「海亀骨董店【最愛の人を映す鏡】」「2ブックマーク」
ここは海亀骨董店。
少しくすんだ骨董品が、ほこりのかぶったままに、雑然と並んでいる。
透明な人体模型、神様のタロットカード、とめどない水を湛える甕、小さなカラスが住む盆栽……などなど。
曰く付きの品からガラクタまで、所狭しとひしめいていた。
今日売れたのは【最愛の人を映す鏡】。
買った男は、鏡のおかげで最愛の女性に出会い、両想いになったあと、姿を消してしまったそうな。
いったい何があったのかねぇ?
少しくすんだ骨董品が、ほこりのかぶったままに、雑然と並んでいる。
透明な人体模型、神様のタロットカード、とめどない水を湛える甕、小さなカラスが住む盆栽……などなど。
曰く付きの品からガラクタまで、所狭しとひしめいていた。
今日売れたのは【最愛の人を映す鏡】。
買った男は、鏡のおかげで最愛の女性に出会い、両想いになったあと、姿を消してしまったそうな。
いったい何があったのかねぇ?
16年06月05日 20:35
【ウミガメのスープ】 [風木守人]
【ウミガメのスープ】 [風木守人]
解説を見る
男は旅先で迷っていた。観光地ではあるが、元は城下町であったので、道が入り組んでいて、行き止まりも多かった。
観光地化した表の通りから外れると、途端に方向感覚がなくなってしまった。男は案内板などがないか、小道を歩きながら探している。
しかし、見つからない。それどころか、人っ子一人いなかった。
「海亀骨董店?」
男は仕方なく、偶然目に止まった古びた商店に入り、道を尋ねることにした。
中に入ると、目の前に自分がいた。
「?!」
鏡だった。明るい外から暗い店内に入ったので、一瞬わからなかったのだ。
それは姿見でも、手鏡でもない。縁も何もない、丸い鏡が台座に据え付けられていた。直径30センチ程か。
「ご神体か何かみたいだな」
男はマジマジと鏡を見つめた。鏡に映った自分が、笑ったような気がした。
「うん?」
よく見ると、鏡の表面に微妙な凹凸があった。そのせいで、見方によっては表情が変わって見えるらしい。
値札には、随分安い値段と、【最愛の人を映す鏡】という商品名が書かれていた。
男は周囲を見回した。
透明な人体模型、神様のタロットカード、とめどない水を湛える甕、小さなカラスが住む盆栽……不思議なものが並んでいる。
そのガラクタの奥に店主らしい、起きているのかも怪しい老婆がいた。
「道を尋ねるだけというのも、失礼かもしれない。変わった鏡だし、値段も手頃なようだ。買ってみようか」
城下町まで観光に来るような男だ。古いものや変わったものが好きだった。男は支払いついでに老婆に道を尋ねた。
老婆は鏡を梱包しながら、指で行き先を示した。どうやら真っ直ぐ行けばいいらしい。男は店の外に出て、言われた通り真っ直ぐ歩いて行った。すると、程なくして表の通りに出た。今までどうして気づかなかったのだろう、と思うほどに、車や商店の呼び込みが、騒がしかった。
男は旅先から帰ると、早速家に鏡を置いた。台座に据え付けて、布で表面を磨いてやる。
その時、偶然にも手が鏡に触れ、鏡が妖しく輝いた。
「誰だ?」
男が気付いた時には、鏡には見知らぬ女性が映っていた。女性も首をかしげていた。そして驚いたことに、男の問いかけに答えてくれた。声は届かないが、紙に書いた文字で意思疎通が出来たのだ。
女性から見ると、男は手鏡に映って見えるらしかった。どうやら、この【最愛の人を映す鏡】は、他の鏡に映ったものを映す鏡らしい。
「これは面白いものを手に入れた!」
男はそう言ってよろこんだ。何より、映し出された女性は美しかった。
男と女性はそれから暇さえあれば話をした。不思議と気が合ったし、価値観も似ていた。何より、お互いがどこの誰ともわからないため、隠し事をする必要がなく、気楽になんて話も相談することができた。
二人が両想いになるのに、時間はかからなかった。
「最近、とある男性に言い寄られているんです。どうしたらいいものか……」
いつものように悩みを相談する女性に、男は簡単にこう答えた。
「そんな人、気にすることはありません。僕がいるじゃないですか」
「……はい!」
しかしその瞬間、男はこの世界から消えて無くなった。
