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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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このすばらしい世界に祝福を「59ブックマーク」
俺は天才大学生である。今日も自宅の部屋で研究に余念がない。

窓の外を見ると公園がある。毎日ある時刻になると決まって一人の女子高生がやって来る。
そして15分ほどすると彼氏が合流し、キャッキャウフフするのだ。

ほほえましくリア充爆発しろと思っていると、心配性の母親がやってきて、
「ヒロシ!また部屋に閉じこもってるの!たまには運動でもしてきたらどう?!」と言う。

……うん。ここまでを読んで、君は俺をただのオタクか引きこもりと思ったな?
よかろう。前置きは終わりだ。

俺は本当に天才だ。その証拠として、俺が作ったこのタイム・ビュー装置を見るがいい。
見かけはただの眼鏡だが、これを装着すると、なんと過去の世界が見られるのだ!
……まあ、ある種の制限がかかっているが。

残念ながら、今のところ見られるのは、日露戦争に従軍したとある若き軍人の周辺に限られる。
出征、親兄弟との涙の別れ、そして戦死。
目の前にホログラムのように浮かび上がるそれらは興味深いものだが、なにしろ見える範囲が狭すぎる。

しかしそれも今日までだ。研究の結果、とうとうタイム・ビュー装置Ver.2が完成した。
これで大幅に機能が拡張される。

さあ、装着しよう……!


その直後。
窓の外を見ていた俺は、驚きのあまり「おおおお!!??」と大声を出すことになった。
その声を聞きつけて母親がやってくる。俺はまた「おわああ!?」と叫ぶ。

気を動転させて家を飛び出し、歩きついたのは見慣れた町並み。
いつもの店、いつもの道。
いつものようにそぞろ歩きする人々。腕を組んで歩くカップル、親子連れ。

俺はそこに広がる光景、「その多さ」に茫然と立ち尽くし……そして涙を流したのだった。


「俺」は何を見たのか。説明せよ。


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SPはシャルロッテさん(初SP)にお願いいたしました。長時間にわたるアドバイスありがとうございました!

15年06月24日 21:00
【ウミガメのスープ】 [ゴトーレーベル]

イイネ! & MVS、本当にありがとうございます!




解説を見る
このタイム・ビュー装置は、実は「前世を見る装置」。
今までは、自分の前世(日露戦争の軍人)しか見ることができなかったが、
Ver.2で他人の前世も見られるようにした。

窓の外を見ると、いつもの女子高生がいる。
さっそく女子高生の前世を見ると、江戸時代の農民の女だった。

生活は楽ではなく、身を粉にして働く日々を送っていた。
しかし、無骨ながらも心優しい男と夫婦になり、苦しいながらも幸せな生活を送っていた。
しかしある日、夫が急な病に倒れる。医者にかかる金などあるわけもなく、
おろおろしながらも必死に看病するが、まだ若い夫はその甲斐なく翌日に息を引き取ってしまう。

この時代ではよくあったことだろう。
とはいえ、夫の遺骸にすがりつき号泣する女の姿に心を痛めていると、公園にいつもの彼氏がやってきた。

女子高生にいつものように声をかける彼氏の前世を見ると……
なんと今見たばかりの、急死した若い夫その人だった。

あまりの偶然に声を出して驚いていると、母親がやってきた。
その母親の前世は、……俺の前世の軍人の母親ではないか!

