「【ぐるぼぼ】」「1ブックマーク」
棒をいくら伸ばしてもジャンプしても天井から吊り下げられたバナナには届かないので、
さるぼぼは棒を回し始めた。
一体なぜ?
さるぼぼは棒を回し始めた。
一体なぜ?
15年04月19日 18:52
【ウミガメのスープ】 [のりっこ。]
【ウミガメのスープ】 [のりっこ。]
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天井裏にいるさるぼぼは棒を回して糸を巻き取り、大好きなバナナをゲットした。
いや、普通に手で糸を手繰り寄せろよ………
いや、普通に手で糸を手繰り寄せろよ………
「タイムカプセル」「1ブックマーク」
タイムカプセルを開いた男たちは、しばし沈黙し、発狂した。
一体なぜ?
(星新一著「妖精配給会社」のお話の一つからネタを拝借しました。元ネタに心当たりがある方は質問をお控えください)
一体なぜ?
(星新一著「妖精配給会社」のお話の一つからネタを拝借しました。元ネタに心当たりがある方は質問をお控えください)
15年10月30日 10:52
【ウミガメのスープ】 [まえよし]
【ウミガメのスープ】 [まえよし]
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近未来、長い宇宙旅行からの帰路に着く男たち。
間もなく地球が見えるはずの地点で、宇宙空間を漂う筒状の物体を発見する。
開いてみると、それはタイムカプセル。
地中深くに埋まったはずのそれが宇宙を漂っている……
地球が粉々に消滅したことを悟った男たちは、発狂せずにいられなかった。
間もなく地球が見えるはずの地点で、宇宙空間を漂う筒状の物体を発見する。
開いてみると、それはタイムカプセル。
地中深くに埋まったはずのそれが宇宙を漂っている……
地球が粉々に消滅したことを悟った男たちは、発狂せずにいられなかった。
「【世界田中奇行】市役所ラビリンス」「1ブックマーク」
特に用事があるわけでもないのに、「市役所はどこですか?」と吉田に問いかける田中。
そのせいで吉田はため息をついているし、一体どういう状況なのだろう?
そのせいで吉田はため息をついているし、一体どういう状況なのだろう?
16年12月25日 21:20
【ウミガメのスープ】 [フィーカス]
【ウミガメのスープ】 [フィーカス]
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吉田は後ろから見ると、すらっとした体に黒髪の美しいロングヘアがなびき、ものすごく美人に見える。所以、「バックシャン」である。
しかし、そんな吉田を見て声を掛けた男は、なんだかんだ言って逃げていく。
「へい、そこのお姉さん!」
「あら、何かしら?」
「え、あ、いえ、間違えました」
青ざめて逃げていく男たち。そう、吉田の顔は美しい後姿とは裏腹に怖い顔をしているのだ。
「私って、そんなに怖いのかしら」
などとがっくりしていると、また後ろから男の声が。
「へい、そこの彼女!」
振り向くと、やはりその男(田中)も青ざめた顔をした。
そして、出てきたセリフがこれである。
「……市役所はどこですか?」
日曜日の、しかも今は午後9時。市役所なんて開いているわけないだろ!
一応丁寧に道案内すると、その男(田中)はさっさと駅の方へ向かっていったのだ。せめて市役所の方にいけよ。
「……いくら言い訳にしても酷過ぎないかしら?」
#b#要約:美人だと期待して声を掛けた吉田の顔が恐ろしい形相だったので、田中はごまかすために市役所の場所を聞いた。市役所は閉まっている時間だったので、吉田は「またごまかされた」とため息をついた#/b#
しかし、そんな吉田を見て声を掛けた男は、なんだかんだ言って逃げていく。
「へい、そこのお姉さん!」
「あら、何かしら?」
「え、あ、いえ、間違えました」
青ざめて逃げていく男たち。そう、吉田の顔は美しい後姿とは裏腹に怖い顔をしているのだ。
「私って、そんなに怖いのかしら」
などとがっくりしていると、また後ろから男の声が。
「へい、そこの彼女!」
振り向くと、やはりその男(田中)も青ざめた顔をした。
そして、出てきたセリフがこれである。
「……市役所はどこですか?」
日曜日の、しかも今は午後9時。市役所なんて開いているわけないだろ!
一応丁寧に道案内すると、その男(田中)はさっさと駅の方へ向かっていったのだ。せめて市役所の方にいけよ。
「……いくら言い訳にしても酷過ぎないかしら?」
#b#要約:美人だと期待して声を掛けた吉田の顔が恐ろしい形相だったので、田中はごまかすために市役所の場所を聞いた。市役所は閉まっている時間だったので、吉田は「またごまかされた」とため息をついた#/b#
「怒ることのできない大人」「1ブックマーク」
子供が思いやりのないことをした。
私はその子を殴った。
それを私は後悔した。
何故か?
