「美しくて残酷で」「5ブックマーク」
ある所に、不幸で孤独な絵描きの男がいた。
男の描く絵は繊細な優しいタッチで、
描かれた物も、それを見た人も幸せになるような美しい絵だと高く評価されていた。
(もっとも、評価されたのは彼の没後であったが。)
さて、この男はかつて、風景や日常の1シーンを切り取った絵を描くのを好んでいたのだが、
ある時から、残酷でグロテスクな拷問の絵ばかりを描くようになった。
一体、なぜ?
男の描く絵は繊細な優しいタッチで、
描かれた物も、それを見た人も幸せになるような美しい絵だと高く評価されていた。
(もっとも、評価されたのは彼の没後であったが。)
さて、この男はかつて、風景や日常の1シーンを切り取った絵を描くのを好んでいたのだが、
ある時から、残酷でグロテスクな拷問の絵ばかりを描くようになった。
一体、なぜ?
14年03月09日 19:38
【ウミガメのスープ】 [ruxyo]
【ウミガメのスープ】 [ruxyo]
解説を見る
※#big5#長い解説↓#/big5#
ある所に、親に酷い虐待を受けていた不幸な少年がいた。
少年は左目を#red#抉られていた。#/red#片耳が#red#ちぎれていた。#/red#
ストレスで毛髪が半分#red#抜け落ちていた。#/red#歯も#red#欠けて黒ずんでいた。#/red#
顔には大きな#red#火傷痕#/red#があった。体は#red#傷跡だらけ#/red#だった。
まるでゾンビ。
そんな醜い状態で、孤児院に保護された。
少年は誰にも心を開かなかったので、同年代の友達も出来なかった。
そんな時、不憫に思った院長が、絵を描く道具を彼に与えたのである。
それからと言うもの、少年は毎日絵を描き続けた。
毎日毎日絵を描き続け、絵の腕はみるみる上達していった。
そして、いつしか彼は、#b#かつて夢見ていた『普通の日常』を、絵に描くようになった。#/b#
今まで味わえなかった理想の日常を、絵の中に求めたのだ。
その内、少年は絵の中に、#b#自分の分身を描き加えるようになった。#/b#
海を眺める自分。高台から街を見下ろす自分。友達と遊ぶ自分・・・。
理想の世界に生きる理想の自分は、清潔な体に小綺麗な服を着て、幸せそうに笑っていた。
眩しかった。
・・・
そんな毎日が続いたある日、少年は今までに描いた絵を見返してみた。
すると、なぜか奇妙な感覚に陥った。ハラワタが煮えくり返るような、奇妙な感覚だった。
気分が悪くなり、思わず洗面所で嘔吐した。
そして、顔を上げて、鏡に映った醜い自分の姿を見て、ようやくその感覚の正体に気づいた。
分身と自分を重ねあわせるには、余りにも容姿に差があり過ぎたのだ。
#b#彼は、絵の中の自分の分身に対して、激しく『嫉妬』していたのだった。#/b#
・・・
それからと言うもの、少年は今まで自分が受けた虐待の数々を思い出しては、
#b#絵の中で似たような拷問を、美しい分身の体に受けさせた。#/b#
少年が新しい絵を描くたび、少年の分身に傷跡が増え、美しい自分は醜くなっていった。
#b#そうすることで、『理想の自分』と『現実の自分』の差を埋めようとしたのである。#/b#
そして、いつしか『理想の自分』と『現実の自分』が同じくらいに醜くなった時、
少年はまた、理想の日常を描き始めることになる。
美しい日常の中に微笑む、現実と同じ醜い自分。アンバランスだが幸せな絵。
皮肉にもそれは、現実の少年が生きる世界とは真逆の、優しい世界だった。
彼はその後、絵描きとなり、一生の殆どをそれらの絵と共に過ごして孤独に逝った。
人々は彼が、絵の世界に旅立ったと信じて疑わなかったという。
#big5#※短い解説↓#/big5#
両親による酷い虐待の影響で、醜い姿になった絵描きの男は、
自分の理想とする世界を絵に描き、自分の分身をその世界に住まわせた。
しかし、絵の中の『美しい自分』と現実の『醜い自分』とのギャップが大きすぎて、
自分の姿を分身に重ね合わせることが出来なくなり、彼はいつしか分身に嫉妬するようになる。
そして、絵の中の自分に、かつて受けた虐待を模した拷問をかけ、
自分と同じ醜い姿にすることで、それらを解決しようとしたのである。
