小さなカフェ経営している男は景気を恨んだ。
世の中、不景気。
物価が上がっていき、民衆は日々不満を募らせていった。
新聞の僅かな値上げで掴み合いの喧嘩になる事もしばしば。
このままだとカフェの経営も危うい。
ある日、男は珈琲の価格をあげた。
すると、人々は笑顔で珈琲を飲むようになった。
結果。
売り上げは上がるどころか落ちてしまったのだが、男は無事カフェを止める事なく不景気を乗り切る事ができた。
一体何故?
13年12月21日 13:15
【ウミガメのスープ】
[とーふ]
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とある会社の社長職を引退した男は老後の遊びとして以前からやりたかったカフェを経営する事にした。
カフェは、安くて上手い珈琲が人気でそこそこ繁盛した。
人生を3回遊んで暮らせるだけの金はあるので、損得勘定は全く頭になかった。
基本的に善良な男であったのだが、一つ大きな欠点があった。
歳のせいで我慢が効かず、非常に短気で喧嘩っ早いなのだ。
不機嫌でブスリとした顔で「珈琲」と乱暴な注文する輩が多くて、短気な男が喧嘩を売ってしまうのだ。
(゚Д゚)「不景気のヤロウ。俺のお客様から笑顔を奪うとは許せねえな」
( `Д´)「おい。珈琲」
(#゚Д゚)「はいよ!」
フゥー ( `Д´)y-~~「ちっ」
(#゚Д゚)「俺の淹れた珈琲飲んで、そんな不満げ顔をするとはふてえ野郎だ!許せねえ!ぶっ殺してやる!」
( ꒪ д꒪ ⊂彡☆))Д゚)ぐへえ
(´∀`⊂彡☆))Д゚)ぐへえ
( ‘д‘ ⊂彡☆))Д゚)ぐへえ
U・ω・Uわん! (;゚Д゚)ぐへえ
(;゚Д゚)「きょ、今日はこのぐらいで勘弁してやらあ!」
男は恐ろしく喧嘩が弱かった。
ある日カフェで売ってる新聞の値上げしたら、客がネチネチネチネチ文句を言ってきました。
つい反論してしまい、掴み合いの喧嘩に発展。
男は全治一週間のケガを負ってしまった。
客は無傷である。
客は男のあまりの喧嘩の弱さに驚き、直ぐに謝罪した。
だが、ケガ人が出た事で、警察から次に大きな喧嘩をしたら、逮捕して営業停止処分にするぞと脅された。
男は一晩悩んだ挙句、珈琲の価格を変える事にした。
(゚Д゚)ノノ□|壁|「あらよっと」
(´∀`)「あれ?」
(OwO)「ん?値上げ?」
(゚Д゚)「おうよ!」
☆☆☆
「珈琲」1000円
「珈琲ください」600円
「こんにちは、珈琲ください」200円
※笑顔で注文したら、更に100円引き
(通貨単位は意訳されています。)
☆☆☆
(´∀`)「面白いwwこんにちは、珈琲ください」
(OwO)「こんにちは、珈琲ください。」
(゚Д゚)⊃c口~「はいよ!へい!お待ち!」
客たちは笑顔で珈琲頼み、言葉使いも柔らかくなったので、
男は以後喧嘩せずに穏やかな午後を過ごせる事になりました。
それでは、良い週末を。
総合点:4票 納得感:3票 物語:1票
納得感部門フィーカス【
投票一覧】
「人々に笑顔をもたらす見事な水平思考。これ、全国の喫茶店でやりませんかね?」
2015年12月18日01時
納得感部門春雨【
投票一覧】
「解説見たら、笑顔になります」
2015年08月14日02時
納得感部門とかげ【
投票一覧】
「珈琲で客を笑顔にする秘策が、なんとも素敵でニクいです。「笑顔」という感情に対する納得感がこれだけ高いのはお見事。」
2015年05月19日20時