動画内など、他所でラテシンの問題を扱う(転載など)際について
ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
いらっしゃいませ。ゲスト様 ログイン 新規登録

みんなのブックマーク

満願成就「1ブックマーク」
願いが叶った男は、自分が人間扱いされていないことを知って憤慨した。

なぜだろうか?
16年05月01日 23:39
【ウミガメのスープ】 [屋上]



解説を見る
暗い部屋。
何もかもに疲れていた俺の口から、思わぬ言葉が漏れた。

「…神よ」

そんなものは居ないとしか思えぬことばかりがもう長いこと続いて、なんでよりにもよって神の名を呼んだのか。俺は苦笑するより他なかった。

その時、ドアを叩く音がした。
こんな真夜中に新聞の勧誘かよ、と苛立ちながらドアを開けると、そこには―
昔コントで見たような、神様然とした男が立っていた。

俺はあまりにも悪い冗談に厭気が差し、「何の用だ」と訊ねる。
それこそあの日のコントのように「あなたは神様ですか」とでも訊いてやろうかと思ったが、そんな気分にはとてもなれなかった。

「お前はわしの名を呼んだ100正人目(注:1正=10の40乗)の人間じゃ。記念にひとつお前の願いを叶えてやろう」

お決まりのパターン…だがそんな理由か。冗談にしてももうちょっとなかったのか。
どうせこのあと芸人だか何だかが出てきてドッキリだって言うんだろう。

そんなことを思いながら、どうせ冗談ならとんでもないことを言ってやれ、俺が願っているのは間違いではないのだから、と…こう吐き捨てた。

「人類を、滅亡させてくれ」

その刹那。
街中の灯りが消え、見たこともないような光が包んだ。

「きょうは大サービスじゃ。面白いものを見せてやろう」

神様然とした男に促されて俺が外を見上げると―
人間という人間が、空に向かって浮かび上がっていた。

「同じことが、世界中で起きておるぞ」

俺には、神様然とした男が、よくぞやっと言ってくれた、と喜んだ顔をしているように見えた。
…もしかすると、だ。記念だのなんだのというのは方便で、この言葉が聞きたくて、そう思ってそうな奴の前に現れることを繰り返してきたのだろう。そして裏切られて、くだらぬ願いを叶えさせられてきたのだろう。

そうして、七十何億だかの厄介者が空を埋め尽くしたのを見届けると。

「ほれ」

神様風の男―いや、神―は指を鳴らす。
空の上の「それ」が一斉に爆ぜ…綺麗な花火となった。
あんな汚いものがこんな美しい景色になるのか、と思わず笑いが漏れるくらいの、二度と忘れることのできない絶景だった。

「じゃ、わしはこれで」

俺が見惚れている間に、神はどこかへ消えていった。


くだらぬ支配者気取りの終焉にはお似合いのショーが終わって、俺は一息ついた…
そして気づいてしまった。

神はたしかに俺の願いどおり#b#人類を滅亡させた。#/b#
だが、#b#俺はここにいる。#/b#

どうせいずれ俺も死ぬから、これでいいのかもしれないが。
まさか、神は待ち望んでいた注文通りのオーダーがいきなり来て浮かれてしまい、俺のことを忘れたのか。
あるいは―俺は、人間ではないとでも云うのか。

※要約:人類滅亡を願った結果、自分一人だけ生き残ってしまったから
ああ、一枚足りない…「1ブックマーク」
ついにオリンピック開幕!!
早くも日本勢が随所で活躍し始めている。
カメオも日本人として人並み以上の愛国心を自負しており、各メディアの隅々まで目を通す毎日だ。

ところが、日本のメダル獲得が続々と報じられるにつれて、カメオの顔つきはどんどん険しくなっていく。
一体なにが不満なのだろうか?
16年08月08日 20:49
【ウミガメのスープ】 [ムク]



解説を見る
メディアや国民がお祭り騒ぎに興じる陰で、重大な政治・経済案件等がこっそり進められるのはよくある話。


報道記者数に新聞の紙面やテレビニュースのコマ、人々がそれを目にする時間や気力、どれを取っても有限だ。
改憲、安保、基地移設問題、金融政策。
他国の大統領選や、地域連合離脱による影響の波及。
各地方ならば震災の復興や原発、空港施設利用問題 etc.
オリンピックが盛り上がれば盛り上がるほど、トップニュースにふさわしいはずの内容が相対的に小さな枠内に押しこめられ、ごく一部の人間の思惑通りに運ばれていく。

日本人が活躍するのは嬉しいし、次期開催地として参考になることも多い。
とは言え、日本の近い将来がいろいろ気になるカメオは、深〜い溜め息をこぼすのだった。
ワンダープロジェクト・フォックス「1ブックマーク」
キツネはブドウを眺めて言った。
「どうせあんなブドウ、すっぱくて不味いに決まってるさ!」

実際、キツネはこのブドウを口にすることはできなかったのだが、
それにも関わらずキツネは笑顔を見せた。

いったい何故だろう。
16年05月30日 19:08
【ウミガメのスープ】 [白紙]



解説を見る
 
 
「どうせあんなブドウ、すっぱくて不味いに決まってるさ!」
「……だが、本当にそうだろうか。あのブドウに触れずに甘さを測る方法はないものか……」
後に、近赤外線スペクトル分析による非破壊式糖度測定法を確立する、木津根氏とその仲間たちの長い挑戦の始まりであった。
(中略)
男たちは、大きな壁にぶち当たった。
(中略)
男たちは、やった。
(中略)
当時完成させた一号機を見せながら、我々取材班の前で木津根氏は満面の笑みを浮かべたのだった。
出る杭は……?「1ブックマーク」
 
 
【○○○○非推奨】


新人のウミオの作品はまだベテランの域には達していなかったが、
充分にベテランのカメコを喜ばせていた。
しかし、しばらくしてカメオの作品が本物に近付いていることを知ると、
カメコは途端にガッカリしてしまった。

いったいどういうことだろう。
16年05月29日 23:00
【ウミガメのスープ】 [白紙]



解説を見る
迷宮入りしたスープは、問題一覧の解決済みの下に入るため、
普通に解決を迎えるより、上杉管理人の例題である本物の「ウミガメのスープ」に近付くことになる。
なお、モバイル版では20扉や新形式で分類もされていないので、本当に本物の真下に来ることになる。

長い年月をかけて本物のスープの下に澱んで溜まる迷宮入り。
あたかも熟成されたワインにできる澱のようにも見えてきます。
ウィンドショッピング「1ブックマーク」
ある店に見目は良いが酷く傲慢な客がやってきた。
その客は店員にアレコレ注文を出しては困らせた上に、結局何も買わずに店を出てしまった。

しかし、店員はそれほど不満に思わず、
むしろこんな客がまた来てくれたら良いなと思っている。

いったいなぜだろう?
15年09月13日 01:15
【ウミガメのスープ】 [白紙]



解説を見る
ブティック「オルレアン」では、店に来た客を秘密裏に攫っていた。
攫われた客は何か買うどころか、自身が商品となって店を出ることになる。

商品の見目が良いと高値がつくからありがたいのは勿論なのだが。
どこに売られても悲惨な目に遭うことは免れないが故に、
どうせ攫うなら性格やら趣味やら自分の好みと外れているほど気分が良いのだった。