ある所に、親に酷い虐待を受けていた不幸な少年がいた。
少年は左目を#red#抉られていた。#/red#片耳が#red#ちぎれていた。#/red#
ストレスで毛髪が半分#red#抜け落ちていた。#/red#歯も#red#欠けて黒ずんでいた。#/red#
顔には大きな#red#火傷痕#/red#があった。体は#red#傷跡だらけ#/red#だった。
まるでゾンビ。
そんな醜い状態で、孤児院に保護された。
少年は誰にも心を開かなかったので、同年代の友達も出来なかった。
そんな時、不憫に思った院長が、絵を描く道具を彼に与えたのである。
それからと言うもの、少年は毎日絵を描き続けた。
毎日毎日絵を描き続け、絵の腕はみるみる上達していった。
そして、いつしか彼は、#b#かつて夢見ていた『普通の日常』を、絵に描くようになった。#/b#
今まで味わえなかった理想の日常を、絵の中に求めたのだ。
その内、少年は絵の中に、#b#自分の分身を描き加えるようになった。#/b#
海を眺める自分。高台から街を見下ろす自分。友達と遊ぶ自分・・・。
理想の世界に生きる理想の自分は、清潔な体に小綺麗な服を着て、幸せそうに笑っていた。
眩しかった。
・・・
そんな毎日が続いたある日、少年は今までに描いた絵を見返してみた。
すると、なぜか奇妙な感覚に陥った。ハラワタが煮えくり返るような、奇妙な感覚だった。
気分が悪くなり、思わず洗面所で嘔吐した。
そして、顔を上げて、鏡に映った醜い自分の姿を見て、ようやくその感覚の正体に気づいた。
分身と自分を重ねあわせるには、余りにも容姿に差があり過ぎたのだ。
#b#彼は、絵の中の自分の分身に対して、激しく『嫉妬』していたのだった。#/b#
・・・
それからと言うもの、少年は今まで自分が受けた虐待の数々を思い出しては、
#b#絵の中で似たような拷問を、美しい分身の体に受けさせた。#/b#
少年が新しい絵を描くたび、少年の分身に傷跡が増え、美しい自分は醜くなっていった。
#b#そうすることで、『理想の自分』と『現実の自分』の差を埋めようとしたのである。#/b#
そして、いつしか『理想の自分』と『現実の自分』が同じくらいに醜くなった時、
少年はまた、理想の日常を描き始めることになる。
美しい日常の中に微笑む、現実と同じ醜い自分。アンバランスだが幸せな絵。
皮肉にもそれは、現実の少年が生きる世界とは真逆の、優しい世界だった。
彼はその後、絵描きとなり、一生の殆どをそれらの絵と共に過ごして孤独に逝った。
人々は彼が、絵の世界に旅立ったと信じて疑わなかったという。
#big5#※短い解説↓#/big5#
両親による酷い虐待の影響で、醜い姿になった絵描きの男は、
自分の理想とする世界を絵に描き、自分の分身をその世界に住まわせた。
しかし、絵の中の『美しい自分』と現実の『醜い自分』とのギャップが大きすぎて、
自分の姿を分身に重ね合わせることが出来なくなり、彼はいつしか分身に嫉妬するようになる。
そして、絵の中の自分に、かつて受けた虐待を模した拷問をかけ、
自分と同じ醜い姿にすることで、それらを解決しようとしたのである。
「歌舞伎町の女王」「5ブックマーク」
雑誌記者の私は、いまや歌舞伎町の女王と呼ばれているラテ子にインタビューをした。
多くの人を騙し、踏み台にし、そして寝て、言うなれば倫理や良心を犠牲に成り上がった女だ。
彼女の半生は、期待通り波乱に富んだもので、一応は満足な仕事が出来た。
いや、本音では満足な仕事では無かった。雑誌に掲載する記事としては充分というだけだ。
本当は「一体どうしてこんな女が生まれた(形成された)のか」まで切り込みたかった。
私はただのゴシップ記者で終わりたくない、いつかは人の本質を抉り取る記事を書きたい。
後日譚がある。
この表面的で扇情的な只の及第ゴシップ記事が載った雑誌が既に発売された後の事だ。
私はラテ子と個人的に話す機会を得た。もう記事を書くためにラテ子を知る必要は無い。
しかし私はどうしても知っておくべきだと思った事を尋ねた。両親、特に父親の事だ。
端的にそしてあっさりと彼女は答えた。そうか・・・父親は初めての男だったのか。
彼女の答えを聞いて私の仕事は一歩前に進めた気がする。
どういう事だろう?
