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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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魔術師の選択(問題ページ

からの友人はアマチュアマジシャンで、ウサギや鳩を取り出すマジックを得意にしている。

ひさびさに友人の舞台を見に行くと、やっていたのは人体消失マジックだった。
私はそれを見て、友人の結婚生活は幸福なのだと思った。

いったいどういうことか。
16年05月05日 22:53
【ウミガメのスープ】 [ゴトーレーベル]



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人は子供のころ、両親と妹を不意の事故で一度に亡くしていた。

急に大事な人がみんないなくなる経験をしたためであろう。
マジックが好きになっても、「何かが目の前から消える」マジックを、意識してか、あるいは恐怖や不安による無意識によってか、見るのを好まなかった。

自分で演じるときも同じだった。私は、友人が演じるマジックは、これまで「何かを取り出す」ものしか見たことがなかった。

そんな友人も、伴侶を得て結婚した。先ごろ子供も生まれ、家族も増えた。

これらの事情を知っている私は、友人が人体消失マジックをする姿を見て、新しい家族、幸福な家庭生活を得て、過去の不幸な記憶から来た呪縛から解放されたのだと考え、嬉しく思ったのである。
総合点:16票  チャーム:1票  納得感:7票  伏線・洗練さ:2票  物語:6票  


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チャーム部門からす山
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「何かを見て、誰かが幸福だと確信できることなんて、そうそうないはずなのに。一体何を根拠にそう思ったのか?想像が膨らみます。」
2017年10月17日22時
納得感部門からす山
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「友人と長い付き合いをしている主人公だからこそ、友人の振る舞いに共感して幸福なのだと納得し、そしてその主人公にも共感してこちらも納得してしまうのでしょうね。」
2017年09月30日20時
納得感部門letitia
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「この問題には、間違いなく「物語」があるのですが、それはとても短い文章で、友人の物語を第三者の「私」が推測するという形で語られます。その、シンプルで事実を並べただけの文章が、この「誰も経験のない唯一の物語」にこれ以上ない納得感を与えている。これこそが、「物語」というツールのウミガメのスープにおける理想的な用い方だと思います。」
2017年02月28日02時
納得感部門フィーカス
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「ベールの厚い問題は納得感が薄れやすいですが、この問題はこれ以外の納得がいく解説がそうそう思いつきません。単純にベールを厚くすればよいというものではなく、適切にクルーを配置することが重要である、ということを教えてくれる1問。」
2016年06月15日14時
納得感部門桜小春
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「なるほどなぁ、と頷いたあと、問題が発生しました。これは納得感か物語かどちらに入れるべきだろうと。」
2016年05月08日08時
納得感部門Period
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「あ、なるほどね。と思わずパソコンの前で手を打った自分がいた」
2016年05月07日00時
納得感部門手弁当
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「ウミガメのスープの王道的作品。」
2016年05月06日07時
納得感部門黒井由紀
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「ベールはかなり厚いものの、重要なエッセンスはきちんと表記されているので、間の物語を埋めた後の感慨はひとしおです。シンプルな問題文に豊かな物語の隠された、素晴らしい問題だと思います。」
2016年05月05日23時
伏線・洗練さ部門SoMR
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「じわーっとした良さのあるこの問題にはギラギラしたチャームやクルーは似合わない。余計な飾りつけはせず、非自明なシチュエーションのその圧倒的物語的納得感そのものの持つパワーのみで問題を成立させ、名作たらしめている一問。」
2017年02月07日20時
伏線・洗練さ部門エリム
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「題材にぴったりの鮮やかなトリックと深みある解説をぜひご堪能ください」
2016年06月16日01時
物語部門からす山
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「友人の生活の幸福度合いもそうですが、聞かなくてもマジックを見ただけでわかる主人公と友人との友情も素晴らしいものがあります。」
2017年09月30日20時
物語部門上3
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「幸福とはなんだろう。それは当たり前のように過ごせる日常が一つでも増えることなのかもしれません。」
2017年09月20日19時
物語部門SoMR
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「ゴトーさんの作品の中で一番好きなものの一つです.やっぱり物語が実にシブい.痛みと幸福さが入り混じった…哀と幸の狭間に不思議な温かみと人生の奥行を感じさせられるような,そんな味わい深い物語.問題化することで「友人を見つめる私がそれに気づく事」を追体験することができる.これは小説では味わえない,ウミガメと物語が噛み合わさったときに初めて起こる化学反応.この問題はその効力を存分に体感するに相応しい.」
2016年12月08日01時
物語部門なさ
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「読み終えたとき、大げさな表現ではなく心にズシンと来ました。」
2016年08月11日16時
物語部門桜小春
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「そんな私は気づいたのです、そうかどっちにもいれればいいと。私の言葉では陳腐になってしまいそうなので、百聞は一見に如かず、です。」
2016年05月08日08時
物語部門屋上
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「突拍子もない結論が提示された一見明るい問題文に、イメージよりもはるかに重い問いを残す解説。あらゆる意味において至れなかった自分を恥じる一品。」
2016年05月05日23時

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