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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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【ラテ63オマージュ】断罪探偵スグニ・コロース(問題ページ

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        「     」

殺された死体の横にはそんな血文字が残されていた。
カギカッコ2つ。たったそれだけだ。

だが、たったそれだけの血文字のおかげで、犯人は逮捕された。

いったい何故?
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あ!?あなたは高名な断罪探偵の方ですね?
あの、
【犯人を名指ししたあとは即座に撃ち殺す。それでも今まで罪なき人を誤って撃ったことはない】
と名高い・・あ、申し遅れました。私、日本の新聞社に勤める
海原亀男と申します。

じつはですね、船員たちがこんな噂をしているのを聞いてしまって・・独自に調査を開始していたのですよ。

『1930年台初の大型旅客船として就航した
この、クイーンカメザベス号のオーナー室でオーナーの死体が発見された。
 「     」
殺された死体の横にはそんな血文字が残されていた。』

なんて言うね。で、こりゃいい記事になると独自に調査を開始してですね
最後にオーナーがオーナー室に入るのを目撃されたのが昨日の正午頃
で・・私がこの噂を聞いたのが昨日の23時頃・・

つまり、この11時間のあいだにオーナーは殺されていて・・
その間にはこの4人がオーナー室に入った。と言うのは掴んでいるのですが。

ムスーコ・カメスキー
┗オーナー、オーヤ・カメスキー氏の一人息子。
 亀男「オーナーに取材を申し込んだら【14時は息子との打ち合わせがあるから・・】と断られたのでおそらくはその時間は息子と会っていたかと」

エイプリル・フール
┗オーナールームの食事運び係。15時の軽食を届けに部屋を訪れたらしい。
 亀男「厨房にオーナーの様子を聞きに行った際に教えてもらいました。」

ジョシュ・バーネット
┗18時頃、部屋にはいるのをエイプリルに見かけられている。
 亀男「エイプリルさんに話を聞きにいったときに教えてもらいました」

コスタ・コンコルディア
┗船長。20時頃その日の航海記録の報告にオーナー室を訪れている。
 亀男「毎日20時頃に報告に行っているらしいので、昨日もおそらく行ったと思います。」


で、まあいざ実際に現場にいって記事を起こそうと考えたのですが、船長に詰め寄っても
「そんな事件は起きていない」
の一点張りで現場に入れてもらえなくてですねぇ・・
まあ、「処女航海でオーナーが殺された」なんていう事態を公にして、船名に傷を付けたくないんだと思うんですがね?
あとで、病死したとか穏便に済ます気なんじゃないかと。

でも、名高いアナタが捜査するとつげれば船長も嫌とは言わないと思うのですよ。
なんせアナタなら・・隠しててもいずれ航海中に犯人を見つけて撃ち殺しそうですし・・
その時、事件を公表してないと
「殺人事件を隠蔽しようとした」あとあと別の意味で問題になりそうですし。


依頼料は、無事記事にできたら社のほうからお礼という形で出しますので・・
アナタの方から船長に捜査を申し込んでもらえないでしょうか?

・・・
こうして、アナタが船長に捜査を申し込んだ所、船長はしぶしぶながら事件が起きたことを認めオーナー室の鍵を開けたのだった。




<ルール>
アナタは断罪探偵「スグニ・コロース」となって、本殺人事件の捜査を行ってください。

ただし、犯人を名指しすると、アナタはその犯人候補を撃ち殺し、エンディングへ突入します。
(正解でも不正解でも)

なお、カメオ君ルールですので、登場人物は都合の悪いことに対してはダンマリをきめこんだり、嘘をついたりもします。


あと、出題者の頭がついていかなく・・変なところからボロを出す可能性はありますがそれはバグ・・というか仕様です(=゜ω゜)ボー
16年04月24日 00:47
【亀夫君問題】【批評OK】 [Ratter]



解説を見る
解説】
■正解バージョン■
スグニ・コロース:「犯人は・・お前だ、亀男」

そういって銃を抜き亀男のこめかみに当てる探偵。

亀男:「・・・いつから俺を疑っていた?」

スグニ・コロース:
「単純な話だ。あの血文字だが・・
オーストラリア人のオーナーが、エイプリル=春 を意味してSpringを囲むわけも
バーネット=撥条=SpringをいみしてSpringを囲むわけがない。
そもそも、カギカッコというものは英語にはない記号だ、
つまりオーナーがとっさにかくはずがなく、犯人がミスリード用に残した情報である疑いが高い。

