「息子の行方【相談済み問題】」「8ブックマーク」
ある一軒家にて。
父である私の息子がこの家の中で突然いなくなってしまった。
家族総出で家じゅうを探したが一向に見つからない。
玄関には息子の靴もあり、外へ出た様子もない。
窓はすべてカギがかかってて、まだ小さな息子の手が届く高さにはない。
また、家族以外に誰かが出入りした形跡もないのだ。
現在、息子はどこにいるのか、そして何があったのか、みなさんで明らかにしていただきたい。
そして私もそのためになら協力したいので、どんなことでも聞いてほしい。
ディダムズさんにSPしていただきました。
この場で改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。
父である私の息子がこの家の中で突然いなくなってしまった。
家族総出で家じゅうを探したが一向に見つからない。
玄関には息子の靴もあり、外へ出た様子もない。
窓はすべてカギがかかってて、まだ小さな息子の手が届く高さにはない。
また、家族以外に誰かが出入りした形跡もないのだ。
現在、息子はどこにいるのか、そして何があったのか、みなさんで明らかにしていただきたい。
そして私もそのためになら協力したいので、どんなことでも聞いてほしい。
ディダムズさんにSPしていただきました。
この場で改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。
13年04月08日 21:14
【亀夫君問題】 [+チック]
【亀夫君問題】 [+チック]

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この家には海山カメコが住んでいる。
数年前に夫を亡くして以来、ずっと一人だ。
そんなカメコも数ヶ月前足を悪くした。
誰の助けもない家の中では不便が多く、特に階段の上り下りは危険だった。
さて、それを危惧した息子夫婦が、家にエレベーターを設置することにした。
カメコも自分のことを思ってくれているのだと知り、とても喜んだ。
エレベーター設置後は危険な生活もかなり改善された。
さらには週に一回、息子夫婦は孫を連れてカメコの家へ訪れる。
身体の具合や、家のことなどを心配して、なるべく助けになろうと考えていた。
カメコにとって、これ以上なくうれしいことだった。
夫婦の息子はまだまだ小さくて遊び盛り。
カメコの家でも好き勝手にしていた。
彼の興味はエレベーターへと向いた。
触っているうちに、扉が開いてしまったのだ。
さっきカメコが昇っていったため、エレベーターの箱は二階にある。
当然、本当は開いてはいけないはずだった。
だが開いてしまったのは、誰も気づかなかったエレベーターの欠陥だった。
彼は親を驚かすため、中へ閉じこもって隠れてしまった。
そのころ二階にいたカメコは一階へ降りるためにエレベーターに乗り込んだ。
むろん真下に孫がいることも知らず、エレベーターは一階へ降下した。
そして、エレベーターの下敷きになった変わり果てた彼が発見されたのだった――。
数年前に夫を亡くして以来、ずっと一人だ。
そんなカメコも数ヶ月前足を悪くした。
誰の助けもない家の中では不便が多く、特に階段の上り下りは危険だった。
さて、それを危惧した息子夫婦が、家にエレベーターを設置することにした。
カメコも自分のことを思ってくれているのだと知り、とても喜んだ。
エレベーター設置後は危険な生活もかなり改善された。
さらには週に一回、息子夫婦は孫を連れてカメコの家へ訪れる。
身体の具合や、家のことなどを心配して、なるべく助けになろうと考えていた。
カメコにとって、これ以上なくうれしいことだった。
夫婦の息子はまだまだ小さくて遊び盛り。
カメコの家でも好き勝手にしていた。
彼の興味はエレベーターへと向いた。
触っているうちに、扉が開いてしまったのだ。
さっきカメコが昇っていったため、エレベーターの箱は二階にある。
当然、本当は開いてはいけないはずだった。
だが開いてしまったのは、誰も気づかなかったエレベーターの欠陥だった。
彼は親を驚かすため、中へ閉じこもって隠れてしまった。
そのころ二階にいたカメコは一階へ降りるためにエレベーターに乗り込んだ。
むろん真下に孫がいることも知らず、エレベーターは一階へ降下した。
そして、エレベーターの下敷きになった変わり果てた彼が発見されたのだった――。
「脱獄の相棒は」「8ブックマーク」
なああんた、こいつを見てくれ。
・・・へへ、凄いだろ?俺の顔が映るぐれぇにぴっかぴかに磨いてある。
ムショに金目のもんはご法度だが、とっ捕まる寸前に飲み込んだのさ。
独房暮らしってな退屈でさ。
