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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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天才作家の駄作(問題ページ

ーゼ亀梨、という作家がいる。

彼はweb上で小説を発表していた頃から注目を集めていた。
当時発表した『懸想文』は文庫本にして16ページ程度の短編ながら文壇に少なからぬ衝撃を与え、国内で権威ある賞を獲得。世界中で翻訳され人気と称賛を集めている。

現在彼は某出版社から新作を発表し続けており、確実に面白い作品を次々世に送り出している、多くの人々に認められる天才作家である。
わたしも、彼なら文学史に残るだけの力量がある、と掛け値なしに思う。

だが。
最近彼の名前で発表された作品の、何作かに一作が明らかにつまらないのである。
特に『神の定石』、あれは本当に酷かった。物語の前提から破綻していて、なぜ彼があんなものを書いたのかすら理解できなかった。

そしてこの事実に、わたしは彼・イーゼ亀梨の身に危機が迫っているのではないか、と心配でならないのだ。
いや、『懸想文』が偶然で、この先『神の定石』のようなつまらない作品ばかり書いてしまうのではないか、ということを憂いているんじゃない。

では何を心配しているのだろうか?
16年03月25日 22:57
【ウミガメのスープ】 [屋上]



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ーゼ亀梨には間違いなく当代最高の作家になれるだけの資質がある。それは多くの読者・作家・評論家にとって共通見解だ。

彼ほどの才能があるなら各出版社が放っておかないはずだし、彼としても選ぶ権利もあるはず。だが彼は、よりにもよって黒い噂の絶えない悪●党出版からほぼ専属契約かの如く出版を続けている。この時点でわたしはおかしいと思った。

そして『神の定石』がわたしの不安を確かなものにした。
その出来の悪さに見覚えがあった—そう、かつて新日本演芸団社からデビューしたもののあまりのつまらなさにいつの間にかフェードアウトしていた作家、メリー=K=メジャー—そいつの作品としか思えなかった。
そういえば、メリー=K=メジャーは今や悪●党出版で三文ライターをやっているらしい、と風の噂で聞いたこともあった。

つまり、わたしの心配とは。
イーゼ亀梨は、「メリー=K=メジャーの作品を自分の作品として発表することと引き換えに自分の作品を発表できる」ような契約を悪●党出版と結ばされている、としか思えないのだ。
彼ほどの才能を持った男がそんな極悪な条件を呑んでいるのだとしたら、それは悪●党出版が何か彼の弱みを握って脅している、そう推理したからだ。

一介の読者であるわたしには、彼を救う手段はないのだろうか—
総合点:1票  物語:1票  


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物語部門エリム
投票一覧
「抽象的になりやすい問題文から、きっちりと具体的な描写の作り込み。それでいて問題の面白みも確保し、解答ではより具体性のある話が展開されている見事な構造です。あえて語り手の「推論」にのみスポットが当てられているのも独自の味わいになっています。」
2016年04月09日00時

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