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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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項目についての説明はラテシンwiki

RT945(問題ページ

を恐れず、主を守るためだけに行動する高性能SPロボット、"RT945"。
人間と違い、裏切ったり尻込んだりすることは皆無である。
ロガフィ王国の王ディオロスはこの度、身の回りを大量のRT945のみで固め、セキュリティを強化したという。
そんな報せを聞いたメロウは、漸くディオロスを殺す時が来たと思った。
どういうことだろう?
15年10月08日 22:05
【ウミガメのスープ】【批評OK】 [牛削り]



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ロウは激怒した。
必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。

メロウには政治がわからぬ。
しかしメロウには技術があった。
メロウは持ち前の技術力を駆使し、途轍もない威力の爆弾を作った。
これなら、近寄れずとも王を殺せる。

しかし。

王ディオロスの傍らは、数多の用心棒が片時も離れず固めている。
爆弾を使えば王を殺すことはできるが、何の罪もない彼らをも巻き添えにしてしまう
そんなことをすれば、自分もあのディオロスと同じである。
かといって、屈強たる用心棒をすり抜けて王に近接するほどの体力は無いし、銃で遠くから撃ち殺すほどの腕も無い。

かくして、王を殺す爆弾は作ったものの、使えないまま歯噛みしていたメロウであった。

しかしそこへ、ある報せが入った。

ディオロスが用心棒をすべて解雇し、命を持たないロボットのみで身辺を固めたという報せであった。

メロウは歓喜した。
これで、王のみを確実に殺すことができる



友人のセリヌンピオスが用意してくれたヘリコプターから爆弾を投下する際、メロウは静かに呟いた。

「守るのに命を賭すことの価値に気付けぬ孤独な王よ、君を憐れむ」



【要約解説】
これまでは人間の用心棒が王を警護していたが、それがすべてロボットに替わった。
爆弾により王を暗殺する場合、周囲の人をも巻き添えにするため実行できないが、
命を持たないロボットしかいないのであれば、安心して王のみを爆殺できる。
総合点:11票  チャーム:4票  納得感:3票  トリック:1票  物語:3票  


最初最後
チャーム部門からす山
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「セキュリティ関連もそうですが、「走れメロス」のような登場人物名に、近未来的な世界観そのものに、非常に興味をそそられます。」
2017年10月01日17時
チャーム部門あたりめ屋
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「セキュリティを強化した相手に対し『漸く殺す時が来た』。矛盾する強烈なチャームに惹きつけられます。」
2017年09月09日21時
チャーム部門ごがつあめ涼花
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「普通、セキュリティを固められたのなら、人を殺す場合には、目的を達成することが難しくなったと考えるでしょう。それなのに、殺す時がついに訪れたと考えるメロウ。問題文だけ見たら、まさに【謎】であり、解こうとする意欲がわいてきます。」
2016年03月29日19時
チャーム部門フィーカス
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「「護衛を固められたからこそ攻め時?」と、ものすごく相反することを書かれているため、「真相を知りたい」という意欲が書きたてられます。そしてその状況が当然のように「ああ、それはそうだよね」と思うような説得力の高い解説が準備されている。とてもおもしろい問題でした。」
2015年10月17日12時
納得感部門かもめの水平さん
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「こうなればこそ【漸く殺す時がきた】といえるでしょう。合理的な様でいて、実は納得出来る人間心理が隠されています」
2016年03月29日19時
納得感部門低空飛行便
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「機会のうかがい方があまりに合理的で、腑に落ちたあとお腹の底が何だか冷たいです。」
2016年02月26日21時
納得感部門tsuna
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「高性能ロボットに守られているからこそ、命を狙われる理由にすっきり爽快です。」
2015年10月09日02時
トリック部門からす山
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「ディオロスとメロウの、ロボットに対する感覚がどう違うかが、この問題における最大のトリックでしょう。その人生観にも関わる謎が解かれて扉が開いたときが解決への道です。」
2017年10月01日17時
物語部門からす山
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「登場人物二人の、ロボットや人間に対する感覚が交錯する、純文学的のような高尚な物語です。」
2017年10月01日17時
物語部門エリム
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「投票したつもりがしていなかった! ロボットの描写が中心の問題ながら、解説を読むと人間の奥深さが感じられる1問です。」
2016年02月28日16時
物語部門とかげ
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「高性能SPロボットでセキュリティを強化した王に対し、殺すチャンスを得られたと感じる矛盾。しかし、真相を知ればそれはむしろ当然のことだとわかる。主人公の最後の呟きが心を打ちます。」
2015年10月30日20時

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