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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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らっしゃいませ、BAR LATEthinkへようこそ。

早速ですが、新作カクテル「江戸の夜桜」をご賞味ください。
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さくらリキュール(色が赤いもの) 20ml
ブルーキュラソー 10ml
レモンジュース 30ml
カンパリ 1tsp
レモン(16分の一の櫛切りにしたもの)
さくらの塩漬け 1~2枚

さくらリキュール、ブルーキュラソー、レモンジュースをシェイクしカクテルグラスに注ぐ。
バースプーンをグラスの底にあて、軸を通してそっとカンパリを沈めます。
ふちに月、そして月明かりに照らされたに見立てたレモンを差し、さくらの花びらを浮かべます。


薄紫色の空に浮かぶ月と桜、足元には血だまりのような赤…。

妖艶、その一言に尽きるカクテルにございます。
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と、一言添えてこのカクテルを、衛符亭たま五(えふてい たまご)さんという常連の噺家さんにお出ししたのですが、カクテルの味そっちのけで私を質問攻めにしてきました。

一体どういうことでしょう?
15年01月24日 15:44
【ウミガメのスープ】 [ツォン]



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#b#薄い月明かりに照らされた、桜吹雪の散る夜。#/b#
#b#静かに、しかし確実に、ひとつの命が散った。#/b#

#b#辻斬り 七天抜刀斎...#/b#

#b#このあたりでは、ちょっとは名の馳せたお尋ね者だ。#/b#

#b#夜中出歩いている者を見つけては、謎掛けを問いかける。#/b#

#b#「桜とかけて、主と説く。その心は?」#/b#

#b#そして、すれ違いざまに切り伏せる。#/b#

#b#「その心は、散り逝くが定めなり…」#/b#

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たま五「って噺を演って見ようと思うんだ、どうだろう?マスター。」

マスター「左様にございますねぇ。物語は興味をそそりますね。後は月明かりをたたえた刀を登場させていただければ完璧でしょうね。」

たま五「なるほどねぇ。そうだ。妖刀村正の伝説に絡めるってのはどうだい?最後にはより強いものと斬り合って、折れた村正の刃が刺さって死ぬ…とか。」

マスター「それではありきたりすぎますね。むしろ、せっかく謎掛けをしているわけですから、鮮やかに説いた相手に驚いている隙に、その村正を奪われて…、というのはいかがですか?」

たま五「おお、そりゃいいねぇ。さすがマスターだ。やっぱりここでマスターと放してるといいアイディアが浮かんでくらぁ」

マスター「恐縮です。」

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え?何をしているのかって?

ラテシンで言うスープパートナー、物語の添削といいますか、校正にご協力させていただいているのでございます。

創作落語を得意とされているそうで、たいていはお一人で作られるのですが、たまに私のカクテルを飲みながら噺を作られるのです。

いい酒はいい噺を作るんだそうです。
気分よくお飲みいただければ、自然とアイディアもわいてくるということでしょうか。

さて、私は一体いくつ、カクテルを造れるのでしょうか…。

発想に終わりがきません。

次はどれを作ろうかな…。

うこそ、BAR LATEthinkへ!

さて、今日のカクテルは趣向を変えて、2つのカクテルの名前を合わせてみました。

幻夜の月と夜のなごりをあわせて、#b#幻夜のなごり#/b#とさせていただきました。

レシピはこちら。

ヒプノティック 30ml
カルピス 20ml
レモンジュース 10ml
炭酸水 適量
レモンの皮 丸く切ったもの一枚

炭酸水を除く全ての材料をシェイクして、氷を入れたロックグラスに注ぎます。
それに適度に炭酸水を注ぎいれ、軽くステア。
上に月を模したレモンの皮を乗せて完成です。

レシピとしてはプレリュード・フィズのアレンジに当たります。

夜が明けてうっすらと薄い青の空になごりの月が浮かんでいます。
爽やかな朝を迎えられそうな、そんなカクテルです。

ただ、ヒプノティックと言うリキュールですが、「催眠術」と言う意味合いもあるのです。

二日酔いの朝の迎え酒に飲まれてもよいかもしれないですね。
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ところでこのカクテル。
見た目や味わい的には「夜のなごり」のようですね。
さて、あえて「幻夜のなごり」とした理由はなんでしょう?

もちろん合わせたかっただけじゃなく、ちゃんとした理由があります。

一体どういうことでしょう?
15年01月30日 20:59
【ウミガメのスープ】 [ツォン]



解説を見る

シピからお分かりのように、いわゆるアルコール入りのカルピスソーダですので口当たりが非常に良いのです。

そこから、ヒプノティックを使うこともかけて、飲みすぎてしまって夜が幻のように過ぎていってしまうのです。

気付いたら月も見ずに朝…、なんてことになりかねません。

皆さんもお酒は飲んでも、ゆめゆめ飲まれませぬよう。



ブルー・キュラソー 15ml
カシス・リキュール 15ml
メロン・リキュール 15ml
カルピス原液 15ml
レモン・ジュース 1tsp
リコリス・リキュール大さじ1tsp
これらをシェイクして氷を満たしたタンブラーに注ぎます。
そして、ソーダ水を適量注ぎ、軽く混ぜてマドラーを添えます。

見た目は黒っぽく、不透明。
一体どんな謎(味)が潜んでいるのだろうか?

未知への恐怖と、探究心をそそられるカクテルだとは思いませんか…?