うっかり俺が金貨を隠し持ってるのをばらした途端、ごろつきども、鼻息を荒くして「自分は脱獄のプロだ」とかぬかしだした。地獄の沙汰も金次第さな。
俺も脱獄を考えなかったわけじゃない。この監獄のことを色々調べてみた。
・・・結果、俺一人じゃどうも難しいってことが分かった。
なんとか監獄の図面は手に入れたが、外は監視の目が厳しくて、昼間はノミの子一匹這い出せやしねえ。
連中は金貨を寄こす代わりに牢破りを手伝ってくれるらしい。その頼れる相棒候補は二人。
思うに、三人行動は止めたほうがいいな。人が多けりゃその分危険も増すからよ。
一人目は#red#隣の男#/red#。がめつくてみじめったらしい嫌な野郎だ。おまけに疑り深いときてる。
牢番の気配に敏感だとか自慢げに話してたよ。声から察するに相当ブサイクだな。
馬鹿の癖に自信満々だから笑っちまうよ。
もう一人は#red#向かいの男#/red#。挙動不審で気味が悪ぃ。
こいつは正直よくわからん。空気も読めない。同伴は御免被りたい。
・・・とまあ、情報は少ねえし期待できる顔ぶれでもねえが、できるだけ万全を期したい。
あんた!どっちの男に頼るべきか突きとめてくれ。
俺が納得できる理由付きでな。
・・・へへ、凄いだろ?俺の顔が映るぐれぇにぴっかぴかに磨いてある。
ムショに金目のもんはご法度だが、とっ捕まる寸前に飲み込んだのさ。
独房暮らしってな退屈でさ。
うっかり俺が金貨を隠し持ってるのをばらした途端、ごろつきども、鼻息を荒くして「自分は脱獄のプロだ」とかぬかしだした。地獄の沙汰も金次第さな。
俺も脱獄を考えなかったわけじゃない。この監獄のことを色々調べてみた。
・・・結果、俺一人じゃどうも難しいってことが分かった。
なんとか監獄の図面は手に入れたが、外は監視の目が厳しくて、昼間はノミの子一匹這い出せやしねえ。
連中は金貨を寄こす代わりに牢破りを手伝ってくれるらしい。その頼れる相棒候補は二人。
思うに、三人行動は止めたほうがいいな。人が多けりゃその分危険も増すからよ。
一人目は#red#隣の男#/red#。がめつくてみじめったらしい嫌な野郎だ。おまけに疑り深いときてる。
牢番の気配に敏感だとか自慢げに話してたよ。声から察するに相当ブサイクだな。
馬鹿の癖に自信満々だから笑っちまうよ。
もう一人は#red#向かいの男#/red#。挙動不審で気味が悪ぃ。
こいつは正直よくわからん。空気も読めない。同伴は御免被りたい。
・・・とまあ、情報は少ねえし期待できる顔ぶれでもねえが、できるだけ万全を期したい。
あんた!どっちの男に頼るべきか突きとめてくれ。
俺が納得できる理由付きでな。
11年03月27日 00:27
【亀夫君問題】 [笹アイス]
【亀夫君問題】 [笹アイス]
解説を見る
隣の男は盲目、向かいの男は聾だった。夜しか脱獄できないなら隣の男を頼るのが得策だろう。
隣の男は目が見えなかった。
そのため、金貨を提示されても納得せず、「お願いだからそいつを握らせてくれ」としつこく頼んでいた。
耳がいいので牢番の気配には敏感だが、牢屋の図面を見せられても分からない。
そのため「口で説明してくれ」と頼み、馬鹿にされていた。
向かいの男は耳が聞こえず読唇術で会話していた。
目も合わさず唇ばかり見ていたため「挙動不審」、
目を閉じていると話しかけられても気づかず、牢番の足音にも気づかないため「空気を読まない」と評されていた。
二人とも相棒に選んでもらえなくなるのを恐れて、自分の障害を隠していたのだ。
隣の男は目が見えなかった。
そのため、金貨を提示されても納得せず、「お願いだからそいつを握らせてくれ」としつこく頼んでいた。
耳がいいので牢番の気配には敏感だが、牢屋の図面を見せられても分からない。
そのため「口で説明してくれ」と頼み、馬鹿にされていた。
向かいの男は耳が聞こえず読唇術で会話していた。
目も合わさず唇ばかり見ていたため「挙動不審」、
目を閉じていると話しかけられても気づかず、牢番の足音にも気づかないため「空気を読まない」と評されていた。
二人とも相棒に選んでもらえなくなるのを恐れて、自分の障害を隠していたのだ。
「【猛者のスープ】それは私と、羽根を隠した鳩が言う」「8ブックマーク」
恋人から渡された花束を手に、私はとあるビルの屋上を訪れた。ビルの縁にそっと花束を置いた私は、ふと背後に気配を感じ、後ろを振り返った。
そこにいたのは恋人だった。
確かな足取りで向かってくる彼女の姿に私は心底驚いたが、やがて事態の真相を悟った。彼女はずっと、自分を殺すつもりだったのだ――と。
どういうことだろう?
そこにいたのは恋人だった。
確かな足取りで向かってくる彼女の姿に私は心底驚いたが、やがて事態の真相を悟った。彼女はずっと、自分を殺すつもりだったのだ――と。
どういうことだろう?
