「幸福のための大出世」「2ブックマーク」
とある会社で、少し不思議なことがあった。
ここ最近、勤続年数がそこそこ長い社員たちが、社長に度々呼び出されるようになった。
呼び出された人は会社上層部ではないというくらいで、支店も、肩書きも、年齢性別もバラバラ。そこでかららは怒られていたわけでも、重要な仕事を任されたわけでもなく、仕事の話から世間話まで、ただ話をしただけだという。
しばらくすると、あまり噂にはされなかったが、その中のひとりの男が社長の秘書に抜擢された。その男は真面目ではあるが、特別有能という訳でもない平社員のミズヒラ。大変な大出世をしたといえよう。
さて、この一連の出来事を引き起こすもととなった「ひとつの思惑」とはどんなものだろう。
(SF要素はなしとします。)
ここ最近、勤続年数がそこそこ長い社員たちが、社長に度々呼び出されるようになった。
呼び出された人は会社上層部ではないというくらいで、支店も、肩書きも、年齢性別もバラバラ。そこでかららは怒られていたわけでも、重要な仕事を任されたわけでもなく、仕事の話から世間話まで、ただ話をしただけだという。
しばらくすると、あまり噂にはされなかったが、その中のひとりの男が社長の秘書に抜擢された。その男は真面目ではあるが、特別有能という訳でもない平社員のミズヒラ。大変な大出世をしたといえよう。
さて、この一連の出来事を引き起こすもととなった「ひとつの思惑」とはどんなものだろう。
(SF要素はなしとします。)
13年03月04日 13:28
【ウミガメのスープ】 [山本四本線]
【ウミガメのスープ】 [山本四本線]
お付き合いありがとうございました!自分が一番楽しんでました!
解説を見る
殺してください
こんな頼みをされたのは初めてだった。
私は、ちょうど学生の頃かな、とても気分が沈んだ時期があったんだ。何をするにもうまくい
かなくて、何をしたらいいか分からずにいた。きっかけは今となっては覚えていないけれど、き
っと学業のことだと思います。
「待ってください。社長。いくら事情を話して頂いても、その・・・。」
「聞き苦しいのはわかっています。ですが、愚痴を聞くくらいの感覚で聞いてはいただけません
か。」
僕はつい先日、いま目の前にいる社長から直々に秘書(というか付き人のような)に任命さ
れ、不思議ではあるがまたとない話に舞い上がっていた。そんな折、こんな突飛な話をされ
たのだ。当然この状況は訳がわからないのだ。
社長の態度は丁寧だった。しかし、要求こそはこの上なく乱暴だ。
唖然としている僕をよそに話が続けられた。
暫く塞ぎ込むうち、思い出したんです。もっと若い頃、幼い頃、「もう消えてしまいたい」と思っ
たときにたどり着いたひとつの考えを。
『今死んでしまってつまらなくはないか?だって今は不幸で気分は最悪だ。なぜそんな瞬
間を最期に感じなければない?
・・・だとしたら、いつか来る、最高で幸せな瞬間で死のう。それを最後にしよう。』
こんな考えが、しっくりきたんです。ただ、臆病だったからでしょう。
そうして私は今まで生きたんです。
最高な死を目標にした、新しい世界ができたようでした。そこでいつの間にか知識も経験も
増えていった。
そして今の私の環境は申し分のないものです。
仕事も充実している。収入も十分ある。家族にも不満はない。幸せなんです。
この続きは話そうとしなかった。
「悪いとは思いましたが、アナタについて調べさせてもらいました。天涯孤独。身寄りはなく、
付き合いがいいという訳でもない。口外されては困りますから、あなたには秘書として働いて、
生活してもらうことにします。もちろん『その後』の生活を保証するくらい造作もありませんから安心してください。」
この臆病な狂人のことだ。準備は万全なんだろう。と、僕は悟ったのだった。
***
はじめての出題でわかりにくい文章やら至らない点やらが多々あったかと思いましたが、皆さんのご参加および、こんな長
文に最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございます。
ついでに感想とか、こうしたほうがいいよ!とか言ってもらえると嬉しいです(*´ω`*)
そして『社長の思惑』の顛末は、また別の物語。
またお会いしましょう。
こんな頼みをされたのは初めてだった。
私は、ちょうど学生の頃かな、とても気分が沈んだ時期があったんだ。何をするにもうまくい
かなくて、何をしたらいいか分からずにいた。きっかけは今となっては覚えていないけれど、き
っと学業のことだと思います。
「待ってください。社長。いくら事情を話して頂いても、その・・・。」
「聞き苦しいのはわかっています。ですが、愚痴を聞くくらいの感覚で聞いてはいただけません
か。」
僕はつい先日、いま目の前にいる社長から直々に秘書(というか付き人のような)に任命さ
れ、不思議ではあるがまたとない話に舞い上がっていた。そんな折、こんな突飛な話をされ
たのだ。当然この状況は訳がわからないのだ。
社長の態度は丁寧だった。しかし、要求こそはこの上なく乱暴だ。
唖然としている僕をよそに話が続けられた。
暫く塞ぎ込むうち、思い出したんです。もっと若い頃、幼い頃、「もう消えてしまいたい」と思っ
たときにたどり着いたひとつの考えを。
『今死んでしまってつまらなくはないか?だって今は不幸で気分は最悪だ。なぜそんな瞬
間を最期に感じなければない?
