「勇気」「13ブックマーク」
難病の少年ヘイジとプロ野球選手の大山は、ある約束をした。
次のシータートルズ戦で大山がホームランを打てたら、ヘイジも勇気を出して手術を受ける、と。
迎えた試合当日、大山はホームランを打てなかった。
しかしヘイジは勇気をもらい、手術を受けることにした。
どういうことだろう?
次のシータートルズ戦で大山がホームランを打てたら、ヘイジも勇気を出して手術を受ける、と。
迎えた試合当日、大山はホームランを打てなかった。
しかしヘイジは勇気をもらい、手術を受けることにした。
どういうことだろう?
15年07月29日 20:56
【ウミガメのスープ】 [牛削り]
【ウミガメのスープ】 [牛削り]
解説を見る
ヘイジは思った。
大人はズルいと。
大山が最後の打席で三振した時、実況はこう言った。
「出たー! 大きなホームランです! 大山が奇跡を起こしました!!」
ヘイジの抱える症状は、目が見えないということである。
しかし画面を見ずとも、大山がホームランを打てなかったことはわかった。
観客席から聞こえる音の雰囲気は、ホームランの時のそれとはまるで違った。
実況は嘘をついているのだ。
あの約束──大山がホームランを打てば、ヘイジも手術を受けるという約束は、大山とヘイジの間だけで交わされた、はずだった。
しかし#red#大山は、直後からメディアで盛んに喧伝した#/red#。
「僕はある全盲の少年と約束したんです。次のシータートルズ戦でホームランを打てたら、彼も目を治す手術を受けてくれるってね」
#red#世間は情に厚いスラッガーと名も無き可哀想な少年への応援ムード一色となった。#/red#
ヘイジは思っていた。
大人はズルいと。
そしてそのズルさに気づいていない、と。
手術に対する不安は、痛みへの恐怖だけではない。
成功率が高いとは言え、失敗する可能性も十分にあるし、まだ見ぬ世界は目を背けたくなるほど醜い姿をしているかもしれない。両親の金銭的負担だってある。
勇気を出す、というのは、それらのハードルを越える決断をする、ということである。
第三者が美談に飛びつく安易さで決断させていいものではない。
大人はいい人でありたがる。
目の前に勇気を出せない少年がいれば、勇気を出させてあげるのが良いことだと思い込んでいる。
そのためには日々必死で練習している選手たちの努力を踏みにじってもいいし、全国に中継されている番組で虚偽の実況を行ってもいい。
だってその方が美しいから。
まるで#red#善意による暴力#/red#だとヘイジは思った。
ヒーローインタビューは、大山だった。
「ヘイジ君、約束通りホームラン打ったよ! お前も勇気出して手術受け」
ヘイジはテレビの電源を切った。
しかし彼はその後、手術を受けることに決めた。
大山が三振を決めた時、彼の心の目は、確かに見ていたのだ。
#red#"善意の暴力"に晒され、四面楚歌の中、それでも逃げ出さずに全力投球を貫いた、勇気ある投手の姿を。#/red#
#big5#【要約解説】#/big5#
#b#大山とヘイジの約束はメディアで喧伝され、世間が応援ムード一色となった。#/b#
#b#しかしそんな中、あらゆるものを敵に回しても最後まで全力投球を貫いた相手投手の勇気ある姿に、ヘイジは感銘を受けたのである。#/b#
大人はズルいと。
大山が最後の打席で三振した時、実況はこう言った。
「出たー! 大きなホームランです! 大山が奇跡を起こしました!!」
ヘイジの抱える症状は、目が見えないということである。
しかし画面を見ずとも、大山がホームランを打てなかったことはわかった。
観客席から聞こえる音の雰囲気は、ホームランの時のそれとはまるで違った。
実況は嘘をついているのだ。
あの約束──大山がホームランを打てば、ヘイジも手術を受けるという約束は、大山とヘイジの間だけで交わされた、はずだった。
しかし#red#大山は、直後からメディアで盛んに喧伝した#/red#。
「僕はある全盲の少年と約束したんです。次のシータートルズ戦でホームランを打てたら、彼も目を治す手術を受けてくれるってね」
#red#世間は情に厚いスラッガーと名も無き可哀想な少年への応援ムード一色となった。#/red#
ヘイジは思っていた。
大人はズルいと。
そしてそのズルさに気づいていない、と。
手術に対する不安は、痛みへの恐怖だけではない。