私はその子を殴った。
それを私は後悔した。
何故か?
11年04月11日 21:33
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]
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うちの子は他の子と違う。
友達とは遊ばず、ずっと一人でいる。
大きな声を出したことがない。
突然しゃがみこんではなにかぶつぶつ言っている。
親の私に本心を明かそうとしない。
正直子供が何を考えているのか、まったくわからない。
この日も突然訳の分からないことをした。
おばあちゃまの家に行って、のんびり縁側でお茶を飲んでいた時。
おばあちゃまが淹れてくれたお茶は高級で、丁寧なものだった。
美味しいですねぇ、とおばあちゃまと話していた時に、突然息子は庭に飛び出した。
バシャッ
お茶を捨てたのだ。
真心込めた美味しいお茶は、一瞬で泥水に変わった。
いつもは反応が怖くて怒れない私も、この時ばかりはきれてしまった。
「あんた、何やってるのよ!!」バシッ
息子の頬は真っ赤に腫れた。
息子は泣くことも怒ることもせず、奥へと引っ込んだ。
代わりに私が泣いた。
なんて思いやりのない子なんだろう。
あんな子生まなきゃよかった。
心からそう思った。
「喜美子さん、ちょっとあれをご覧なさいな」
「おばあちゃま、本当にごめんなさい。すぐに謝らせますね」
「いいから!そんなことはどうだっていいの!!……あれをご覧なさいな」
おばあちゃまが指し示しているのは、先ほどの泥水だった。
やっぱり怒ってるのかな。
そう思いつつ近寄ると、私は驚いてしまった。
そこにあったのは、一輪のタンポポ。
人に踏まれ、誰にも気付かれなくても、孤高に咲いた可愛いタンポポ。
その周りに円を描いた水あと。
まるで私はここにいると、主張しているかのようだ。
「あの子はね、植物が好きなのよ。バラやチューリップのような派手な花ではなく、タンポポの様な雑草をね。」
「……そうなんですか?」
「ええ、私と散歩している時、いつも突然立ち止まるの。何かな?と思って覗き込むと、いつも雑草と会話してるのよ。"かわいいね、必死で生きてるね"って。あの子は本当に、本当に、思いやりのある子なのよ」
「………………」
「あなたは以前、あの子のことが分からないと言った。怒っていいのか、触っていいのか、まったくわからないと。あなたにも思うところがあるのでしょう。でも、これだけは言わせて欲しいの」
「親が子供を恐れてどうするの」
そう言われた時、私の目からまた涙が溢れ出した。
私は私から、あの子と距離を置いたのだ。
自分と違う、自分の手から離れてしまう、そんな子を愛することが、怖くて、怖くて。
怖くて堪らなかったのだ。
「あの子のところへ行ってやんなさいな。そしてぎゅっと抱きしめておいで。子供は親の写し鏡。必要だって言ってやれば、あの子もきっとそれに応えてくれる」
息子のところへ、全力へ駆け出す私。
今までの距離を一気に縮めるようなスピードで、抱きしめにいく一人の"おかん"。
息子が生まれて四年ちょい。
ようやく親になれました。
友達とは遊ばず、ずっと一人でいる。
大きな声を出したことがない。
突然しゃがみこんではなにかぶつぶつ言っている。
親の私に本心を明かそうとしない。
正直子供が何を考えているのか、まったくわからない。
この日も突然訳の分からないことをした。
おばあちゃまの家に行って、のんびり縁側でお茶を飲んでいた時。
おばあちゃまが淹れてくれたお茶は高級で、丁寧なものだった。
美味しいですねぇ、とおばあちゃまと話していた時に、突然息子は庭に飛び出した。
バシャッ
お茶を捨てたのだ。
真心込めた美味しいお茶は、一瞬で泥水に変わった。
いつもは反応が怖くて怒れない私も、この時ばかりはきれてしまった。
「あんた、何やってるのよ!!」バシッ
息子の頬は真っ赤に腫れた。
息子は泣くことも怒ることもせず、奥へと引っ込んだ。
代わりに私が泣いた。
なんて思いやりのない子なんだろう。
あんな子生まなきゃよかった。
心からそう思った。
「喜美子さん、ちょっとあれをご覧なさいな」
「おばあちゃま、本当にごめんなさい。すぐに謝らせますね」
「いいから!そんなことはどうだっていいの!!……あれをご覧なさいな」
おばあちゃまが指し示しているのは、先ほどの泥水だった。
やっぱり怒ってるのかな。
そう思いつつ近寄ると、私は驚いてしまった。
そこにあったのは、一輪のタンポポ。
人に踏まれ、誰にも気付かれなくても、孤高に咲いた可愛いタンポポ。
その周りに円を描いた水あと。
まるで私はここにいると、主張しているかのようだ。
「あの子はね、植物が好きなのよ。バラやチューリップのような派手な花ではなく、タンポポの様な雑草をね。」
「……そうなんですか?」
「ええ、私と散歩している時、いつも突然立ち止まるの。何かな?と思って覗き込むと、いつも雑草と会話してるのよ。"かわいいね、必死で生きてるね"って。あの子は本当に、本当に、思いやりのある子なのよ」
