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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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郷愁コンビニ「4ブックマーク」
コンビニを訪れたカメオ。普段であれば肉まんだけを買うところ、その日は奮発してお気に入りのサイダーに加え、少しお高いプレミアム肉まんを買った。

そんなカメオのために、肉まんよりもピザまんが好きなウミスケは、不意に母親のことを思い出し、#b#心の中で悪態をついたという。#/b#
いったいどういうことだろう?
17年01月13日 02:36
【ウミガメのスープ】 [az]

夜食に肉まんは太る。




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近所の悪ガキどもと一緒にコンビニを訪れた小学生のカメオ。少ないお小遣いのやり繰りに苦しむ彼は、普段悪ガキ連中と買い食いするときは節約して肉まんだけを買うことが多い。
そんなカメオがその日は少し贅沢したのは、#red#お年玉#/red#という臨時収入があったからだ。祖父母や親戚から貰った総額はそれなりの金額になるため、一度コンビニで少しの贅沢をするぐらいはいいだろうと、カメオは考えたのだ。


「プレミアム肉まんひとつ!」とドヤ顔で言うクソガキ・カメオから千円札を受け取った、アルバイトのコンビニ店員・ウミスケ(28歳、フリーター)。ウミスケは渡された千円札を見て、それがお年玉であるとすぐに気づいた。何故なら、手渡された千円札には、#b#三つに折った跡が残っていたからだ。#/b#お札を三つ折りにするような機会は、#red#お年玉をぽち袋に入れるときくらいしかない。#/red#時期も併せて、このガキはお年玉で財布に余裕ができたから少し贅沢してるんだろうなと、ウミスケには察しがついた。

(お年玉か……俺がこのガキくらいの歳のときは、確か……)

――あんたにはこんな大金まだ早いよ。いずれ必要になるときに備えて、お母さんが預かっておいてあげるからね――

(都合のいいこといって……#b#結局返してないじゃないかお袋のヤツ……!#/b#)
朝が来ること「4ブックマーク」
目覚まし時計を息子から手渡され、うろたえる男。彼が息子に伝えあぐねていることは、いったい何だろう?
17年01月07日 21:04
【ウミガメのスープ】 [az]

SP:シンディ教教祖SoMR師に圧倒的な感謝を。




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母親の病死を幼い息子に伝えることができない男。一向に帰宅しない母の所在を問う息子に対し、半ば苦し紛れに「ママは疲れて、ちょっと眠ってるんだ」と言うと、翌日息子は母が普段使っていた目覚まし時計を持って来て、父に手渡した。これで起こしてあげて、とのことらしい。息子の思いがけない行動にうろたえた男は、曖昧な誤魔化しは彼にとって何の慰みにもならないことを悟った。本当のことをちゃんと伝えなければ……。男は静かに、息子を抱き締めた。
あなたのアリスは迷子中「4ブックマーク」
マリアの娘のアリスが迷子になって帰ってきません。
そこに風の子どもがやってきて歌います。

『マリアのアリスは丘の上 妖精たちの丘の上
 右も左も分からない 可哀想な迷子のアリス
 マリアのアリスは帰れない『それ』のせいで帰れない
 『それ』ってなあに? 『それ』ってなあに?
 『それ』が分かれば お願いを叶えれあげる』

あなたのアリスが帰れるように風が止まないうちに、風の子どもに質問し、『それ』を当ててお願いしてください。

正解の条件
『それ』を指摘した上で、風の子どもにお願いしてください。
16年12月30日 22:08
【20の扉】 [花鳥]

一時間の時間設定ありますのでどんどん参加お願いします。




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生まれたばかりの夜風の子は、心配そうな顔をする女と出会いました。
そして、夜風の子は問うのです。