17年08月22日 23:00
【ウミガメのスープ】 [ポトフ]
【ウミガメのスープ】 [ポトフ]
解説を見る
ビルの屋上。恋人から渡された花束をそっと置き、手を合わせながら、私はあの日のことを思い出していた。あの日――私がこの場所から、一人の男を突き落として殺した日のことを。
このビルには、私の勤める会社のオフィスが入っている。彼は私の同僚で、そして――私の恋人の、当時の交際相手だった。
なぜ私が彼に呼び出されてこの場に来たのか、実のところよく覚えていない。貸した金を返せとか、そんな些細なトラブルだったはずだ。そんなきっかけから、いつのにか口論になり、口論はいつしかつかみ合いに発展していた。
……殺すつもりなどなかったのだ。つかみかかってくる彼を振り払い、突き飛ばした先に、屋上のコンクリートは続いていなかった。
彼は落ちていった――。
私は恐る恐る、屋上の縁から下を覗き込んだ。彼はビルの入り口の前で倒れていた。死んでいるのは明らかだった。
茫然と下の様子を見つめていた私は、誰かに見られている気がして慌てて顔を引っ込めた。そして急いで屋上から離れた。
そのあとのことはよく覚えていない。気がついたら自宅のベッドで寝ていた。 逃げ出したい気持ちを抑え、翌朝なんとか出社すると、当然大騒ぎになっていた。周囲の人間ともども私も何度か警察に事情を聞かれ、生きた心地もしなかったが、幸運にも私が逮捕されることはなかった。警察は自殺と結論付けたらしいと噂で聞いたが、本当のところは分からない。
彼への罪悪感はあったが、それよりも日常を取り戻せることへの安堵の方が大きかった。私は、あの時屋上で本当は何があったのか、その真実を己の胸にのみ仕舞い込むことに決めたのだ。
しかし、話はそれで終わらなかった。
彼の葬儀の日、私は彼の恋人だという女性と出会った。話を聞くと、なんと彼女はあの日、彼を迎えにビルの前まで来ていたらしい。そして――彼が落ちてくるその瞬間を目撃してしまったそうだ。
あれ以来、高いところが怖いんです。彼のようになってしまうんじゃないかという気がして……
彼の死を目撃したショックで、高所恐怖症を発症してしまったらしい。日常生活にも支障を来すようになり、住んでいたマンションも引っ越してしまった――彼女はそう語った。
私は思った、残された彼女を支えていくことが、彼へのせめてもの罪滅ぼしになるのではないか、と。
彼女のことを気にかけ、何かと世話をするうち、私は彼女と交際するようになっていた。もっとも、私の彼女への思いが恋愛感情なのか、それともある種の義務感なのか、今となってはもう分からない。
彼女の、高いところへの恐怖は相当だった。私の住居はアパートの2階にあったが、たったそれだけの高さでも彼女は怖がるので、彼女が来ているときはずっとベランダのカーテンを閉めておかなければならなかった。ショッピングモールへ行ったとき、何気なく乗ったエレベーターがガラス張りで、降りる暇もなく扉が閉まってしまったのたが、エレベーターが上昇している間中ずっと、彼女はうずくまって子どものように泣きわめいていた。
今年も彼の命日がやってきた。でも、そんな彼女だから、あの屋上へ弔いの花を供えにいくことは不可能だった。だから、彼女に乞われて、私が代わりにその役目を果たす。
――ビルの屋上。
手を合わせ、そっと目を閉じていた私は、背後に気配を感じ、思わず振り返った。
そこにいたのは恋人だった。
確かな足取りで向かってくる彼女の姿に、私は心底驚いた。高所恐怖所の彼女が、こんなところへ来れるはずがない――。
だが、まっすぐに歩く彼女の足取りは、どうみても高所恐怖症を患う者のそれではなかった。
混乱する頭が、ひとつの結論を導き出した。
――彼女は、高所恐怖症などではなかったのだ。
あの晩、私が彼を突き落してしまった晩、彼女はきっと見たのだ。屋上から彼の死体を見下ろす、私の顔を。私が感じた視線、あれは彼女のものだったのだ。
気付いていたのだ、私が彼を殺したのだと。
そして彼女は、彼が味わった恐怖を私に味わわせるために、その復讐を誰にも疑われることなく果たすために、ずっと準備をしてきたのに違いない。このあと私の死体が見つかったとして、誰が彼女を疑うだろう? 高所恐怖症で高いところに来れるはずのない、彼女を。
誰にも疑われぬよう、何年も高所恐怖症を演じ続け、そして今日、彼女は私をこのビルから落として殺すため、花束を渡してここへおびき出し、先回りして私を待ち構えていたのだ。
見たこともない冷たい目をした彼女が、私のもとへ迫ってくる。手を伸ばせば、私の身体に届くだろう。たったの一押しで、私の身体は奈落の底へと落ちていくだろう――
#b#【簡易解説】#/b#
#b#かつて私はこのビルから男を突き落として殺した。私の恋人は当時その男の恋人であり、私が男を殺したのだと察していた。#/b#
#b#彼女は私に復讐するため、私に近づいた。#/b#
#red#それとともに彼女は始めた。長きにわたる、高所恐怖症の演技を。#/red#
#b#男の追悼のため、花束を現場の屋上に置いてほしい。#/b#
#b#その願いを受け入れて屋上に行った私が見たものは、高所恐怖症の人間には近づけないはずのそこに現れ、確かな足取りで私に近づいて来る彼女だった。#/b#
#b#私は悟った。彼女はすべて知っていた。彼女の高所恐怖症は誰にも疑われずに私を殺すための演技だった。そして今その仮面は取り払われ、復讐の時がやってきたのだと。#/b#
---------
Who'll be chief mourner?
I, said the Dove,
I mourn for my love,
I'll be chief mourner.
誰が喪主になるのだい?
