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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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世界征服入門(問題ページ

ーッハッハッハッハッハ!
やあ諸君! 我輩が魔王である。諸君らが例の「魔王様をあがめる会」の会員だな。人間族でありながら我輩に忠誠を誓うという素晴らしい決断、褒めてつかわす。よくわかっているではないか。人間族の勇者なんかより、断然我輩の方が力も頭脳もイケメン度も上だからな!

さて、事前に話は聞いていると思うが、今回は我輩の野望、世界征服をかなえるための第一歩を手伝って欲しいのだ。ふふふ、我輩もよく考えたものだろう? 敵である人間族の知恵を貸りた方が、良いアイディアが生まれるのではないかと思ってな。こうして諸君らに集まって貰ったわけだ。
とはいえ我輩も多忙でな。実際のやりとりは我輩の側近であるとかげとしてくれたまえ。頼むぞ、とかげ。

********************************

はい、魔王様。承りました。
皆様もどうぞよろしくお願い致します。私、魔王様の側近をさせていただいております、とかげと申します。
私の方から詳細を説明させていただきますね。
皆様もよくご存知の通り、20年前にヘンピナ村で勇者が誕生しました。魔王様はなんとか勇者を止めようと、不幸の手紙を送って嫌がらせしたり、美形女ゾンビを派遣して誘惑させたり、と色々な手を使ってきたのですが……残念ながら、今日に至るまで勇者は魔王様を倒すことを諦めていません。
皆様、世界征服入門とでもいうべきこの状況、なんとか打開する作戦を考えてください!
もちろん、作戦を立てるには情報が必要でしょう。私も魔王様も、ご質問にはできる限りお答えします。


ご質問、ご意見を伺う前に、私の方からいくつか注意事項を述べさせていただきますね。

①水晶玉の不調のため、皆様とは声のやりとりしかできません。魔王様の麗しいお姿をお見せできず残念です。また、多少タイムラグがあるようで、すぐにお返事できないこともあります。ご了承くださいませ。
②この会議では、皆様のご質問やご意見を私とかげがお聞きし、返答します。魔王様と直接お話ししたい場合はそのように仰ってください。ただし、くれぐれも魔王様を怒らせないでくださいね。魔王様に対して不適切なご質問・ご意見と私が判断した場合、魔王様にお伝えしかねます。
③最終的には、皆様からご提案いただき、私が納得した作戦を、魔王様に報告致します

では、これから「世界征服入門」会議を執り行います!
16年12月17日 20:11
【亀夫君問題】【批評OK】 [とかげ]