「………………」
「あなたは以前、あの子のことが分からないと言った。怒っていいのか、触っていいのか、まったくわからないと。あなたにも思うところがあるのでしょう。でも、これだけは言わせて欲しいの」
「親が子供を恐れてどうするの」
そう言われた時、私の目からまた涙が溢れ出した。
私は私から、あの子と距離を置いたのだ。
自分と違う、自分の手から離れてしまう、そんな子を愛することが、怖くて、怖くて。
怖くて堪らなかったのだ。
「あの子のところへ行ってやんなさいな。そしてぎゅっと抱きしめておいで。子供は親の写し鏡。必要だって言ってやれば、あの子もきっとそれに応えてくれる」
息子のところへ、全力へ駆け出す私。
今までの距離を一気に縮めるようなスピードで、抱きしめにいく一人の"おかん"。
息子が生まれて四年ちょい。
ようやく親になれました。
「【ラテクエ37リサイクル】きみの友だち」「1ブックマーク」
譜面をじっと見つめている男。
しばらくすると男は譜面を小さく折りたたんで飲み込んでしまった。
その様子を覗いていた女は「その手があったか」と悔しがった。
女が悔しがった理由とは?
※ラテクエ37決定戦より水上さんの問題文をお借りしました。
しばらくすると男は譜面を小さく折りたたんで飲み込んでしまった。
その様子を覗いていた女は「その手があったか」と悔しがった。
女が悔しがった理由とは?
※ラテクエ37決定戦より水上さんの問題文をお借りしました。
13年12月16日 18:21
【ウミガメのスープ】 [さしゃ]
【ウミガメのスープ】 [さしゃ]
水上さんの問題文です
解説を見る
ここは、ラテシン総合病院。
その小児病棟に、天才ピアニストと呼び声の高い
わずか10歳の少女、アマレットが入院していた。
彼女はアッシャー症候群という、聴力と視力を徐々に失う難病に罹っていた。
彼女には、同年代でやはり将来を嘱望されているライバル、リンリンがいた。
幼い頃から、数々のコンクールなどで対決し続ける関係ではあったが、
アマレットとリンリンは、レッスン漬けの境遇の中、良き友人同士だった。
恵まれた環境のリンリンと違い、アマレットは両親を事故で亡くしており後見も心許なかった。
リンリンの母は表向き、リンリン同様にアマレットを可愛がっていたが
心中ではリンリンを凌ぐアマレットの才能と技術を妬んでいた。
アマレットさえいなければ、リンリンの将来は不動のものだからだ。
アマレットが病気になり入院した、と聞いて、
リンリンと共に何度も見舞いに訪れ、人目を避けては
「アマレットちゃん、難しい病気だけれど、きっと治るからね。
だけど、悪いお医者さんが、珍しい病気だからと言って、
あなたを新薬の実験に使おうとするかもしれないわ。
この病気を治す薬は、残念ながら、今はないの。
だけど、きっと治せるようになるから、変なお薬なんて飲んでは駄目よ。」
と、言い聞かせていた。
アマレットは、優しいリンリンちゃんのお母さんの話を素直に聞いた。
主治医の水上医師が、症状を緩和する薬を出しても
「先生、そのお薬を飲めば、治るんですか?」と尋ね
「いや、まだちゃんと治るお薬はないんだ。
だけど、このお薬を飲めば、少し目がハッキリ見えるように・・・」
「治らないお薬は飲みません!」
と、頑として投薬を拒み続けていた。
投薬を拒否するアマレットは日に日に病状が重くなり
聴力は辛うじて補聴器で補っていたが、
譜面さえ見えなくなり、大好きなピアノも弾けなくなっていった。
「アマレットちゃんを治してください。」必死のリンリンの訴えに
水上医師はなんとか良いアイデアはないものかと考えた。
そして水上医師は大きなオブラートを作らせて
緩和薬剤で譜面を書き、譜面が読めるおまじないと称して
アマレットに飲ませることを思いついた。
そしてアマレットの目の前で
オブラートに書かれた譜面を小さく折りたたみ、飲み込んでみせた。
「ほらね、これでボクも譜面がなくてもピアノが弾けるんだよ。」
病棟内の音楽室に据えられたピアノで簡単な練習曲だが披露する水上医師。
アマレットもリンリンもとても驚き、喜んで
「おまじない、私も食べる!」と、ようやく手を伸ばしてくれた。
その様子を覗いていたリンリンの母は
「その手があったか!」と悔しがり、アマレットをまた言いくるめようと
策略を巡らせて、アマレットの病室へ向かった。
「これはね、今、私が練習してる曲なの。アマレットちゃんも弾いてね。」
そう言いながら、巨大なオブラートに、チョコペンで
自分の課題曲の譜面を、アマレットのために一生懸命に書き写すリンリンと
「うん、きっとまた二人で演奏しようね。」と約束を交わす二人の姿に
ドアを開けることなくその場を離れるリンリンの母であった。
「あの楽譜は、リンリンにせがまれて準備した・・・ピアノ二重奏。」
数年後、日本は世界に名だたる偉大なピアニストを2名輩出する。
え?一人は水上医師がピアノに目覚めてピアニスト?