それは私と、鳩が言う。
愛する者を悼むため、
私が喪主に、なりましょう。
マザー・グース ――Who killed Cock Robin ?――
---------
このビルには、私の勤める会社のオフィスが入っている。彼は私の同僚で、そして――私の恋人の、当時の交際相手だった。
なぜ私が彼に呼び出されてこの場に来たのか、実のところよく覚えていない。貸した金を返せとか、そんな些細なトラブルだったはずだ。そんなきっかけから、いつのにか口論になり、口論はいつしかつかみ合いに発展していた。
……殺すつもりなどなかったのだ。つかみかかってくる彼を振り払い、突き飛ばした先に、屋上のコンクリートは続いていなかった。
彼は落ちていった――。
私は恐る恐る、屋上の縁から下を覗き込んだ。彼はビルの入り口の前で倒れていた。死んでいるのは明らかだった。
茫然と下の様子を見つめていた私は、誰かに見られている気がして慌てて顔を引っ込めた。そして急いで屋上から離れた。
そのあとのことはよく覚えていない。気がついたら自宅のベッドで寝ていた。 逃げ出したい気持ちを抑え、翌朝なんとか出社すると、当然大騒ぎになっていた。周囲の人間ともども私も何度か警察に事情を聞かれ、生きた心地もしなかったが、幸運にも私が逮捕されることはなかった。警察は自殺と結論付けたらしいと噂で聞いたが、本当のところは分からない。
彼への罪悪感はあったが、それよりも日常を取り戻せることへの安堵の方が大きかった。私は、あの時屋上で本当は何があったのか、その真実を己の胸にのみ仕舞い込むことに決めたのだ。
しかし、話はそれで終わらなかった。
彼の葬儀の日、私は彼の恋人だという女性と出会った。話を聞くと、なんと彼女はあの日、彼を迎えにビルの前まで来ていたらしい。そして――彼が落ちてくるその瞬間を目撃してしまったそうだ。
あれ以来、高いところが怖いんです。彼のようになってしまうんじゃないかという気がして……
彼の死を目撃したショックで、高所恐怖症を発症してしまったらしい。日常生活にも支障を来すようになり、住んでいたマンションも引っ越してしまった――彼女はそう語った。
私は思った、残された彼女を支えていくことが、彼へのせめてもの罪滅ぼしになるのではないか、と。
彼女のことを気にかけ、何かと世話をするうち、私は彼女と交際するようになっていた。もっとも、私の彼女への思いが恋愛感情なのか、それともある種の義務感なのか、今となってはもう分からない。
彼女の、高いところへの恐怖は相当だった。私の住居はアパートの2階にあったが、たったそれだけの高さでも彼女は怖がるので、彼女が来ているときはずっとベランダのカーテンを閉めておかなければならなかった。ショッピングモールへ行ったとき、何気なく乗ったエレベーターがガラス張りで、降りる暇もなく扉が閉まってしまったのたが、エレベーターが上昇している間中ずっと、彼女はうずくまって子どものように泣きわめいていた。
今年も彼の命日がやってきた。でも、そんな彼女だから、あの屋上へ弔いの花を供えにいくことは不可能だった。だから、彼女に乞われて、私が代わりにその役目を果たす。
――ビルの屋上。
手を合わせ、そっと目を閉じていた私は、背後に気配を感じ、思わず振り返った。
そこにいたのは恋人だった。
確かな足取りで向かってくる彼女の姿に、私は心底驚いた。高所恐怖所の彼女が、こんなところへ来れるはずがない――。
だが、まっすぐに歩く彼女の足取りは、どうみても高所恐怖症を患う者のそれではなかった。
混乱する頭が、ひとつの結論を導き出した。
――彼女は、高所恐怖症などではなかったのだ。
あの晩、私が彼を突き落してしまった晩、彼女はきっと見たのだ。屋上から彼の死体を見下ろす、私の顔を。私が感じた視線、あれは彼女のものだったのだ。
気付いていたのだ、私が彼を殺したのだと。
そして彼女は、彼が味わった恐怖を私に味わわせるために、その復讐を誰にも疑われることなく果たすために、ずっと準備をしてきたのに違いない。このあと私の死体が見つかったとして、誰が彼女を疑うだろう? 高所恐怖症で高いところに来れるはずのない、彼女を。
誰にも疑われぬよう、何年も高所恐怖症を演じ続け、そして今日、彼女は私をこのビルから落として殺すため、花束を渡してここへおびき出し、先回りして私を待ち構えていたのだ。
見たこともない冷たい目をした彼女が、私のもとへ迫ってくる。手を伸ばせば、私の身体に届くだろう。たったの一押しで、私の身体は奈落の底へと落ちていくだろう――
#b#【簡易解説】#/b#
#b#かつて私はこのビルから男を突き落として殺した。私の恋人は当時その男の恋人であり、私が男を殺したのだと察していた。#/b#
#b#彼女は私に復讐するため、私に近づいた。#/b#
#red#それとともに彼女は始めた。長きにわたる、高所恐怖症の演技を。#/red#
#b#男の追悼のため、花束を現場の屋上に置いてほしい。#/b#
#b#その願いを受け入れて屋上に行った私が見たものは、高所恐怖症の人間には近づけないはずのそこに現れ、確かな足取りで私に近づいて来る彼女だった。#/b#
#b#私は悟った。彼女はすべて知っていた。彼女の高所恐怖症は誰にも疑われずに私を殺すための演技だった。そして今その仮面は取り払われ、復讐の時がやってきたのだと。#/b#
---------
Who'll be chief mourner?
I, said the Dove,
I mourn for my love,
I'll be chief mourner.
誰が喪主になるのだい?
