かめみ「これは?」
少しの間を置き男は答えた。
「り・・・りん・・・??」
かめみ「もう、リンゴでしょ!」
そうかめみは怒ったが、男はニコニコと笑った。
その後男は死んだ。
かめみは男の最期の言葉を聞き、涙を流しながらも喜んだ。
なぜ?
15年04月30日 10:04
【ウミガメのスープ】【批評OK】
[TTR]
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簡易解説
男は亀美(5歳)のひいおじいちゃんであり、生粋のアメリカ人であった。
必死に日本語を教えようとしていたが、なかなか覚えてくれなかった。
その1年後に男は老衰により死亡した。最期に亀美が必死に教えていた「リンゴ」を使い、
日本語で亀美に感謝を伝えたのだった。
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お時間のある方はなっがい解説お読みくださいませ~
(今回ちょっと読みにくいですがご了承くださいませ)
1995ねん○がつ△にち(はれ)
きょうは、あめりかからひいおじいちゃんがやってきました。
ひいおじいちゃんは、ことしで80さいになったそうです。
ひいおじいちゃんに、りんごのことをおしえてあげました。
でも、おじいちゃんはなんどおしえても、おぼえてくれませんでした。
なにかきくたびに、おかあさんになにかきいていて、めんどうでひいおじいちゃんはきらいです。
わたしがおこっても、ニコニコしてあたまをなでてくれましたが、わたしはきらいです。
いっしょにたべた、リンゴはおいしかったです。
1996年×月□日
ひいおじいちゃんのちょうしが、わるくなったみたいです。
かぞくみんなで、アメリカに行ってきます。
1996年×月■日
ひいおじいちゃんはびょういんでねていました。
ひいおじいちゃんと二人きりで話をしていました(お母さんたちはびょういんの先生とお話のようです)
ひいおじいちゃんに話しかけますが、言葉がわかりません。
ひいおじいちゃんが、わたしの目を見て、にこりとわらうと、頭をなでてきました。
きゅうに「リンゴ」と言い、食べるように、動きで教えてくれたので、食べました。
ひいおじいちゃんにも、あげました。よろこんでいました。
1996年☆月☆日
ひいおじいちゃんがしにました。
かぞくみんなで、見まもっていました。
しぬ時に、ひいおじいちゃんがたどたどしい言葉でわたしの目を見ながら言いました。
「リンゴ・・・おいしかった・・・ありがとう」
そのままひいおじいちゃんは、動かなくなりました。
2015年4月30日
今日は久しぶりに、子供のころの日記を見た。
ひいおじいちゃんの事を思い出してしまった。いい思い出。
ひいおじいちゃんは、遊びに来たあと家でも必死に日本語の勉強をしていたのだろう。
ひいおじいちゃんと過ごした数日で、ワタシは人に教えることの喜びを知ったのだろう。
ワタシはこの4月から日本にいる外国人の子供に日本語を教えている。
あの時のような苦労は多いが、楽しく教えている。
ワタシも子供たちから教わることも多いが、楽しく過ごしている。
さて、明日からもがんばろうっと。
ひいおじいちゃん、ありがとう。本当は大好きでした。
総合点:2票 物語:2票
物語部門フィーカス【
投票一覧】
「トリックもさることながら、背景にあるストーリーが美しいと感じました。」
2015年05月01日12時
物語部門ツォン【
投票一覧】
「祖父母や曾祖母のことを思い出しました」
2015年04月30日14時