ある男が、とある海の見えるレストランで「ウミガメのスープ」を注文しました。
しかし、彼はその「ウミガメのスープ」を一口飲んだところで止め、シェフを呼びました。
「すみません。これは本当にウミガメのスープですか?」
「はい・・・ ウミガメのスープに間違いございません。」
男は勘定を済ませ、帰宅した後、ラップを歌いました。
何故でしょう?
13年04月01日 15:24
【ウミガメのスープ】
[リベ]
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ある大国の西海岸。
ボブは家出をしていた。
今朝、彼は父に「ラップミュージックのCDを寄付した」と告げられた。
ボブがラッパーを目指して、毎日そのCDで練習していたのにも関わらず。
夢を理解してくれていると思った父に裏切られ、
ボブは、怒って家を飛び出したのだった。
やがて、彼は腹が減って小さなレストランに入った。
しかし、メニューには「クラゲのステーキ」「ヒトデフライ」「イソギンチャクのパスタ」など、不可思議なものばかり。
ボブは疑問に思ったが、とりあえず一番まともな「ウミガメのスープ」を頼んだ。
しかし、出されたのは明らかにただのミネストローネ。
ボブは困惑してシェフを呼び出したが、
彼の口端が上がっていることに気づいて、
すべてを悟り、家に帰る。
「ボブ!どこにいってたんだ!」
「ちょっとね。……父さん、俺もうラップやめるよ」
「何?」
「色々考えたんだ。ラッパーなんて非現実すぎる。どこかの企業に入ってセールスマンでもやってたほうがましさ」
「しかし……ラッパーはお前の小さい頃からの夢で……」
「父さんも、俺にラップをやめてほしくてあんなことしたんだろ?」
「いや、その、あれは実は……」
「Happy April Fools' Day!」
「!?……なんてことだ、これはやられた!」
ボブの家から、ラップの歌と家族の笑い声が聞こえてきた。
後に、ボブが「ラップ神」と呼ばれる世界的なラッパーになることを、このときはまだ誰も知らない。
総合点:2票 物語:1票 言葉遊び:1票
物語部門なさ【
投票一覧】
「本歌取り問題の中でも異色中の異色。社会現象まで巻き起こしたラップシンに引き込まれること間違いなし!」
2015年02月10日01時
言葉遊び部門az【
投票一覧】
「「ウミガメのスープ」という食べ物にそういう意味合いを見出すとは……。言葉への感性が素晴らしい問題です。」
2016年12月09日00時