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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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副流煙にご注意を(問題ページ

ビースモーカーのパパが自分の為に禁煙を始めたことを知ったゆりりは
深夜、パパが眠っている横でこっそりとタバコを吸い始めた。

いったい何故?
15年10月14日 23:09
【ウミガメのスープ】【批評OK】 [水上]



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の人が死ぬときは絶対肺がんだと思っていたわ。



苦笑しながらパパのことを話すママ。

一日三箱。真面目で働き者だったパパの唯一の欠点。
超が付くほどのヘビースモーカー。



あなたがお腹の中にいるってわかった時、
パパは一番お気に入りのジッポを捨てちゃったの。
こいつがあると決心が鈍るって。



パパの墓石を愛おしそうに撫でるママ。
ずっと疑問だったんだ。なぜパパのお墓の前にはいつもタバコの吸殻が置いてあるのか。



止めた時は禁断症状っていうの? あれがひどくてね。
手をプルプルさせながら脂汗かきながら働いてたみたい。
頑張ってたんだけどねー。あなたが生まれる前にあっけなく死んじゃった。



パパの死因は昔聞いたことがある。
病院の前で車に撥ねられちゃったって。
その病院が産婦人科じゃなくてキチンとした大きな病院だったら
助かっていたかもしれないって。



だから・・・ ッフゥーーー・・・ 
あの人が向こうで好きなだけタバコが吸えるように・・・こうやってお墓の前に置いているの。
パパのヘビースモーカーは有名だったから、お参りされるたびにお墓の前が吸殻で一杯になっちゃう。
そう、皆から好かれていたわ、あの人。
あ、ゆりりはまだ真似しちゃだめよー。タバコは火をつけるときに少し吸わなくちゃいけないから。



ママはそう言って優しく微笑んだんだ。



その話を聞いた夜。私はなんだか眠れなくなっちゃった。
いてもたってもいられなくなった私は深夜こっそりと家を抜け出した。

向かうはパパの眠るお墓。手にはライターとタバコを握り締めて。
私にとってお墓はとても怖いところだった。
だけど今日は真っ暗な夜だというのにちっとも怖くない。

パパのお墓の前までたどり着いた私は一度あたりを見回し、
そしてこっそりとタバコを口に咥え火をつけた。



「あいあふぉう、ふぁふぁ。あっふぁほほないへふぉ、ふぁいふき」
総合点:4票  物語:3票  言葉遊び:1票  


最初最後
物語部門フィーカス
投票一覧
「不良少女に見える問題からの、心温まるストーリー。雑談欄にもある通り、まさに「心にも火が付く」ような話でした。」
2015年10月17日11時
物語部門ツォン
投票一覧
「解説の最後の一文が読み解けたとき、涙が止まらなくなること請け合いです。必ず読み解いてください。」
2015年10月15日21時
物語部門牛削り
投票一覧
「言葉の一つ一つに仕込まれたトリックが、すべて一つの真相に収束していく。そのクライマックス、娘がタバコを吸う理由に気づいた時、読むものの感情はすでに水上さんの手の内だ。」
2015年10月15日21時
言葉遊び部門春雨
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「素材もよいですが味付けがまた素晴らしい」
2015年10月14日23時

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