ウミコは、たまにカメオを食事に誘うのだが、「また今度」という
社交辞令が返ってくるばかりで、いつもうやむやになってしまっていた。
ある日、高級ホテルで食事ができるチケットを入手したウミコは、
またカメオを食事に誘う事にした。
ディナーのメイン料理はカメオの嫌いなものだったので、
ウミコは、今回は確実にカメオと食事ができると確信した。
一体なぜ?
16年11月21日 22:02
【ウミガメのスープ】
[みん]
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ウミコの孫のカメオの家は、車で30分程のところにある。
しかし、カメオが遊びに来るのは、お正月・お盆など、年に5・6回程度。
遊びにくる度に、「またご飯でも食べにおいでね」と声をかけるが、
「また今度来るね〜」と言うだけでなかなか実現しないのだ。
孫ともっと会いたい。ウミコは、友人にそう漏らした。
「孫なんてそんなものよぉ。おこづかいあげるって言わないと来ないわ…」
「おこづかいねぇ…」
そうは言っても、おこづかいで釣るのは少し露骨過ぎる。
ウミコは、他に何か良い方法はないかと思案した。
そんなある日、ウミコは高級ホテルで食事ができるチケットを購入し、
息子夫婦にプレゼントする事にした。
これはペアチケットで、息子夫婦・カメオの3人のうち、2人しか無料にならない。
したがって、誰か1人は留守番という事になる。
1人分の料金を追加で支払えば、3人ともホテルで食事できるが、
息子の嫁は節約家で、そんな高い料金を自腹で支払わないはず。
そしてコース料理のメインは、カメオの嫌いな料理だったので、
カメオが留守番になるのは間違いない。
両親が夜遅い時はいつも、カメオはウミコの家に預けられるので、
カメオはウミコと一緒に食事を摂ることになる。
「福引きで当たったんだけど、私もお父さんもこってりしたものは苦手でねぇ…
あんた達にあげるよ。カメオの事は私に任せて、たまには夫婦水入らずで食事に行っといで」
そう言えば、息子夫婦も気兼ねなく外食できるだろう。
これでカメオと食事できる。
ウミコは今から楽しみだった。
【要約】
ウミコは、孫のカメオ一家にペアチケットをプレゼントした。
ディナーのメイン料理は、カメオの嫌いな料理だったので、
ディナーを食べに行く2人はカメオの両親で、カメオは留守番になる。
両親が夜遅い時は、カメオはウミコの家に預けられ、食事もご馳走になるので、
確実にカメオとウミコは一緒に食事できるのである。
総合点:1票 納得感:1票
納得感部門SoMR【
投票一覧】
「策略家ウミコの一休さんとんち的機知富み状況打破法に唸らざるを得ない。」
2016年11月21日22時