いや、この話の流れで、そこに注目するとかないでしょ?
小学生向けバイエルを覚えるのにどれだけかかったのかは黙して語らず。
ただ、彼がピアノを弾くことは二度となかったらしいですよ。
その小児病棟に、天才ピアニストと呼び声の高い
わずか10歳の少女、アマレットが入院していた。
彼女はアッシャー症候群という、聴力と視力を徐々に失う難病に罹っていた。
彼女には、同年代でやはり将来を嘱望されているライバル、リンリンがいた。
幼い頃から、数々のコンクールなどで対決し続ける関係ではあったが、
アマレットとリンリンは、レッスン漬けの境遇の中、良き友人同士だった。
恵まれた環境のリンリンと違い、アマレットは両親を事故で亡くしており後見も心許なかった。
リンリンの母は表向き、リンリン同様にアマレットを可愛がっていたが
心中ではリンリンを凌ぐアマレットの才能と技術を妬んでいた。
アマレットさえいなければ、リンリンの将来は不動のものだからだ。
アマレットが病気になり入院した、と聞いて、
リンリンと共に何度も見舞いに訪れ、人目を避けては
「アマレットちゃん、難しい病気だけれど、きっと治るからね。
だけど、悪いお医者さんが、珍しい病気だからと言って、
あなたを新薬の実験に使おうとするかもしれないわ。
この病気を治す薬は、残念ながら、今はないの。
だけど、きっと治せるようになるから、変なお薬なんて飲んでは駄目よ。」
と、言い聞かせていた。
アマレットは、優しいリンリンちゃんのお母さんの話を素直に聞いた。
主治医の水上医師が、症状を緩和する薬を出しても
「先生、そのお薬を飲めば、治るんですか?」と尋ね
「いや、まだちゃんと治るお薬はないんだ。
だけど、このお薬を飲めば、少し目がハッキリ見えるように・・・」
「治らないお薬は飲みません!」
と、頑として投薬を拒み続けていた。
投薬を拒否するアマレットは日に日に病状が重くなり
聴力は辛うじて補聴器で補っていたが、
譜面さえ見えなくなり、大好きなピアノも弾けなくなっていった。
「アマレットちゃんを治してください。」必死のリンリンの訴えに
水上医師はなんとか良いアイデアはないものかと考えた。
そして水上医師は大きなオブラートを作らせて
緩和薬剤で譜面を書き、譜面が読めるおまじないと称して
アマレットに飲ませることを思いついた。
そしてアマレットの目の前で
オブラートに書かれた譜面を小さく折りたたみ、飲み込んでみせた。
「ほらね、これでボクも譜面がなくてもピアノが弾けるんだよ。」
病棟内の音楽室に据えられたピアノで簡単な練習曲だが披露する水上医師。
アマレットもリンリンもとても驚き、喜んで
「おまじない、私も食べる!」と、ようやく手を伸ばしてくれた。
その様子を覗いていたリンリンの母は
「その手があったか!」と悔しがり、アマレットをまた言いくるめようと
策略を巡らせて、アマレットの病室へ向かった。
「これはね、今、私が練習してる曲なの。アマレットちゃんも弾いてね。」
そう言いながら、巨大なオブラートに、チョコペンで
自分の課題曲の譜面を、アマレットのために一生懸命に書き写すリンリンと
「うん、きっとまた二人で演奏しようね。」と約束を交わす二人の姿に
ドアを開けることなくその場を離れるリンリンの母であった。
「あの楽譜は、リンリンにせがまれて準備した・・・ピアノ二重奏。」
数年後、日本は世界に名だたる偉大なピアニストを2名輩出する。
え?一人は水上医師がピアノに目覚めてピアニスト?
いや、この話の流れで、そこに注目するとかないでしょ?
小学生向けバイエルを覚えるのにどれだけかかったのかは黙して語らず。
ただ、彼がピアノを弾くことは二度となかったらしいですよ。