リコリスの香りがふわっと鼻を抜けると、その謎が一気に解き明かされる…かもしれないしそうではないかもしれない。

ザッツラテシン。
是非一度、ご賞味くださいませ…。

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さて、このカクテルですが、ある意味で今まで作った中でもっとも自分で驚いたカクテルです。

一体なぜだとおもいますか?

*カクテル投票ノミネート作品「エスパーの素」×「“謎”の暗中模索」です。
15年02月02日 14:11
【ウミガメのスープ】 [ツォン]

あいさつ文が抜けましたw BAR LATEthinkです。




解説を見る

は、オリジナルカクテルではあるのですが、このカクテルだけ5年も昔に原型が完成していたのです。

しかも名前は、グロープ・イン・ザ・ダーク(英語で暗中模索)!

分量調整と、リコリス・リキュール追加しただけ。

奇跡だとおもいませんか?!

自分のブログ読み返して、打ち震えました。

さて、味わいですが、フルーツフレーバーのカルピスソーダです。
見た目に惑わされず、是非味わっていただきたいですね。

画像がないのが残念。
非難・罵声大歓迎「2ブックマーク」
下?上かな?
見たら分かるよね?

もうどうすればいいのか分かんない・・・
たすけて・・・


【エンディングは4通り】
??さんの問題のオマージュです。元の問題を知っている方も是非ご参加ください。
15年01月28日 20:58
【亀夫君問題】 [耳たぶ犬]



解説を見る
ふふふ・・・そうだよね・・・
受験生なんだから勉強しなくちゃいけないよね・・・
でもバカにされたまんまじゃ引くに引けないよ・・・
受験が終わったらまたラテシンに来るからね・・・
うふふ・・・うふふふふ・・・・

Latethin addiction end.
『ラテシン中毒。』
これが一応のトゥルーエンド。気分転換にするくらいならいいけれど、リアルをおろそかにしないように気を付けてね。受験生がんばれ!



【解説】
受験生である「出題者」は勉強に行き詰っており、ラテシンで良い解決策を提示してもらえると期待してこの問題を出題した。
しかし受験勉強に一番良いのはラテシンする時間を勉強時間に充てることである。
そのことに気づいて「こんなことするくらいなら勉強しろ」と厳しい言葉をかけたらグッドエンド。
気づいてはいるものの厳しい言葉をかけなかったらノーマルエンド2
そもそも「出題者」が受験生だと気づかなかったらバッドエンド
元ネタを知っていて30分間質問が一つも来なければノーマルエンド1(←出題者的にはバッドエンドです)
オマージュ元はうろさんの「……」です。
「起立、気を付け、礼!」

学級委員の僕が、キリッとしてそう言ったことで、いくら聞いてもキリが無く何を言っても止まらない校長の長話を終わらせることが出来た。

どうしてだろう?


*ラテクエ48選考会、黒井由紀さんの作品です。

本戦日程は1/22~23!
具体的な内容はこちら
http://sui-hei.net/mondai/show/12740
14年11月17日 17:08
【ウミガメのスープ】 [ツォン]



解説を見る

父は認知症だ。
老衰も進行していてほとんど一人では歩けず、入院生活だ。

家族で交代で介護してきたが、僕は志願して多めに介護に入っている。
勤務先には介護休暇をもらっている。
今日も、介護している僕に一瞥もくれず、ぶつぶつと何かを小声で話し続けている。

僕はふとその声に耳を傾けた。

「え〜、今日は皆さんが待ちに待った終業式。明日からは冬休みです。楽しんでください、といいたいところですがやはり学校のカリキュラム、つまり授業の一環としてのお休みです。楽しむだけでは不十分。そこで皆さんといくつか約束を…」

僕はその台詞を何度も聞いた。

なぜなら、僕は祖父が校長を務めた小学校の生徒だったからだ。

はっきり言ってテンプレートだ。
毎回同じことを、終業式・終了式ごとに繰り返した。
しかし、間違ったことは言っていない。
いや、むしろ長期の休みを充実して安全に楽しむために守るべきことを、何度も言っていただけだ。
僕はそんな祖父が誇らしかった。

だが、今の祖父は、孤立した記憶であるあいさつ文を、まったく同じトーン、同じボリュームで繰り返すだけだった。

ふと、祖父のしっかりとした声がどうしても聞きたくなった。

小学校で学級委員だったころ、たまに祖父は朝のホームルームに参加していた。

それを思い出した。

「起立、気を付け、礼!」

元学級委員の僕が、キリッとしてそう言ったことで、横になったままだが、祖父の表情がよみがえる。

「カメオ、いい号令だ。いつの間にか本当にでかくなって。面倒見てくれて、ありがとうな。」
ゆっくりと、点滴がつながったままの手をこちらに伸ばしてきたので、僕は手を両手で握った。
昔ほどの力はなく緩やかに握り返してきた。
「じぃちゃん…。」

「泣くな馬鹿もん。さて、もう、いいな。さよならだ。」

「は?いや、さよならって」

「次、泣くのは子供が生まれたときにしとけよ。じいちゃんみたいシブイ爺さんになりたいなら。#red#じゃあな#/red#…。」

僕の手の中から、祖父の手がするりと解けて抜けた。

冬を間近に控えた、小春日和の日のことだった。


*元好調を務めた祖父は現在認知症。同じ言葉、同じ話を延々と繰り返すようになってしまい、いても立ってもいられず、学級委員だったころによく言った「起立、気を付け、礼!」の号令を言った。
すると、祖父はその意味の無い長話をやめ、一瞬だけ正気を取り戻し、息を引き取った。