多くの人を騙し、踏み台にし、そして寝て、言うなれば倫理や良心を犠牲に成り上がった女だ。
彼女の半生は、期待通り波乱に富んだもので、一応は満足な仕事が出来た。
いや、本音では満足な仕事では無かった。雑誌に掲載する記事としては充分というだけだ。
本当は「一体どうしてこんな女が生まれた(形成された)のか」まで切り込みたかった。
私はただのゴシップ記者で終わりたくない、いつかは人の本質を抉り取る記事を書きたい。
後日譚がある。
この表面的で扇情的な只の及第ゴシップ記事が載った雑誌が既に発売された後の事だ。
私はラテ子と個人的に話す機会を得た。もう記事を書くためにラテ子を知る必要は無い。
しかし私はどうしても知っておくべきだと思った事を尋ねた。両親、特に父親の事だ。
端的にそしてあっさりと彼女は答えた。そうか・・・父親は初めての男だったのか。
彼女の答えを聞いて私の仕事は一歩前に進めた気がする。
どういう事だろう?
17年09月19日 23:25
【ウミガメのスープ】 [立派なうさぎ]
【ウミガメのスープ】 [立派なうさぎ]
解説を見る
雑誌発売後ラテ子から電話が来た。
ラテ 「雑誌見たわ、なかなか良く書けてるじゃないの。記念に田舎の両親にも一冊送っといて頂戴。」
私 「(お前の田舎の住所なんて知らんがな)わかりました。ところでご両親はどちらにお住まいですか?」
ラテ 「住所は〇〇県~、送っといてね。」
私 「あの、宛名は。お父様ご健在でしたらお父様でよろしいですか?お名前をお願いします。」
ラテ 「とうちゃんの名前は、たなかはつお。」
私 「田中は普通の田中ですよね、下のお名前はえっとー」
ラテ 「もぉー、トロいわねえ。 #b#父ちゃんは、初めての男#/b#。初めての男と書いて初男よ。」
これで発送できる、仕事が一歩進んだ。
--FA--
父の名前が漢字で書くと初男。
ラテ 「雑誌見たわ、なかなか良く書けてるじゃないの。記念に田舎の両親にも一冊送っといて頂戴。」
私 「(お前の田舎の住所なんて知らんがな)わかりました。ところでご両親はどちらにお住まいですか?」
ラテ 「住所は〇〇県~、送っといてね。」
私 「あの、宛名は。お父様ご健在でしたらお父様でよろしいですか?お名前をお願いします。」
ラテ 「とうちゃんの名前は、たなかはつお。」
私 「田中は普通の田中ですよね、下のお名前はえっとー」
ラテ 「もぉー、トロいわねえ。 #b#父ちゃんは、初めての男#/b#。初めての男と書いて初男よ。」
これで発送できる、仕事が一歩進んだ。
--FA--
父の名前が漢字で書くと初男。
「うるさくて心停止」「5ブックマーク」
朝いつも寝坊してしまうおっちょこちょいなカメオは、Amaz○nで目覚まし機能付きの時計を購入しました。
届いた目覚まし時計はレビュー通りの大音量で、これが鳴っていたらカメオも寝てはいられないはずです。
ですが、カメオは一度その音を聞くとすぐに止めてしまい、それから目覚まし機能を使うことはありませんでした。
なぜ?
(初出題です。お手柔らかにお願いします…。)
届いた目覚まし時計はレビュー通りの大音量で、これが鳴っていたらカメオも寝てはいられないはずです。
ですが、カメオは一度その音を聞くとすぐに止めてしまい、それから目覚まし機能を使うことはありませんでした。
なぜ?