もっと言えば、ほぼ日本語独自といっていい。
つまり犯人は「日本人」ということだ。

亀男「・・・」

ここまでなら、
【ムスーコ氏やエイプリルさんが船長と共謀し、代役を風呂場に入れることで
バーネット氏に勘違いをさせ、「日本人だ」という嘘情報を残すことで
アナタに濡れ衣を着せようとした。】

そう考えることもできるが・・あんたはその見た目だし、事前には誰にも日本語を話すところを見せていない。
予め知っていなければ日本語をつかうと予測して罪をかぶせるというのは・・
難しいと考えざる得ない。

亀男「・・・そこまでは・・考えてなかったな」


おそらくあんたは14時ではなく18時と20時の間にオーナーへの取材を申し込んでいて・・
こんな仕込みを行ったんだと思うが・・

なぜ・・写真なんか撮った?
あれがなければ、誰か他に日本語を使える人間がいてそいつが犯人という可能性は否定しきれなかったというのに。」

亀男:「はは・・復讐さ。俺の親父は俺が幼いころ、あんたに撃ち殺された。まあ、犯罪者だったからということだが・・
俺は親父が犯罪を犯していたということがどうしても信じられなかった。
だから試したんだ・・あんたを。

もし、素っ頓狂な推理を披露してくれるようなら、それを記事として暴露してやろうと考えたんだが・・
記事にするには、被害者の写真がないというのはいかにも片手落ちだったからな。余計なことをシてしまったもんだ。

まあいい、どうやらあんたの腕は確かだったようだ。

さて・・一思いにやってくれ。」

スグニ・コロース:「そうか」

銃声が鳴り響いだ。

■不正解バージョン■
スグニ・コロース:「犯人は・・お前だ」

そういって銃を抜き、犯人を撃ち殺した探偵。
事件は一件落着した。

数カ月後、日本に帰った亀男は自分の犯行を記事に起こして暴露。

スグニ・コロースの名声は地に落ちたのだった。


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【設定メモ用】

※状況について

・死体の様子
オーナー室で新聞を読んでいたところを、背後から鈍器で殴られたように見える。新聞に向かって突っ伏すように息絶えている。
特に争った形跡があるようには見えない。
※船長、もしくはエイプリルに確認すると「普段身につけていた金の懐中時計がなくなっている」ことを証言してくれる。


・凶器について
亀男「あ、クリスタル製の灰皿が死体の横に転がってますね。」
頭の陥没傷の形状・サイズから見てこれが凶器と思われる。

・血文字について
新聞紙の上に
「    」
という血文字が残されている。書き終わったとおもわれる位置にオーナーの血まみれの指が来ているところをみると
オーナーの指がこれを描いているようにみえるが・・犯人による偽装の可能性も否定はできない。

・新聞について
亀男「ふむ・・【ラテシン公国にて温泉が発見された。】という記事・・かな?その見出しの温泉・・かな?の文字の一部に血文字がついてますね」
どうやら、アジアの小国であるラテシン公国で発行されている新聞らしい。ラテシン公国は今回の航海の寄港地の一つではある。
※真相(新聞&血文字)
温泉=Hot Springs の Spring のところに血文字がある。ただし、亀男と探偵の会話は日本語で行われているため
亀男は温泉 といっている。
Spring=春=4月=エイプリル ※オーナーはオーストラリア人であるため、彼が4月=春というメッセージをとっさに残す可能性は低い
Spring=撥条(ばね)=バーネット ※オーナーはオーストラリア人であるため、Spring=バネ という翻訳の発想はない。
というミスリードとしてカメオが残した情報。
ただし、「 」 という強調記号は実は日本くらいでしか使わないため・・そもそもオーストラリア人の船長が書く可能性は限りなく低く・・日本人が書いた可能性が高く、
亀男が書いたものだ という状況証拠にもなるもの。
※乗船名簿からは、少なくとも一等船室エリアを疑われず歩き回れる客の中に、漢字圏の乗客はいない。


・ラテシン公国について
アジアにある小国。かつてイギリスの植民地であったこともあり公用語は英語。今回の航海の寄港地の一つで事件の4日前に寄港している。

・船の現在地
世界一周クルーズの途中のフィリピン沖。

・オーナー室の位置
船長:"船は底から、貨物等と置くエリア、三等船室エリア、二等船室エリア、一等船室エリアとなっています。
オーナー室は一等船室が並ぶエリアの更に最奥にある豪華部屋す。ですが特に扉の前に警備員を立たせるようなことはしていません。"