これまでこの母親は何度も見た。出征前の別れ、俺の前世の軍人の手を握り締めて
「武運を願います」と言いながら、こらえきれない涙をあふれさせていたその姿を。


動転して俺は家を飛び出す。

その俺の目に映った街の光景。

寄り添い歩く恋人や家族たち。

その全員ではない。決して全員ではないが……見渡したところ、半分か。もっとか。
現世での恋人は、現世での家族は。
前世でも恋人であり、家族だった。

あそこにいるのは、相思相愛になりながらも、身分の違いで無理やりに引き離された
江戸時代の若侍と商人の娘だろう。

こちらにいるのは、いつの時代だろう、戦地で妻と幼い子供が写った写真を握り締めて
息絶えようとしている兵士と、その写真に写っている妻と子だ。


来世の再会を願うという表現はある。しかし、それは「はかない希望」というのと同義だと思っていた。

でも、そうではなかった。
再びめぐり合う人々は、こんなにもいたのだ。


――大事な人への思い、もう一度会いたい、寄り添いたいという思いは、なくならない。


タイム・ビューの視界の中、現世と前世、二重写しになって楽しげに寄り添う恋人たち、親子連れ。

それを見ているうちに、流れ始めた涙でその光景がぼやけ……そして俺はいつしか心の中で叫ぶ。


――このすばらしい世界に祝福を。


【要約】
タイム・ビュー装置は前世を見る装置。
Ver.2で他人の前世も見られるようになったが、
家族や恋人たちは、前世でもそのような関係であることが
想像以上に多いことを見て、俺は感動した。
不死身のメアリー・プルプルソン「59ブックマーク」
不死身のメアリー・プルプルソン。
彼女は決して死ぬことはない。

例え車に轢かれても。
例え病に犯されても。
例えこんがり焼かれても。
例え四肢を千切られても。
例えぐっちゃり潰れても。

不死身のメアリー・プルプルソン。
魔法の呪文を唱えたら、ほうら見事に元通り。

不死身のメアリー・プルプルソン。
彼女が死ぬにはどうすれば?
13年01月25日 17:27
【ウミガメのスープ】 [ぜらちんべると]

回答訂正いたしました。す、すみませんorz




解説を見る
「ごっめーん、今日のデート無理だわ。お婆ちゃんが事故にあってさ…」
「今日の講義は休ませて下さい…。危篤だった祖母が…ぐすっ」
「すみません!祖母が、事件に…」
「お婆ちゃんがテロリストに」
#big#「お ば あ ちゃ ん が」#/big#

ブラウン・プルプルソンがドタキャンやずる休みをする時の常套句が、祖母の葬儀である。
今日も彼の祖母は、デートの直前に通算五回目の心臓発作で亡くなった。

プルルルル…、ピッ!
「あぁ、もしもし?いやだから、お婆ちゃんがさ…」
「何人目?」
「え?」
#b#「お、ま、え、に、お婆ちゃんが四人もいるのか聞いとんのじゃ!」#/b#
「ひっ!」

メアリー・プルプルソン(享年72+10歳)に安らかな眠りを。
つまらない映画「58ブックマーク」
ここはとある映画館。

試験的に行われた短編フィルムの映像がスクリーンに映し出されている。

日常と題名されたそのフィルムの内容は
一日の中でそれぞれが過ごす日常を描いたものだった。

(朝)カバン片手に通勤するサラリーマン
(昼)公園のベンチに座り日向ぼっこするお爺さん
(夕)夕焼けの草原で犬と遊ぶ少女
(夜)本を読むメガネのおばさん

このフィルムを見せられた観客の感想は

「朝の通勤ラッシュはもっと大変でリアリティがない」
「もっとアクション性があったほうがいい」
「若い女の子のピチピチの肌が羨ましい」
「普通すぎてつまらない」

といったものばかりだった。

監督はこの感想を映像の後編につけて公開した。
このフィルムは後に大きな評価を貰い有名な賞を取った。

状況を整理してください。
13年01月24日 22:38
【ウミガメのスープ】 [真央]

こりずにもう1皿




解説を見る
ここはとある映画館。

映画が始まる前に短編のCMが流れ始める。

日常と題名されたそのフィルムの内容は
一日の中でそれぞれが過ごす日常を描いたものだった。

(朝)生まれつき片腕の無いサラリーマン
(昼)地雷で足を失ったお爺さん
(夕)火事で体を人工皮膚で補っている少女
(夜)目を患って片目を失ったおばさん

これは彼らの日常を見た方々の感想です。

「朝の通勤ラッシュはもっと大変でリアリティがない」
「もっとアクション性があったほうがいい」
「若い女の子のピチピチの肌が羨ましい」
「普通すぎてつまらない」

感想の映像が終わると出演者の4人が出てきてこう続く


「みんな彼らの共通点には気が付きませんでした。」


出演者の4人は一斉にそれぞれの義手を、義足を、人工皮膚を、義眼を取り外すとカメラに向かって微笑んだ。

そして最後のテロップが流れる


「日常を取り戻したい方へ、まずはご相談ください。」
『医療福祉施設 ウミガメ工房』
彼女の涙「58ブックマーク」
学校の前でバスに乗った女の子は、バスが発車しないうちに泣きながらふらふらと降りてきました。どうしてでしょう?

