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サトリ:日本の民話・伝承に登場する妖怪。人の心を読むという。
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わたしがその妖怪に会ったのは1ヶ月前。急にいなくなってしまったお母さんを探しているときだった。
そのときのことはよく憶えていないが、あちこち歩き回っているうちに、裏山の深いところにまで行ってしまったのだろう。
出し抜けに出くわした毛むくじゃらの妖怪は、わたしの目をのぞきこむなりこう言った。
「母を探しているのだな」
「……!」
「いつも優しい母なのに、小学校の友達と遊んで帰ってきたら、いなくなってしまったのだな」
「……!?」
「おれはサトリ、人の心がわかる。怖がることはない」
その妖怪は見かけによらず優しく、山の入り口まで送ってくれた。
別れ際には「もう少しすれば母と会えるからな。さびしいだろうがしんぼうするのだ」と言って頭をなでてくれた。
でも、今になってもお母さんは帰ってこない……
あの妖怪は嘘つきだったの?
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サトリはなぜ「もう少しすれば母と会える」と言ったのだろうか。
※「わたし」語りになっていますが、普通のウミガメです。
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わたしがその妖怪に会ったのは1ヶ月前。急にいなくなってしまったお母さんを探しているときだった。
そのときのことはよく憶えていないが、あちこち歩き回っているうちに、裏山の深いところにまで行ってしまったのだろう。
出し抜けに出くわした毛むくじゃらの妖怪は、わたしの目をのぞきこむなりこう言った。
「母を探しているのだな」
「……!」
「いつも優しい母なのに、小学校の友達と遊んで帰ってきたら、いなくなってしまったのだな」
「……!?」
「おれはサトリ、人の心がわかる。怖がることはない」
その妖怪は見かけによらず優しく、山の入り口まで送ってくれた。
別れ際には「もう少しすれば母と会えるからな。さびしいだろうがしんぼうするのだ」と言って頭をなでてくれた。
でも、今になってもお母さんは帰ってこない……
あの妖怪は嘘つきだったの?
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サトリはなぜ「もう少しすれば母と会える」と言ったのだろうか。
※「わたし」語りになっていますが、普通のウミガメです。
16年04月06日 22:45
【ウミガメのスープ】 [ゴトーレーベル]
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