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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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金縛り?「3ブックマーク」
奴が来た瞬間、彼らは急に倒れ、身動き一つ取れなくなった、誰一人として…

状況を補完してください。
17年05月26日 23:36
【ウミガメのスープ】 [ときとき]



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時計の頂上で長針と短針が重なった。就寝時刻はとうに過ぎている。しかし就寝している者は誰もいなかった。一生に数度しかない修学旅行の夜を飛び交う枕の中で楽しんでいたのだ。

#big5# ガラッ #big5#

ふすまを開けたのは先生だった。夜が更けてくれば彼が見回りをするのは必然とも言えるが、今回はコンマ一秒、生徒たちの反応が速かったようだ。

散乱した枕、四方を向いて横たわる生徒、明らかにおかしな状況が先生の目には映るだろうが、叱咤はできない。
彼らはしっかり横になって寝ているのだから、起きていることなど証明できないのだから。

修学旅行の夜、見回っている先生がやってくるのに気付き咄嗟にそれまでやっていた枕投げをやめ、その場で横になり、寝たふりをしたのだった。
ラブリーランドリー「3ブックマーク」
「パパの服と一緒に洗濯しないでよ!」
常々そう怒っていた優子だが、春頃からは
自ら進んでパパの服と自分の服を一緒に洗濯し始めた。

いったい何故だろうか?


―――――――――――――
SPはマコちゃんです。感謝。
17年05月14日 23:34
【ウミガメのスープ】 [なさ]



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優子は春から大学生。憧れの一人暮らしだ。
しかし一方で、一人暮らしの女学生を狙ったストーカーや下着泥棒もいることを知り不安もあった。
そこで優子は下宿先に、パパがあまり使っていない比較的きれいな男物の服をいくつか持って行った。
それを一緒に洗濯して干し、この部屋には男も住んでいると思わせることでそういった犯罪を未然に防ごうと考えたのだ。
しかし、優子はパパに似たのかとても残念な顔をしているので、その必要があるのかどうかは定かではない。





 タケルは20年前に卒業した中学校の同窓会にきていた。懐かしい顔ぶれのなかに、ミユキがいた。
「ふうん、タケルくん、作家になっていたんだ。小説? へえ。……まあ、知っていたんだけど」
「え? 知っていた?」
「うん。ファンレターだって送ったんだよ」
 信じられなかった。タケルは顔写真を公開していないし、本名・住所はおろか性別さえ隠している覆面作家だ。しかし思い返してみると、ミユキという名前の女性からファンレターがあったような……。
 いったいどうして、こんな現象が起こったのだろうか。なお、ミユキは中学校卒業以降タケルを見たことがないし、調べたこともない。
17年05月13日 12:16
【ウミガメのスープ】 [KUZUHARA]



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 ミユキは中学校卒業以降、すべての作家にファンレターを送っていたから。
速読「3ブックマーク」


 図書館で、借りたばかりの本をすぐに返す男。
 いったい何が目的?
16年11月06日 19:47
【ウミガメのスープ】 [KUZUHARA]



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 テーブルで読んだ本を、元の場所にしまうのが面倒くさいから。
魔女と鏡「3ブックマーク」
ある国を治める女王には、2つの誇りに思っていることがありました。1つは自分自身の美貌、そしてもう1つは真実を教えてくれる魔法の鏡です。
「鏡よ鏡、鏡さん。世界で一番美しいのはだあれ?」
女王が尋ねると、鏡は答えます。
「世界で一番美しいのは、女王様です」
女王は、鏡の答えを聞くと、満足して嬉しそうに高笑いしました。

そして、ある日のこと。
「鏡よ鏡、鏡さん。世界で一番美しいのはだあれ?」
女王が尋ねると、
「世界で一番美しいのは、白雪姫です」
鏡が返したのは、いつもとは違う答えでした。
ところが、女王はいつも通り、ひどく満足そうに高笑いしました。

女王は自身の美貌に誇りを持っていましたから、自分が一番でないことはひどく許しがたいはずですが……一体なぜ?
16年09月18日 21:19
【ウミガメのスープ】 [黒井由紀]



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女王様は、ある重大な事実を勘違いしていました。
それは、魔法の鏡の特性について。女王は、魔法の鏡は真実を【映し出し】【喋って】くれるものだと思っていましたが、実は魔法の鏡は真実を【喋る】だけのものだったのです。
でも、その勘違いが正されることはありませんでした。
なぜなら、女王様が魔法の鏡に尋ねたのは、ずうっと「世界で一番美しいのは誰か」という質問だけで、その答えもずうっと女王様だったからです。
幾星霜を経て、女王様も年を取り、年齢だけならおばあさんと呼んでも差し支えないほどになりました。必死のアンチエイジングの結果、顔はさほど衰えませんでしたが、他の場所はそうもいきません。老眼で近くのものもよく見えませんし、見た目だけは白くてピカピカの歯もリンゴをかじることさえできませんし、足はガクガク、腰もいつも痛いですし、耳も、近くから大声で言ってくれないと何も聞き取れないほどに遠くなってしまいました。
それでも、女王様は鏡に尋ねます。
「鏡よ鏡、鏡さん。世界で一番美しいのはだあれ?」
鏡は答えます。
「世界で一番美しいのは、白雪姫です」
でも、その答えは、女王様の耳には届きません。彼女に分かるのは、鏡に自分の姿が映っているということだけ。
でも、女王様にはそれで充分なのです。なぜなら、彼女にとって魔法の鏡は、実を【映し出し】【喋って】くれるものなのですから。
そうして、女王様は、世界で一番美しい者として映し出された自分の姿に満足し、いつものように高笑いをするのでした。

「まさに「聞く耳を持たない」って奴ですね。でもまあ、それもあの人にとっては幸せなのかも。毎日鏡見て笑ってるせいか、顔だけは未だにかなり若いし。……七十歳過ぎて、未だに世界で白雪姫の次に美しいとか、最早魔女でしょ。はあ。できたら話をきいてくれる新しい主が欲しいなー」
鏡の独り言は、誰に聞かれることもなく、女王の高笑いの中にかき消えてゆきました。