それは私と、鳩が言う。
愛する者を悼むため、
私が喪主に、なりましょう。
マザー・グース ――Who killed Cock Robin ?――
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「【 闇スープの扉 】名前当てクイズ」「8ブックマーク」
ある日、謎好き女子が集うオフ会が行われました。
今回初参加のメンバーは、いつもより多めで、
#b#あい#/b#・#b#けいこ#/b#・#b#さえ#/b#・#b#しいな#/b#・#b#みお#/b#・#b#ゆう#/b#の6名です。
リアル脱出ゲーム、クイズ、ゲーム談義などなど、
楽しい時間はあっという間に過ぎていき……
充実した1日を過ごした彼女達は、写真もたくさん撮っていました。
初参加のメンバーの顔と名前が一致しているのは、
今回オフ会に参加したメンバーのみ。
オフ会に来れなかったメンバー達へ、今日の写真を送る時に、
せっかくなので「クイズも一緒に出そう」という話になりました。
そこで彼女達は、写真から名前を当ててもらうクイズを作り、
来れなかったメンバーに解いてもらう事になったのでした。
それが、下記のクイズです。
#big5#このクイズを解いてください。#/big5#
……………………………………………………………………
この写真に写っている6名は、オフ会初参加の
#b#あい#/b#・#b#けいこ#/b#・#b#さえ#/b#・#b#しいな#/b#・#b#みお#/b#・#b#ゆうり#/b#である。
#red#A〜Fの人物の名前を全て当てよ。#/red#
① #b#みお#/b#と#b#あい#/b#は、隣同士ではない。
② #b#しいな#/b#と#b#けいこ#/b#の髪型は、お揃いである。
③ #b#みお#/b#の両側には誰かいる。
④ #b#さえ#/b#の次に背が高いのは、#b#あい#/b#である。
⑤ 初参加メンバーの中で、左利きなのは#b#ゆうり#/b#だけである。
⑥ #b#さえ#/b#の利き手と逆側の隣にいる人は、#b#しいな#/b#である。
⑦ #b#けいこ#/b#と#b#ゆうり#/b#の間には2人以上いる。
……………………………………………………………………
#big5#【 ルール 】#/big5#
この問題は、闇スープ形式で行う、#red#扉問題#/red#です。
#red#YES#/red#か#red#NO#/red#で答えられる質問をしてください。
#red#嘘なし#/red#ルールです。
※ 無効の質問には、「#red#この質問は無効です#/red#」と回答します。
1
#b#名前を当てる際は、6人同時に書き込んでください。#/b#
#b#6人同時ではない場合は無効です。#/b#
(例)
○ A=あい、B=けいこ、C=さえ、D=しいな、E=みお、F=ゆうりですか?
× A=あいですか?
2
#b#名前を当てる質問は、3回までです。(無効の質問は除く)#/b#
#b#4回目以降は無効です。#/b#
3
#b#キャラ名を指定した質問は、1の場合を除いて無効です。#/b#
(例)
○ Aの利き手は右手ですか?
× あいの隣はけいこですか?
4
#b#1つの質問につき、確認できるのは「1人について」までです。#/b#
#b#複数人に関わる質問・人物を示す記号が複数入った質問は無効です。#/b#
(例)
○ Aは髪を結んでいますか?
× 肩より髪が長いキャラはいますか?
× AとBは同じ髪型ですか?
5
#b#答えが合ってさえいれば、どんな解き方をしても正解となります。#/b#
#b#ただし、なぜその答えになるのかという説明が正確であると判断した場合は、#/b#
#b#説明を書いた質問にも追加で正解をつけます。#/b#
#big5#【 訂正 】#/big5#
問題文の修正ができないため、こちらで改めてクイズの訂正をさせていただきます。
「⑦ #b#けいこ#/b#と#b#ゆうり#/b#の間には2人以上いる。」は矛盾する条件でしたので、
#red#⑦を除いた以下の①〜⑥の条件に訂正#/red#しました。
【 訂正後のクイズ】
……………………………………………………………………
この写真に写っている6名は、オフ会初参加の
#b#あい#/b#・#b#けいこ#/b#・#b#さえ#/b#・#b#しいな#/b#・#b#みお#/b#・#b#ゆうり#/b#である。
#red#A〜Fの人物の名前を全て当てよ。#/red#
① #b#みお#/b#と#b#あい#/b#は、隣同士ではない。
② #b#しいな#/b#と#b#けいこ#/b#の髪型は、お揃いである。
③ #b#みお#/b#の両側には誰かいる。
④ #b#さえ#/b#の次に背が高いのは、#b#あい#/b#である。
⑤ 初参加メンバーの中で、左利きなのは#b#ゆうり#/b#だけである。
⑥ #b#さえ#/b#の利き手と逆側の隣にいる人は、#b#しいな#/b#である。
……………………………………………………………………
脱字や挿絵のわかりにくさなどでご迷惑をおかけした上に、
矛盾が絶対あってはならないクイズで矛盾する条件をつけてしまい、
本当に申し訳ありませんでした。
今後は第三者の方にチェックしていただいた上で、不備のないよう努めます。
#big5#【 前提条件について 】#/big5#