・オーナー室の様子
寝室、娯楽室、執務室兼応接室、更には専用のトイレやバスルームまである部屋になっている。事件現場は執務室兼応接室
死体は、応接テーブル脇のソファーに腰掛けており、応接テーブル(の上の新聞)に突っ伏すように倒れている。


※登場人物について

・探偵
世界的に有名な断罪探偵。マルチリンガルであり、各人との会話は対象の母国語(日本語、英語)で行っている。

・亀男
パット見からはアジア系とはわからない男。本人曰く日本の新聞記者らしい
※真相
日本人であり、記者であることは本当。
「この船のことを記事にしたい」と持ちかけオーナー室で商談中、サンプルとして新聞を手渡す。
そして殺害の後、【「   」】のメッセージをオーナーの指と血をつかって残した。

目的は、断罪探偵に誤認断罪を起こさせること。
(仕事で船に来たのは本当だが、断罪探偵をみかけ、その場で犯行手順を考えた
そのため、ミスリードできる情報をラテシン公国で買ってきて小道具に使っている。)

過去に親を探偵に殺されており、【断罪探偵でも間違えて無罪の人を殺すことがあるんだ】という情報を広め、親の汚名を晴らすことが目的。
そのため、断罪探偵が犯人を間違えさせ、その告発記事を自白によって掲載する予定。


・ムスーコ
"親父とは船の今後のことを相談しにいった。世界一周よりも短い航路を効率よく何度も行くほうが儲かるとおもったんでな。
まあ、”今は船の知名度を上げるほうが大事だ。”と却下されたけどな。
まあ、実際新聞記者の取材申し込みとかも来たらしいから親父の方針も正しかったのかもしれんが・・"

・オーナー(オーヤ)
甘いもの好き。特に悪い人ではないが少しだけ息子と船の今後のことでもめている。
目立ちたがり屋で、利益よりも先に船の知名度を上げる事に熱心で、目先利益優先の息子とは対立していたらしい。
※真相
単に、亀男のトラップに使われた運の悪い人。

・エイプリル
"オーナーは甘いモノがお好きでしたので、ケーキとコーヒーをお届けしました。ええ。毎日そうしています。
あの・・?何かあったんですか?船長からもオーナーは体調不良で、明日からはケーキは不要とか言われたのですが・・?"
※ジョシュ・バーネットについて:"はい。18時頃、あの人がオーナーの部屋に入っていくのを見かけました。三等船室のお客様が一等船室エリアにいて不思議だったのでよく覚えています。なんだかコソコソしていました"

・バーネット
ラテシン公国から乗船してきた三等船室乗客。※じつは一等船室ねらいのこそ泥。
※殺人事件と知る前
"俺はそんな部屋行ってない"
※殺人事件と知った後
"た・・たしかに俺はその部屋に行った。盗みを働くためだ。運良く部屋の主は風呂に入ってるようで上着のポケットとかをあさってたんだが・・
デテクル気配がしたので、懐中時計だけ盗んできたんだ・・。い・・いや!これは殺してない!信じてくれ!ほ・・ほら時計は返す!信じてくれよ!"


・船長
実は死体の第一発見者。発見した時から現在のオーナー室の様子に変化はないと思う。誰かに荒らされないよう鍵をかけたのは自分。
本船の船長
事件を隠そうとしたことについて:"船の総責任者として、自分たちで捜査をするつもりだった。正直大事にしたくなかったというのもある。
事件を伝えたのはムスーコと一部の上級船員、船医だけだ"
エイプリルについて:"【翌日からはオーナーは体調が悪く船医がつきっきりで世話をしているため、食事の用意は不要】と伝えた。自分たちで捜査するつもりだった。"
ムスーコについて:"オーナーとは船の今後のスケジュールで少しもめていたようには思うが・・特別仲が悪かったようには思っていない"
バーネットについて:"(乗船名簿を調べさせ)ふむ。三等船室のお客様ですな。あまりオーナーと関わりがある方とは思えませんが。"

総合点:1票  亀夫君部門1票  


最初最後
亀夫君部門エリム
投票一覧
「ラテクエを亀夫問題にするという柔軟性がまず素晴らしい。そして展開する王道ミステリー。犯人を絶対に間違えられないという条件付きのハラハラ感もお見事です。」
2016年05月14日01時

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