「心配そうに窓を見つめるあなたはだあれ?」

それに対し、女は答えます。

「私はマリア。娘のアリスが戻らないの、姿の見えないあなたは誰?」

夜風の子は嬉しそうに答えます。

「私は夜風、今日生まれたの」
夜風の子は風なので何でも見ています。
けれど、『見ていても』それが何という『名前』かは生まれたばかりで分かりません。
だから、名前を教えてくれたお礼に歌いました。

『マリアのアリスは丘の上 妖精たちの丘の上
 右も左も分からない 可哀想な迷子のアリス
 マリアのアリスは帰れない『それ』のせいで帰れない
 『それ』ってなあに? 『それ』ってなあに?
 『それ』が分かれば お願いを叶えてあげる』

マリアは夜風の子に問います。

『それ』とは何かをマリアは問いました。




マリアは風の子に言いました。

#b#「『それ』は『雲』よ。空を覆い、月も星も通さない厚い厚い雲の天蓋 だから、アリスは右も左も真っ暗で、帰り道が見えず帰れないのね」#/b#

夜風の子は嬉しそうに笑いました。

「そうだ、そうだ、あれは『雲』だ!あれは『雲』という名前だった!
ありがとう、マリア!さあ、願いを叶えてあげる。
早くしないと私が止む。
私が止めば、私が消える。早く願いを言ってマリア!」

マリアは夜風の子に向かってお願いします。


#big5#「空を覆う雲をどうかあなたの風で吹き飛ばしてちょうだい!」#/big5#

「いいよ、いいとも!吹き飛ばそう!あなたのアリスが帰れるように、雲を全て吹き飛ばそう!
 じゃあね、マリア!もうすぐあなたのアリスは帰るよ!」

そう言うと、ゴウッと大きな風の音がして辺りはシンと静かになりました。

そして、すぐにガチャリと扉の開く音が聞こえました。


#b#「お母さん!ただいま!」#/b#
朝日を背にアリスは帰って来ました。
贅沢な妻「4ブックマーク」
夫に「今後は外食が増える」と言われたので、妻は手料理を豪華にすることにした。
なぜだろう?

初出題です、宜しくお願い致します。
16年09月06日 19:13
【ウミガメのスープ】 [ゆべし]



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「明日から、俺の昼の弁当はなしでいいからな〜」
夫の言葉に、毎日夫の弁当を作っている妻が理由を聞けば、上司に外食を誘われ続けているからだという。
なかなか断れなくてなあ、と笑いながら頭を掻く夫。しかし、聡い妻はすぐに気がついた。夫の会社は、6〜8月が繁忙期。忙しくて昼飯を食べる余裕もない。
つまり夫は、妻の弁当をまるまる残してしまうことが申し訳なくて、嘘をついているのだ。
夫の気遣いに、妻は何も言わずに頷いた。
せめて、くたくたに疲れて帰宅する夫と一緒に食べる遅い夕飯は、出来るだけ豪華にしようと画策しながら。
迎えた卒業式の日。
校長の話を聞き流しながら、#b#牛削り#/b#は3年間の中学校生活を思い返していた。

1年生。クラスメイトの#b#芽訪れさん#/b#に恋をした。放課後におしゃべりをするのが楽しくて仕方なかった。
2年生。クラスが別々になり、話す機会もなくなった。もう一度仲良くなろうと奮起するも実らず。
3年生。もはや奮起することさえ諦めて、恋心を鎮火しようと無駄な努力をした。

そして高校は別々になってしまった。

今までも会う機会は少なかったが、来春を迎えればもっと会えなくなる。
このままでいいのか?

