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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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至高のノート「1ブックマーク」
僕は昨日学校を休んでしまい、友達にノートを借りてそれを写すことになった。
該当するページを開く。すると僕は驚いたが、ページをめくると「そういうことか」と少し落胆した。
何故?
16年06月01日 19:14
【ウミガメのスープ】 [相須 楽斗]



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借りたのは数学のノートである。
僕が該当するページを開くと、綺麗な正円がいくつも書かれていた。今時コンパスをマメに使うとも考えられないので、僕は素直に友達の技術に感心した。
しかし、ページをめくると、藁半紙のプリントが挟んであるではないか。プリントには円の図があり、その円は当然正円である。あーこれを写したのか、と僕は勝手に落胆した。
虹の麓、山の貴方「1ブックマーク」
最近ウミコがフェンスの内側から景色をながめていると、
見知らぬ男がやってくるようになった。
カメオというらしい。

数ヶ月後、
ウミコがフェンスの外側へ行くと、カメオは死んでしまった。

いったいなぜ?
状況を補完しご説明ください。
17年06月06日 21:51
【ウミガメのスープ】 [うえすぎ]

虹色スープ




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窓から見える代わり映えしない景色に一人の人物が加わったーー




「あんた何してんの?」

自分一人だけだと思っていた空間に男の声が聞こえたものだから、
ウミコは仰天してバッと振り返った。
そこにはジャージを着た同い年くらいの男がいた。
訝しげな顔をしてこちらに近づいてくるので、ウミコはフェンスを握りしめた。

「け、景色を見てたんです」
「はぁ? わざわざマンションの屋上で? こんな家ばっかで病院くらいしか
目につくとこがないのに?」
「い、いいじゃないですか。……高いところにいると冷静になるんです」

俯いてぼそぼそと答えるウミコに男はふーんとだけ返した。




それから男ーーカメオはウミコが屋上にいると必ずやって来るようになった。
なぜこんなにタイミングよく現れるのだろうと疑問に思っていると、
「部屋から見えるんだよ」とだけ答えた。
どうやらご近所だったらしい。
カメオが来たからといって状況に大きな変化はない。
少しの時間、同じように景色を眺めて、言葉を交わし、別れる。
そんな日々が続くと、ウミコが屋上に行く目的が「自分を冷静にさせるため」を追うように
「カメオに会うため」が少しずつ大きくなっていた。




それから数ヶ月後のある日のこと。
カメオは屋上に人影が見えたので病室を出た。
いつも通り人目を気にしつつ病院の外へ向かう。マンションは住宅を数軒挟んだすぐそこ
だしウミコと会う時間はそう長いものではないので外出許可をとらずとも誤魔化しがきく。
幸運なことに検診などと被らない時間帯にやって来てくれるのでカメオも動きやすかった。

ーーあいつまさか自殺するつもりじゃないだろうな。

屋上でフェンスに手をかけその向こうを見つめるウミコを初めて見つけたときそう思った。
対面して覇気のないその顔を見て、少なくともその考えを持っていることを確信した。
見えるとこですんなよな。
カメオは監視も兼ねてウミコに会いに行くことにした。どうせ暇なのだ。
それに病院以外で誰かと話すのなんて久しぶりのことだったから、実はウミコの存在に
感謝していた。

今日は何を話そうと考えながら、病院から抜け出してからもう一度屋上に目をやりーー
血の気が引いた。

ウミコがフェンスに足を掛けていたのだ。




もう駄目だ。
もう無理だ。
痛い、苦しい、楽になりたい。

いつだってフェンス越しの景色は私を諭してくれた。
ーー怖いだろう
ーー飛び降りれないだろう
私にはできっこないのだと教えてくれる。
私がまだ生きたいのだと気づかせてくれる。

フェンスの向こう側に立ち、両手でフェンスを握り体を前に傾ける。
恐怖はあった。
しかしそれを上回る私の意志もあった。

ぼたぼたと涙が溢れていく。
水気を帯びた視界はどこか輝いてすらいた。
私を諭す声は聞こえない。
もうかける言葉がない。

だけど体がそれ以上先へ行くことはなかった。

誰かが私の腕を痛いくらい強く掴んだから。




自分の体のことなんて頭になかった。

「なに、を、やってんだ!!」

フェンスを掴むウミコの腕を掴み、もたつく彼女を無視して内側に引き戻した。
まだ状況が掴めてないのか呆然とした顔をするウミコに苛立ちが頂点に達し、痛む心臓を
押さえて怒鳴りつけた。

ふざけんな、何考えてんだ。
お前はいちいち溜め込みすぎなんだよ、ちょっとでいいから俺に話せバカ。
余計なお世話とか言うなよ、不謹慎だけど死ぬってのは案外簡単にできる。
でもその前に、何か他の方法を探してみろ。
相談とか、逃げるとか。
迷惑かかるとか考えんなよ。
こうやって死ぬのも何かしら迷惑かけるんだ。
色々やったって大したことねぇよ。