男は気づいていなかったが、女性は男の母親の過去の姿だったのだ。男の父親となる男性との出会いを男が邪魔したため、この世に男が生まれたという事実がなくなってしまった。
そして、そのことによって【最愛の人を映す鏡】が買われたという事実も、なくなった。
【最愛の人を映す鏡】は今日も、海亀骨董店の片隅に鎮座していた。
要約
男は【最愛の人を映す鏡】が映し出す、美しい女性に恋をした。しかし、その相手は過去の実の母親であり、両想いになった結果、男の父親と結婚したという過去が消失し、同時に男の存在はこの世から消えてしまった。
観光地化した表の通りから外れると、途端に方向感覚がなくなってしまった。男は案内板などがないか、小道を歩きながら探している。
しかし、見つからない。それどころか、人っ子一人いなかった。
「海亀骨董店?」
男は仕方なく、偶然目に止まった古びた商店に入り、道を尋ねることにした。
中に入ると、目の前に自分がいた。
「?!」
鏡だった。明るい外から暗い店内に入ったので、一瞬わからなかったのだ。
それは姿見でも、手鏡でもない。縁も何もない、丸い鏡が台座に据え付けられていた。直径30センチ程か。
「ご神体か何かみたいだな」
男はマジマジと鏡を見つめた。鏡に映った自分が、笑ったような気がした。
「うん?」
よく見ると、鏡の表面に微妙な凹凸があった。そのせいで、見方によっては表情が変わって見えるらしい。
値札には、随分安い値段と、【最愛の人を映す鏡】という商品名が書かれていた。
男は周囲を見回した。
透明な人体模型、神様のタロットカード、とめどない水を湛える甕、小さなカラスが住む盆栽……不思議なものが並んでいる。
そのガラクタの奥に店主らしい、起きているのかも怪しい老婆がいた。
「道を尋ねるだけというのも、失礼かもしれない。変わった鏡だし、値段も手頃なようだ。買ってみようか」
城下町まで観光に来るような男だ。古いものや変わったものが好きだった。男は支払いついでに老婆に道を尋ねた。
老婆は鏡を梱包しながら、指で行き先を示した。どうやら真っ直ぐ行けばいいらしい。男は店の外に出て、言われた通り真っ直ぐ歩いて行った。すると、程なくして表の通りに出た。今までどうして気づかなかったのだろう、と思うほどに、車や商店の呼び込みが、騒がしかった。
男は旅先から帰ると、早速家に鏡を置いた。台座に据え付けて、布で表面を磨いてやる。
その時、偶然にも手が鏡に触れ、鏡が妖しく輝いた。
「誰だ?」
男が気付いた時には、鏡には見知らぬ女性が映っていた。女性も首をかしげていた。そして驚いたことに、男の問いかけに答えてくれた。声は届かないが、紙に書いた文字で意思疎通が出来たのだ。
女性から見ると、男は手鏡に映って見えるらしかった。どうやら、この【最愛の人を映す鏡】は、他の鏡に映ったものを映す鏡らしい。
「これは面白いものを手に入れた!」
男はそう言ってよろこんだ。何より、映し出された女性は美しかった。
男と女性はそれから暇さえあれば話をした。不思議と気が合ったし、価値観も似ていた。何より、お互いがどこの誰ともわからないため、隠し事をする必要がなく、気楽になんて話も相談することができた。
二人が両想いになるのに、時間はかからなかった。
「最近、とある男性に言い寄られているんです。どうしたらいいものか……」
いつものように悩みを相談する女性に、男は簡単にこう答えた。
「そんな人、気にすることはありません。僕がいるじゃないですか」
「……はい!」
しかしその瞬間、男はこの世界から消えて無くなった。
男は気づいていなかったが、女性は男の母親の過去の姿だったのだ。男の父親となる男性との出会いを男が邪魔したため、この世に男が生まれたという事実がなくなってしまった。
そして、そのことによって【最愛の人を映す鏡】が買われたという事実も、なくなった。
【最愛の人を映す鏡】は今日も、海亀骨董店の片隅に鎮座していた。
要約
男は【最愛の人を映す鏡】が映し出す、美しい女性に恋をした。しかし、その相手は過去の実の母親であり、両想いになった結果、男の父親と結婚したという過去が消失し、同時に男の存在はこの世から消えてしまった。
「賑やか家族」「2ブックマーク」
カメコはもたもたしていた.