長い自問自答の末、式典の終わり頃になって、ようやく牛削りは決意した。


#b#よくない。芽訪れさんに気持ちを伝えたい。#/b#


するともう居ても立ってもいられなくなり、最後のホームルームを終えるとすぐに、

#red#学校を飛び出し全力で駆け出した。#/red#



……ってなんで? 芽訪れさん放っとくの?
14年10月18日 20:34
【ウミガメのスープ】 [牛削り]



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*

「うしけずりのはつこいのはなし 〜その1・あくしゅ〜」
http://sui-hei.net/mondai/show/12288
「うしけずりのはつこいのはなし 〜その2・せなか〜」
http://sui-hei.net/mondai/show/12440




#big5#粉#/big5#雪のちらつく3月吉日。
#red#市内の高校はほぼすべて、今日卒業式を迎えている。#/red#
芽訪れさんも今頃、寒さに手を擦り合わせながら校長の話を聞いているのかな。
壇上でいろんな人が話をしたが、僕の耳には残らなかった。

思えば高校時代、僕はいつもどこか上の空だったかもしれない。
初恋の人、芽訪れさんと過ごした中学時代のわずかな時間を、四六時中思い返していたのだ。
高校では新しい友達もできたし、部活にも打ち込んだ。
それなりに楽しいこともあったはずなのに、#red#卒業式の今日、思い出してしまうのはやはり中学校の3年間の思い出ばかりだ。#/red#

芽訪れさんの進路は風の噂で聞いている。関西の大学に行くらしい。
どんなことを勉強するのかはわからない。いつか、作曲家になるのが夢だと言っていた。そっち方面の大学だったらいいなと、なんとなく思う。

僕は関東のつまらない大学に進学が決まっていた。
もう下宿先も決めてきた。

今までは同じ地域に住んでいたから、たまに見かけることもあったけれど、#red#来春からそう簡単には会えなくなる。#/red#

いいのか、このままで。

僕は式の間中自問し、そして決意した。
故郷を離れる前に、彼女に気持ちを伝えようと。

式が終わると僕は、芽訪れさんの高校に向かって一目散に走り出した。
#b#1秒でも早く、彼女に会いたかった。#/b#
跳ね返る雪解け水がスーツのズボンを濡らしても、気にならなかった。

最後の曲がり角に差し掛かった時だった。

「あ」

思わず声が出た。
真っ赤な振袖姿の芽訪れさんが、小さな傘を差して歩いていた。

「あ」

彼女も僕に気づいたようだった。

「もしかして、牛削り君? どうしたの、こんなところで」
「あー、えーと」

何も考えていなかったことに気づく。
感情だけで走ってきたのだ。

「でも久しぶりだねー。そっちも卒業式?」
芽訪れさんが話題を変えてくれた。

「ねえ、ちょっと話す時間ある?」
「え? うん、クラス会始まるの、夕方だから。……あ、入る?」
傘を差し出してくれた。
「いや、小雪だから」

粉雪の降る中、僕たちは中学時代の話をした。
あの頃は話しかけられずにいたのに、話してみれば、話題はすらすらと出てくる。
雑談の合間に、いつ思いを告げようかとタイミングを伺っていた。

「そういえば関西の大学に行くって聞いたけど」
「うん、音大に行くんだ」
「おお、前に作曲家になりたいって言ってたもんね」
「よく覚えてるね。……あのね、#b#星野さんのいる大学なんだ#/b#」
「え?」
「星野さん。覚えてるでしょ?」

覚えている。芽訪れさんの好きだった人だ。

「星野さん、指揮者になりたくて勉強中なんだって」

憧れの人のことを語る彼女の顔は、いつか見たのと同じように、すごく嬉しそうで、眩しかった。


──そっか。


「私も星野さんと同じ環境で勉強して、一緒に夢を叶えられたらいいなって」


不思議に、悔しくも悲しくもなかった。
僕は、好きな人のことを語るときの笑顔も含めて、芽訪れさんのことが好きなんだ。

「ねえ」
語り続ける芽訪れさんを制した。

「なに?」
芽訪れさんが僕の方をまじまじと見る。

「あのさ」



初恋は──


「時々、星野さんとの話聞かせてね。応援してるよ」


──初恋は、粉雪のように静かに。


静かに、散っていく。




──────────────────
#big5#簡#/big5#易解説

高校の卒業式で、中学時代を思い返していた。
高校は別々だから、芽訪れさんに会いに行くため学校を飛び出した。