梶田は、辺りに毒キノコしかないのを見て安堵した。
何故だろうか?
14年11月09日 12:31
【ウミガメのスープ】【批評OK】
[牛削り]
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キノコ狩りに来た梶田は、ちょっとした事故のため帰り道がわからなくなり、山の中を彷徨っていた。
幸いキノコの知識はあるので、食料には困らなかった。
遭難5日目。
木々を分けて進んでいた梶田は、辺りのキノコが毒キノコだらけであるのを発見した。
食べられるキノコは既に誰かの手により採集済みだったのだ。
「ああ良かった、この辺りにはキノコ狩りの人が来るんだ」
そこを拠点に根気よく道を探し、無事生きのこることに成功した梶田であった。
総合点:10票 チャーム:2票 納得感:3票 トリック:4票 伏線・洗練さ:1票
チャーム部門からす山【
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「いきなり毒キノコの強いワード、しかもその毒キノコだらけという状況でひきつけられたと思ったら、その直後に「安堵した」の弱いワード。しかし毒キノコのあとで安堵では、むしろ強い不協和音をたちまち奏で始めます。一体何がこの2つを結び付けるのか、真相を知りたくなること請け合いです。」
2019年01月06日20時
チャーム部門ゴトーレーベル【
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「奇妙かつ不穏、そして短い問題文が強いチャームを生み出しています。そして解説への道筋はきわめて論理的。高い納得感も併せ持った名品です。」
2015年12月24日02時
納得感部門甘木【
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「発想の転換による抜群の納得感を直球で味わえる良問題です!」
2017年04月18日19時
納得感部門蓮華【
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「短い問題文の中に最高の水平思考と高い納得感の詰まった名作です。 安堵した理由が極めて論理的で、これ以外に安堵する理由はなかなか思いつかないでしょう。 納得感もさることながら、一行の問題文にもかかわらず強烈なチャームで輝いていることも特筆すべき点だと思います。」
2017年02月06日03時
納得感部門letitia【
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「論理的思考の結果が事実だけ取り出すと見事な水平思考、という典型。登場人物梶田と同じ状況を経験したことがある人はまずいないだろうが、梶田の思考をトレースすれば”安堵”という感情に納得できるはず。「あるあるネタじゃない」上に「感情の理由当て」であっても、ロジックが美しければ納得感は抜群である、ということを証明している問題。絶望的な状況も水平思考一つで希望に変わる。水平思考ってこんな風に使うのですね。」
2016年02月06日08時
トリック部門からす山【
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「前後にある長期間に渡る場面の描写を完全にカットし、クライマックスの場面だけを全面に押し出す問題文のトリック(それだけではないですが)が、完全に決まっています。」
2019年01月06日20時
トリック部門SoMR【
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「「無いもの」が重要な役割を果たし、「無いこと」から何か結論を導く論理は「帽子と囚人のパズル」以来いつだって素晴らしく美しい。」
2017年07月25日11時
トリック部門とかげ【
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「こんなに短い問題文なのに、他に良い別解が思いつきません。ザ・水平思考というトリックです。」
2015年02月10日01時
トリック部門なさ【
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「どうやらリスペクトされた作品。まさに逆転の発送!トリックだけでなくクルーや探索要素のバランスもいい王道問題。」
2015年01月15日01時
伏線・洗練さ部門からす山【
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「極限まで洗練された問題文。梶田の現在の状況を表すのに必要最低限でありながら、しかし状況を表すにはこれ一文で十分で特に不足はないともいえる、必要・十分な問題文です。そして「安堵」という言葉が、「毒キノコだらけにも関わらずそれで安堵となると相当危機的な状況?」と予想され、見事な伏線になっています。「とても喜んだ」などではこうはならないでしょう。そういうクルーまで緻密に考えられた良問です。」
2019年01月06日20時