母親にその訳を問われ返事を返すと,
幼い弟が興味深そうにこちらを覗き込んできた.
一方父親は娘の変化を賞賛した.
一体彼らはどうしたのだろう?
母親にその訳を問われ返事を返すと,
幼い弟が興味深そうにこちらを覗き込んできた.
一方父親は娘の変化を賞賛した.
一体彼らはどうしたのだろう?
16年05月28日 07:38
【ウミガメのスープ】 [QQS]
【ウミガメのスープ】 [QQS]
解説を見る
あ~もう最悪!
朝起きて洗面所の鏡を見て,私は酷い寝癖に気付いた.
自分の寝相が悪いのは自覚してたけど,どうしてこうなるかな~.
洗面所を長時間専有していると,お母さんが訊いてくる.
「アンタ,いつまでも何やってるの?」
私はその問いに答えた.
「#red#髪梳かしてる#/red#ところ!」
すると弟のカメオがリビングからすっ飛んできた.
「え,何!?#red#紙溶かしてるの?#/red#」
我が弟よ,お前の目には姉が朝から洗面所で化学実験する奇人に見えちゃうのか.
お姉ちゃん悲しいよ.
さらに今度はお父さんが茶化してくる.
「#red#神と化す#/red#とは,お前も随分偉くなったもんだなぁ」
えっ何そのドヤ顔・・・まぁいいや,放っておこう.
誰か,いい寝癖の直し方知らない?
朝起きて洗面所の鏡を見て,私は酷い寝癖に気付いた.
自分の寝相が悪いのは自覚してたけど,どうしてこうなるかな~.
洗面所を長時間専有していると,お母さんが訊いてくる.
「アンタ,いつまでも何やってるの?」
私はその問いに答えた.
「#red#髪梳かしてる#/red#ところ!」
すると弟のカメオがリビングからすっ飛んできた.
「え,何!?#red#紙溶かしてるの?#/red#」
我が弟よ,お前の目には姉が朝から洗面所で化学実験する奇人に見えちゃうのか.
お姉ちゃん悲しいよ.
さらに今度はお父さんが茶化してくる.
「#red#神と化す#/red#とは,お前も随分偉くなったもんだなぁ」
えっ何そのドヤ顔・・・まぁいいや,放っておこう.
誰か,いい寝癖の直し方知らない?
「【A】を【B】する扉」「2ブックマーク」
カメコは#red#【A】#/red#を#big5#【B】#/big5#することが夢だった。
そのために、カメコは#red#【A】#/red#を手に入れるチャンスをずっと狙ってきた。
そして遂に#red#【A】#/red#を手に入れることに成功したカメコだが、その#red#【A】#/red#を#big5#【B】#/big5#しようとはせず、家に持って帰って処分してしまった。
そして、その三ヶ月後にわざわざ自腹で#red#【A】#/red#を購入し、それを#big5#【B】#/big5#した。
一体どういう状況なのだろうか。
#red#【A】#/red#、#big5#【B】#/big5#に当てはまる言葉を、理由も含めて特定せよ
【ヒント】
①(A)には名詞が入ります
②(B)には英単語の動詞が入ります
※リスト聞きは無しとします。また、嘘はつきません。
そのために、カメコは#red#【A】#/red#を手に入れるチャンスをずっと狙ってきた。
そして遂に#red#【A】#/red#を手に入れることに成功したカメコだが、その#red#【A】#/red#を#big5#【B】#/big5#しようとはせず、家に持って帰って処分してしまった。
そして、その三ヶ月後にわざわざ自腹で#red#【A】#/red#を購入し、それを#big5#【B】#/big5#した。
一体どういう状況なのだろうか。
#red#【A】#/red#、#big5#【B】#/big5#に当てはまる言葉を、理由も含めて特定せよ
【ヒント】
①(A)には名詞が入ります
②(B)には英単語の動詞が入ります
※リスト聞きは無しとします。また、嘘はつきません。
17年05月13日 20:52
【20の扉】 [YOUSUN]
【20の扉】 [YOUSUN]

初扉なので制限甘めで。お手柔らかに~
解説を見る
