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ホラを吹かぬ(問題ページ

かしむかし、とある村に海作という大男がいた。
この海作、頭はからっきしだが力は馬鹿につよく、いつも暴れまわっては村の皆に迷惑をかけてばかりいた。
その海作がある日、村に滞在していた山伏、亀鷹坊に勝負をもちかけた。
「どちらが遠くまで物を投げることができるか勝負しよう。俺が勝ったらお前が持っているものを全てよこせ」
この海作、亀鷹坊が祈祷や治療で得た金銭が目当てだったのだ。
亀鷹坊は勝負にのった。
「私が勝ったら金輪際、村で暴れるな」と言い足して。
海作はふんぞり返って言った。
「投げるものなら、お前(亀鷹坊)が決めていい。だが俺に投げられぬものなどないぞ!」
「ならば私は、お前が投げたものをさらに重く足して投げてやろう」

二人は何を投げた?
16年12月04日 00:07
【ウミガメのスープ】 [koto]



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これを投げろ」
亀鷹坊は手ぬぐいをつきつけた。
海作は亀鷹坊から渡されたものに戸惑ったが、それでも、えいやと力の限り放り投げた。

ひらり、ひらり、ひらり

しかし何度投げても手ぬぐいは風をうけて舞いもどる。
亀鷹坊は腹をゆすって笑った。
「はっはっは、そんなものか!約束どおり、お前が投げたものよりもさらに重くして投げてやろう」
「デタラメぬかすな!やれるものならやってみろ!」
鬼のような形相で怒鳴る海作とは対照的に、亀鷹坊の顔のすずしいこと。
亀鷹坊は手ごろな石をつかむと手ぬぐいで包み結んだ。
それから気合いをいれて放り投げると、石を包んだ手ぬぐいは
びゅんと風を切りながら飛んでいった。
むろん、海作が投げ落とした手ぬぐいよりもはるか先をこえて。

ホラを吹かぬ山伏の話であったとさ。
総合点:6票  納得感:2票  トリック:2票  物語:2票  

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ジャンル名前表示コメント日付
納得感部門az
投票一覧
「勝ち目のないように見える勝負に如何にして勝つか? 知恵そのものを問う形式の問題はラテシンには案外少ないが、水平思考はこういった場面でこそ活きるのだろう。」2017年05月07日02時
納得感部門松神
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「柔軟な思考を試す落語的なとんちの利いた問題。友達に教えたい問題です。」2016年12月26日17時
トリック部門低空飛行便
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「柔よく剛を制すのトリックが非常に爽快です。」2017年01月02日23時
トリック部門牛削り
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「ウミガメのスープには珍しい、叙述トリックではないトリックが使われている。「力で劣る相手に、遠投勝負で勝つには?」その答えは多々考えられるが、当問題で披露されるトンチはシンプルながら勢いがあって面白い。」2016年12月19日22時
物語部門エリム
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「昔話でありそう。純粋な知恵の物語です。」2017年01月22日00時
物語部門牛削り
投票一覧
「トンチで難題を軽くこなして悪者をやっつけるというお約束のような展開にスカッとする。我々の日々磨いている発想の転換を、このように活用できたら素敵だと思う。」2016年12月19日22時

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