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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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項目についての説明はラテシンwiki

水神様に祟られて(問題ページ

たちの住む村にはとある池がある。
「カエル池」と呼ばれるその池は、村を守る水神様が祀られており、
村人達は盲目的に崇拝している。
それもそのはず。私達の村は「祟られている」のだ。
村の近くに越してきた若者が、水神様の社を汚してしまい、怒りをかったのだ。
若者はすぐさま村の衆に処刑された。しかし、祟りは終わらなかった。
村を次々に襲う疫病、不作、日照り、奇形児、洪水・・・
今でも度々生贄を捧げているが、祟りは収まることはない。

ところでこの「カエル池」にはカエルは住んでいない。昔住んでいたというわけでもない。
なぜ「カエル池」という名前がついたのだろう?
13年01月30日 22:55
【ウミガメのスープ】【批評OK】 [ruxyo]



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は数十年前。
産業革命真っ只中の我が国においても例外ではなく、工場の廃棄物による「公害」が問題となっていた。
若者が設立した工場では有毒な廃棄物を川へ放流していた。その川というのが「水神の池」の上流部に当たる。
瞬く間に「水神の池」は毒によって汚染された。水の中にある社も例外ではない。
神の社を毒で汚されたのだ。村の衆が許すはずもない。若者はすぐに殺されてしまった。
・・・いや、すぐには殺されなかった。
若者は水神様の怒りを鎮める生贄とするため、四肢を落とされ池の中に沈められたのだ。

これがすべての始まりである。
・・・

私が物心ついた時にはその風習はあった。罪人や、公害の影響で生まれた奇形児の四肢を落として池の中に沈める。
四肢のない男や赤ちゃんがもがきながら死んでいくさまを鮮明に覚えている。

私はこの村が嫌いだ。全てを「水神様」とやらに押し付けて、自分は被害者ヅラをしているからだ。
馬鹿げている。
不作や奇形児は公害の影響だ。避けようと思えば別の所から水を引くでもなんでも出来たはずだ。
日照りや洪水は自然現象だ。神様のせいじゃない。
疫病だと?
その小さな池に死体を放り込んで、腐らせて、熟成させた水を飲んでいたのはどこのどいつだ?

公害の影響は長く尾を引き、今でも度々奇形児は生まれる。
四肢のない子供達の泳ぐその池を今では憎しみを込めて「カエル池」と呼んで恐れている。
いつか、成長し手足を生やした彼らが復讐に来るのではないか と。

私は愛想を尽かし、村を出た。村はこれからも祟りに見舞われるだろう。
私の村は祟られている。
人の無知が生み、そして殺した、何人ものオタマジャクシ達の魂によって。
総合点:4票  トリック:1票  物語:3票  


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トリック部門春雨
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「「祟り」という言葉が全体の味付けになった、奥深い一杯。」
2015年07月12日11時
物語部門うい
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「読み応え抜群です。独特の雰囲気に惹かれます」
2017年02月06日14時
物語部門かもめの水平さん
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「解説を読んでる内に惹き込まれました」
2016年06月13日11時
物語部門ノックスR
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「これは本当に小説になるじゃないですかー、と思った問題です。これほどの物語のブラックかつ美しい問題はあまりないと思います」
2015年02月04日03時

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