成功率が高いとは言え、失敗する可能性も十分にあるし、まだ見ぬ世界は目を背けたくなるほど醜い姿をしているかもしれない。両親の金銭的負担だってある。
勇気を出す、というのは、それらのハードルを越える決断をする、ということである。
第三者が美談に飛びつく安易さで決断させていいものではない。
大人はいい人でありたがる。
目の前に勇気を出せない少年がいれば、勇気を出させてあげるのが良いことだと思い込んでいる。
そのためには日々必死で練習している選手たちの努力を踏みにじってもいいし、全国に中継されている番組で虚偽の実況を行ってもいい。
だってその方が美しいから。
まるで#red#善意による暴力#/red#だとヘイジは思った。
ヒーローインタビューは、大山だった。
「ヘイジ君、約束通りホームラン打ったよ! お前も勇気出して手術受け」
ヘイジはテレビの電源を切った。
しかし彼はその後、手術を受けることに決めた。
大山が三振を決めた時、彼の心の目は、確かに見ていたのだ。
#red#"善意の暴力"に晒され、四面楚歌の中、それでも逃げ出さずに全力投球を貫いた、勇気ある投手の姿を。#/red#
#big5#【要約解説】#/big5#
#b#大山とヘイジの約束はメディアで喧伝され、世間が応援ムード一色となった。#/b#
#b#しかしそんな中、あらゆるものを敵に回しても最後まで全力投球を貫いた相手投手の勇気ある姿に、ヘイジは感銘を受けたのである。#/b#
「ヘリウム風船」「13ブックマーク」
この前の家族で遊園地に行ったのですが
帰り道で娘が泣き出してしましました。
それを見た妻は持っていた風船を手放し、空へ飛ばしたのです。
一体何故だかわかりますか?
帰り道で娘が泣き出してしましました。
それを見た妻は持っていた風船を手放し、空へ飛ばしたのです。
一体何故だかわかりますか?
14年08月10日 15:29
【ウミガメのスープ】 [脳内カーニバル]
【ウミガメのスープ】 [脳内カーニバル]
解説を見る
娘は遊園地でもらったキャラクター風船をまるで友達のように大切にしていたのですが、帰り道で持っていた紐をふいに離してしまいました。
ぐんぐんと空に昇って行く風船を見て、娘は思わず泣き出してしまったのです。
それを見た妻は、自分が持っていたもう一つの風船を空に放ちこう言いました。
「ほら、もう一つ風船さんが追いかけて行ったよ。お友達が出来たからもう安心だね。」
妻は持っていた風船を娘にあげるのでなく、もう一つ風船を空に飛ばして風船の友達を作ってあげたのでした。
ぐんぐんと空に昇って行く風船を見て、娘は思わず泣き出してしまったのです。
それを見た妻は、自分が持っていたもう一つの風船を空に放ちこう言いました。
「ほら、もう一つ風船さんが追いかけて行ったよ。お友達が出来たからもう安心だね。」
妻は持っていた風船を娘にあげるのでなく、もう一つ風船を空に飛ばして風船の友達を作ってあげたのでした。
「ラテシンユーザーを召喚せよ」「13ブックマーク」
#b#今宵、相見えた二人の召喚士。#/b#
#b#彼らはラテシンユーザーをここに召喚して見せるというのだが、#/b#
#b#真の#/b##big5#ラテシンユーザー召喚士#/big5##b#は果たしてどちらなのだろうか?#/b#
ーーーーーーーーーーーーーー
#red#【進行】#/red#
1、召喚士AがラテシンユーザーXを召喚
⇒ここから10分以内にXが登場すれば召喚成功。私が回答してからではないので注意。
↓
2、Xが登場し、私が回答
⇒ここから5分以内に召喚士Bは召喚しなければならない。
私が回答してから5分以内なので注意。
↓
3、召喚士BがラテシンユーザーYを召喚
⇒1と同様。
↓
4、Yが登場し、私が回答
⇒2と同様。
↓
↓
↓
#red#【補助スキル】#/red#
・#b#召喚強化魔法#/b#
そのターンに召喚した人物に、ここに来るように直接言うことができる。(ミニメを送る、公式チャットに出向くなど)
・#b#時間延長魔法#/b#
召喚してからの猶予時間をそのターンのみ10分から20分に延長する。
#red#【召喚士の掟】#/red#
~壱~
私が回答してから5分以内にラテシンユーザーを1人召喚しなければならない。5分を過ぎても召喚しなかった場合、召喚失敗とし、相手のターンに移る。
~弐~
召喚したい人物を変えてはならない。また、一度召喚された人物を再び召喚してはならない。
~参~