#red#【A】=ブーケ#/red#、#big5#【B】=トス#/big5#
カメコは#red#ブーケ#/red#を#big5#トス#/big5#する(理想の男性と出会って結婚式を挙げる)のが夢だった。
そのために、他の人の結婚式に出席した時は、ブーケトスタイムに投げられたブーケをキャッチするチャンスを狙っていた。
そして遂に友人の結婚式でブーケをキャッチすることに成功したカメコ。
カメコはとても喜びブーケを家に持って帰ったが、数日後枯れてしまったので処分することにした。
それから三ヶ月後、ブーケチャッチへの執念が功を奏したのか、カメコは運命の相手と出会って電撃結婚し、めでたく結婚式をあげましたとさ。
カメコは#red#ブーケ#/red#を#big5#トス#/big5#する(理想の男性と出会って結婚式を挙げる)のが夢だった。
そのために、他の人の結婚式に出席した時は、ブーケトスタイムに投げられたブーケをキャッチするチャンスを狙っていた。
そして遂に友人の結婚式でブーケをキャッチすることに成功したカメコ。
カメコはとても喜びブーケを家に持って帰ったが、数日後枯れてしまったので処分することにした。
それから三ヶ月後、ブーケチャッチへの執念が功を奏したのか、カメコは運命の相手と出会って電撃結婚し、めでたく結婚式をあげましたとさ。
「夏休みの宿題」「2ブックマーク」
海亀高校の2-3クラスの生徒は全員、とてもまじめだった。
宿題はしっかりとやり、提出物は翌日にすぐさま提出していた。
さて、海亀高校の夏休みの前日、ホームルームで1-3クラスの先生はこういった。
「お前ら! 夏休みの宿題は3日前からやれ! 頼む!」と。
なぜでしょう?
宿題はしっかりとやり、提出物は翌日にすぐさま提出していた。
さて、海亀高校の夏休みの前日、ホームルームで1-3クラスの先生はこういった。
「お前ら! 夏休みの宿題は3日前からやれ! 頼む!」と。
なぜでしょう?
17年05月07日 18:10
【ウミガメのスープ】 [あとずき]
【ウミガメのスープ】 [あとずき]
解説を見る
1-3クラスの生徒たちはまじめだったが、なぜか記憶力が良くなかった。
そのため、いつも通り夏休み初日から宿題を一気にやって、そのあとはまるで勉強しない、となると一学期にやった内容が二学期が始まるころにはすべて忘れてしまう。
しかし、夏休みが終わるころにやれば、一学期の内容を忘れることなく二学期に入り、授業がスムーズになる。
だから先生は「3日前」といったのだ。
(先生は、生徒たちはまじめなため宿題を提出しないことはないだろう、という考えがあったためこんなことを言った)
ちなみに、皆さんは夏休みの宿題はどのように終わらせていましたか?
そのため、いつも通り夏休み初日から宿題を一気にやって、そのあとはまるで勉強しない、となると一学期にやった内容が二学期が始まるころにはすべて忘れてしまう。
しかし、夏休みが終わるころにやれば、一学期の内容を忘れることなく二学期に入り、授業がスムーズになる。
だから先生は「3日前」といったのだ。
(先生は、生徒たちはまじめなため宿題を提出しないことはないだろう、という考えがあったためこんなことを言った)
ちなみに、皆さんは夏休みの宿題はどのように終わらせていましたか?
「忘れ物」「2ブックマーク」
ある物を電車の中に忘れてしまったことに気付いたカメオは、それがすぐに受け取れないと分かると、ビジネスホテルに泊まることを決めた。
家では妻が帰りを待っているのに、どうして?
家では妻が帰りを待っているのに、どうして?
17年04月17日 20:54
【ウミガメのスープ】 [あらい]
【ウミガメのスープ】 [あらい]
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なんで結婚指輪を電車の中で落とすの?
外してたの?
外してなにを、していたの?
ねぇ、答えてよカメオくん……
外してたの?
外してなにを、していたの?
ねぇ、答えてよカメオくん……