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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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項目についての説明はラテシンwiki

壺(問題ページ

術骨董のコレクターとして有名な富豪。

彼が所有しているなかでも名品のひとつ、歴史に名を残す名工の作になる壺。
作られた直後に名工が領主の不興を買い、斬首に処せられたという伝説がまとわれた壺。

この壺。富豪に対して友人知人はたびたび「見たい」と言う。
しかし富豪は、そう言われても決して壺を見せることはない。

どういうわけだろうか。
15年09月27日 14:43
【ウミガメのスープ】 [ゴトーレーベル]



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の壺は作られてすぐに歴史の表舞台から消え、
文献におおまかな特徴が伝えられるだけで、
実在にすら疑念が持たれている幻の壺だったのだ。

壺は紆余曲折を経て富豪の手に渡ったのだが、富豪も売り手の骨董商も、
出来がいい名品と思うだけで、それが幻の壺とは知らなかったのである。

だから、富豪は友人と今日もこんな話をする。
友人「その壺が本当にあるなら、一度でいいから見たいもんだね」
富豪「まったくだ。美術愛好家の夢だな」
と。
総合点:12票  チャーム:2票  納得感:3票  トリック:5票  伏線・洗練さ:2票  


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チャーム部門からす山
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「壺の説明を読んでいるだけで、見たい、と思ってしまいます。それぐらい引き込まれる、壺に関する叙述。しかしそれでも、富豪はそれを決して見せない。なぜ?どんな深い理由が?と思うこと請け合いです。」
2017年10月17日21時
チャーム部門letitia
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「「富豪の所有する曰く付きの壺」これだけで、血塗られた一族?呪い?相続争い?と、漂うミステリーの香りにクラクラ。「正解にたどり着くための要素」が問題文からぽっこり抜け落ちているのだが、重厚さと魅力で覆い隠し不自然さに気づかせもしない。見事です。」
2016年01月13日15時
納得感部門白露もみじ
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「持っているのになぜ見せないのか。答えを知ってからだと、これしかないと感じます。思考の盲点をついた非常にレベルの高い問題です。」
2017年10月04日17時
納得感部門アアア
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「見たいと言われてもけっして見せることはない。 私も同じ状況なら見せないでしょう。納得です。」
2016年01月13日20時
納得感部門letitia
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「事実、こういった話はたまに耳にする。出題者はチェスタトンのある作品をチャット欄で挙げているが、まさにあの作品の通り、先入観によって人の目には”見えない”ものは世に溢れている。金子みすゞ「星とたんぽぽ」の一節が頭をよぎる。」
2016年01月13日15時
トリック部門からす山
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「壺に対する富豪の認識を、見事に、自然に覆い隠す問題文の叙述トリック。そもそも、本来、書くべきほどのことでもないから。富豪は壺の価値を知り尽くしているに決まっているから。だから問題文でも語られるわけもない。そうして、そんなことは質問者の意識にも上らなくしておいて、実は……なのでした。見事すぎる叙述。」
2017年10月17日21時
トリック部門イナーシャ
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「全く嘘のない問題文にも関わらず、読んだ側が勝手に騙される。問題文の作りこみが見事です。」
2017年10月04日18時
トリック部門とかげ
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「コレクターの富豪は有名な壺を持っているのだが、それを見たいと言われても見せない。別解の多い問題文に対し、これが最も優れた答えだと思わせるだけの説得力。見事なトリックでした!」
2016年03月19日19時
トリック部門ツォン
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「思い込みは敵。」
2016年02月07日16時
トリック部門ごがつあめ涼花
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「成る程、と思いました。誰もが「持ち主は知っている」と決めつけてしまうようなところを突いてきたので………想定していなかったです」
2016年02月07日13時
伏線・洗練さ部門からす山
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「説明不要なほどの完成度の高さ。チャームも納得感もトリックも、すべてがかなりの高水準。洗練さに一票です。」
2017年10月17日21時
伏線・洗練さ部門SoMR
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「「コレクターが壺の価値を知らないわけがない」,「斬首にまつわるオカルト要素」…これらの要素が問題文の雰囲気づくりのうまさによってまんまと間違った方向に推理を広げさせられてしまう.文章力がトリックの力を何十倍にも高めている好例.「神しか知らない事」を問題文に堂々と書いてしまうというのは面白いし応用できるトリックだと思う.(cf. 『濡れて参ろう』tsunaさん)」
2016年12月08日01時

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