召喚してから10分以内にそのラテシンユーザーが現れなければ召喚失敗となり、~壱~と合わせて3回召喚に失敗した時点で相手の勝ちとなる。
~肆~
補助スキルはそれぞれ一度だけ、自分のターンのみに使用できる(召喚と同時に使用しても良いし、召喚してからの10分の間でも良い)。この際、質問欄で使用することを告げなければならない。2つ同時に使うことも可能である。
~陸~
不当に補助スキルを使用したものは召喚士失格である。(例えば、補助スキル関係なしに直接ここに来るように頼んではいけない)
#red#【観戦者の掟】#/red#
~壱~
【召喚士の掟】~肆~を犯しているものを見つけた際には、直ちに私に報告しないといけない。
~弐~
召喚士以外が雑談欄を使用する際は、出題者のみが見れるようにしなければならない。
~参~
観戦者が他の観戦者に召喚されていることを教えてはならない。
~肆~
召喚されたことに気付いた場合は、質問欄にてかっこよく、あるいは面白く登場しなければならない。その後は立ち去ってもらって構わない。
(例、「〇〇参上!」)
#b#【予定】#/b#
第一部:20時頃~22時頃
第二部:22時半頃~24時頃
*第一部で決着がつく可能性もあり。
第二部までやっても決着がつかない場合は、参加者の方々と相談して別の日に延長戦を行う。
#b#彼らはラテシンユーザーをここに召喚して見せるというのだが、#/b#
#b#真の#/b##big5#ラテシンユーザー召喚士#/big5##b#は果たしてどちらなのだろうか?#/b#
ーーーーーーーーーーーーーー
#red#【進行】#/red#
1、召喚士AがラテシンユーザーXを召喚
⇒ここから10分以内にXが登場すれば召喚成功。私が回答してからではないので注意。
↓
2、Xが登場し、私が回答
⇒ここから5分以内に召喚士Bは召喚しなければならない。
私が回答してから5分以内なので注意。
↓
3、召喚士BがラテシンユーザーYを召喚
⇒1と同様。
↓
4、Yが登場し、私が回答
⇒2と同様。
↓
↓
↓
#red#【補助スキル】#/red#
・#b#召喚強化魔法#/b#
そのターンに召喚した人物に、ここに来るように直接言うことができる。(ミニメを送る、公式チャットに出向くなど)
・#b#時間延長魔法#/b#
召喚してからの猶予時間をそのターンのみ10分から20分に延長する。
#red#【召喚士の掟】#/red#
~壱~
私が回答してから5分以内にラテシンユーザーを1人召喚しなければならない。5分を過ぎても召喚しなかった場合、召喚失敗とし、相手のターンに移る。
~弐~
召喚したい人物を変えてはならない。また、一度召喚された人物を再び召喚してはならない。
~参~
召喚してから10分以内にそのラテシンユーザーが現れなければ召喚失敗となり、~壱~と合わせて3回召喚に失敗した時点で相手の勝ちとなる。
~肆~
補助スキルはそれぞれ一度だけ、自分のターンのみに使用できる(召喚と同時に使用しても良いし、召喚してからの10分の間でも良い)。この際、質問欄で使用することを告げなければならない。2つ同時に使うことも可能である。
~陸~
不当に補助スキルを使用したものは召喚士失格である。(例えば、補助スキル関係なしに直接ここに来るように頼んではいけない)
#red#【観戦者の掟】#/red#
~壱~
【召喚士の掟】~肆~を犯しているものを見つけた際には、直ちに私に報告しないといけない。
~弐~
召喚士以外が雑談欄を使用する際は、出題者のみが見れるようにしなければならない。
~参~
観戦者が他の観戦者に召喚されていることを教えてはならない。
~肆~
召喚されたことに気付いた場合は、質問欄にてかっこよく、あるいは面白く登場しなければならない。その後は立ち去ってもらって構わない。
(例、「〇〇参上!」)
#b#【予定】#/b#
第一部:20時頃~22時頃
第二部:22時半頃~24時頃
*第一部で決着がつく可能性もあり。
第二部までやっても決着がつかない場合は、参加者の方々と相談して別の日に延長戦を行う。
17年10月22日 19:59
【新・形式】 [ホルス]
【新・形式】 [ホルス]
天童魔子vs滝杉こげお 次に召喚されるのはあなたかもしれません……
解説を見る
ということで、召喚失敗数が天童魔子さん0回、滝杉こげおさん3回で、
真のラテシンユーザー召喚士に輝いたのは#big5#天童魔子さん#/big5#!
