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食い逃げ常習犯の男は、次に食い逃げするお店を探していた。
すると、とあるお店に妙な看板が。

「食い逃げできたら賞金１万円！」

よほど食い逃げされない自信があるのだろうか？　いいだろう、挑戦してやる、と男はそのお店に入った。
すごいセキュリティでもあるのかと思ったが、中はごく普通の定食屋さん。いつも通りの手口で男はあっけないほど簡単に食い逃げに成功した。

しかし、店を出てしばらくすると、男は思い出した。

「あ、賞金貰って無い！」

男は間抜けにもわざわざ賞金を貰うために店に戻ると、そこには従業員が待っていた。

「あ、戻ってきましたね。お会計８５０円です」

かくしして男は食べた定食の代金を払う羽目になったのだった。

フィーカス著：「チャレンジ無銭飲食」より

ヒデキの履いている五本指ソックスを見て、サユは、

（あれ、スリッパは？）

と疑問に思った。

直後に気付く。
いや、最初からスリッパなんて履いていなかった。
履いている私がおかしいんだ！

#red#履いたまま出てきてしまったトイレ用スリッパを返すため、急にトイレに行きたくなった#/red#サユなのであった。

映画監督兼 “ 主演 ” であるカメサワ自身の台詞だからだ。
ロケ地は問題文に示した通り、絶好の撮影日和。
その映画の中でカメラマンの男を演じるカメサワは、
愛用のカメラを壊してしまったシーンを熱演していた。

コンビニ店員の私がレジ袋の取っ手を輪にして渡しても、

いつだって彼はそれを無視するかのように商品の側を掴むのである。

（私の手に触れたくないって避けられてるのかな？）
（こんな綺麗な人の手に触れるなんて、恥ずかしくてできないよ…）

小さい子連れの、未亡人と結婚した男がいた。
男は、自分と息子は血の繋がった親子では無いのだと、
非常に肩身の狭い思いをしながら生活をしていた。

「自分は子供に懐かれていないのではないか？」

ある日、男は妻と一緒にその息子の運動会を参観していた。
周りでは、自分の息子・娘を応援する親の声援が飛び交っていた。
しかし、男は息子に対する遠慮から
どうしても、混じって応援することが出来ないでいた。
そんな時、息子がすごい勢いで近づいて来た。

「どうしたの？」
「いまねー、かりものきょうそうしてるんだ！」
「あぁ、そうだったのか」（駄目だな、子供の事ちゃんと見てないと。やっぱり俺は父親失格だ・・・。）
「で、何を借りていきたいんだい？言ってごらん？」

子供は満面の笑みで、持っていた紙を広げた。





『家族』