みんなのブックマーク

「そろそろお別れだね」
そうベットの上で切り出した彼。
「うん」
その姿を見て泣いてしまう彼女。
「でも、最後は笑って見送ってほしいな」
という彼の言葉で泣きながらも笑顔を作った。
そして彼女と彼は永遠に別れた。

そのラーメン屋はラーメン系１本で売っていて、チャーハンやライス、餃子に酢豚、ニラレバとか回鍋肉といったサイドメニューやら定食メニューやらが一切ないタイプの店だった。

そんな中どうしてもここのラーメンと一緒に白米が食べたかった男は、#b#自宅で米を炊いて持ち込みラーメンライスにして食べていた。#/b#

一応コソコソ隠れて食べてはいたが、傍から見て様子のおかしい男の動きはすぐにバレ、店主が怒って追い出した、というわけである。

ここは、君たちの世界で言う南半球にあるとある国。君たちの時代から見れば古代ともいっていい時代だろうか？
旅人である、私が訪れた3月、

兵隊の格好をした男たちが、軽快にマーチを奏で行進している。

興味を持ったので、街の人間に理由を聞いてみたのだが、答えはこういうものであった。

「ああ、うちの国は遊牧が主体だが、夏に草を食って馬が肥えて一番戦争しやすい時期なんだわ
それに、3月はなんでも、隣の国では収穫期とかいってなんでか食料が豊富になる時期だからな。
攻めやすい、略奪の実入りは大きいで、毎年この時期になると
国境近くのこの街から遠征軍が出るんだわ。

なんでも、隣の国じゃ【天高く馬肥ゆる秋】とか言うらしいぜ？」

私は、なるほどなーと納得した。

盗まれたカメオの車は、ショベルカーやトラクターといった、いわゆる重機と呼ばれるもの。カメオは建設会社の社長だったのだ。

乗用車しか知らない人間にとってはとても信じられない話だが、#red#古い重機には同じメーカーで製造された同じ機種の重機ならこの鍵１本持っていれば動かせてしまう、という【共通キー】なるものが存在している。#/red#

裏で作られていた、というわけでもなく重機を作っている各メーカーから作られ流通されていた、機種単位のマスターキー。

その鍵さえあれば別の場所でしっかりと鍵の管理をして置いてある重機をもかっさらい放題。

昔は重機の盗難など今よりずっと少なかったのでメーカーも購入者もこのシステムで普通に回っていたという、#b#常人にはおよそ理解しがたいザルなセキュリティをしていた時代があったのだ。#/b#

なのでカメオがずっと持っていた鍵を狙うなどという事も無く、盗んだ犯人が別ルートからカメオの重機と同じ機種の共通キーを調達して盗んでいったわけである。

盗まれた車は外国にでも売り飛ばされるのか、あるいは車を使ってＡＴＭを破壊・窃盗してお金を得て罪を重ねるのか。

いずれにせよ重機を盗まれた損害が少なくないことには変わりない。カメオはがっくりとうなだれた。


※これにより重機盗難が相次ぎ深刻な被害が多発したため、近年では重機メーカー側から対策が取られています。
・・・が、古い重機は本当にこんな感じです。よい子は決して悪用しないように！！

解
　
　さすがの怠け者でも、修理を朝まで待ち続けることは出来なかったのだ。帰って寝たほうが得だもの。