「黄金のカギ」「2ブックマーク」
独立し、アパートで独り暮らしを始めたカメオ。
次の日、彼は自分の手の中にある鍵が自分の物であることを確認すると、住んでいたアパートの解約に向かった。
どういう状況だろうか?
次の日、彼は自分の手の中にある鍵が自分の物であることを確認すると、住んでいたアパートの解約に向かった。
どういう状況だろうか?
15年02月12日 17:29
【ウミガメのスープ】 [離学部生]
【ウミガメのスープ】 [離学部生]
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カメオは、うっかり隣の部屋のドアを「自分の部屋の鍵」で開けようとしてしまった。しかし、隣の部屋のドアは開いてしまったのである。
入居者にアパートのマスターキーを渡しているのか、数部屋で一つの鍵を使いまわしているのか……。
自分の住んでいるアパートのセキュリティーを不安に感じたカメオは、別の物件に引っ越そうと決意したのだった。
入居者にアパートのマスターキーを渡しているのか、数部屋で一つの鍵を使いまわしているのか……。
自分の住んでいるアパートのセキュリティーを不安に感じたカメオは、別の物件に引っ越そうと決意したのだった。
「キンキラ金に然り気無く」「2ブックマーク」
とある舞踏会。
金で身を飾ったカメミは怒っていた。
銀で身を飾ったカメヨも怒っていた。
素敵な男性から声をかけられるのは、なにもつけていないカメコばかり。
なぜだろう?
金で身を飾ったカメミは怒っていた。
銀で身を飾ったカメヨも怒っていた。
素敵な男性から声をかけられるのは、なにもつけていないカメコばかり。
なぜだろう?
14年06月26日 21:27
【ウミガメのスープ】 [御伽]
【ウミガメのスープ】 [御伽]
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カメミはついに我慢の限界になり、カメコに声をかけた男性をカメヨのところまで引っ張っていった。
「どうして、私たちには声をかけないの?」
「私たちとカメコに差はないじゃない!」
詰め寄る二人に、男性は目を泳がせる。
そして言いにくそうにポツリと一言。
「歯が……」
カメミとカメヨの大きく開いた口には、それぞれ銀と金の詰め物がズラリと並んでいて。それは全ての歯が虫歯である証拠であった。
――カメコは今日、白い歯を見せて笑いながら結婚しましたとさ。
「どうして、私たちには声をかけないの?」
「私たちとカメコに差はないじゃない!」
詰め寄る二人に、男性は目を泳がせる。
そして言いにくそうにポツリと一言。
「歯が……」
カメミとカメヨの大きく開いた口には、それぞれ銀と金の詰め物がズラリと並んでいて。それは全ての歯が虫歯である証拠であった。
――カメコは今日、白い歯を見せて笑いながら結婚しましたとさ。
「ルックス重視」「2ブックマーク」
でたらめな書き順で字を書く小学生の娘を見て、母は娘を褒め称えた。
どういうことだろう?
どういうことだろう?
15年02月09日 22:30
【ウミガメのスープ】 [とかげ]
【ウミガメのスープ】 [とかげ]
スープは見た目が9割
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宿題の作文を書いている小学生の娘を見て、母は気付いた。
娘は真剣な表情で原稿用紙に向かっているし、字も丁寧に書いているが……書き順が、めちゃくちゃだ。
母親自身も完璧に知っているわけではないし、娘もすべての字がめちゃくちゃなわけではないが、いくつかの漢字はさすがにそれはないだろうという書き方をしている。
こんなにじっくり、自分の娘が文章を書いているところを見たことがなかったからか、今まで全然気付かなかったが……そうか、そういうことか。
「この字とか、こっちの字とか……学校で習ったの?」
漢字の中でも、画数の多いものや、大人でも間違え易そうなものを指さして確認してみる。
「ううん、まだ習ってないよー」
予想通りの返事だった。やはりそうか、と母は微笑む。
「たくさん本を読んで、勉強しているのね」
「うん、最近読んだ本に難しい字があってね、練習したの!」
娘は幼い頃から読書が好きで、絵本や児童書では飽き足らず、最近では大人向けの挿絵がないような本も読む。