作中のストーリー上では、写真と問題文だけで解くクイズなのですが、
当問題では画像をシルエットとし、足りない情報を質問で補っていただきました。
クイズに添付された写真(解説挿絵参照)には初参加メンバーが6人写ってますが、
#b#F#/b#だけ#red#後ろを向いていました#/red#。
(Fは、不特定多数の目に触れる写真に顔を写したくなかったのです。)
このクイズは、#red#さえの向きを確定させないと⑥の条件を満たしていると断定する事はできません#/red#。
(【 クイズの解説 】の【 Ⅳ 】より、Fはさえです)
よって、「Fの向きが後ろ向き」という条件を踏まえて解いたと確認できた場合は、
全ての条件を満たしていると説明できるものと判断し、理由に対する正解をつけました。
#big5#【 クイズの解説 】#/big5#
質問で情報を補えば、より効率良く解けると思いますが、
ここでは、写真の情報と問題文のみで解く場合の一例を載せておきます。
【 Ⅰ 】
② #b#しいな#/b#と#b#けいこ#/b#の髪型は、お揃いである。
↓
お団子ヘアで髪型が同じなのはCとEなので、
C=しいな or けいこ
E=しいな or けいこ
【 Ⅱ 】
④ #b#さえ#/b#の次に背が高いのは、#b#あい#/b#である。
↓
さえ≠B(1番低い)、あい≠F(1番高い)
+
Ⅰより、
さえ…D or F(C≠あいなので、さえ≠A)
あい…さえ=Dの場合はA 、 さえ=Fの場合はD
(身長順…B < E < C < A < D < F)
【 Ⅲ 】
③ #b#みお#/b#の両側には誰かいる。
+
Ⅰより、
みお…B or D
【 Ⅳ 】
① #b#みお#/b#と#b#あい#/b#は、隣同士ではない。
+
Ⅱ・Ⅲより、
みお=Dの場合、あい=Aだが、あい=Aの場合は、さえ=Dとなり、成立しないので、
#red#みお…B#/red#
#red#あい…D#/red#
#red#さえ…F#/red#
【 Ⅴ 】
⑤ 初参加メンバーの中で、左利きなのは#b#ゆうり#/b#だけである。
⑥ #b#さえ#/b#の利き手と逆側の隣にいる人は、#b#しいな#/b#である。
+
Ⅳ・前提条件より、
後ろを向いた、右利きの#b#さえ#/b#の左手側の隣には、#b#しいな#/b#がいる。
+
Ⅰより、
#red#しいな…E#/red#
【 Ⅵ 】
Ⅰ・Ⅴより、
#red#けいこ…C#/red#
【 Ⅶ 】
消去法で、
#red#ゆうり…A#/red#
(「Aは左利きですか?」と質問すれば、Aがゆうりであると確定する)
#big5#【 クイズの答え 】#/big5#
#big5#A…ゆうり#/big5#
#big5#B…みお#/big5#
#big5#C…けいこ#/big5#
#big5#D…あい#/big5#
#big5#E…しいな#/big5#
#big5#F…さえ#/big5#
今回初参加のメンバーは、いつもより多めで、
#b#あい#/b#・#b#けいこ#/b#・#b#さえ#/b#・#b#しいな#/b#・#b#みお#/b#・#b#ゆう#/b#の6名です。
リアル脱出ゲーム、クイズ、ゲーム談義などなど、
楽しい時間はあっという間に過ぎていき……
充実した1日を過ごした彼女達は、写真もたくさん撮っていました。
初参加のメンバーの顔と名前が一致しているのは、
今回オフ会に参加したメンバーのみ。
オフ会に来れなかったメンバー達へ、今日の写真を送る時に、
せっかくなので「クイズも一緒に出そう」という話になりました。
そこで彼女達は、写真から名前を当ててもらうクイズを作り、
来れなかったメンバーに解いてもらう事になったのでした。
それが、下記のクイズです。
#big5#このクイズを解いてください。#/big5#
……………………………………………………………………
この写真に写っている6名は、オフ会初参加の
#b#あい#/b#・#b#けいこ#/b#・#b#さえ#/b#・#b#しいな#/b#・#b#みお#/b#・#b#ゆうり#/b#である。
#red#A〜Fの人物の名前を全て当てよ。#/red#
① #b#みお#/b#と#b#あい#/b#は、隣同士ではない。
② #b#しいな#/b#と#b#けいこ#/b#の髪型は、お揃いである。
③ #b#みお#/b#の両側には誰かいる。
④ #b#さえ#/b#の次に背が高いのは、#b#あい#/b#である。
⑤ 初参加メンバーの中で、左利きなのは#b#ゆうり#/b#だけである。
⑥ #b#さえ#/b#の利き手と逆側の隣にいる人は、#b#しいな#/b#である。
⑦ #b#けいこ#/b#と#b#ゆうり#/b#の間には2人以上いる。
……………………………………………………………………
#big5#【 ルール 】#/big5#
この問題は、闇スープ形式で行う、#red#扉問題#/red#です。
#red#YES#/red#か#red#NO#/red#で答えられる質問をしてください。
#red#嘘なし#/red#ルールです。
※ 無効の質問には、「#red#この質問は無効です#/red#」と回答します。
1
#b#名前を当てる際は、6人同時に書き込んでください。#/b#
#b#6人同時ではない場合は無効です。#/b#
(例)
○ A=あい、B=けいこ、C=さえ、D=しいな、E=みお、F=ゆうりですか?
× A=あいですか?
