動画内など、他所でラテシンの問題を扱う(転載など)際について
ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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満月の夜「2ブックマーク」
絵に描いたような満月の夜。


彼女は彼の手をとって、
ネオン煌めく夜の街を気の向くままに歩いていた。

今日は彼と出会って初めてのクリスマスイブ。
私の彼はとっても照れ屋。だから私が彼をリードする。
今日も今日とてそれは変わらない。

「ほら、見て? 綺麗なお月様……」

空から見下ろす圧倒的な存在に、思わず息を呑む。
私は無意識のうちに、彼の手をきゅっと握っていた。
そして私は、それに気が付いてしまった。
満月の夜の、本当の意味を。
抑えていた感情が、溢れそうになるのを止められなかった。

「そうか……そうだったんだ……」

我慢ができずに、涙が頬を伝う。
ひどく乱れた息を整えて、彼女は小さく呟いた。

「泣かないって決めていたのに……」

彼女はどうして涙した?
状況を説明せよ。


過去に出題した問題ですが、リハビリも兼ねて……。
よろしくお願いいたします!
15年09月06日 18:53
【ウミガメのスープ】 [liberatio]



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彼は風景画を得意とする世に名の知れた画家だった。

ある日のこと、彼女は彼に言った。
「ねえ、どうしてアナタは人物画を描かないの?」

彼は彼女に言った。
「そうだね。僕が見ている君の横顔は、きっと他の誰が見るより綺麗なんだよ。
だから僕は風景画に拘っているわけじゃなくて、人物画が苦手なだけ。
きっと僕が人物画を描いても、共感してくれる人はいないよ」

彼女は彼に言った。
「いいじゃないそれでも! アナタが私をどう見ているのかとっても気になるわ!
今度描いてみて頂戴? ああ、でもダメよ。最初に貰う作品は、アナタの――じゃなくちゃ!」

ある日のこと、彼女のもとに彼からの手紙が届いた。
古風なやり方でアポイントメントを取ろうとするのは、彼のクセみたいなものだった。
彼女はすぐに封を切った。
その内容は『クリスマスイブに僕とデートをしてくれないか』というものだった。
もちろん答えはYES。それ以外ありえない。

彼女は返事の手紙をすぐに出して、その日から
「結婚してくれ」と言われたらどうしよう? とか、
「別れよう」なんて言われないよね? とか、
取り留めもないことを妄想しながらドキドキの日々を送った。

しかし彼は、彼の作品を狙った強盗によって殺されてしまった。
彼の作品はただ一点の「未完の作品」を除いて、全て盗まれていた。
のちに彼の邸宅を訪れた彼女が目にしたものは、白いキャンバスに殴り書きされた『証拠は処分した。
だが未完の作品を残すのは彼も心残りになるだろう。せめて右手だけ』という犯人が残したメッセージと、
ペンを握ったまま血の気を失って変わり果てた彼の右手と未完の作品『満月の夜』だけだった。
彼女は泣かなかった。彼女は耐えていた。ずっとずっと。
そして気が付けば彼と約束したクリスマスイブ。

「いかなければ」

彼女は彼から『この日に着てきて欲しい』とプレゼントされたドレスを身に纏い、
彼の手をとって絵に描いたような「満月の夜」へと繰り出した。
もしも彼が生きていたのならば、彼と彼女はあの「満月の夜」のように
お揃いの指輪を薬指にはめて、幸せそうに微笑み合いながら天に輝く満月を見上げていたのかもしれない。
彼女の共通点(ややブラック注意)「2ブックマーク」
真夏の風物詩を眺める女。

女は自嘲気味につぶやいた。
私と一緒だな。

さて、何が一緒だと言うのだろう?
14年11月20日 22:28
【ウミガメのスープ】 [鼈汁]



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夏の甲子園大会の初日…。

各都道府県の代表校の選手たちが入場行進をしている。
彼女はたまたま付けっ放しのテレビに目をやった。
⚪️⚪️県代表、××高校。アナウンサーの声が響く。
字幕には「四年ぶり 三回目」
前回出場からの年数と出場回数が表示されている。

彼女が来月に控えた結婚式もまた、
四年ぶり 三回目であった。
【ラテクエ47-2】Cameo「2ブックマーク」
ある所ある時代あるいはあったかもしれないあるおはなし。

男に宿していた恋心。

勇気を出して思い人に告白。

しばらくして男は死亡した。

男の母は涙を流しましたが

一瞬だけ現れた無関係な通行人の姿を確認すると

男のお父さんであるカメオが「うむ。」と満足げに微笑みました。


どうぞこの謎を解いてください。

私の初出題作のリサイクルなのです
http://sui-hei.net/mondai/show/6731
14年10月27日 00:17
【ウミガメのスープ】 [天童 魔子]



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タイトルのcameoとはスーパーエキストラという意味がある(「名場面」「山場」という意味もありますが)。