さすが親切な魔法使い、おめでとうございます!!
急遽、召喚士になってくださった天童魔子さん、滝杉こげおさん
そして、登場してくださった皆さん、観戦してくださった皆さんありがとうございました!
真のラテシンユーザー召喚士に輝いたのは#big5#天童魔子さん#/big5#!
さすが親切な魔法使い、おめでとうございます!!
急遽、召喚士になってくださった天童魔子さん、滝杉こげおさん
そして、登場してくださった皆さん、観戦してくださった皆さんありがとうございました!
「さあ歌いましょう」「13ブックマーク」
ドはドーナツのドだと気付いたので、レミは青い空を見上げた。
一体どういうことだろう?
一体どういうことだろう?
16年03月30日 21:00
【ウミガメのスープ】 [牛削り]
【ウミガメのスープ】 [牛削り]
解説を見る
商店街を散歩していたレミは、道端に何か大きなものが落ちているのを見つけて立ち止まった。
立つ位置を変えてよく見ると、それは#red#「ド」という文字を象ったプラスチック製の物体#/red#であった。
濁点は針金のようなもので固定されている。
はて、これは何だろう。
その色といい形といい、どこかで見たことがある気がするのだが、思い出せない。
と、どこからか甘い匂いが漂ってきた。
これは……
「オールドファッションのにおいだ!」
時刻は朝七時。レミの大好きなお店が開店準備を始めたのだろう。
それでレミは思い当たった。
目の前に落ちている#red#ドはドーナツのド#/red#だということに。
レミが#red#上を見ると、お店の入り口の上に、「ファミリー ーナツ」という看板#/red#が見えた。
看板の向こうに青い空も見えた。
納得すると、お腹が空いてきた。
ドが落ちてきたと言えば、タダで食べさせてくれるかな。
幸せな空想に、レミはほっぺたが落ちそうになった。
#big5#【要約解説】#/big5#
#b#道端に落ちていた「ド」という文字が、行きなれたドーナツ屋のロゴの一部だと気付いたレミ。#/b#
#b#看板が落ちてきたのだと思い、店の入り口の上を見た。#/b#
立つ位置を変えてよく見ると、それは#red#「ド」という文字を象ったプラスチック製の物体#/red#であった。
濁点は針金のようなもので固定されている。
はて、これは何だろう。
その色といい形といい、どこかで見たことがある気がするのだが、思い出せない。
と、どこからか甘い匂いが漂ってきた。
これは……
「オールドファッションのにおいだ!」
時刻は朝七時。レミの大好きなお店が開店準備を始めたのだろう。
それでレミは思い当たった。
目の前に落ちている#red#ドはドーナツのド#/red#だということに。
レミが#red#上を見ると、お店の入り口の上に、「ファミリー ーナツ」という看板#/red#が見えた。
看板の向こうに青い空も見えた。
納得すると、お腹が空いてきた。
ドが落ちてきたと言えば、タダで食べさせてくれるかな。
幸せな空想に、レミはほっぺたが落ちそうになった。
#big5#【要約解説】#/big5#
#b#道端に落ちていた「ド」という文字が、行きなれたドーナツ屋のロゴの一部だと気付いたレミ。#/b#
#b#看板が落ちてきたのだと思い、店の入り口の上を見た。#/b#
「天才に解けない問題」「13ブックマーク」
海亀中学校。
ここの生徒はみんな賢く、心優しく、不真面目な生徒も一人も居なかった。
そんな海亀中学校でのあるテスト。
そのテストは生徒達にとってはとても簡単で全員満点でもおかしくない難易度だった。
しかし、そのテストにおいて満点が一人もいなかったのはなぜ?
ここの生徒はみんな賢く、心優しく、不真面目な生徒も一人も居なかった。
そんな海亀中学校でのあるテスト。
そのテストは生徒達にとってはとても簡単で全員満点でもおかしくない難易度だった。
しかし、そのテストにおいて満点が一人もいなかったのはなぜ?