2
#b#名前を当てる質問は、3回までです。(無効の質問は除く)#/b#
#b#4回目以降は無効です。#/b#
3
#b#キャラ名を指定した質問は、1の場合を除いて無効です。#/b#
(例)
○ Aの利き手は右手ですか?
× あいの隣はけいこですか?
4
#b#1つの質問につき、確認できるのは「1人について」までです。#/b#
#b#複数人に関わる質問・人物を示す記号が複数入った質問は無効です。#/b#
(例)
○ Aは髪を結んでいますか?
× 肩より髪が長いキャラはいますか?
× AとBは同じ髪型ですか?
5
#b#答えが合ってさえいれば、どんな解き方をしても正解となります。#/b#
#b#ただし、なぜその答えになるのかという説明が正確であると判断した場合は、#/b#
#b#説明を書いた質問にも追加で正解をつけます。#/b#
16年12月23日 21:56
【20の扉】 [みん]
【20の扉】 [みん]

「⑦ けいことゆうりの間には2人以上いる。」はミスでした。①〜⑥までの文章でお考えください。
解説を見る
#big5#【 訂正 】#/big5#
問題文の修正ができないため、こちらで改めてクイズの訂正をさせていただきます。
「⑦ #b#けいこ#/b#と#b#ゆうり#/b#の間には2人以上いる。」は矛盾する条件でしたので、
#red#⑦を除いた以下の①〜⑥の条件に訂正#/red#しました。
【 訂正後のクイズ】
……………………………………………………………………
この写真に写っている6名は、オフ会初参加の
#b#あい#/b#・#b#けいこ#/b#・#b#さえ#/b#・#b#しいな#/b#・#b#みお#/b#・#b#ゆうり#/b#である。
#red#A〜Fの人物の名前を全て当てよ。#/red#
① #b#みお#/b#と#b#あい#/b#は、隣同士ではない。
② #b#しいな#/b#と#b#けいこ#/b#の髪型は、お揃いである。
③ #b#みお#/b#の両側には誰かいる。
④ #b#さえ#/b#の次に背が高いのは、#b#あい#/b#である。
⑤ 初参加メンバーの中で、左利きなのは#b#ゆうり#/b#だけである。
⑥ #b#さえ#/b#の利き手と逆側の隣にいる人は、#b#しいな#/b#である。
……………………………………………………………………
脱字や挿絵のわかりにくさなどでご迷惑をおかけした上に、
矛盾が絶対あってはならないクイズで矛盾する条件をつけてしまい、
本当に申し訳ありませんでした。
今後は第三者の方にチェックしていただいた上で、不備のないよう努めます。
#big5#【 前提条件について 】#/big5#
作中のストーリー上では、写真と問題文だけで解くクイズなのですが、
当問題では画像をシルエットとし、足りない情報を質問で補っていただきました。
クイズに添付された写真(解説挿絵参照)には初参加メンバーが6人写ってますが、
#b#F#/b#だけ#red#後ろを向いていました#/red#。
(Fは、不特定多数の目に触れる写真に顔を写したくなかったのです。)
このクイズは、#red#さえの向きを確定させないと⑥の条件を満たしていると断定する事はできません#/red#。
(【 クイズの解説 】の【 Ⅳ 】より、Fはさえです)
よって、「Fの向きが後ろ向き」という条件を踏まえて解いたと確認できた場合は、
全ての条件を満たしていると説明できるものと判断し、理由に対する正解をつけました。
#big5#【 クイズの解説 】#/big5#
質問で情報を補えば、より効率良く解けると思いますが、
ここでは、写真の情報と問題文のみで解く場合の一例を載せておきます。
【 Ⅰ 】
② #b#しいな#/b#と#b#けいこ#/b#の髪型は、お揃いである。
↓
お団子ヘアで髪型が同じなのはCとEなので、
C=しいな or けいこ
E=しいな or けいこ
【 Ⅱ 】
④ #b#さえ#/b#の次に背が高いのは、#b#あい#/b#である。
↓
さえ≠B(1番低い)、あい≠F(1番高い)
+
Ⅰより、
さえ…D or F(C≠あいなので、さえ≠A)
あい…さえ=Dの場合はA 、 さえ=Fの場合はD
(身長順…B < E < C < A < D < F)
【 Ⅲ 】
③ #b#みお#/b#の両側には誰かいる。
+
Ⅰより、
みお…B or D
【 Ⅳ 】
① #b#みお#/b#と#b#あい#/b#は、隣同士ではない。
+
Ⅱ・Ⅲより、
みお=Dの場合、あい=Aだが、あい=Aの場合は、さえ=Dとなり、成立しないので、
#red#みお…B#/red#
#red#あい…D#/red#
#red#さえ…F#/red#
【 Ⅴ 】
⑤ 初参加メンバーの中で、左利きなのは#b#ゆうり#/b#だけである。
⑥ #b#さえ#/b#の利き手と逆側の隣にいる人は、#b#しいな#/b#である。
+
Ⅳ・前提条件より、
後ろを向いた、右利きの#b#さえ#/b#の左手側の隣には、#b#しいな#/b#がいる。
+
Ⅰより、
#red#しいな…E#/red#
【 Ⅵ 】
Ⅰ・Ⅴより、
#red#けいこ…C#/red#
【 Ⅶ 】
消去法で、
#red#ゆうり…A#/red#
(「Aは左利きですか?」と質問すれば、Aがゆうりであると確定する)
#big5#【 クイズの答え 】#/big5#
#big5#A…ゆうり#/big5#
#big5#B…みお#/big5#
#big5#C…けいこ#/big5#
#big5#D…あい#/big5#
#big5#E…しいな#/big5#
#big5#F…さえ#/big5#
「うしけずりのはつこいのはなし 〜その4・いつまでも好きな人〜」「8ブックマーク」
中学の同級生で集まるのは成人式以来であった。
牛削りも参加したのだが、初恋の相手である芽訪れさんは会場には現れなかった。
でも、牛削りはそれで満足だった。
何故だろう?