・・・だとしたら、いつか来る、最高で幸せな瞬間で死のう。それを最後にしよう。』
こんな考えが、しっくりきたんです。ただ、臆病だったからでしょう。
そうして私は今まで生きたんです。
最高な死を目標にした、新しい世界ができたようでした。そこでいつの間にか知識も経験も
増えていった。
そして今の私の環境は申し分のないものです。
仕事も充実している。収入も十分ある。家族にも不満はない。幸せなんです。
この続きは話そうとしなかった。
「悪いとは思いましたが、アナタについて調べさせてもらいました。天涯孤独。身寄りはなく、
付き合いがいいという訳でもない。口外されては困りますから、あなたには秘書として働いて、
生活してもらうことにします。もちろん『その後』の生活を保証するくらい造作もありませんから安心してください。」
この臆病な狂人のことだ。準備は万全なんだろう。と、僕は悟ったのだった。
***
はじめての出題でわかりにくい文章やら至らない点やらが多々あったかと思いましたが、皆さんのご参加および、こんな長
文に最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございます。
ついでに感想とか、こうしたほうがいいよ!とか言ってもらえると嬉しいです(*´ω`*)
そして『社長の思惑』の顛末は、また別の物語。
またお会いしましょう。
「遠い昔に抱いた夢は、今」「2ブックマーク」
男には長年抱いていた夢があった。夢のために色々と努力や挑戦を続けていたが、それらは中々実を結ばなかった。
ある時その夢はついに叶い、男は涙を流した。
夢を叶えた男の姿を、称賛する者は誰も居なかった。
状況を補完して下さい。
ある時その夢はついに叶い、男は涙を流した。
夢を叶えた男の姿を、称賛する者は誰も居なかった。
状況を補完して下さい。
16年03月25日 23:19
【ウミガメのスープ】 [フィニティ]
【ウミガメのスープ】 [フィニティ]
血の味わいがしそう 25杯目
解説を見る
男の夢はシンプルなものだった。
『テレビで全国放送されるくらい、有名な人間になりたい!』
そのために有名なミュージシャンになれたら、とギターを買って練習してみたり、俳優になれないだろうかと養成所に通ってみたり。
はたまた漫画家として一旗あげるかといくつも漫画を描き上げてみたり、発明家ならどうだ、とガラクタなんだか製品なんだかよくわからない物を作り上げたりと、
有名人になるためのチャレンジは様々行ったが1つも成功を収めることは無かった。
気が付けば、ろくに職歴も金の貯えも無いまま、中年と呼ばれるような年齢になってしまい、もはや親すら男の夢を応援してはくれず、
男はかつての夢に向かって邁進する活力を、希望を、失いきっていた。
欝々とした気持ちで車を走らせていた男。運転中にも関わらずその注意力は非常に散漫であった。
そう―――#red#自分が今何処を走り、周りに何があるのかすらもろくに気付かぬほどに。#/red#
その日。
#red#人通りの多い交差点をノーブレーキで車が突っ込み、多数の死傷者を出す傷ましい大事故が発生した。#/red#
凄惨な事故現場の様子や現行犯で連行されていった男の姿は各局のニュース番組が速報で大きく取り上げ、男の顔と名前は全国の多くの人が知るところとなった。
夢は、確かに叶った。しかし、男の望まぬ形で。
こんなはずじゃ、無かったのに。言葉にはし尽せないいくつもの激情の中で、男は泣いた。
沢山の人々を傷つけた犯人に正の感情を向ける者など、居るはずもなかった。
『テレビで全国放送されるくらい、有名な人間になりたい!』
そのために有名なミュージシャンになれたら、とギターを買って練習してみたり、俳優になれないだろうかと養成所に通ってみたり。
はたまた漫画家として一旗あげるかといくつも漫画を描き上げてみたり、発明家ならどうだ、とガラクタなんだか製品なんだかよくわからない物を作り上げたりと、
有名人になるためのチャレンジは様々行ったが1つも成功を収めることは無かった。