17年05月25日 22:26
【ウミガメのスープ】 [末期サングラス]
【ウミガメのスープ】 [末期サングラス]
解説を見る
今日のテストは生徒達が海亀中学校で受ける#b#最後の#/b#テスト。
生徒達は並々ならぬ思いでそのテストに臨んでいた。
最後のテストの最後の大問。
それは、解答欄が10個以上あり、選択肢もとても多い記号問題だった。
生徒達は始め、選択肢が多くて大変だと思ったが、問題自体は簡単だったので、どんどん解き進めていった。
しかし、解答欄が半分近く埋まったところで#red#異変#/red#に気が付く。
自分の埋めた解答欄を見ると、
#big5#1.キ 2.ミ 3.タ 4.チ 5.ヲ 6.ワ 7.ス 8.レ 9.ナ 10.イ#/big5#
(君たちを忘れない・・・?・・・!!メッセージになっているのか・・・粋なことを・・・)
生徒達は今にも溢れそうな涙をこらえて解答した。
#big5#11.マ#/big5#
#big5#12.タ#/big5#
#big5#13.イ#/big5#
#big5#14.ツ#/big5#
生徒達はもう涙をこらえきれなかった。
涙で目の前が一杯になり解答欄を見ることも難しかったが、濡れてぐしゃぐしゃの解答欄に最後の答えを書き込む。
#big5#15.カ#/big5#
全生徒が問題を見ずともこの答えを書き込んだ。
#b#(この人が先生で良かった。)#/b#
誰もがそう思った。
――時は流れ一週間後テスト返却の時間だった。
みんながみんな自分は絶対に満点だという確信を持っていた。
#red#しかし、満点は一人もいなかった。#/red#
生徒達は驚いて、返された自分の答案に間違いを探す。
(どこだ・・・間違いなんてな・・・!!なに!?)
そう、赤いペケマークが付いていたのは最後の大問の最後の問題。
#red#15.カ#/red#
これが間違っているなど誰も予想だにしなかった。
先生は満面の笑みで
「みんな残念~最後の問題はみんな引っかかったね~」
この先生が卒業するまで生徒達と一言も話せなかったのは言うまでもないだろう。
【略解】
みんなが間違えたのは記号問題の最後の一問。それ以外の記号問題の答えを繋げて読むとメッセージになっていたので、最後もメッセージに合うように答えを書いたが、それは先生の罠であり、答えは別の文字だったから。
生徒達は並々ならぬ思いでそのテストに臨んでいた。
最後のテストの最後の大問。
それは、解答欄が10個以上あり、選択肢もとても多い記号問題だった。
生徒達は始め、選択肢が多くて大変だと思ったが、問題自体は簡単だったので、どんどん解き進めていった。
しかし、解答欄が半分近く埋まったところで#red#異変#/red#に気が付く。
自分の埋めた解答欄を見ると、
#big5#1.キ 2.ミ 3.タ 4.チ 5.ヲ 6.ワ 7.ス 8.レ 9.ナ 10.イ#/big5#
(君たちを忘れない・・・?・・・!!メッセージになっているのか・・・粋なことを・・・)
生徒達は今にも溢れそうな涙をこらえて解答した。
#big5#11.マ#/big5#
#big5#12.タ#/big5#
#big5#13.イ#/big5#
#big5#14.ツ#/big5#
生徒達はもう涙をこらえきれなかった。
涙で目の前が一杯になり解答欄を見ることも難しかったが、濡れてぐしゃぐしゃの解答欄に最後の答えを書き込む。
#big5#15.カ#/big5#
全生徒が問題を見ずともこの答えを書き込んだ。
#b#(この人が先生で良かった。)#/b#
誰もがそう思った。
――時は流れ一週間後テスト返却の時間だった。
みんながみんな自分は絶対に満点だという確信を持っていた。
#red#しかし、満点は一人もいなかった。#/red#
生徒達は驚いて、返された自分の答案に間違いを探す。
(どこだ・・・間違いなんてな・・・!!なに!?)
そう、赤いペケマークが付いていたのは最後の大問の最後の問題。
#red#15.カ#/red#
これが間違っているなど誰も予想だにしなかった。
先生は満面の笑みで
「みんな残念~最後の問題はみんな引っかかったね~」
この先生が卒業するまで生徒達と一言も話せなかったのは言うまでもないだろう。
【略解】
みんなが間違えたのは記号問題の最後の一問。それ以外の記号問題の答えを繋げて読むとメッセージになっていたので、最後もメッセージに合うように答えを書いたが、それは先生の罠であり、答えは別の文字だったから。