絵画のポスターを見て、金子は立ち止まった。思わず、息を飲む。
目を奪われてしまった彼は、ただその場に立ち尽くすことしかできなかった。
名も無い画家の凡作だというのに、いったいどうしたというのだろう?
14年10月30日 19:34
【ウミガメのスープ】【批評OK】
[牛削り]
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廊下の壁から剥がれ、床に落ちてしまったポスターを見つけて、金子は足を止めた。
確か、画鋲でとめておいたはずである。
画鋲がどこかに落ちていないかと、床から目が離せなくなった。
素足の金子は、自分の足に深くまで刺さる画鋲を想像してしまい、しばらくは一歩も動けなかった。
総合点:3票 納得感:2票 トリック:1票
納得感部門蓮華【
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「日本語の表現をうまく使っています。視点が知らないうちに切り替わりますが、私たちは先入観から「絵」に着目しがちではないでしょうか。解説読後、深いところまで…でゾワッときました。」
2016年06月02日00時
納得感部門フィーカス【
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「これは良い固定観念を利用した問題でした。解答を読むと「あー、あるある」と思わず頷いてしまいます。」
2015年05月21日15時
トリック部門SoMR【
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「状況Xに対しての「あるある」の行動Aを用意し(X→A)、行動Aが「あるある」になる別の状況Yを持ってくる(A→Y)。そしてX→A (素晴らしい絵画を見て→立ちすくむ)と見せかけて、実はY→A(画ビョウが落ちて、動けなくなる) であったという骨格である。この構成は牛削り検定二級の試験でしばしば問われる内容なので覚えておこう。いろんな所に気が遣われているように見える、シンプルできれいな問題。」
2017年07月25日12時