カメオが言いたいことを言っているあいだ、ウミコはぼたぼたと涙を零し続けていた。
彼女がここで涙を流すのは初めてのことだった。
カメオの苛立ちも急速に収まり、今はただ安堵の気持ちだけが残った。

「まあ、とりあえず、間に合っで、よがっだ……」

ぜぇぜぇと呼吸が荒くなっていく。
カメオの言葉に自分が短絡的な思考に陥っていたこと、こうやって自分を止めてくれた
彼の存在の大きさを知ったウミコは、その時ようやく違和感に気づいた。
なにか、おかしい。
下を向いたまま呼吸を荒げるカメオに、大丈夫かと声をかけたと同時に、
カメオの体は横へ崩れ落ちた。




声が反響している。
カメオは朧げな意識のなかで無意識にその声に答えていた。
大丈夫、そこの病院、ポケットの携帯で繋がる。
視界が明滅していて、まるで現実でないかのようだった。

誰かの泣き声が聞こえる。
身体が地面から離れ、揺れる。

大丈夫、気にすんな。

それは言葉にならないまま、僅かな吐息となって口から零れた。
身体から緩やかに力が抜け、意識が闇に飲まれていく。

笑ってほしい。
またいっしょに話したい。

心臓が止まるその瞬間まで、カメオはただそれだけを願っていた。


X

「虹の麓には幸せがあるんだって」

雨上がりの青い街の向こうに薄っすらと虹が架かっているのを見て、
ウミコはどこで聞いたかは忘れてしまった話を思い出した。
遠くの山と街を繋ぐようにアーチを描く虹は、
雨雲が切れるにつれその鮮やかさを増していっている。

「あぁ〜、らしいな」
「自分からは見えないけど、見る人にとっては自分が虹の麓にいるから、
実は幸せはすぐそこにあるってことなんだって」
「ふーん」

興味がなさそうな声にチラッとその横顔を伺う。
あんまりこういうの好きじゃなかったかな。
口にしなければよかったと後悔していると、
「そういえば」と今度はカメオが何かを思い出したようだった。

「虹じゃないけど、誰かの詩に山の向こうに幸せがあるって言うのがあったな。
山の向こうに幸せがあると聞いたから行ってみたけど、
何もないから涙を流し帰ってくる。
すると他の人はそのさらに向こうに幸せがあると言う……みたいな」
「うーん、何かで読んだことがあるような……」
「物理的に移動することじゃないんだろうな。虹も、山も。
今の自分が思い描く幸せは、今の自分では手に入らない。
どうやったら虹の麓に行けるだろうって考えたり、
人生だとか立ちはだかる困難だとか、そんな山を乗り越えて今の自分より先に進むことで、
自分にとっての幸せが見つかるってことなのかも……」
「……カメオくんって、」
「なんだよ」
「こういう話、好きなんだね」
「悪いかよ」

ううん、嬉しいの。
いつしか雨雲は消え、太陽が眩しいくらい街を輝かせていた。

嬉しい。
もう少し、もう少しだけ、頑張ってみたい。



【要約解説】
ウミコと打ち解けていくこと数ヶ月。
ある日ウミコがフェンスの外側へ行こうとする姿を見てしまったカメオは、慌てて全力疾
走で駆けつける。
間一髪ウミコを止めることはできたが、重い心臓病を患うカメオは激しい運動により心臓
発作が起きてしまい、そのまま心臓が止まってしまった。

カメオがそのまま亡くなってしまうか、それとも息を吹き返し
ウミコと再会を果たすかは皆さまの心のなかで。
桜の中に微笑む君は「1ブックマーク」
カメオは、満開の桜の下でとてもうれしそうに笑うカメコを見てとても悲しくなった。

一体なぜ?
17年04月18日 23:55
【ウミガメのスープ】 [チリー]



解説を見る
カメコにはウミオという恋人がいた。
それを知っていても諦めきれずにカメコを想い続けていたが、ある日カメオは偶然、
「カメコが桜の木に囲まれながら、見たことも無いような笑顔でカメラへ視線を向けている」写真を見た。

あぁ、カメコの目線の先にはきっと写真を撮ろうとしていたウミオがいて、
カメコはそんなウミオを愛している、だから彼女はこんなにも嬉しそうに笑っている。
きっと僕はこんな笑顔を自分の手で見る事は叶わないのだろう。

と2人の間に自身が入り込む余地など無いと悟ったカメオはとても悲しくなったという。



問題の肝としては「愛している人にしか見せないであろう表情を見てしまった」ですので
写真じゃなくても不自然でない状況ならどこから見ても正解となりました。
まぁ実際にその場に居合わせるよりは写真を偶然見てしまった、の方がまだ成立させやすいですからね。