つまりは、学校できちんと習う前に、その字を本などで知って、練習して、書けるようにしているのだ。学校で習った字は書き順を直しているようで、簡単な字やひらがななどは正しい書き方をしている。
「たくさん本を読むのね、新しい漢字も覚えて、偉いねえ」
勉強熱心な娘を、母は心から褒め称えるのであった。
END
#b#習う前からその漢字を知っていた=自分で読んだ本の漢字を見よう見まねで書いているのだろうと気づいたため、よく本を読むこと、自力で漢字を覚えたことを、褒めたのだった。#/b#
娘は真剣な表情で原稿用紙に向かっているし、字も丁寧に書いているが……書き順が、めちゃくちゃだ。
母親自身も完璧に知っているわけではないし、娘もすべての字がめちゃくちゃなわけではないが、いくつかの漢字はさすがにそれはないだろうという書き方をしている。
こんなにじっくり、自分の娘が文章を書いているところを見たことがなかったからか、今まで全然気付かなかったが……そうか、そういうことか。
「この字とか、こっちの字とか……学校で習ったの?」
漢字の中でも、画数の多いものや、大人でも間違え易そうなものを指さして確認してみる。
「ううん、まだ習ってないよー」
予想通りの返事だった。やはりそうか、と母は微笑む。
「たくさん本を読んで、勉強しているのね」
「うん、最近読んだ本に難しい字があってね、練習したの!」
娘は幼い頃から読書が好きで、絵本や児童書では飽き足らず、最近では大人向けの挿絵がないような本も読む。
つまりは、学校できちんと習う前に、その字を本などで知って、練習して、書けるようにしているのだ。学校で習った字は書き順を直しているようで、簡単な字やひらがななどは正しい書き方をしている。
「たくさん本を読むのね、新しい漢字も覚えて、偉いねえ」
勉強熱心な娘を、母は心から褒め称えるのであった。
END
#b#習う前からその漢字を知っていた=自分で読んだ本の漢字を見よう見まねで書いているのだろうと気づいたため、よく本を読むこと、自力で漢字を覚えたことを、褒めたのだった。#/b#
「あなたの心です」「2ブックマーク」
金庫の暗証番号をまんまと入手し、金庫内に侵入することに成功した怪盗X。
彼は金庫の前に設置しておいた隠しカメラの映像から暗証番号を入手したのだが、
予めレンズに傷を入れてから、カメラを設置したらしい。
一体なぜこんなことをしたのだろう?
彼は金庫の前に設置しておいた隠しカメラの映像から暗証番号を入手したのだが、
予めレンズに傷を入れてから、カメラを設置したらしい。
一体なぜこんなことをしたのだろう?
15年02月08日 02:54
【ウミガメのスープ】 [ruxyo]
【ウミガメのスープ】 [ruxyo]
深夜の小ネタ集13
解説を見る
大手銀行水上バンクの金庫に侵入することに決めた怪盗X。
彼の手にかかればどんな金庫でもお茶の子さいさい。
しかし、この金庫は最新型でものすごく精度が高い顔認証システムを用いているため
どれだけ変装の上手い怪盗Xでもそれをかいくぐることはできない!
それに普段は顔認証システムを使っているため暗証番号を知ることも難しい。
そこで怪盗Xは隠しカメラを設置する際、予め#/b#顔認証用のカメラのレンズ#b#に傷を入れたのだ。
そうすることで銀行員が金庫に入る際、顔認証で入れないようにして#/b#暗証番号を入力させる#b#ことによって
まんまと暗証番号を入手したのだった。
ざまあみろ水上バンク!おっぱいの大きい人にばっか優しくしてるからこうなるんだぞ!
解説:なさ
彼の手にかかればどんな金庫でもお茶の子さいさい。
しかし、この金庫は最新型でものすごく精度が高い顔認証システムを用いているため
どれだけ変装の上手い怪盗Xでもそれをかいくぐることはできない!
それに普段は顔認証システムを使っているため暗証番号を知ることも難しい。
そこで怪盗Xは隠しカメラを設置する際、予め#/b#顔認証用のカメラのレンズ#b#に傷を入れたのだ。
そうすることで銀行員が金庫に入る際、顔認証で入れないようにして#/b#暗証番号を入力させる#b#ことによって
まんまと暗証番号を入手したのだった。
ざまあみろ水上バンク!おっぱいの大きい人にばっか優しくしてるからこうなるんだぞ!
解説:なさ
「覚えておいてね」「2ブックマーク」
道を歩いていた男は、知らない女に呼びとめられ写真を見せられた。
「この少女を知りませんか?」
男は「知りません」と答えた。
その後、男は女に忘れられることになった。
どういうことだろう?