解説を見る
れにて、「世界征服入門」会議を終了致します!
皆様、早速魔王様に報告して参ります……ごくり。

魔王「やあ諸君! 魔王である。良い作戦が思いついたようだな! 早速聞かせて貰おうか! とかげ、報告を」
とかげ「はい、魔王様……その、実は、作戦を話す前に、申し上げておきたいことがございまして……」
魔王「うむ、なんだ?」
とかげ「あのですね……私、3年前から魔王様にお仕えさせていただき、魔王様の偉大なお力も、美しいお姿も、愛らしいその性格も、心から尊敬しております。それで、あの……」
魔王「なんだ、歯切れが悪いな。お前が我輩を尊敬していることなど当然知っておる。何が言いたいのだ」
とかげ「……勇者なのです」
魔王「む?」
とかげ「私が、勇者なのです」
魔王「……」
とかげ「あ、あのやめてください! 意味ありげに両手を上げないでください! 魔力を使うのはご勘弁を……! 私、魔王様を倒すつもりなんてこれっぽちもなくなったんです!」
魔王「……ほう」
とかげ「いえ、あの、最初は倒すつもりでした。倒すつもりで魔王城に潜入しました。魔物は絶滅危惧種ばかりでほとんどいなくなり、魔族も魔王様一人、非常に簡単に潜入できてしまいました。魔王様が私を『人間族のような見た目のリザードマン』だと勘違いされたのをいいことに、仲間の振りをして暗殺してやろうと思っていました、すみません!」
魔王「それで、なぜ暗殺をやめたのだ?」
とかげ「それは……魔王様の恐ろしい魔力の秘密を知ったからです……コントロール不可能かつ世界を滅亡させてしまうほどの魔力。もし私が失敗すれば、私自身の命だけでなく、世界が滅んでしまう……」
魔王「ふん、利口な判断だな」
とかげ「それでも私は、なんとか魔王様を倒す方法がないか探していました。そのために魔王様の側近となり、魔王様のことをすべて知るために日々努力いたしました。そして……気付いてしまったんです。魔王様が望んでいらっしゃるのは、自分勝手な人間族を滅ぼし、魔物達や自然の保護したいのだということに。私達人間族の方が、危険だという理由で魔物を駆除し、自分達のためだけに森や山を切り開き……本当はこの世界を壊してしまっているのではないかということに」
魔王「……ああ。人間族どもには随分自然を壊された。我輩は人間族を憎んでいる」
とかげ「……はい。魔王様自身が、決して生まれながらの悪ではないこともわかりました。人間族と魔族は、はるか昔から争っております。どちらから始めたかなどもはやわかりませんが、お互いに傷つけあってしまった。お互いを憎む気持ちはもう消えません。それでも――」
魔王「……」
とかげ「それでも、魔王様。私達は、共存できないでしょうか? 勝手なことを申し上げているのはわかっております。でも、魔王様のお立場を理解してくれる人間族もいるはずです。人間族としては滅ぶわけにはいきませんが、魔族や魔物と距離を保ち、自然を守りながら、お互い理解し合う努力をする……そんな未来にはできませんか?」
魔王「……」
とかげ「そうだ、しかも、魔王様は力も頭脳も美貌もお持ちでいらっしゃる。きっと人気が出ます。まずは魔王様のお考えを、自然を守り魔物を保護することの大切さを訴えていきましょう。そうだ、「魔王様をあがめる会」を全世界に広めるのです。世界中の人間族に、魔王様をあがめさせるのです。そういう世界征服の道も、あるのではないでしょうか?
魔王「……人間というのは、本当に面白いことを考えるのだな」
とかげ「……いえ、私一人だったら、こんなこと、魔王様に言い出すことなんてできなかったでしょう。ラテシ……いえ、「魔王様をあがめる会」の皆様が、私に勇気をくださったのです」
魔王「……よし。3年間我輩によく尽くしてきた褒美だ。お前のやりたいことを、やって見せてみろ! 人間族は手強いぞ。心してかかれ!」
とかげ「はっ! ありがとうございます!」
魔王「広めるにはあれだな、魔王グッズをつくるべきだな……魔王の似顔絵、魔王のサイン入りヒノキの棒、魔王城でつくった美味しいジャム……」
とかげ「はい、早速準備致します。初回限定特典で、魔王城で植林体験にご招待、なんていかがですか?」
魔王「うむ、その線で行こう。ああ、それからな、とかげ」
とかげ「はい」
魔王「我輩も、そなたに黙っていたことがあるのだ」
とかげ「なんでございますか」
魔王「知っていた」
とかげ「……? 何をです?」
魔王「お前が勇者であると、知っていた」
とかげ「………………え?」
魔王「お前と同じだ。我輩も……この3年があったから、人間族が皆悪い奴ではないのだと、気付いたのだ」

★TRUE END★

FA条件
①参加者が「魔王様をあがめる会」の会員ではないことを説明する(水晶玉の不調のせいで異世界に繋がってしまった)
②側近の正体が勇者であることを認めさせる(①をクリアする前だと、参加者を警戒しているため、指摘してもとかげは認めない)
③勇者の本心を聞き出し、人間族と魔族が共存する道を薦める(①、②をクリアする前だと、とかげは本心を言わず、共存も納得しない)

ストーリー分岐
BAD END:参加者にそそのかされた勇者が魔王に挑む→反撃した魔王の魔力によって世界は滅亡する。
NORMAL END:特に不満もないので、勇者はこのまま側近として魔王に仕えることにする→当たり障りない作戦を考え、嘘の報告をすることで、魔王を満足させる。
TRUE END:勇者は魔王に正体を明かし、共存の道を選ぶことを説得する。→魔王が納得し、「魔王をあがめる会」の会員を増やすため、魔王と勇者の挑戦が始まる。
総合点:2票  亀夫君部門2票  


最初最後
亀夫君部門しゃっくり2
投票一覧
「亀夫君問題とはシチュエーションをみんなと一緒に切り抜けみんなで辿り着く。言ってみれば一体感が重要なように思います。そんな中でこの問題はその一体感が見事に生まれ、マルチエンディングの中でもトゥルーエンディングに辿り着くことが出来ました。人はそれぞれ居ますが、一丸となり共に最高の答えに辿り着く事が出来たこの問題は亀夫君の良い例ではないでしょうか。」
2017年10月27日01時
亀夫君部門エリム
投票一覧
「ただのアドベンチャーゲームではないだろう、とラテシンユーザーなら看破するところではありますが、仕掛けがわかってもどうすれば良いのか、参加者の会話力が問われる仕組みになっていました。マルチエンドですが、参加者の皆さんが辿り着いたトゥルーエンドは、本当に幸せな気分になれます(投票とは関係ないですが、作者名見て納得するパターン)。」
2017年02月06日23時

最初最後