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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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サトリ(問題ページ

トリ:日本の民話・伝承に登場する妖怪。人の心を読むという。
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わたしがその妖怪に会ったのは1ヶ月前。急にいなくなってしまったお母さんを探しているときだった。
そのときのことはよく憶えていないが、あちこち歩き回っているうちに、裏山の深いところにまで行ってしまったのだろう。

出し抜けに出くわした毛むくじゃらの妖怪は、わたしの目をのぞきこむなりこう言った。
「母を探しているのだな」
「……!」
「いつも優しい母なのに、小学校の友達と遊んで帰ってきたら、いなくなってしまったのだな」
「……!?」
「おれはサトリ、人の心がわかる。怖がることはない」

その妖怪は見かけによらず優しく、山の入り口まで送ってくれた。
別れ際には「もう少しすれば母と会えるからな。さびしいだろうがしんぼうするのだ」と言って頭をなでてくれた。

でも、今になってもお母さんは帰ってこない……
あの妖怪は嘘つきだったの?


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サトリはなぜ「もう少しすれば母と会える」と言ったのだろうか。


※「わたし」語りになっていますが、普通のウミガメです。
16年04月06日 22:45
【ウミガメのスープ】 [ゴトーレーベル]



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わたし」は認知症が進んだ老婆。
心が少女時代に帰っており、もう遠い昔に亡くなった母をそれとは憶えておらず、探し続けている。

サトリはその心の中を見て取り、その状況を理解して憐れみの気持ちを抱いた。
そして老婆が高齢であることから、もう少しすればあの世で会えると考え、そう言ったのである。
総合点:4票  チャーム:1票  納得感:1票  物語:2票  


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チャーム部門からす山
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「妖怪なのに優しげなサトリ、なのに嘘つきだったのかもしれない……?サトリの真意を知りたくて質問したくなること間違いありません。」
2017年09月11日22時
納得感部門からす山
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「この状況では、真相はサトリぐらいにしか分からない。サトリという非現実的なものを登場させることで、納得感を高めています。またこの状況では、その妖怪のサトリですら同情を禁じ得ないだろうな、とも思ってしまいます。」
2017年09月11日22時
物語部門からす山
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「悲劇ですが、優しさと温かさもある、じんわりくる深い物語です。「わたし」と「お母さん」に、幸あれ。」
2017年09月11日21時
物語部門エリム
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「妖怪ながら心優しいサトリの対応が胸に沁みます」
2016年04月22日00時

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