気が付けば、ろくに職歴も金の貯えも無いまま、中年と呼ばれるような年齢になってしまい、もはや親すら男の夢を応援してはくれず、
男はかつての夢に向かって邁進する活力を、希望を、失いきっていた。
欝々とした気持ちで車を走らせていた男。運転中にも関わらずその注意力は非常に散漫であった。
そう―――#red#自分が今何処を走り、周りに何があるのかすらもろくに気付かぬほどに。#/red#
その日。
#red#人通りの多い交差点をノーブレーキで車が突っ込み、多数の死傷者を出す傷ましい大事故が発生した。#/red#
凄惨な事故現場の様子や現行犯で連行されていった男の姿は各局のニュース番組が速報で大きく取り上げ、男の顔と名前は全国の多くの人が知るところとなった。
夢は、確かに叶った。しかし、男の望まぬ形で。
こんなはずじゃ、無かったのに。言葉にはし尽せないいくつもの激情の中で、男は泣いた。
沢山の人々を傷つけた犯人に正の感情を向ける者など、居るはずもなかった。
「都道府県の扉2」「2ブックマーク」
この地図はあるランキングのベスト10を表している。
そのランキングとは何か?
ルール
検索は禁止とします。
3人正解で解説出します。
そのランキングとは何か?
ルール
検索は禁止とします。
3人正解で解説出します。
17年08月27日 19:14
【20の扉】 [びーんず]
【20の扉】 [びーんず]
闇スープをやってみたかった
解説を見る
都道府県名の名字人数ランキング
1位 山口さん
2位 石川さん
3位 宮崎さん
4位 千葉さん
5位 福島さん
6位 福井さん
7位 宮城さん
8位 長野さん
9位 福岡さん
10位 秋田さん
1位 山口さん
2位 石川さん
3位 宮崎さん
4位 千葉さん
5位 福島さん
6位 福井さん
7位 宮城さん
8位 長野さん
9位 福岡さん
10位 秋田さん
「停電かしら…?」「2ブックマーク」
女は残業を終えクタクタになり帰宅した。
部屋の明かりを点けようとスイッチを押したが電気が点かない。
しばらく考え込んでなぜ電気が点かないか
ようやく納得した女は裸足で家を飛び出し、
その日帰宅することはなかった。
一体何故だろう?
部屋の明かりを点けようとスイッチを押したが電気が点かない。
しばらく考え込んでなぜ電気が点かないか
ようやく納得した女は裸足で家を飛び出し、
その日帰宅することはなかった。
一体何故だろう?
13年10月23日 18:59
【ウミガメのスープ】 [那由唄]
【ウミガメのスープ】 [那由唄]
水上さんにSPをして頂きました!本当にありがとうございます!
解説を見る
女の部屋の電気は、部屋の入り口に付いている主電源のスイッチと
照明器具本体に付いている電気紐の2つで電源のON/OFFが出来るようになっている。
だが、当然主電源の方がOFFになっている場合電気紐の方は機能しない。
女は普段から少しでも電気代を節約しようと電気紐の方は全く使わずに、主電源でのみ電気のON/OFFを行っていた。
その日もいつものように帰宅し、主電源のスイッチを押したのだが、電気が点かない。
つまり、何者かが主電源のスイッチで電気を1度点けた上、電気紐でのみ消灯している状態だったのだ。
そのことに気づいた女はもしかしたらまだ何者かが潜んでいるかもしれない家から裸足で飛び出したのである。
家には誰も潜んでなど無いかもしれないが、後日知人と共に様子を見に行ってもらうにしろ警察に連絡するにしろ、危険かもしれない自宅で一夜を明かす勇気は女にはなかった。
照明器具本体に付いている電気紐の2つで電源のON/OFFが出来るようになっている。
だが、当然主電源の方がOFFになっている場合電気紐の方は機能しない。
女は普段から少しでも電気代を節約しようと電気紐の方は全く使わずに、主電源でのみ電気のON/OFFを行っていた。
その日もいつものように帰宅し、主電源のスイッチを押したのだが、電気が点かない。
つまり、何者かが主電源のスイッチで電気を1度点けた上、電気紐でのみ消灯している状態だったのだ。