(初出題です。お手柔らかにお願いします…。)
17年04月17日 20:47
【ウミガメのスープ】 [Kitkat]
【ウミガメのスープ】 [Kitkat]
解説を見る
目覚まし音ではなく、針の音が無駄にカッチンカッチンうるさい目覚まし時計だったからです。
「音がすごくうるさい」
★☆☆☆☆
針の音がうるさすぎます。内部のネジ?の音もすごいです。
目覚まし機能もありますが、それ以前に針の音で眠れないと思います。
こんなもの使えません。
星一つ付けるのも惜しいです。
おっちょこちょいなカメオは、レビューをよく読まずに買ってしまったのです。
電池を入れた瞬間響き渡る機械音にカメオは仰天。
音を止めるためにカメオはすぐに電池を抜き、押し入れにしまいこんでしまいました。
当然、目覚まし機能を使う時は訪れなかったということです。
「音がすごくうるさい」
★☆☆☆☆
針の音がうるさすぎます。内部のネジ?の音もすごいです。
目覚まし機能もありますが、それ以前に針の音で眠れないと思います。
こんなもの使えません。
星一つ付けるのも惜しいです。
おっちょこちょいなカメオは、レビューをよく読まずに買ってしまったのです。
電池を入れた瞬間響き渡る機械音にカメオは仰天。
音を止めるためにカメオはすぐに電池を抜き、押し入れにしまいこんでしまいました。
当然、目覚まし機能を使う時は訪れなかったということです。
「No9 「アルフレッド•ノーマン」」「5ブックマーク」
面倒くさがりやのアルフレッド•ノーマンを黙らせて下さい。
16年09月19日 21:41
【新・形式】 [Ailis]
【新・形式】 [Ailis]
解説を見る
アルフレッド•ノーマンは同じ質問が並んでいるのを見ると、また同じ回答を打ち直すのが嫌なので少し短い回答にして打ち直します。
よって、彼が回答できないような文字数になるまで同じ質問を繰り返せばよいのです。
ちなみに彼は電子物理学のエキスパートを自称するプログラムで、自分には意志があると言います。
彼は電子機器がネットにつながっていれば、自由に別の端末に移動できるようです。
このときなにも言えないようにすると、いたたまれなくなって別の端末に逃げて行きます。
ちなみに、回答はいちいち手で書いているようです。
No9について、科学者より
ps.黙らせてくれと言ったが、みんなやりすぎだよ。おかげで私の腹筋が…………
よって、彼が回答できないような文字数になるまで同じ質問を繰り返せばよいのです。
ちなみに彼は電子物理学のエキスパートを自称するプログラムで、自分には意志があると言います。
彼は電子機器がネットにつながっていれば、自由に別の端末に移動できるようです。
このときなにも言えないようにすると、いたたまれなくなって別の端末に逃げて行きます。
ちなみに、回答はいちいち手で書いているようです。
No9について、科学者より
ps.黙らせてくれと言ったが、みんなやりすぎだよ。おかげで私の腹筋が…………
「史上最高の投手」「5ブックマーク」
ある一人の投手がいた。彼は人々から #b#史上最高の投手 #/b#と言われ。
そしてそれに恥じぬ野球の実力と才能を発揮していた。
彼が登板するとファンの人間からは大歓声を受けるが他の者からはブーイングが起こる。
この前は一人の人間にも打たれずに試合終了まで投げ切りブーイングされ
またその前は打者一人に投げ終わった時点でブーイングされ投手を替えろコールが起こった。
それだけならいいが首脳陣はソレを真に受け投手を交代させたこともあり、投手は悩んでいた。
状況に耐えきれなくなった彼がその若さで#b#引退 #/b#を宣言すると
彼の才能を知るファンは残念がり、それ以外の者は喜んだ。
だが残念がったファンを含め彼を引き留めようとした者は#b#誰もいなかった #/b#という。
なぜファンは史上最高の才能と実力の持ち主をみすみす辞めさせてしまう事に抗わなかったのだろう?
そしてそれに恥じぬ野球の実力と才能を発揮していた。
彼が登板するとファンの人間からは大歓声を受けるが他の者からはブーイングが起こる。
この前は一人の人間にも打たれずに試合終了まで投げ切りブーイングされ
またその前は打者一人に投げ終わった時点でブーイングされ投手を替えろコールが起こった。
それだけならいいが首脳陣はソレを真に受け投手を交代させたこともあり、投手は悩んでいた。
状況に耐えきれなくなった彼がその若さで#b#引退 #/b#を宣言すると
彼の才能を知るファンは残念がり、それ以外の者は喜んだ。
だが残念がったファンを含め彼を引き留めようとした者は#b#誰もいなかった #/b#という。
なぜファンは史上最高の才能と実力の持ち主をみすみす辞めさせてしまう事に抗わなかったのだろう?