「この少女を知りませんか?」
男は「知りません」と答えた。
その後、男は女に忘れられることになった。
どういうことだろう?
15年01月31日 23:28
【ウミガメのスープ】 [とかげ]
【ウミガメのスープ】 [とかげ]
記憶力向上スープ
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普段、街頭アンケートやキャッチセールスは無視するのだが、見知らぬ女が鬼気迫る表情で突然呼びとめてきたので、思わず足を止めてしまったのだ。女はすみませんと謝りながら、写真を突き出してきた。
「この少女を知りませんか?」
何やら面倒そうだ、と直感が働いた。咄嗟に「知りません」と答える。答えた後でようやく写真を見たのだから、世話はない。まだ小学生くらいだろうか、幼い少女の笑顔がそこにはあった。
顔はよく覚えていなかったが、髪型や服装で、そういえば、少し前にすれ違った少女かもしれないなと気づいた。父親らしき男が手を引いていたが、泣きそうな顔をしていたので、なんとなく覚えていたのだ。
「本当に、知りませんか……?」
俺の表情を見て、何か思うことがあったのだろう。女は重ねて聞いてきた。しかし、あえて先ほどの発言を覆してまで親切に教えてやることに、利点を感じなかった。本当に同じ少女であるという保証もない。曖昧な記憶に過ぎないし、そのくらいの年頃の少女は、皆似たようなものだろう。どちらにせよ、面倒なことに巻き込まれるのはごめんだ。
「知りません」
女はわかりやすく落胆して、それでも俺に礼を言うことは忘れずに、そのまま来た道を戻って走り去った。俺も同じ道を、そのまま歩き続けた。すぐに忘れ去られるはずの、そんな出来事だった。
しかし結果的に、女のことは3日後に思い出すこととなった。
全国放送で流された、行方不明の少女の写真は、どう考えてもあのとき女が見せてきたものと同じだった。
ニュースによると、俺が女に呼びとめられたその日に、行方不明になったのだそうだ。学校の校門で、「お母さんが事故に遭った、一緒に病院に行こう」と知らない男が連れて行ったところを、少女の同級生が目撃していたということで、おそらくは誘拐事件だろうと騒がれていた。その日は、いつもはほとんど見ないニュース番組をいくつも見て過ごした。小学校が集団で登下校することを決めたとか、近所の人からの評判だとか、少女の行方には何の関係もなさそうな情報ばかり、とにかくただずっと見ていた。
その2日後、少女は遺体で見つかった。
次の日には誘拐殺人犯も捕まり、この話題は連日テレビをにぎわせた。
俺のところにも警察がやってきた。犯人が人通りの少ない路地で若い男とすれ違ったと証言したらしく、その確認だった。俺はただ、確かにその日のその時間帯、その道を通ったことを話し、そういえばすれ違ったかもしれないが、記憶が曖昧だとだけ答えた。本当ははっきり覚えていたが、そんなことはわざわざ話す必要もないと思っていた。とにかく、関わりたくなかった。関わりたくないのに、ニュースを見るのはやめられなかった。
「この男を知りませんか?」
落ち着いた男の声が聞こえる。ガサガサと紙がこすれるような音がした。
「知りません」
女の声が、はっきりそう答えた。
「そうですか……いえ、ニュースでご存知かと思いますが、2ヶ月前から行方不明になっているのです。この付近で何者かに襲われたような形跡までの足取りはつかめたのですが……そこから先の行方がわからない状態でして」
「そうなんですか…」
「本当に知りませんか?」
「はい……私も……私も、娘を誘拐され、殺された身として、こういった事件にはぜひ協力したいのですが……」
「……これは失礼いたしました。ご協力ありがとうございます、何か気付いたことなどありましたら、こちらにご連絡ください」
玄関のドアがガチャリと閉まる。その音が何度も絶望を教えてくれる。
俺がいる和室のふすまが、すっと開いた。
もう2ヶ月経つのかという思いより、こんなに辛いのにまだ2ヶ月しか経っていなかったのかという気持ちの方が大きかった。
女はいつものように――この2ヶ月、いつもそうしてきたように、にこやかな微笑みを浮かべて俺を見降ろす。
縛られ、口を塞がれ、飲食もままならない状態で放置されている俺を、さも嬉しそうに眺めるのだ。
小さく、けれど俺だけにははっきり聞こえるように、呟いた。
