抱きついた息子。
そしてパタリと倒れこむお母さん。
爪がくい込み、血を流している。

息子は訳も分からず、お母さんの顔をぺろぺろ舐めている。
お母さんは心配させないよう、声も出さずに穏やかな表情をしている。

お母さんはそのうち動かなくなった。

息子はずっとお母さんを舐め続けていた。

そのうち人が集まってくる。
「ひどい」「狼が犬を喰ってやがる」
こんな声がする。

息子は人間をお母さんに近づけさせないように威嚇した。
その時、パンッという音がした。

息子は動かなくなった。
水平思考の無いアイデア「1ブックマーク」
水平思考の無いアイデア

とある川があった。
その川は水位が高く、大雨の時は増水してかなり危険な状態であった。
特に川沿いの道路はガードレールで囲いがしてあるものの、川へ落ちてしまう者が絶えなかった。

そこで市はあるアイデアを実行する。

そして実行した翌日に人が死んだ。

どうしてか?
10年12月09日 20:35
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]



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アイデアとはこうだ。

"川沿いの道に、滑り止めのためのボツボツを敷き詰めて行こう。
そうすればそう簡単に川へ落っこちないはずだ。"

市は低予算で確実な効果が得られると予想し、すぐに実行へ移した。
ハイスピードで作業を行い、約一週間ほどで工事は完了した。

ピカピカでボツボツがカッコいい、新しい道路。
この道路が安全に通れるようになったと誰もが思った。

そしてこの男も例外では無かった。
男は幼い頃から目が見えず、白杖を使わなければ外を歩くことが出来なかった。

何のための工事なのか、男は知らなかった。
ただ噂によると、道路にボツボツを敷き詰めるらしい。
とうとう通り道に点字ブロックを敷き詰めてくれるのか!
男は大喜びした。

工事が終わった翌日、男は白杖を手に、意気揚々と散歩した。
今までは隣でざわめく川の音が怖くて、なかなかこの道を通ることが出来なかった。

この白杖から伝わるボツボツ。足からも伝わる。
これは安心の証。
ここさえ歩いていれば安全なのだ。
男は浮かれてしまっていた。

前方から車が一台接近する音が聞こえた。
男はヒョイっと逆方向へとジャンプした。

さて考えて欲しい。
これは点字ブロックであったか?いや違う。
これは滑り止めだ。

つまり川沿いのギリギリに敷き詰めてあるのだ。

男はガードレールから身を乗り出して、そのまま川へと落ちて行った。
川の流れは急であり、運転手が助けようとしたが無理であった。

男は帰らぬ人となった。
大人が楽しめるキッズゾーン「1ブックマーク」
大人が楽しめるキッズゾーン

ここはデパートにあるキッズゾーン。
大人が買い物をしている間に子供を遊ばせるのに最適な所だ。
だがこのキッズゾーンでは大人が大はしゃぎのようだ。
どうやったのだろうか?
10年11月12日 20:56
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]



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「ほら、お父さん。後30秒しかないよ。」
息子は心底楽しそうに微笑んでいる。
大型デパート、といっても先日閉店したばかりの所だが。
深夜2時。私は死にかけている。すごく楽しみながら。

元々この子は悪魔の子と呼ばれていた。
私に対してはとても可愛い子であり、素直に接してくれた。
だがどうやら他の人間には違うようだ。

産まれてくる直前に母親を母体の中から蹴り殺した。
担当の看護婦さんが精神に異常をきたし、その家族を皆殺しにして刑務所送りになった。
幼稚園では送り迎えのバスの転落事故が起こったが、一人だけ無傷で生き残った。
現在の小学校では学級委員長となっている。
クラス皆頭のいい良い子ばかりで、息子に従わない子はいない。
一人だけ不良の子がいたが、いなかったことにされていた。
まだ私が知り得ないこともたくさんあるらしい。

この一連のことで私に息子の異常性を訴えようとする人たちもいた。
皆死んだが。
私は信じなかった。偶然が重なっただけだ。それより悪魔扱いされる息子がかわいそうだ。
しかしあまりにもそう訴えかける声が多く、私は不安になって聞いてしまったのだ。
お前は悪魔なんかじゃないよな?と。

息子は何も言わず、笑顔で私を外に連れ出した。
そしてこのデパートに連れてきた。
私は閉店と書かれたポスターを不思議に眺めていた。
首筋がちくっとした。虫に刺されたか。

……違う。
そのまま私は眠りにおちた。


目を覚ますと、私はキッズゾーンで手錠をはめられ拘束されていた。
息子は私の目の前でにやついている。
注射を再び私の首筋へ刺した。

「パパ。愚かなパパ。愚かなままなら生きていけたのに。
でも僕の大好きなパパだから、生きるチャンスをあげるよ。
今投与した薬は"Matihlu"。興奮作用があって、血管を拡張するんだ。
今の量で致死量の三倍だね。
過剰投与すれば、テンションがハイのままこめかみから血が吹き出て死んじゃうよ。ふふふ。
制限時間は30分。それ以上鎮静剤を打たなければサヨウナラ。
このキッズゾーンの中に隠してあるから探してご覧。
僕に質問してもいいけどyes,noのみで。
一回だけ嘘を言おうかな。
……ひとつだけアドバイスをあげよう。
早めに場所の特定したほうがいいよ。
それじゃあパパ、僕の作ったゲームで思いっきり"楽しんでね"(^ー゜)」
明日23:30、三十分制限ウミガメに続く。
鳥の泣き声「1ブックマーク」
鳥の泣き声

私はあの鳥が嫌いだ。
絶滅させたいくらい嫌いだ。
あの鳥が鳴くたびに私は泣くのだ。憎い。
ただ一匹を除いては。

どんな状況か。
10年10月03日 17:36
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]



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私は二歳になる息子を愛していた。
息子も私に懐いてた。
いつも後ろについてきて、スカートを引っ張りながら「母ぁ~、母ぁ~」と呼ぶのだ。本当に可愛らしい子だった。




息子が死体になっていた。
私がいけなかったのだ、窓を開けたままにしたばかりに。
窓からあの鳥の大群が入り込み、寝ていた息子が襲われた。
非力な息子は呆気なくただのエサとなっていた。
私は余りのことにただ呆然としていた。
すると、喉元の肉を啄んでいた一匹が私のスカートを啄んできた。
そしてあの子と寸分も変わらない間延びした声でこう泣くのだ。
「かぁ~、かぁ~」と。

私はこの子を育てることにした。


と、いう話でした。
一昨日道を歩いていたら、やけに人間くさい声のカラスが鳴いていたんです。
「母ぁ~」と聞こえたので、これはいい感動話が書けそうだと、Ipadさんを開いて書き始めたんですが、
ど う し て こ う な っ た ! !
……もしかしたらカラスという生き物は母を思う子供の生まれ変わりなのかもしれませんね。