13年04月25日 18:24
【ウミガメのスープ】 [ゴルム]
【ウミガメのスープ】 [ゴルム]

才能がありすぎるのも辛いよね、早すぎる引退の謎を追え!
解説を見る
ここはとある未来の国。
未来になっても野球は盛んだ。
ただ現在と違って、プレーヤーに純粋な人間はほとんど居ず
宇宙人とか、アンドロイドの様な改造人間、DNA操作した強化人間、獣人などの
トンデモ選手が主力の一大エンターテイメントとしてプロ野球は成り立っていた。
そんなプロの世界にも「出場しているメンバーの中には常時純粋な人間が一名以上居ないといけない」
と言うルールがあった。
純人間の人権保護団体の圧力や、ファンの純人間でどこまでやれるか見たいという声などに応えるため
50年前にそのルールが作られ適応されてから、存外好評でここまで続いている。
さて、件の投手は純人間の中では人類史上最高の投手であった。
MAX170㎞/h台の速球に多彩でキレのある変化球、精密なコントロール
球の出どころが見えにくく、何を投げる時でも同じように見えるフォームと
現代の打者が対戦したらとてもじゃないが打てなかったであろう。
しかしこの国のリーグの中では一番のヘボピーだったのだ。
純人間ロマン主義者の一部の者からは人気があったが
チームの純粋なファンからは「投手と言う重要なポジションに純人間を使うなんてとんでもない」
「監督の贔屓がひどすぎる」「勝てる試合を何個落としているのだ」「人類ファン向けの客寄せパンダ」
などの厳しい声が噴出していた。
一度投手を完投させた時などは、相手チームの人間にだけはアウトをとれたが
それ以外には打たれまくって、一回終わるのに打者27人ペースで投げていた。
(普通そんなペースで完投できないだろうが彼はスタミナも人類史上最高だったのだ)
そのふざけた試合がキッカケで更に非難は湧き上がる事となった。
人間相手の時はブーイングも無かったが相手が超人達になると容赦ない替えろコールを
チームのファンから浴びた。
覚悟して入った世界だったが、投手は挫折してしまった。
ファンもやはり無理だったかとあきらめ、無理に彼を引き留めなかったのだ。
未来になっても野球は盛んだ。
ただ現在と違って、プレーヤーに純粋な人間はほとんど居ず
宇宙人とか、アンドロイドの様な改造人間、DNA操作した強化人間、獣人などの
トンデモ選手が主力の一大エンターテイメントとしてプロ野球は成り立っていた。
そんなプロの世界にも「出場しているメンバーの中には常時純粋な人間が一名以上居ないといけない」
と言うルールがあった。
純人間の人権保護団体の圧力や、ファンの純人間でどこまでやれるか見たいという声などに応えるため
50年前にそのルールが作られ適応されてから、存外好評でここまで続いている。
さて、件の投手は純人間の中では人類史上最高の投手であった。
MAX170㎞/h台の速球に多彩でキレのある変化球、精密なコントロール
球の出どころが見えにくく、何を投げる時でも同じように見えるフォームと
現代の打者が対戦したらとてもじゃないが打てなかったであろう。
しかしこの国のリーグの中では一番のヘボピーだったのだ。
純人間ロマン主義者の一部の者からは人気があったが
チームの純粋なファンからは「投手と言う重要なポジションに純人間を使うなんてとんでもない」
「監督の贔屓がひどすぎる」「勝てる試合を何個落としているのだ」「人類ファン向けの客寄せパンダ」
などの厳しい声が噴出していた。
一度投手を完投させた時などは、相手チームの人間にだけはアウトをとれたが
それ以外には打たれまくって、一回終わるのに打者27人ペースで投げていた。
(普通そんなペースで完投できないだろうが彼はスタミナも人類史上最高だったのだ)
そのふざけた試合がキッカケで更に非難は湧き上がる事となった。
人間相手の時はブーイングも無かったが相手が超人達になると容赦ない替えろコールを
チームのファンから浴びた。
覚悟して入った世界だったが、投手は挫折してしまった。
ファンもやはり無理だったかとあきらめ、無理に彼を引き留めなかったのだ。