(SPを黒井由紀さんにしていただきました。とってもありがとうございます!)

15年06月19日 19:59
【ウミガメのスープ】 [芳香]

いいね!(味が)、とってもありがとうございます……!




解説を見る
学校の前にやって来た献血バス。O型が足りませんとの係員さんの呼び掛けに、だったら献血してこようかなと女の子は乗り込みました。

受付をして、用意された事前質問に答えていって、問診をされ、血圧も測ってもらい、いざ。
と思ったら、「あらっ、あなたA型なんですね」と係員さんがちょっと驚いたように何気なく言って、それを聞いた女の子は固まりました。

女の子の両親はいずれもO型で、O型からはA型の子供はうまれないはずなのに。

そんな、どうして? お父さんの浮気、お母さんの? それともわたしは、ほんとうはどっちの子でもないの? 十八年間育ててくれたお父さんとお母さんは、わたしのお父さんとお母さんじゃないの?

茫然としながらも採血を済ませ、ふらふらと覚束ない足取りでバスを降りる一秒前、ぽろりと女の子の目から涙が落ちました。



そしてその日の夜です。家に帰った女の子は、夕食を食べながら切り出しました。

「今日、献血に行ったんだけど」

お父さんとお母さんは、ぎくりとしたように動きを止めました。

「わたし、ずっとO型だと思ってたし、お父さんもお母さんもそう言ってた。でも、お姉さんが、A型ですって」

お父さんとお母さんは顔を見合わせて、それから「黙っててごめんなさい」とゆっくり話してくれました。
彼女はお母さんの大親友から産まれたこと。大親友、つまり女の子の本当の母親は女の子が一歳のとき、その夫、つまり本当の父親と一緒に事故で亡くなってしまったこと。駆け落ちをした母親と父親には頼れる親戚もおらず、お母さんは大親友の忘れ形見をその手で育てると決めたこと。お父さんも賛成して、十七年間、女の子を二人で大切に育ててきたこと。

「確かに最初は、親友の子供だからって理由で引き取った。でもね、もうあなたは私達の子よ。紛れもなく、私達の大事な娘よ」

話を聴いて、女の子はバスを降りたときとはまた違う気持ちで泣き出しました。まだ細い、けれどとても大きくなった肩をお父さんが抱き寄せます。お母さんは女の子の背中を撫でながら、「今度アイツのお墓参りいこうか、『娘はもらったって悔しがらせてやる』」、とささやいて、涙声で笑いました。

めでたしめでたし。

要約解説
#big5#「献血バスにて、検査で自分の本当の血液型が親から産まれるはずのないものだとしった女の子は、自分が今まで両親だと思ってきた人達の子供ではないと悟り泣いてしまった。」#big5/#
100円の愛「57ブックマーク」
たった100円の小さな小銭入れのプレゼントで、私は心から愛されている事を知った。

一体何故?
15年06月24日 23:19
【ウミガメのスープ】 []



解説を見る
子どもの頃、父の日のプレゼントを買うのに お小遣いをあまり使いたくなかった私は
安い100円の小銭入れを父にプレゼントした。
『ありがとう』と受け取った父。

私が高校生の時、父が古びた小銭入れを 今だに使っているのを見かけた。

壊れては直し、大切に大切に使っていた。

私が大人になり、父が亡くなり
遺留品の整理をしていた時、あの小銭入れを見つけた
すでに壊れて使い物にもならない小銭入れを捨てずに大切に箱にしまってあったのを見た時
私は お小遣い惜しさに安物をプレゼントした自分の心の狭さと同時に 父が娘を思う
愛の深さと心の広さを感じたのでした。