牛削りも参加したのだが、初恋の相手である芽訪れさんは会場には現れなかった。
でも、牛削りはそれで満足だった。
何故だろう?
14年10月18日 20:55
【ウミガメのスープ】 [牛削り]
【ウミガメのスープ】 [牛削り]
解説を見る
*
「うしけずりのはつこいのはなし 〜その1・あくしゅ〜」http://sui-hei.net/mondai/show/12288
「うしけずりのはつこいのはなし 〜その2・せなか〜」
http://sui-hei.net/mondai/show/12440
「うしけずりのはつこいのはなし 〜その3・ばいばい〜」
http://sui-hei.net/mondai/show/12471
「ねえ、緊張してる?」
「うん、人生で一番」
「私も。うまくいくかなあ」
目の前には、教会の扉。
その向こうには、親族や上司、そして#red#中学時代の同級生が待っているはずである。#/red#
「きっと大丈夫。一緒なら怖くないよ」
大学時代、芽訪れさんは失恋した。
地元での同窓会のとき、彼女はそれを打ち明けてくれた。
彼女の悲しい気持ちが痛いほどわかって、僕も一緒に涙を流した。
それから、たまに会うようになった。
徐々に仲良くなっていき、ついに20歳の春、8年越しの思いを打ち明けた。
「いつ言ってくれるんだろうって思ってた」
ちょっとはにかみながら、芽訪れさんはそう言った。
遠距離恋愛は2年続き、大学卒業と同時に、芽訪れさんは東京に来た。
それからさらに2年間交際を続け、#red#24歳の冬、入籍した。#/red#
とんとん拍子だった。
扉の向こうで、司会者が言った。
「#red#新郎・りさん、新婦・れさんの入場です。#/red#皆様拍手でお迎えください」
そう、ここには芽訪れさんはいない。
いるのは……。
「ねえ、あなた」
「ん?」
「握手、しよ?」
差し出された右手を見て、少しだけ、昔の傷が痛むのを感じた。
僕は小さく頭を振って、彼女の手を握った。
「10年ぶりの握手だね」
「え?」
「いや、なんでもない」
幸せはもう、すぐそこにある。
──────────────────
#big5#簡#/big5#易解説
舞台は牛削りと芽訪れさんの結婚式会場。
結婚して苗字が変わったため、芽訪れさんはここにはいない。
初恋の人と結婚できて満足。
──────────────────
#big5#も#/big5#っと簡易解説
とかげ「爆発しろ」
どかーん
「うしけずりのはつこいのはなし 〜その1・あくしゅ〜」http://sui-hei.net/mondai/show/12288
「うしけずりのはつこいのはなし 〜その2・せなか〜」
http://sui-hei.net/mondai/show/12440
「うしけずりのはつこいのはなし 〜その3・ばいばい〜」
http://sui-hei.net/mondai/show/12471
「ねえ、緊張してる?」
「うん、人生で一番」
「私も。うまくいくかなあ」
目の前には、教会の扉。
その向こうには、親族や上司、そして#red#中学時代の同級生が待っているはずである。#/red#
「きっと大丈夫。一緒なら怖くないよ」
大学時代、芽訪れさんは失恋した。
地元での同窓会のとき、彼女はそれを打ち明けてくれた。
彼女の悲しい気持ちが痛いほどわかって、僕も一緒に涙を流した。
それから、たまに会うようになった。
徐々に仲良くなっていき、ついに20歳の春、8年越しの思いを打ち明けた。
「いつ言ってくれるんだろうって思ってた」
ちょっとはにかみながら、芽訪れさんはそう言った。
遠距離恋愛は2年続き、大学卒業と同時に、芽訪れさんは東京に来た。
それからさらに2年間交際を続け、#red#24歳の冬、入籍した。#/red#
とんとん拍子だった。
扉の向こうで、司会者が言った。
「#red#新郎・りさん、新婦・れさんの入場です。#/red#皆様拍手でお迎えください」
そう、ここには芽訪れさんはいない。
いるのは……。
「ねえ、あなた」
「ん?」
「握手、しよ?」
差し出された右手を見て、少しだけ、昔の傷が痛むのを感じた。
僕は小さく頭を振って、彼女の手を握った。
「10年ぶりの握手だね」
「え?」
「いや、なんでもない」
幸せはもう、すぐそこにある。
──────────────────
#big5#簡#/big5#易解説
舞台は牛削りと芽訪れさんの結婚式会場。
結婚して苗字が変わったため、芽訪れさんはここにはいない。
初恋の人と結婚できて満足。
──────────────────
#big5#も#/big5#っと簡易解説
とかげ「爆発しろ」
どかーん