つまりこの話自体が#red#劇中劇#/red#で


母は#red#息子の演技する映像#/red#を見て涙ぐんでいたのである。






ちなみに#b#Cameo(スーパーエキストラ)#/b#とは著名人や作品の関係者などが#b#ゲスト#/b#としてほんの短い時間、映画やドラマ、舞台に出演する事。遠目からでもはっきりと分かる装飾品のカメオからそう呼ばれるようになった








#big5#カメオ出演#/big5#のことである


即ちカメオは自分のエキストラシーンを見て喜んだのである
白鳥のスープ「2ブックマーク」
とあるホテルのとても静かなレストランで、ある男がシェフに白鳥のスープを注文した。
ガシャーンという音が鳴り響き、シェフは大きなくしゃみをした。
男は涙を流し、白鳥のスープを食べることを断念した。

状況を説明してください。

※この問題の出題までの経緯については、ノックスRさんの「ウミドリのスープ」をご覧ください。
13年06月13日 23:33
【ウミガメのスープ】 [3000才]

出題の経緯については、ノックスRさんの「ウミドリのスープ」をご覧ください




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男は武装テロリスト。
「人の嫌がることを進んでやりましょう」の意味を履き違えて成長したロクデナシだ。
ある日、男は数人の仲間とホテルを襲撃し、100人以上の人質を盾に政府に仲間の開放を要求した。
銃を突き付けられた人質の中に、誰一人として喋る者はいなかった。
男は、人質の誰もが自分の思い通りになっていることに満足そうにうなずき、これから始まる長丁場の交渉を前に、人質たちに見せつけるかのように、レストランで食事をとることにした。

男はメニューを眺め、その中に、白鳥のスープを見つけた。
男は「おい、白鳥のスープってなんだ?そんなもの食べられるのか?名前が白鳥ってオチだったら殺すぞ」と、自分のギャグにゲラゲラ笑いながらシェフに尋ねた。
家でアニメ番組を見られなくなったことで男を恨んでいたシェフは、ふて腐れながら「天然物は禁止されているが、人工飼育したものならば食べてもいいんだ。カモに似て美味しい」と答えた。
男は興味を持ち、シェフに、白鳥のスープを作るように命じた。

ガシャーン。
突然、窓ガラスが割れ落ちた。
警察が催涙弾を撃ち込んだのだ。
白煙が上がり、男と男の仲間は、たまらず涙を流し、止まらぬくしゃみとせきの前になすすべを失った。
「困ったときは深呼吸して落ち着きなさい」という祖母の教えを男は忠実に実行したが、むしろ催涙弾をたくさん吸い込むだけで逆効果だった。

シェフも人質も涙を流した。
「辛くて泣いているんじゃない。嬉しくて泣いているんだ」
そう叫んだ人質もいたが、誰もが耳を傾けなかった。
みんな、それどころじゃなかった。
テレビに向かって何とコメントを言うか考えるのに必死だった。

そんなわけで、男と男の仲間はあっけなく警察に捕まった。
取り調べで、男は
「なんでも喋るから白鳥のスープを食べさせてくれ」
と泣きながら嘆願したが、残念ながら聞き入れてもらえなかった。

後日の調べで、そのレストランの白鳥のスープに、ときどき天然物が使われていたことが判明し、そのシェフもまた捕まった。
「シェフの気まぐれスープってそういうことだと思っていました」
という裁判での発言が陪審員の怒りを買い、シェフは無期懲役の判決を受けた。
老戦士の休息「2ブックマーク」
男が居た.
名前は亀山良一という.
定年を数年後に控えた初老のサラリーマンだ.
妻を早くに亡くしたため,今は一人暮らしをしている.
一人息子の良二は数年前に就職し,結婚して家を出て行った.
たまに子供を連れて遊びにくるが,その子も習い事だなんだと忙しいらしい.

とある冬の日の夜.
仕事から帰宅した良一は非常に疲れていたため,
日課としている家の掃除もせず,夕飯も準備せずに,
シャワーを浴びてすぐ寝ることにした.
「こんな疲れた日はグッスリと寝るに限るな」
そう独りごちて,良一は床に就いた.

ところが,あれほど疲れて眠ったはずなのに,
良一は夜中に目が覚めてしまった.

一体どうしたんだろう?
16年06月26日 22:21
【ウミガメのスープ】 [QQS]



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夜中,布団の中で何かが動いたのに気付いて私は目覚めた.
「あぁ,すまんなグッスリ.夕飯がまだだったか」
#red#グッスリ,飼っている犬の名前#/red#だ.
冬の間はこいつと一緒に寝ることがある.
結構温かくて癒される.
しかし今夜は夕飯を準備するのを忘れていたため,
お腹が空いて起きてしまったのだろう.

グッスリなんて変な名前,だって?
こいつを飼い始めた時に,孫の良三が自分の名前に因んで名付けたんだ.
#red#良三=Good Three=グッスリ#/red#,らしい.
良三は小さい頃から英会話教室に通っており,簡単な英単語ぐらいは分かるらしい.
まったく,将来が楽しみだ.