(ごくまれにですが物理的な意味では無く「撮った人の顔が見える(存在を強く認識させられる)」写真があるので、そういう視点、物事の捉え方はとても面白いな、と思い解説にはカメラを入れさせていただきました。なんというか、母親の手料理を食べた時に母親の顔が浮かぶアレです)
「ターゲット… 」「1ブックマーク」
ポチッ。 「あれ?壊れてるのかしら。」

彼女は独り言が多い。 おかげで私はターゲットを特定することができた。

「…こっちのほうも調子悪いみたい。もう、仕方ないなぁ…」


フフフ… クックック… ハーッハッハッハ! …計画通り! 

おかげで私は、目的のモノを手に入れることができた。

しかし、そのせいで私は、狭い所に閉じ込められることになった

どういうことだろう?
13年08月03日 20:18
【ウミガメのスープ】 [yan]

録、音!!




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※ #big5#この解説には、少しだけ、きちゃない表現が含まれています#/b#


ウミガメ社のOL、シルコはトイレ休憩中。 個室に入り、≪音姫≫のスイッチを押す。
ポチッ。 …しかし、音は鳴らない。  「あれ?壊れてるのかしら。」

≪音姫≫とは、主に女性が用を足す音を隠すため、録音された流水音を鳴らす装置だ。
これがないトイレだと、音を隠すために本物の水を流すため、水を無駄遣いしてしまう。

節水が大切なことはシルコもわかってはいるが、背に腹は代えられない。
レバーを引いて、水を流しっぱなしにしてみたが… …チョロチョロとしか流れない。

「…こっちのほうも調子悪いみたい。もう、仕方ないなぁ…」
今のところ、トイレに入ったのは自分だけだ。さっさと済ませてしまおう…


そして、夜。
同じウミガメ社の従業員、カメオは、女子トイレから「あるもの」を持ち出した。

それは、ICレコーダーを利用した、録音装置だった。
彼は、トイレの≪音姫≫のスイッチを押すと、音が録音されるように細工していたのだ。

彼女は独り言が多い。 そして、使うのはいつも、3番目の個室だ。 
おかげで私は、ターゲットである彼女を特定することができた。

でなければ、録音された「音」が、誰のものか分からないだろう?

『あれ?壊れてるのかしら。』
『…こっちのほうも調子悪いみたい。もう、仕方ないなぁ…』

もちろん、「音」がクリアに録音できるよう、≪音姫≫の機能は外し、水も少ししか流れないよう細工してある。
彼女がいつも使う個室の位置を把握し、≪音姫≫のスイッチと連動で録音される仕組み…完ぺきである。

そうして私は、バッチリとターゲットを#red#ロックオン#/red#し、#red#おトイレ#/red#の音を#red#音入れ(=録音)#/red#し、
目的の音を#red#ゲット#/red#したわけである…!


…しかし。 実は、装置を仕掛けるときに、誰かに見られていたらしい。
ただ、顔は分からず、誰か特定はできなかったようだ。 

そこで、新たに隠しカメラが仕掛けられており…
再度、装置を細工しようとトイレに入ったところを、現行犯で逮捕されてしまった…
美しくない数列「1ブックマーク」
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上の数字をみて絶望する、山の中で釣竿を一本だけ持った男。
彼が絶望している原因の一端は直前まで昼寝をしていたことにもあるというのだが、一体どういうことだろう?
17年05月23日 21:16
【ウミガメのスープ】 [明日原]



解説を見る
久々の休日。
男は久し振りに趣味の釣りをすることにした。
少し遠くまで足を伸ばしてみることにする。どうせなら殆んど誰も行ったことのない秘境がいい。

目当ての釣り場を見つけた男。そこは彼の望んだ通りにまさしく秘境、山のなかであった。
男は、最寄りのバス停まではバスで行き、そこからは徒歩で釣り場まで行くことにした。あまりに山の中であるので車が入れないためである。

幸運にも最寄りのバス停まで一本で行ける便を見付け、早速バスに乗り込んだ男。釣りに備えて眠ってしまった。
しかし、男は釣りを楽しみにするあまり、釣竿以外のすべての荷物を家に忘れてしまっていた。(バスに乗れたので財布はあるものとする)
男は気がつく前に眠ってしまったのだが。

バス停に着いて起きた男は荷物を忘れたことに漸く気づく。慌ててバスに乗って帰ろうとバス停の時刻表を確認したが、男は昼寝をしていたのである。

つまり、現在は昼頃。
「昼」と呼ばれる時間帯に走るバスが一本であり、男はそれにのって来たので帰るバスはない。

男は帰るバスが明日まで無いことに絶望した。

<要約>
時刻表を見たら帰るバスが無かった