そのことに気づいた女はもしかしたらまだ何者かが潜んでいるかもしれない家から裸足で飛び出したのである。
家には誰も潜んでなど無いかもしれないが、後日知人と共に様子を見に行ってもらうにしろ警察に連絡するにしろ、危険かもしれない自宅で一夜を明かす勇気は女にはなかった。
「転移は我にあり!」「2ブックマーク」
大怪盗トルオはアルカーノの街の秘宝『#b#どこでも行けるドア#/b#』を手に入れた。
『どこでも行けるドア』とは名前の通り一人につき一度だけ行きたいところへ瞬時に行ける道具だ。
もちろん出先から戻ってくるまで扉が消えることはない。
トルオはこの道具を使い#b#遠い異国ラテシーン#/b#にあるという『#b#ウミガメのスープ#/b#』を狙う計画を立てた。
『ウミガメのスープ』はラテシーンにある#b#水平博物館#/b#に所蔵されている宝石。
日中は一般開放されており誰でも閲覧可能な水平博物館であるが夜になるとそこは強固な金庫と化す。
外壁は爆弾でも破壊が難しい合金製。出入口は一か所のみでカギは電子制御、朝9時の開館まで開くことはない。
その強固な守り故今まであきらめていた『ウミガメのスープ』だが、『どこでも行けるドア』がある今ならば侵入は容易だ。
博物館内に入ってしまえば夜間は完全施錠されているためトルオの犯行を止められるものはいないはずだ。
アジトで準備をするトルオは顔を隠しあたりが暗くなるのを待った。
けれどもいざ計画を始めると、トルオはあえなく犯行を諦めざるを得なかったという。
#b#なぜ#/b#?
『どこでも行けるドア』とは名前の通り一人につき一度だけ行きたいところへ瞬時に行ける道具だ。
もちろん出先から戻ってくるまで扉が消えることはない。
トルオはこの道具を使い#b#遠い異国ラテシーン#/b#にあるという『#b#ウミガメのスープ#/b#』を狙う計画を立てた。
『ウミガメのスープ』はラテシーンにある#b#水平博物館#/b#に所蔵されている宝石。
日中は一般開放されており誰でも閲覧可能な水平博物館であるが夜になるとそこは強固な金庫と化す。
外壁は爆弾でも破壊が難しい合金製。出入口は一か所のみでカギは電子制御、朝9時の開館まで開くことはない。
その強固な守り故今まであきらめていた『ウミガメのスープ』だが、『どこでも行けるドア』がある今ならば侵入は容易だ。
博物館内に入ってしまえば夜間は完全施錠されているためトルオの犯行を止められるものはいないはずだ。
アジトで準備をするトルオは顔を隠しあたりが暗くなるのを待った。
けれどもいざ計画を始めると、トルオはあえなく犯行を諦めざるを得なかったという。
#b#なぜ#/b#?
17年05月18日 22:25
【ウミガメのスープ】 [滝杉こげお]
【ウミガメのスープ】 [滝杉こげお]
解説を見る
「いざ、水平博物館へ!」
扉を開けると確かにそこは水平博物館だった、が。
「なぜウミガメのスープに人だかりが?」
トルオが見たのは『ウミガメのスープ』を一目見ようと群がる群衆。
途方に暮れたトルオが空を仰ぐとそこには青空が。
「あっ……」
アジトで#b#夜#/b#になるのを待っていたトルオは#b#遠い異国#/b#ラテシーンとの#red#時差#/red#を考慮しておらず、
昼日中、博物館内に侵入してしまったのだ。
「ママ―、あそこに目出し帽をかぶった変な人がいるよ~」
「ダメ、見ちゃいけませんよ」
トルオは何も取らずアジトへと戻っていった。
扉を開けると確かにそこは水平博物館だった、が。
「なぜウミガメのスープに人だかりが?」
トルオが見たのは『ウミガメのスープ』を一目見ようと群がる群衆。
途方に暮れたトルオが空を仰ぐとそこには青空が。
「あっ……」
アジトで#b#夜#/b#になるのを待っていたトルオは#b#遠い異国#/b#ラテシーンとの#red#時差#/red#を考慮しておらず、
昼日中、博物館内に侵入してしまったのだ。
「ママ―、あそこに目出し帽をかぶった変な人がいるよ~」
「ダメ、見ちゃいけませんよ」
トルオは何も取らずアジトへと戻っていった。