「あなたもそうやって、忘れたのでしょう?」
END
#b#男は「この少女を知らないか」と聞かれたが、面倒に思って知らない振りをしてしまったことがあった。そのことを恨んでいた女が、男を監禁し、男を探しに来た警察に男のことを「知らない」と答えたのだった。#/b#
「この少女を知りませんか?」
何やら面倒そうだ、と直感が働いた。咄嗟に「知りません」と答える。答えた後でようやく写真を見たのだから、世話はない。まだ小学生くらいだろうか、幼い少女の笑顔がそこにはあった。
顔はよく覚えていなかったが、髪型や服装で、そういえば、少し前にすれ違った少女かもしれないなと気づいた。父親らしき男が手を引いていたが、泣きそうな顔をしていたので、なんとなく覚えていたのだ。
「本当に、知りませんか……?」
俺の表情を見て、何か思うことがあったのだろう。女は重ねて聞いてきた。しかし、あえて先ほどの発言を覆してまで親切に教えてやることに、利点を感じなかった。本当に同じ少女であるという保証もない。曖昧な記憶に過ぎないし、そのくらいの年頃の少女は、皆似たようなものだろう。どちらにせよ、面倒なことに巻き込まれるのはごめんだ。
「知りません」
女はわかりやすく落胆して、それでも俺に礼を言うことは忘れずに、そのまま来た道を戻って走り去った。俺も同じ道を、そのまま歩き続けた。すぐに忘れ去られるはずの、そんな出来事だった。
しかし結果的に、女のことは3日後に思い出すこととなった。
全国放送で流された、行方不明の少女の写真は、どう考えてもあのとき女が見せてきたものと同じだった。
ニュースによると、俺が女に呼びとめられたその日に、行方不明になったのだそうだ。学校の校門で、「お母さんが事故に遭った、一緒に病院に行こう」と知らない男が連れて行ったところを、少女の同級生が目撃していたということで、おそらくは誘拐事件だろうと騒がれていた。その日は、いつもはほとんど見ないニュース番組をいくつも見て過ごした。小学校が集団で登下校することを決めたとか、近所の人からの評判だとか、少女の行方には何の関係もなさそうな情報ばかり、とにかくただずっと見ていた。
その2日後、少女は遺体で見つかった。
次の日には誘拐殺人犯も捕まり、この話題は連日テレビをにぎわせた。
俺のところにも警察がやってきた。犯人が人通りの少ない路地で若い男とすれ違ったと証言したらしく、その確認だった。俺はただ、確かにその日のその時間帯、その道を通ったことを話し、そういえばすれ違ったかもしれないが、記憶が曖昧だとだけ答えた。本当ははっきり覚えていたが、そんなことはわざわざ話す必要もないと思っていた。とにかく、関わりたくなかった。関わりたくないのに、ニュースを見るのはやめられなかった。
「この男を知りませんか?」
落ち着いた男の声が聞こえる。ガサガサと紙がこすれるような音がした。
「知りません」
女の声が、はっきりそう答えた。
「そうですか……いえ、ニュースでご存知かと思いますが、2ヶ月前から行方不明になっているのです。この付近で何者かに襲われたような形跡までの足取りはつかめたのですが……そこから先の行方がわからない状態でして」
「そうなんですか…」
「本当に知りませんか?」
「はい……私も……私も、娘を誘拐され、殺された身として、こういった事件にはぜひ協力したいのですが……」
「……これは失礼いたしました。ご協力ありがとうございます、何か気付いたことなどありましたら、こちらにご連絡ください」
玄関のドアがガチャリと閉まる。その音が何度も絶望を教えてくれる。
俺がいる和室のふすまが、すっと開いた。
もう2ヶ月経つのかという思いより、こんなに辛いのにまだ2ヶ月しか経っていなかったのかという気持ちの方が大きかった。
女はいつものように――この2ヶ月、いつもそうしてきたように、にこやかな微笑みを浮かべて俺を見降ろす。
縛られ、口を塞がれ、飲食もままならない状態で放置されている俺を、さも嬉しそうに眺めるのだ。
小さく、けれど俺だけにははっきり聞こえるように、呟いた。
「あなたもそうやって、忘れたのでしょう?」
END
#b#男は「この少女を知らないか」と聞かれたが、面倒に思って知らない振りをしてしまったことがあった。そのことを恨んでいた女が、男を監禁し、男を探しに来た警察に男のことを「知らない」と答えたのだった。#/b#