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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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一番星見つけた。「1ブックマーク」
一番星見つけた。
彼が空になった時、私は常にその下で見守ろうと思う。
どんな状況か?
10年11月15日 20:17
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]



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タケシが子供の頃の話である。
丘の上の草の絨毯、満天の星空の天井。
父の源助と寝転びながら、こうつぶやいた。

「お父さん、雨って空の涙なの?」

雨の日はなんだか哀しい。寂しい。
それはきっと空が泣いているからなんだと思った。

「夜になると、お空いっぱいに涙の出る穴が見えるじゃない。
雲は優しいから、お空のおめめをふわふわで拭いてあげてるんだね。」

源助は言う。
「お前の言う通りだよ。
お前のいう事は全て正しい。
……お前は優しい子だね。」

源助は思う。
太陽のようなこの子を曇らせてはいけない。
もしこの子が雨の日ならば、私が雲となってその悲しみを慰めよう。
もしこの子が雷の日ならば、私が大地となってその怒りを受けとめよう。
もしこの子が雪の日ならば、私が大海となってその厳しさを流し続けよう。
この子が星の本当の意味を理解した時には、彼自身が一番星となれるように、そしてそれを私が一番に見つけられるように。

源助はここで息子に対して初めてのギャグを披露する。
「欲しいものがあるなら、流れ星に祈るのはやめとけよ。
ほしー、と叫んでもその願いは流れていくのだから。
欲しかったら自分で叶えなさい。」

タケシは大笑いした。
その事がきっかけで堅物だった親父が、おしゃべりクソ親父となってしまったのだった。
略しておしゃクソ。
【ぐるぼぼ】「1ブックマーク」
棒をいくら伸ばしてもジャンプしても天井から吊り下げられたバナナには届かないので、
さるぼぼは棒を回し始めた。

一体なぜ?

15年04月19日 18:52
【ウミガメのスープ】 [のりっこ。]



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天井裏にいるさるぼぼは棒を回して糸を巻き取り、大好きなバナナをゲットした。

いや、普通に手で糸を手繰り寄せろよ………



タイムカプセル「1ブックマーク」
タイムカプセルを開いた男たちは、しばし沈黙し、発狂した。

一体なぜ?

(星新一著「妖精配給会社」のお話の一つからネタを拝借しました。元ネタに心当たりがある方は質問をお控えください)
15年10月30日 10:52
【ウミガメのスープ】 [まえよし]



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近未来、長い宇宙旅行からの帰路に着く男たち。
間もなく地球が見えるはずの地点で、宇宙空間を漂う筒状の物体を発見する。
開いてみると、それはタイムカプセル。
地中深くに埋まったはずのそれが宇宙を漂っている……
地球が粉々に消滅したことを悟った男たちは、発狂せずにいられなかった。
【世界田中奇行】市役所ラビリンス「1ブックマーク」
特に用事があるわけでもないのに、「市役所はどこですか?」と吉田に問いかける田中。
そのせいで吉田はため息をついているし、一体どういう状況なのだろう?
16年12月25日 21:20
【ウミガメのスープ】 [フィーカス]



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吉田は後ろから見ると、すらっとした体に黒髪の美しいロングヘアがなびき、ものすごく美人に見える。所以、「バックシャン」である。
しかし、そんな吉田を見て声を掛けた男は、なんだかんだ言って逃げていく。

「へい、そこのお姉さん!」
「あら、何かしら?」
「え、あ、いえ、間違えました」

青ざめて逃げていく男たち。そう、吉田の顔は美しい後姿とは裏腹に怖い顔をしているのだ。

「私って、そんなに怖いのかしら」

などとがっくりしていると、また後ろから男の声が。

「へい、そこの彼女!」

振り向くと、やはりその男(田中)も青ざめた顔をした。
そして、出てきたセリフがこれである。

「……市役所はどこですか?」

日曜日の、しかも今は午後9時。市役所なんて開いているわけないだろ!

一応丁寧に道案内すると、その男(田中)はさっさと駅の方へ向かっていったのだ。せめて市役所の方にいけよ。

「……いくら言い訳にしても酷過ぎないかしら?」

#b#要約:美人だと期待して声を掛けた吉田の顔が恐ろしい形相だったので、田中はごまかすために市役所の場所を聞いた。市役所は閉まっている時間だったので、吉田は「またごまかされた」とため息をついた#/b#
怒ることのできない大人「1ブックマーク」
子供が思いやりのないことをした。
私はその子を殴った。

それを私は後悔した。

何故か?
11年04月11日 21:33
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]



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うちの子は他の子と違う。

友達とは遊ばず、ずっと一人でいる。
大きな声を出したことがない。
突然しゃがみこんではなにかぶつぶつ言っている。
親の私に本心を明かそうとしない。


正直子供が何を考えているのか、まったくわからない。


この日も突然訳の分からないことをした。

おばあちゃまの家に行って、のんびり縁側でお茶を飲んでいた時。
おばあちゃまが淹れてくれたお茶は高級で、丁寧なものだった。
美味しいですねぇ、とおばあちゃまと話していた時に、突然息子は庭に飛び出した。

バシャッ

お茶を捨てたのだ。
真心込めた美味しいお茶は、一瞬で泥水に変わった。

いつもは反応が怖くて怒れない私も、この時ばかりはきれてしまった。

「あんた、何やってるのよ!!」バシッ
息子の頬は真っ赤に腫れた。

息子は泣くことも怒ることもせず、奥へと引っ込んだ。

代わりに私が泣いた。
なんて思いやりのない子なんだろう。
あんな子生まなきゃよかった。

心からそう思った。

「喜美子さん、ちょっとあれをご覧なさいな」
「おばあちゃま、本当にごめんなさい。すぐに謝らせますね」
「いいから!そんなことはどうだっていいの!!……あれをご覧なさいな」

おばあちゃまが指し示しているのは、先ほどの泥水だった。
やっぱり怒ってるのかな。
そう思いつつ近寄ると、私は驚いてしまった。


そこにあったのは、一輪のタンポポ。

人に踏まれ、誰にも気付かれなくても、孤高に咲いた可愛いタンポポ。
その周りに円を描いた水あと。
まるで私はここにいると、主張しているかのようだ。


「あの子はね、植物が好きなのよ。バラやチューリップのような派手な花ではなく、タンポポの様な雑草をね。」
「……そうなんですか?」
「ええ、私と散歩している時、いつも突然立ち止まるの。何かな?と思って覗き込むと、いつも雑草と会話してるのよ。"かわいいね、必死で生きてるね"って。あの子は本当に、本当に、思いやりのある子なのよ」
「………………」

「あなたは以前、あの子のことが分からないと言った。怒っていいのか、触っていいのか、まったくわからないと。あなたにも思うところがあるのでしょう。でも、これだけは言わせて欲しいの」

「親が子供を恐れてどうするの」

そう言われた時、私の目からまた涙が溢れ出した。
私は私から、あの子と距離を置いたのだ。
自分と違う、自分の手から離れてしまう、そんな子を愛することが、怖くて、怖くて。
怖くて堪らなかったのだ。

「あの子のところへ行ってやんなさいな。そしてぎゅっと抱きしめておいで。子供は親の写し鏡。必要だって言ってやれば、あの子もきっとそれに応えてくれる」

息子のところへ、全力へ駆け出す私。
今までの距離を一気に縮めるようなスピードで、抱きしめにいく一人の"おかん"。
息子が生まれて四年ちょい。

ようやく親になれました。